JPS608599Y2 - 燃焼装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、燃焼器の燃焼コントロールを、貯湯槽内の湯
温と、給水管を流れる水の流量とで行なうようにした燃
焼装置において、給湯口から僅かの量の温湯を供給し続
けても、給湯温度に適した温度で温湯が供給できるよう
に、給湯口から放出される湯温を感知して、その温度が
設定以上であれば燃焼器を燃焼させるように作用する給
湯口用サーモスタットを、フロースイッチと並列にして
、燃焼器とサーモスタットとが直列に結線する電気回路
内に結線し、フロースイッチでは流量を感知できない少
量の水の流れによって温水器内の湯温か設定温度まで低
下すれば、燃焼器が燃焼し続けるように構成したことを
特徴とする燃焼装置に関するものである。

貯湯量が５で以下というような小形の温水器は、短時間
で所望の温度の温湯が得られることから、燃焼器を燃焼
させるための特別なスイッチを設けることをしないで、
給湯口を開放することにともなう給水流量の増加、給水
によ貯湯槽内の温湯の温度低下の両者によって自動的に
燃焼器を燃焼させるように構成されている。

ところで、給水による水の流れを感知し、スイッチを入
れるフロースイッチは、・水の流れがある流量以下にな
るとスイッチは切れる。

ところが、少量の湯を得たい時のように、給湯量が少な
く、これにともなう給水も僅かな流量では、フロースイ
ッチは切れてしまい、フロースイッチが切れることによ
って燃焼器の燃焼も停止するので、貯湯槽内の湯は次第
に温度が低下し、ついには給湯温か水温にまで下がるこ
とがある。

この従来例を図示したのが第１図乃至第３図である。

１は貯湯量の少ない温水器で、２は給水管、３はフロー
スイッチ、４は図示しない貯湯槽内の湯温を感知するサ
ーモスタット、５は給湯管で６は給湯口である。

この温水器１に使用されていた従来の燃焼装置は、第２
図に示したようにして電気的に燃焼を制御されていた。

７は燃焼器で、前記フロースイッチ３とサーモスタット
４とが直列に接続してあり、フロースイッチ３とサーモ
スタット４の双方が入った時に、燃焼器７は燃焼する。

そこで、この従来の温水器１を長時間使用した時の、温
湯の温度変化を第３図と共に説明する。

グラフの縦軸は温度、横軸は経過時間をとったものでま
ず、湯を大量に使用する場合、長時間使用していても湯
温はほぼ一定の状態を保ち線Ａで表わされる。

これは、給湯口６から放出される温湯が大量であるため
、給水管２から常時給水が必要であり、フロースイッチ
３は入ったままの状態となりそれにともなって温湯が低
下するのでサーモスタット４が感知して電気回路を接続
し、両者のスイッチが常に入った状態となって燃焼器７
を燃焼し続けるため、湯温の変化がなくなるためである
。

