JPS6079046A - 高い熱起電力を有するゴム組成物 - Google Patents
高い熱起電力を有するゴム組成物Info
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- JPS6079046A JPS6079046A JP58185155A JP18515583A JPS6079046A JP S6079046 A JPS6079046 A JP S6079046A JP 58185155 A JP58185155 A JP 58185155A JP 18515583 A JP18515583 A JP 18515583A JP S6079046 A JPS6079046 A JP S6079046A
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- Japan
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- rubber
- electrical conductivity
- doping
- derivative
- thermoelectromotive force
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、電気伝導性に優れ、かつ熱起電力の高いゴム
組成物に関する。
組成物に関する。
従来、ゴム弾性体としての性質をそなえて電気伝導性を
増加させるために、カーボンブラック、グラファイト粉
末、金属粉末などの充填剤をゴム中に分散混入させ、こ
れらの充填剤が基本的に有している良好な電導性をゴム
中で複合化させて電導性の向上をはかっている。しかし
、このような複合体は、充填剤の分散状態などにより電
気伝導性が変動するために、それを一定の値にコントロ
ールすることが原理的に問題があり、また、無機の充填
剤を比較的多量に含有せしめるために比重が高くなる等
の欠点があった。
増加させるために、カーボンブラック、グラファイト粉
末、金属粉末などの充填剤をゴム中に分散混入させ、こ
れらの充填剤が基本的に有している良好な電導性をゴム
中で複合化させて電導性の向上をはかっている。しかし
、このような複合体は、充填剤の分散状態などにより電
気伝導性が変動するために、それを一定の値にコントロ
ールすることが原理的に問題があり、また、無機の充填
剤を比較的多量に含有せしめるために比重が高くなる等
の欠点があった。
ところで、最近、ポリアセチレン、ポリチアジル(÷5
−N−)−n)、ポリパラフェニレンなどの共役二重結
合を有する高分子物質の電導性の向上に関する研究が行
なわれており、この高分子物質に電子受容体又は電子供
与体を拡散により添加すること、すなわちドーピングせ
しめることによシミ導性が増加するとの報告がある。ま
た、ポリ−p−フェニレンサルファイドのように共役二
重結合が存在するわけではないが、電気陰性度が大きい
硫黄を介して、フェニル基が結合している高分子物質に
おいても、ドーピングすることによシミ気伝導度が大幅
に増加するととも見い出されている。
−N−)−n)、ポリパラフェニレンなどの共役二重結
合を有する高分子物質の電導性の向上に関する研究が行
なわれており、この高分子物質に電子受容体又は電子供
与体を拡散により添加すること、すなわちドーピングせ
しめることによシミ導性が増加するとの報告がある。ま
た、ポリ−p−フェニレンサルファイドのように共役二
重結合が存在するわけではないが、電気陰性度が大きい
硫黄を介して、フェニル基が結合している高分子物質に
おいても、ドーピングすることによシミ気伝導度が大幅
に増加するととも見い出されている。
そこで、このドーピング効果に注目し、主鎖又は側鎖に
二重結合もしくは三重結合を有するゴムからなる組成物
にドーピング操作をすることにより、太軸1に電気伝導
度が増加することを見い出し先に出願した(特願昭57
−111636号)。
二重結合もしくは三重結合を有するゴムからなる組成物
にドーピング操作をすることにより、太軸1に電気伝導
度が増加することを見い出し先に出願した(特願昭57
−111636号)。
また、ゴム弾性を有する組成物に、アリール基。
アルキル基、ナフチル基、又はそれらの誘導体をN、N
′部に有するN、N’−パラフェニレンジアミンおよび
/又はフェニールナフチルアミンを含有させ、ドーピン
グ操作を行なうことにより、更に電気伝導度が増加する
ことも見い出されている(特願昭57−206063号
)。
′部に有するN、N’−パラフェニレンジアミンおよび
