JPS60860Y2 - ミシンの針棒支持機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はミシンの針棒支持機構に関する。

一般に針棒が揺動するミシンにおいては第１図に示すよ
うに、ミシン機枠１に固定軸２を中心に揺動可能に支持
した揺動台３と、揺動台３に上・下動可能に支持した針
棒Ｎと、主軸（図示せず）と連動して針棒Ｎを上下動す
る連結ピン４と、主軸と連動して揺動台３を揺動するク
ランク５、とにより針棒Ｎの上・下動と揺動を行ってい
る。

しかしながら、特に針棒Ｎのうち一方の針棒を停止させ
るいわゆる片針停止機構（図示せず）が備わっているミ
シンにおいては、針ＫＮの上端に対向させて片針停止機
構を固定軸２に設ける必要上、揺動台３の軸受部３Ａの
軸方向の巾１を短かしなければならす、これに伴って軸
受部３Ａとクランク５との距離りも長くなる。

このため、揺動台３がクランク５により揺動すると軸受
部３Ａを中心として水平方向にモーメントが作用し揺動
台３に１ねじれヨが生じ、美麗な縫目が形成できないと
いう欠点があった。

このため、揺動台３の裏面側にガイド片６を設け、この
ガイド片６をミシンの機枠１に形成したガイド溝７に摺
動自在に嵌合し、これにより揺動台３の１ねじれヨを防
止するようにしたが、これでもなおガイド片６とクラン
ク５との距離によって生ずるモーメントにより揺動台３
に１ねじれヨが生じガイド溝７が摩耗してその隙間が大
きくなるので、常に案内体７Ａを調整してガイド溝７と
ガイド片６との隙間を少なくしなければならないという
欠点があった。

この考案はこのような欠点を解消することのできるミシ
ンの針棒支持機構を提供することを目的とする。

以下、この考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

第２図において、８はミシン機枠９に水平に支持した固
定軸、１０は固定軸８に上端の軸受部１０Ａを揺動可能
に支持した揺動台、Ｎ、 Ｎ’は揺動台１０に上下動可
能に支持した針棒で、下端にはそれぞれ針１１，１２が
装着しである。

１３は主軸（図示せず）と連動して針棒Ｎ。

Ｎ′を上下動する連結ピンで、支持部１４を介して針棒
Ｎ、 Ｎ’と連結しである。

１５は主軸（図示せず）と連動して揺動する揺動軸で、
その先端にはクランク１６が固定しである。

１７はクランク１６の筒状部１６Ａに一端を回動可能に
嵌合し、他端に角駒１８を固定したピンである。

そして前記揺動軸１５、クランク１６、角駒１８で公知
の針棒Ｎ、 Ｎ’を揺動する揺動機構１９を構成する。

そして、この角駒１８は、揺動台１０の下端に形成した
連結部としての案内溝２１に摺動可能に嵌合している。

２２はアーム底部の機枠９に基端を固定した案内体で、
先端には前記案内溝２１の下方に形成した係合溝１０Ｂ
の両側面１０ａ、１０ｂと係合し揺動体の揺動方向との
水平交叉方向の移動を阻止する二つの平行な面２２Ａ、
２２Ｂが形成しである。

そして、この面２２Ａ、２２Ｂは揺動方向に平行に形成
しである。

尚、この実施例では案内体２２の二つの面２２Ａ、２２
Ｂを揺動台１０の連結部としての案内溝２０の直下に形
成した係合溝２１に係合し、揺動台の揺動方向との水平
方向の移動を阻止する構成としたが、第４図に示すよう
に従来の案内体７Ａの他にミシンアーム内側方の機枠９
に連結部２０の直下に形成した切り欠き溝２３の測面と
係合する面２４を有する案内体２５を固定腰案内体７Ａ
が揺動台３のガイド片６と係合する面７Ｂと案内体２５
の面２４とで揺動体３の移動を阻止する構成としてもよ
く、何も案内体の面７Ｂ、２４が二つとも前記実施例の
ように揺動台３の連結部の直下に係合している構成とす
る必要はない。

以上述べたように、この考案は揺動台の揺動方向との水
平交叉方向の移動を阻止するように揺動台に係合し、揺
動台の揺動方向に平行な二つの面をもつ案内体を機枠に
設けると共に案内体の二つの面のうち少なくとも１つの
面は揺動台の揺動機構との連結部直下に係合したので、
揺動台の揺動源である揺動機構と案内体との水平距離が
なくなり、したがって、従来のように揺動台がねじれを
生じこのため針がねじれて縫目が不揃いになるおそれは
全くなくなり、美麗な縫目を形成できるという効果を奏
する。

また、揺動台がねじれないので、揺動が円滑に行え連結
部の摩耗も少なく、従来のように案内体を調整するよう
な手間が不要となるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の針棒支持機構の斜視図、第２図はこの考
案の一実施例の斜視図、第３図は第２図の要部正面図、
第４図はこの考案の他の実施例の斜視図である。 １０・・・・・・揺動台、１９・・・・・・針棒揺動機
構、２１・・・・・・連結部としての案内溝、２２・・
・・・・案内体、２２Ａ、２２Ｂ・・・・・・案内体の
二っの面。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 上端を機枠に一水平軸線を中心に垂下して揺動可能に支
   持した揺動台と、 主軸に連動して上下動可能に揺動台に支持した針棒と、 主軸に連動し且つ針棒の上下動に調時して揺動台を揺動
   するように揺動台に連結した揺動機構と、 揺動台をその揺動方向との水平交叉方向への移動を阻止
   するように、機枠に固定し揺動台の揺動方向に平行する
   二つの平面を揺動台に係合した案内体とを備え、案内体
   の一平面を揺動台の揺動機構との連結部の直下に係合せ
   しめたミシンの針棒支持機構。