JPS6090021A - 固液分離用濾布 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は固液分離用綿布に関し、さらに詳しくは、固
液を載せたエンドレス波布を一方向に走行、周回させな
がら脱水や濾過を行う場合に使用する波布に関する。

従来、転写ドラムとプレスロールとからなる圧搾部に固
液を載せたエンドレス波布を走行さ１！、上記圧搾部で
８を成分を絞り取るとともに、波布土に残った、いわゆ
る固形成分を転写ドラムに転写し、スクレーバで掻き取
って回収するようにしたベルトプレス型税水機や、沌布
上の固液を圧搾−りることなく濾過し、残った固形成分
を水ノズルやスクレーパで回収する濾過機などの、いわ
ゆる固液分離装置が、いろいろな分野で使用されている
。

この発明の波布は、そのような固液分前装置において使
用するものである。

上述したＪ：うな固液分ｌｌ１Ｉｌ装置に使用する波布
としては、従来、■織物基材の表面に接着剤で短繊絹を
植毛し、一方向に傾斜した立毛を形成したものや、■細
物基材の表面にその基材を起毛してなる立毛を形成した
ようなものが知られている。これら従来の波布は、基材
によって波布として必要な強度を１ｑるどともに、表面
の立毛によって固形成分を明１１：するものである。つ
まり、立毛がｉｌ！層を形成しているわけである。しか
しながら、かかる従来の波布は、以下において説明する
ような欠点を有している。

すなわら、十記従＊ｍ布■は、基材が形態保持性の高い
織物で構成されているから変形が少ない。

そのため、基材の目にはいり込んだ固形成分がなかなか
抜は出さず、目詰りを起こすために処理能力が低い。ま
た、形態保持＋ＩＩ　ｈＮ高いために転写ドラムへの転
写性もそれほどよくない。

また、上記従来濾布■は、基材が編物であるから変形の
自由度が大きく、固形成分が基材の目にはいり込んでも
変形に伴って容易に扱は出す。したがって、目詰りを起
こしにくく、この面からは処理能力を高くとれる。しか
しながら、変形の自由度が大きいということは、一方で
走行安定性に欠けるという別の問題を生む。特に、走行
速度が高くなってくると、濾布が波打つように走行した
り、撓んだり、皺を発生したりする。そのため、この濾
布■もぞた、結局＠理能力が低い。

この発明の目的は、従来の濾布の上記欠点を解決し、編
物を基材とする濾布の、目詰りを起こしにくいという特
長を損うことなく、高い走行安定性、ひいては高い処理
能力を有する固液会頭用波布を提供するにある。

上記目的を達成するために、この発明においては、編物
からなる基材の表面に、その基材を起毛してなる立毛が
横たわって躍層を形成しており、かつウェル方向におけ
る伸度が１５〜３５％であることを特徴とする固液分離
用濾布が提供される。

この発明の濾布の一実Ｍ態様を説明するに、第１図にお
いて、濾布１は、点線部分で縫合され、エンド１ノスに
加工されている。濾布１の両側端部には、濾布１を展張
し、かつ蛇行しないように走行さけるための孔付ベルト
２．３が縫合されている。上記ベルト２．３は、濾布１
に皺を発生させイ５いために、若干の伸縮性をもってい
るのが好ましい。そのため、ベルト２，３は、合成繊維
の織物を芯材とし、その芯材とゴ１８どの複合体からな
るものであるのが好ましい。

上記濾布は、単繊維径が０．１〜１５μ、好ましくは０
゜３〜１０μ、さらに好ましくはＱ、３〜７　ＩＩであ
り、かつ１−一タル繊度が１０〜４００デニールである
Ｊ：うな合成４ＪＩ　Ｉｆｆのマルヂフィラメン１へや
スパン糸を綿糸とする編物からなる基材の表面に、その
基材を直接起毛してなる立毛をほぼ一方向に揃えて横た
え、その立毛によって′ａ層を形成してなるようなもの
である。基材を直接起毛して立毛を形成しているから、
立毛の太さもまた編糸の上記１１１繊絹径に等しい。し
かして、使用に際してはコース方向を濾布の幅方向とし
てその方向の変形゛で′目詰りを防止し、比較的伸廓の
低（Ｘウェル方向を長手方向として濾布の走行安定性を
確保するように゛するのが好ましい。