/又はフェニールナフチルアミンを含有させ、ドーピン
グ操作を行なうことにより、更に電気伝導度が増加する
ことも見い出されている(特願昭57−206063号
)。
ところで、棒状物質の一端を高温に、他端を低温に保つ
とき、電子または正孔(ホール)が熱拡散効果によシ高
温側から低温側に移動して電位差が生ずる。この温度差
によって生ずる電位差を熱起電力といい、多くの化合物
にろいて測定されている。
とき、電子または正孔(ホール)が熱拡散効果によシ高
温側から低温側に移動して電位差が生ずる。この温度差
によって生ずる電位差を熱起電力といい、多くの化合物
にろいて測定されている。
通常、金属で10μV −deg−’程度の値に対し、
半導体では数百μ■・deg ’程度の値になる。
半導体では数百μ■・deg ’程度の値になる。
また、熱電素子としての性能のよさは、熱起電力が高く
、比抵抗が小さい、すなわち電気伝導度が優れているこ
とが必要である。しかし、 。
、比抵抗が小さい、すなわち電気伝導度が優れているこ
とが必要である。しかし、 。
半導体は普通数百μ■・deg ’の熱起電力であるが
、電気伝導度が低く、今のところ実用化される兆しはな
いのが実状である。
、電気伝導度が低く、今のところ実用化される兆しはな
いのが実状である。
本発明は、高分子物質に電子受容体又は電子供与体を拡
散により添加することにより電導性が増加するというド
ーピング効果に着目してなされたもので、電気伝導性に
優れ、且つ高い熱起電力を有するゴム組成物を提供する
ことを目的とする。
散により添加することにより電導性が増加するというド
ーピング効果に着目してなされたもので、電気伝導性に
優れ、且つ高い熱起電力を有するゴム組成物を提供する
ことを目的とする。
本発明者らは、アリール基、アルキル基、ナフチル基又
はそれらの誘導体をN 、 N’部に有すルN 、 N
’ −ハラフェニレンジアミン、フェニルナフチルアミ
ン、ジヒドロキノリン誘導体お上びフェノール誘導体か
ら選ばれた少なくとも1種の化合物を含有せしめた主鎖
又は側鎖に二重結合もしくは三重結合を有するゴムから
なる組成物に、電子受容体又は電子供与体をドーピング
した結果、電気伝導性が大幅に増加するのみならず、驚
くべきことに組成物の持つ熱起電力が非常に高くなるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。
はそれらの誘導体をN 、 N’部に有すルN 、 N
’ −ハラフェニレンジアミン、フェニルナフチルアミ
ン、ジヒドロキノリン誘導体お上びフェノール誘導体か
ら選ばれた少なくとも1種の化合物を含有せしめた主鎖
又は側鎖に二重結合もしくは三重結合を有するゴムから
なる組成物に、電子受容体又は電子供与体をドーピング
した結果、電気伝導性が大幅に増加するのみならず、驚
くべきことに組成物の持つ熱起電力が非常に高くなるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、先のドーピング操作によりゴム組
成物の電気伝導度が大幅に増加したという事実に鑑みて
なされたのである。電気伝導度が高いということは、電
荷の大きさ、キャリア濃度及びその移動度の積が大きい
ことである。電子受容体あるいは電子供与体をドーピン
グするということは、まさにキャリア濃度すなわち電子
あるいは正孔(ホール)の数を増やすことである。電子
受容体は、電子を受け入れ、正孔を生成し、電子供与体
は、電子を供給する。
成物の電気伝導度が大幅に増加したという事実に鑑みて
なされたのである。電気伝導度が高いということは、電
荷の大きさ、キャリア濃度及びその移動度の積が大きい
ことである。電子受容体あるいは電子供与体をドーピン
グするということは、まさにキャリア濃度すなわち電子
あるいは正孔(ホール)の数を増やすことである。電子
受容体は、電子を受け入れ、正孔を生成し、電子供与体
は、電子を供給する。
これにより電子の移動が起こる。従って、半導本同様、
電子が励起されれば金属よりも高い熱起電力を有するで
あろうと考えた。ところが驚くべきことに、半導体より
も1桁〜2桁高い熱起電力を持つことが見い出されだの
である。
電子が励起されれば金属よりも高い熱起電力を有するで
あろうと考えた。ところが驚くべきことに、半導体より
も1桁〜2桁高い熱起電力を持つことが見い出されだの
である。
したがって、本発明のゴム組成物は、主鎖又は側鎖に二
重結合もしくは三重結合を有するゴムに、アリール基、
アルキル基、ナフチル基又はそれらの誘導体をN、1’