次に、中程度の量の湯を使用する場合には、曲線Ｂの状
態で湯温は変化する。

即ち、給湯口６から放出される温湯にあった量だけ給水
管２内を水が流れ、温水器１内の図示しない貯湯槽に入
る。

サーモスタット４は、貯湯槽内の湯温か例えば８０℃以
上になると電気回路の接点を切るので、燃焼器７は燃焼
を停止する。

この状態で給湯を続けると、貯湯槽内には給水管２から
供給された水の量が次第に増加し、湯温は低下する。

この湯温が例えば７０′Ｃにまで低下すると、サーモス
タット４が感知して電気回路を接続し、再び燃焼器７を
燃焼させる。

この状態が繰返えされるために曲線Ｂは約８０℃〜７０
℃の間で波状に連続することとなる。

少量の湯を使用する場合は曲線Ｃで表わされる。

この少量の湯の使用とは、大量或は中程度の量で使用し
ていた後、給湯口６から放出する湯の量を少なくするこ
とである。

この場合、給湯口６から放出する湯の量を、はんの僅か
にすれば、少量とはいえ給湯しているのであるから、給
水管２内を水は流れ、貯湯槽内に入る。

この量は僅かであるが給湯時間が長くなれば、自然放熱
とあいまって貯湯槽内の湯温は次第に低下する。

貯湯槽内の温湯が仮に８０℃以上であればサーモスタッ
ト４が感知して電気回路を切り燃焼器７の燃焼は停止し
ている。

そこで、湯温が仮に７０℃まで低下すれば、サーモスタ
ット４が感知して、電気回路を接続するが、給水管２内
を流れる水が仮に１分間に２で以下という僅かな量であ
れば、フロースイッチ３は１分間に４で以上でなければ
作用することなく、スイッチを切った状態のままである
ため、燃焼器７は燃焼しない。

そのため、湯温は除々に水温にまで低下し、ついには、
給湯口６から水が放出されることになる。

上記のように、従来の燃焼装置は、フロースイッチ３が
作用するに充分な給水量がなくては、燃焼器が作用しな
い欠点があった。

本考案は上記の欠点を解消した燃焼装置であり、その実
施例を第４図以下の図面と共に次に説明する。

１１は一般家庭で使用されている比較的貯湯量の少ない
温水器で、１２は図示しない貯湯槽内の湯温を感知し、
例えば８０℃以上で電気接点１３を切り、７０℃以下に
なると電気接点を接続するように作用するサーモスタッ
ト、１４は給水管で、該管路にはフロースイッチ１５が
取り付けである。

このフロースイッチ１５は一般に市販されているもので
通常１分間に１’以上の水量で作用するように構威され
ている。

１６は給湯口で、給湯管１７によって温水器１１と連ら
なっている。

１８は給湯管１７の管路に取付けた給湯口用サーモスタ
ットで、このサーモスタット１８は、ある設定温度、本
実施例では６Ｃｆ’Ｃ以上になると電気接点１９を接続
し、５０℃以下で接点１９を切るように作用する。

サーモスタット１２、フロースイッチ１５、給湯口用サ
ーモスタット１８と燃焼器２０を結線した電気回路は第
５図に示したとおりである。

即ち、フロースイッチ１５と給湯口用サーモスタット１
８のスイッチ１９とを並列に結線し、これとサーモスタ
ット１２のスイッチ１３とを直列に結線して燃焼制御回
路２１を構成する。

この燃焼制御回路２１と燃焼器２０とを結線し、燃焼回
路を構威しである。

次に本考案燃焼装置の作用について説明する。

まず、湯を大量或は中程度の８使用する場合、温水器１
１へ供給される水の流れによりフロースイッチ１５は接
続する。

このとき、温水器１１内の湯温か低下し、サーモスタッ
ト１２のスイッチ１３が接続すれば、燃焼制御回路２１
は電気的に接続し、燃焼器２０を燃焼させるが、この作
用は従来装置の燃焼とその作用に変化はなく、両者につ
いては従来装置と同様な作用をする。

従って、大量或は中程度の量の給湯における、湯温と経
過時間との関係については省略する。

次に、少量の給湯について説明する。

今、温水器１１の図示しない貯湯槽内の湯温か８０℃を
越えればサーモスタット１２が感知してスイッチ１３を
切り、燃焼器２０の燃焼を停止させる。

給湯口１６からは、僅かな量で給湯しているので、給水
管１４からはフロースイッチが感知できない程度の量例
えば２１／分で温水器１１に給水されている。

この時給湯管１７を流れている温湯は８０′Ｃ前後であ
り、給湯口用サーモスタット１８はスイッチ１９を入れ
た状態となっている。

自然放熱及び給水によって温湯が７０℃まで低下すると
、サーモスタット１２が感知してスイッチ１３を入れる
。

フロースイッチ１５は切れたままの状態であるが、給湯
口用サーモスタット１８のスイッチ１９は入ったままの
状態であるから、電流はスイッチ１３とスイッチ１９を
通って燃焼器２０に流れ、燃焼器２０を燃焼させる。