基材の編組織としては、リブ編、両面編などｔ二代表さ
れる丸編や、ハーフ編、クインズコード編などに代表さ
れる経編などを用いることができる。

なかでも、立毛を比較的形成しやすいと０う理由で、ハ
ーフ編の、それもトリコット生地であるのが好ましい。

一物を構成している合成ｍＨは、主として耐久性の面か
ら、ポリアミドｍｍ、ポリエステルＩＩ　Ｉｆｆ、ポリ
ビニルアルコールＵ＆ａｔ、ポリフルオロエチレン繊Ｉ
ｌｌ　、ポリプロピレン１ｌｌｉｌＫ、ポリアクリルニ
トリルＩＪｉＩｆｆなどであるのが好ましい。固液の種
類によっては、これらの繊維に親木加工や疎水加］−を
施したものを使用すると好ましい。

立毛の太さは、上述したように０．１〜１５μ′７−あ
るのがｔｋＦましい。すなわち、０．１μよりも細いと
、立毛の密度を高くして固形成分の用止率を高くするこ
とは可能であっても、強度が低くて切れやすく、実用性
に劣る。一方、１５μを越えるような太いものは、剛直
で横たわりにくいので層状の！！１層を形成するのが辣
しく、また立毛間のすき間が大きくなって微細な固形成
分が通りや１゛くなる。

太さ０．１〜１５μの９毛で躍層を形成することのもう
ひとつの利点は、繊維のしなやかさは太さの４重に反比
例するから、立毛が大変しなやかになり、転写ドラムへ
の転写時に立毛が順次スムーズに引き起こされて固形成
分から離れ、固形成分を濾布側に引き戻す力が弱くなっ
て転写性が向トづ−ることである。

上記立毛は、極端に短いと基材表面の被覆を十分に行う
ことができなくなるので、ウェル方向の編糸を２〜６本
橋渡しできる程度の長さであるのが好ましい。

さて、この発明の濾布は、ウェル方向の伸度が１５〜３
５％であることが必要である。この値は、一般の編物の
数百％という値にくらべると大変低い。好ましい伸度は
、２０〜３０％である。しかして、そのような伸度の濾
布は、基材たる編物の目付、編糸の繊度、ウェル数、コ
ース数、起毛条件などを適宜選定することによって得る
ことができる。なお、コース方向の伸度はウェル方向の
それの１〜２倍程程度あるのが好ましい。この範囲であ
ると、上記両方向の変形のバランスがよく、濾布の走行
安定性、ひいては処理能力が一層向上する。

この発明において、伸度は、ＪＴＳ　１１０９６に記載
のストリップ法に準じて測定したものとして定義される
。ただし、試験機は定速伸長型を用い、試Ｆ１幅を３Ｑ
ｍｍ、スパン長を２Ｑｃｍとし、試料破断時ではなく、
６Ｋｑの力を加えたときの値として測定する。

第２図は、後述するベル１〜プレスへり脱水Ｉ幾を使用
し、活性再記処理装置から発生する余剰汚泥について調
べた、濾布のつＴ小方向の伸度Ｅ（％）と固形成分の回
収量Ｒ（０／分）との関係を示すグラフであり、実線は
使用開始１０時間後の、点線は２４時間使用後における
関係を示している。

この第２図から、固形成分の回収量は伸度が１５〜３５
％の範囲で著しく高い。つまり、処理能力が高い。しか
も、上記範囲では、２４時間使用後においても回収量は
ほとんど低下していない。このような高い処理能力が得
られるのは、伸度が１５〜３５％であるような濾布は、
走行速度を上げても食好な走行状態を随持し、波打った
り、撓んだり、皺を発生しないからである。