J’部に有するN 、 N’ −パラフェニレンジアミ
ン、フェニルナフチルアミン、ジヒドロキノリン誘導体
およびフェノール誘導体から選ばれた少なくとも1種の
化合物を配合し、さらに、電子受容体又は電子供75体
を拡散法により含有せしめてなることを特徴とするもの
である。
重結合もしくは三重結合を有するゴムに、アリール基、
アルキル基、ナフチル基又はそれらの誘導体をN、1’
J’部に有するN 、 N’ −パラフェニレンジアミ
ン、フェニルナフチルアミン、ジヒドロキノリン誘導体
およびフェノール誘導体から選ばれた少なくとも1種の
化合物を配合し、さらに、電子受容体又は電子供75体
を拡散法により含有せしめてなることを特徴とするもの
である。
以下、本発明の構成について詳しく説明する。
本発明において用いるゴムは、主鎖又は側鎖に二重都合
もしくは三重結合を有するものであって、例えば、天然
ゴム、ポリインプレンゴム。
もしくは三重結合を有するものであって、例えば、天然
ゴム、ポリインプレンゴム。
スチレン−ブタジェン共重合体ゴム、ポリブタジェンゴ
ム、クロロプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジェン
共重合体ゴム又はその他のジエン系合成ゴムである。こ
れらのゴムのうち合成ゴムの場合には、モノマーの結合
状態により種々のものがあるが、これらのものの混合物
やこれらのものと上記例示のようなゴムとの混合物であ
ってもよい。しかし、ゴム弾性を有する物質ではあるが
主鎖又は側鎖に二重結合もしくは三重結合を有しないゴ
ム(例えばシリコーンゴム)をマトリックスゴムとして
使用してもドーピング効果による電気伝導度の増加及び
高い熱起電力がもたらされない。上述したゴムは、通常
、ゴム組成物の形態にある。このゴム組成物は、ゴムと
、ゴム組成物に一般に使用される充填剤、例えばカーボ
ンブラック、炭酸カルシウム、亜鉛華、酸化マグネシウ
ム、シリカ、および伸展油、加硫剤(硫黄、硫黄ドナー
)、加硫助剤(ステアリン酸)、加硫促進剤、パーオキ
サイドなどからなるものである。なお、ゴム組成物は、
一般に、ゴム分子鎖間を結合して架橋を形成し、この化
学反応操作により形状を長時間一定に保つことがよく知
られているが、ここで用いる組成物には、このように架
橋されたゴム弾性を有する組成物と未架橋の流動可能で
やわらかいゴム組成物の両方が含まれる。
ム、クロロプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジェン
共重合体ゴム又はその他のジエン系合成ゴムである。こ
れらのゴムのうち合成ゴムの場合には、モノマーの結合
状態により種々のものがあるが、これらのものの混合物
やこれらのものと上記例示のようなゴムとの混合物であ
ってもよい。しかし、ゴム弾性を有する物質ではあるが
主鎖又は側鎖に二重結合もしくは三重結合を有しないゴ
ム(例えばシリコーンゴム)をマトリックスゴムとして
使用してもドーピング効果による電気伝導度の増加及び
高い熱起電力がもたらされない。上述したゴムは、通常
、ゴム組成物の形態にある。このゴム組成物は、ゴムと
、ゴム組成物に一般に使用される充填剤、例えばカーボ
ンブラック、炭酸カルシウム、亜鉛華、酸化マグネシウ
ム、シリカ、および伸展油、加硫剤(硫黄、硫黄ドナー
)、加硫助剤(ステアリン酸)、加硫促進剤、パーオキ
サイドなどからなるものである。なお、ゴム組成物は、
一般に、ゴム分子鎖間を結合して架橋を形成し、この化
学反応操作により形状を長時間一定に保つことがよく知
られているが、ここで用いる組成物には、このように架
橋されたゴム弾性を有する組成物と未架橋の流動可能で
やわらかいゴム組成物の両方が含まれる。
本発明において用いるドーピング剤、すなわち電子受容
体又は電子供与体は、そのもの単体では電導性が著しく
低く、絶縁体といってもよいものである。電子受容体は
一般には酸化剤であり、これには例えば、よう素、臭素
、三酸化硫黄、二酸化窒素、五ふっ化ひ素、塩化鉄(F
eC13) 。
体又は電子供与体は、そのもの単体では電導性が著しく
低く、絶縁体といってもよいものである。電子受容体は
一般には酸化剤であり、これには例えば、よう素、臭素
、三酸化硫黄、二酸化窒素、五ふっ化ひ素、塩化鉄(F
eC13) 。
ルイス酸などが包含される。電子供与体としては、還元
剤で、例えばナトリウム、アンモニア。
剤で、例えばナトリウム、アンモニア。
ルイス塩基などが挙げられる。ドーピング剤の濃度は、
組成物中の原料ゴムに対して0.1重量係以上であれば