これによって低下した湯温は再び上昇を開始し、また８
０℃を越えるとサーモスタット１２が感知して、燃焼器
２０の燃焼を停止させ、前記の作用を湯の使用が続く限
り継続する。

この状態を表わしたのが第６図のグラフである。

この間フロースイッチ１５は切れたままの状態で、給湯
口用サーモスタット１８はスイッチ１９を入れたままの
状態であり、貯湯槽内の湯温を感知するサーモスタット
１２によってのみ、燃焼器２０の燃焼は制御され、従っ
て貯湯槽内の湯温は常に８０℃前後の必要な温度に維持
されている。

上記のように、本考案燃焼装置は、フロースイッチと並
列に、設定温度以上で電気接点を接続する給湯口用サー
モスタットを結線し、これを温水器内の湯温を感知して
作用するサーモスタットを直列に結線して燃焼器の燃焼
制御電気回路を設け、この制御回路と燃焼器とを結線し
たものであるから、給湯口からフロースイッチでは感知
できないような僅かな量の給湯を長時間にわたって続け
ても、給湯口から放出される温湯の温度を感知する給湯
口用サーモスタットが常にスイッチを入れた状態で電気
回路を接続しているので、温水器内の温湯の温度変化を
感知して作用するサーモスタットが、器内の湯温か低下
すれば直ちに電気回路を接続して燃焼器を燃焼させ、器
内の湯温を常に所望の温度に維持することができる。

また、給湯量はほぼ決まった温度に維持されているので
あるから、これを水と混合すれば水量によって所望の温
湯を得ることができ、そのためのミキシングバルブを設
けることが可能となる。

尚、給湯口用サーモスタット１８は所定の温度まで湯温
が低下した時にはスイッチ１９を切るようにしであるの
で、例えば給湯を停止し、温水器１１を使用しない時に
は燃焼制御回路２１を完全に切断して、フロースイッチ
と並列にスイッチを設けたことにより水の流れが全くな
い時の誤燃焼を防止しである。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は従来例を示したもので、第１図は従
来装置の使用態様の一例を示した概略図、第２図は電気
回路図、第３図は給湯の温度と給湯時間との関係を、大
量、中量、少量の３段階の給湯量に分けて示した図表で
ある。 第４図乃至第６図は本考案装置の実施の一例を示したも
ので、第４図は使用態様の一例を示した概略図、第５図
は電気回路図、第６図は少量の湯を長時間給湯し続けた
場合の、湯温と給湯時間との関係を表わした図表である
。 符号１１・・・・・・温水器、１２・・・・・・サーモ
スタット、１３・・・・・・サーモスタットのスイッチ
、１４・・・・・・給水管、１５・・・・・・フロース
イッチ、１６・・曲給湯口、１７・・・・・・給湯管、
１８・・・・・・給湯口用サーモスタット、１９・・・
・・・給湯口用サーモスタットのスイッチ、２０・・・
・・・燃焼器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 温水器内の温湯の温度変化を感知してこの湯温か設定温
   度の範囲内であれば燃焼器の電気回路のスイッチを閉じ
   て燃焼器を燃焼させるように作用するサーモスタットと
   、温水器内へ流れる水の流量が設定基準以上であれば燃
   焼器の電気回路のスイッチを閉じて燃焼器を燃焼させる
   ように作用するフロースイッチとを、燃焼器の電気回路
   に直列に結線し、燃焼器の燃焼を電気的に制御する燃焼
   装置において、給湯口から放出される温湯の温度変化を
   感知してこの温度が、前記サーモスタットの、燃焼器を
   燃焼させるための設定温度より低い温度に設定した温度
   以上であればスイッチの接点を閉じ、また、該接点を閉
   じるための設定温度より低い温度で設定した温度以下に
   なればスイッチの接点を開らく給湯口用サーモスタット
   を、前記電気回路へ、フロースイッチと並列にして結線
   したことを特徴とする燃焼装置。