上述したような濾布は、目付が１００〜５０００／ｍ２
であるのが好ましい。すなわち、目付が１０Ｃ１／ｍ２
未満であるような濾布は強度が低い。また、目イ］が５
００ｑ／ｍ２をｔ！！ｉえるようなｍ布は、洗浄時の水
圧を高＜７する必要がでてくるので経済的でない。

また、この発明の′ＩＭ布は１．ＪＩＳ　ｌ−１０９６
「有毛織物の測定法」にｔｌ（して測定した厚みが０゜
１〜５ＩＩ１ｍであるのが好ましい。すなわち、厚みが
０．１１ｎＩＩ１未満であると、Ｍすぎて展張が難しく
なる。また、５ｍｍを越えると、濾布が液成分を含みや
すくなり、固液分離に要する時間が長くかかるようにな
って長い濾布を使用する必要がでてくるので好ましくな
い。

さらに、この発明の濾布は、透水係数が２〜２０　Ｔｌ
ｌ’　／　ｍ’・分で゛あるのが好ましい。ここにおい
て、透水係数どは以下のように定義される。

■　上部に蒸溜水供給口と溢流部を有し、下部に試料装
着用フランジを有する、内径４ｃｍ、高さ２５ｃｍの円
筒状側定員を用意し、上記フランジに測定する濾布を′
ａ層を上にして把持した後、測定具を垂直に立てる。

■　上記供給口から、２０℃の蒸留水を、渦流部からオ
ーバーフローするまで入れる。

■　濾布を通って流出する蒸溜水の１分間当りの流量を
測定する。

■　上記流量を濾布の有効面積で除した値を透水係数と
する。

この発明の濾布をベル１〜プレス型脱水機に使用する場
合、第３図に示すように、矢印方向に一定速度で回転す
る転写ドラム４と、プレスロール５とからなる圧搾部に
固液６をＲせたエンドレス濾布１を走行さけ、上記圧搾
部で固液６巾の液成分を絞り取るとともに、濾布１上に
残った固形成分を転写ドラｌ＼４に転写し、スクレーパ
ー７で掻き取って回収する。この場合、濾布１は、立毛
を有する面、すなわち表面が転写ドラムの表面と対向す
るように、かつ立毛の傾斜の方向が濾布１の走行方向に
対して逆方向を向くように装着する。なお、第３図にお
いて、符号８は転′Ｉ７後の濾布をその表面から洗浄す
るための水スプ１ノーノズルであり、９は液成分の減圧
吸引槽である。

濾過機は、上記のような転写ドラムは有しておらず、濾
布上に残った固形成分はスクレーバや水スプレーノズル
で回収される。

この発明の濾布は、いろいろな方法によって製造するこ
とができる。次にでの好ましい一例を示す。

ポリアミド綴紐やポリエステル織紺などからなり、単糸
径が０．１〜１５μで、］・−タル繊度が４０〜７５デ
ニールであるマルチフィラメントと、２０〜５０デニー
ルであるマルチフィラメントを用意する。そして、太い
ほうをフロント用として、細いほうをバック用としてそ
れぞれ使用し、２枚の筬でトリコントを編む。このとき
、編密度は、３０〜１００コ一ス／インチ、２８〜６０
ウ工ル／インチ程度にする。このようにして得たトリコ
ット生地を起毛機にかけ、ウェル方向に２０〜６０回程
度起毛し、立毛躍層を形成して濾布とする。

立毛を形成する方法としては、針布、サンドペーパ、サ
ンドクロス、サンドネット、砥石、スチールブラシ、研
磨ブラシ、サンドロール、ガーネット、サンドホーニン
グなどがある。なかでも、↑１布によるのが最も好まし
い。

この発明の濾布は、いろいろな用途に使用することがで
きる。たとえば、いわゆる懸濁系の汚泥や、生物膜処理
装置から排出される、いわゆる固着系の汚泥など、廃水
処理によって生ずる汚泥、スカム、フロック、洗浄水、
濃縮スラッジなどの濃縮、脱水を行う場合に使用するこ
とができる。