よい。これは旧重量係より少ないと電導性を高めること
ができないためでちる。なお、ドーピング剤の濃度の上
限は、特定されるものではないが、15重量%以上にな
ると電導性が飽和値に達してしまい、これ以上加えても
ドーピング効果が高まるものでもないので、15重量−
程度が妥当である。
組成物中の原料ゴムに対して0.1重量係以上であれば
よい。これは旧重量係より少ないと電導性を高めること
ができないためでちる。なお、ドーピング剤の濃度の上
限は、特定されるものではないが、15重量%以上にな
ると電導性が飽和値に達してしまい、これ以上加えても
ドーピング効果が高まるものでもないので、15重量−
程度が妥当である。
また、本発明で用いるアリール基、アルキル基、ナフチ
ル基、又はそれらの誘導体をN 、 N’部ニ有するN
、 N’ )ニラフェニレンジアミンおよびフェニー
ルナフチルアミンは、ジアミン又はモノアミン部分が置
換された化合物で、例えn % N I N’−ジフェ
ニル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−
イアフロピルーp−フェニレンジアミン、N、N’−ジ
ー2−ナフチル−p−フェニレン・シアミン、N−フェ
ニル−N’−1,3−ジメチルブチル−p−7エニレン
ジアミン、N−フェニル−N’ −ナフチルアミン等の
パラフェニレンジアミン誘導体およびN−フェニル−2
−ナフチルアミンなどである。なお、パラフェニレンジ
アミン誘導体は、一般に、二重結合を多く含有するゴム
組成物の酸化又はオゾン劣化などを防止する老化防止剤
として使われているが、ドーピング剤を使用しないこの
ような使用方法では、老化防止剤の添加の有無により電
気伝導度が変化せず、基本的にゴム・マトリックス中に
おいてパラフェニレンジアミン誘導体のみでは電気伝導
度を増加させる効果も、高い熱起電力も発現しない。
ル基、又はそれらの誘導体をN 、 N’部ニ有するN
、 N’ )ニラフェニレンジアミンおよびフェニー
ルナフチルアミンは、ジアミン又はモノアミン部分が置
換された化合物で、例えn % N I N’−ジフェ
ニル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−
イアフロピルーp−フェニレンジアミン、N、N’−ジ
ー2−ナフチル−p−フェニレン・シアミン、N−フェ
ニル−N’−1,3−ジメチルブチル−p−7エニレン
ジアミン、N−フェニル−N’ −ナフチルアミン等の
パラフェニレンジアミン誘導体およびN−フェニル−2
−ナフチルアミンなどである。なお、パラフェニレンジ
アミン誘導体は、一般に、二重結合を多く含有するゴム
組成物の酸化又はオゾン劣化などを防止する老化防止剤
として使われているが、ドーピング剤を使用しないこの
ような使用方法では、老化防止剤の添加の有無により電
気伝導度が変化せず、基本的にゴム・マトリックス中に
おいてパラフェニレンジアミン誘導体のみでは電気伝導
度を増加させる効果も、高い熱起電力も発現しない。
本発明で用いるジヒドロキノリン誘導体は、例えば6−
エトキシー2.2,4.−1−サメチル−1,2−ジヒ
ドロキノリン、2,2.4−)ジメチル−1,2−ジヒ
ドロキノリン重合物である。また、フェノール誘導体は
、例えばスチレン化フェノール。
エトキシー2.2,4.−1−サメチル−1,2−ジヒ
ドロキノリン、2,2.4−)ジメチル−1,2−ジヒ
ドロキノリン重合物である。また、フェノール誘導体は
、例えばスチレン化フェノール。
2.2′−メチレンビス−4−エチル−6−tertブ
f /lzフェノール、又は2,2′−メチレンビス−
4−メチル−5’−tertブチルフェノール等のアル
キルフェノール類である。
f /lzフェノール、又は2,2′−メチレンビス−
4−メチル−5’−tertブチルフェノール等のアル
キルフェノール類である。
本発明のゴム組成物は、前述したゴム(通常、ゴム組成
物の形態にある)に、前記のドーピング剤と前記のパラ
フェニレンジアミン誘導体、フェニルナフチルアミン、
ジヒドロキノリン誘導体、および/又はフェノール誘導
体とを含有せしめたものである。
物の形態にある)に、前記のドーピング剤と前記のパラ
フェニレンジアミン誘導体、フェニルナフチルアミン、
ジヒドロキノリン誘導体、および/又はフェノール誘導
体とを含有せしめたものである。
パラフェニレンジアミン誘導体、フェニルナフチルアミ
ン、ジヒドロキノリン誘導体、および/又はフェノール
誘導体とを含有せしめるには、通常の方法、例えば混合
方法によればよい。