具体的には、たとえば上下水処理によって生ずる汚泥、
浄化槽から発生する余剰汚泥、し尿処理から発生する汚
泥、加圧浮子操作から生ずるスカム、産築廃水の処理に
よって生ずる凝集フロックやその凝集沈澱フロック、砂
瀘過装岡などの各種瀘過装置の逆洗水、スクリーン装置
などで濃縮したスラッジなどである。また、たとえば紙
パルプ製造業、食品製造業、酒造業、味噌などの醸造業
など、各種製造業において固形成分を回収する場合に使
用することができる。さらに、池や川の水を浄化するよ
うな場合にも使用することができる。

以上説明したように、この発明の濾布は、ウェル方向の
伸度が１５〜３５％であるからして、そのウェル方向を
走行方向として使用することにより、波打つように走行
したり、撓んだり、皺を発生するのを防止することがで
き、走行安定性が高く、処理能力が高い。しかも、変形
の自由度が大きく、基材の目にはいり込んだ固形成分が
変形に伴って容易に抜は出し、目詰りを起こしにくいと
いう、編物を基材とする濾布の特長はほとんどそのまま
備えている。

また、太さ０．１〜１５μの極細繊維で躍層を形成した
場合には、立毛間に形成されるすき間が極めて小さくな
り、微細な固形成分をも阻止することができる。そのた
め、凝集剤の添加をあえて必要としない。また、立毛が
しなやかで転写時に固形成分を濾布側に引き戻す力が弱
くなり、転写ドラムへの転写性も向上する。

実施例 単糸径７μのポリアミド繊肩１を１００本束ねたマルチ
フィラメントをフロント素材とし、単糸径７μのポリエ
ステル＄ＪＪ＋Ｉｆｆを１００本束ねたマルチフィラメ
ントをバック素材として、２枚筬による２重ループ構造
のトリコット生地を編んだ。編み方はハーフｔｉｉ（フ
ロントはコード紹、バックはデンど−ｇ＞どし、編密庶
は６２コ一ス／インチ、５３ウ工ル／インチとした。

次に、１１布式起毛機を用いて］上記編物をウェル方向
に３０回起毛し、ウェル方向の伸度が約２５％であるこ
の発明の濾布を得た。

次に、上記濾布を、そのウェル方向を長手方向として幅
３０ＣＩ１１、長さ２．５ｍに裁断し、裁断端を縫合し
て第１図に示すようなエンドレス濾布を得た。

次に、上記エンドレス濾布を第３図に示すベルトプレス
型脱水機にかけ、濾布の走行速度を１０ｍ／分、減圧吸
引栖の減圧度を約１００Ｏｎ＋ｍ水柱、転写ドラムへの
押付力を約４０１１として脱水試験をした。固液として
は、活性汚泥処理装置から発生する余剰汚泥を、汚泥濃
度が約２００００１１１！］／リツトルになるように調
整して使用し、これを凝集剤を添加しないで約２リツ］
・ル／分で供給した。

試験の結果、スクレーパで掻き取って回収した成分は約
２０％が固形分であった。また、固形成分の回収率は約
９６％であり、極めて高かった。

しかして、約３００時間運転後においても上記性能はほ
とんど変わらず、濾布の只状も認められなかった。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明の濾布の一実施態様を示す戦略斜視
図、第２図は、濾布のウェル方向の伸度（％）と固形成
分の回収率（Ｑ／分）との関係を示すグラフ、第３図は
、上記第１図に示した濾布を使用してベルトプレス型１
（）水酸を運転している様子を示す概略正面図である。 １：ｉ！！布 ２．３：孔イ１ベルト ４：転写ドラム ５ニブレスロール ６：固液 ７：スフ１ノーパ ８：水スジ１ノーノズル ９：減圧吸引槽 特許出願人　東し株式会２１ 第　／Ｉｔ￥ｌ 第２図 □　Ｅ　（７，） 第３図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 編物からなる基材の表面に、その基材を起毛してなる立
   毛が横たわって８１層を形成しており、がつウェル方向
   における伸度が１５〜３５％であることを特徴とする固
   液分離用濾布。