ン、ジヒドロキノリン誘導体、および/又はフェノール
誘導体とを含有せしめるには、通常の方法、例えば混合
方法によればよい。
なお、これらのパラフェニレンジアミン誘導体等が前取
てマ) l)ックス・ゴムと化学的に結合した化合物と
なっている場合であってもよい。
てマ) l)ックス・ゴムと化学的に結合した化合物と
なっている場合であってもよい。
パラフェニレンジアミン誘導体の濃度は、組成物中の原
料ゴムに対して0.5〜20重量係であり、1〜10重
量係であることが好ましい。0.5重量係より少ないと
、本発明の効果が得られない。
料ゴムに対して0.5〜20重量係であり、1〜10重
量係であることが好ましい。0.5重量係より少ないと
、本発明の効果が得られない。
一方、20重重量上りも多いとプル−ムしてしまい、狭
面と内部とで濃度が異なり、濃度の均一なゴム組成物が
得られなくなる。
面と内部とで濃度が異なり、濃度の均一なゴム組成物が
得られなくなる。
ドーピング剤を拡散法により含有せしめるには、すなわ
ちゴムにドーピングせしめるには種種の方法が考えられ
るが、いずれにしてもドーピング剤がゴム・マトリック
ス中で均一に分子状に分散していることが重要である。
ちゴムにドーピングせしめるには種種の方法が考えられ
るが、いずれにしてもドーピング剤がゴム・マトリック
ス中で均一に分子状に分散していることが重要である。
この方法としては、例えば、ドーピング剤が蒸発しやす
い物質の場合には、密閉された容器の中にノ々ラフエニ
レンジアミン誘導体、フェニルナフチルアミン、ジヒド
ロキノリン誘導体、および/又はフェノール誘導体を含
有するコ゛ム組成物を放置し、これを真空ポンプにて減
圧にして、この中にドーピング剤を導入するという方法
がとられる。この場合には雰囲気温度が高い程、放置時
間が長い程、ドーピング剤はゴム組成物中に拡散し、濃
度が増加する。また、ドーピング剤を拡散させる速度は
急激に行なわない方が電導間が増加し、安定した電導間
および熱起電力を示すようである。
い物質の場合には、密閉された容器の中にノ々ラフエニ
レンジアミン誘導体、フェニルナフチルアミン、ジヒド
ロキノリン誘導体、および/又はフェノール誘導体を含
有するコ゛ム組成物を放置し、これを真空ポンプにて減
圧にして、この中にドーピング剤を導入するという方法
がとられる。この場合には雰囲気温度が高い程、放置時
間が長い程、ドーピング剤はゴム組成物中に拡散し、濃
度が増加する。また、ドーピング剤を拡散させる速度は
急激に行なわない方が電導間が増加し、安定した電導間
および熱起電力を示すようである。
したがって、出来る限りゆっくりとよく雰囲気を均一に
した方が望ましい。ドーピング剤が蒸気になりにくいも
のでは、ドーピング剤を有機溶媒に溶解し、この中にパ
ラフェニレンジアミン誘導体等を含有するゴム組成物を
浸漬させること又は塗布することにより、時間と共にゴ
ム中に次第に拡散させ、濃度を上昇させることができる
。
した方が望ましい。ドーピング剤が蒸気になりにくいも
のでは、ドーピング剤を有機溶媒に溶解し、この中にパ
ラフェニレンジアミン誘導体等を含有するゴム組成物を
浸漬させること又は塗布することにより、時間と共にゴ
ム中に次第に拡散させ、濃度を上昇させることができる
。
電子供与体としてす) IJウムを使う場合には、ナト
リウムとナフタレンの1対1モルのコンプレックスを、
はじめにテトラヒドロフラン(THF)溶媒中で作成し
、約0.1〜0.01モル係の濃度でゴム組成物を浸漬
し、約10重量%程度にドーピングする。ナ) IJウ
ムの場合には雰囲気中の水分によりナトリウム・イオン
にならないように注意する必要がある。
リウムとナフタレンの1対1モルのコンプレックスを、
はじめにテトラヒドロフラン(THF)溶媒中で作成し
、約0.1〜0.01モル係の濃度でゴム組成物を浸漬
し、約10重量%程度にドーピングする。ナ) IJウ
ムの場合には雰囲気中の水分によりナトリウム・イオン
にならないように注意する必要がある。
これらの種々の方法はドーピング剤の種類により適した
方法が選ばれるが、ドーピング剤により電気伝導性およ
び熱起電力が増加する効果が起るならば添加方法、すな
わちドーピング方法はここに述べた方法に限定されるも
のではない。なお、ドーピング処理後において、しなや
かなゴム組成物特有な性質が失なわれていないと同時に
電気伝導度が増加し、高い熱起電力が発現することから
、ドーピング剤はゴムとは反応しているのではなく、ゴ
ム・マトリックス中でパラフェニレンジアミン誘導体、
フェニルナフチルアミン、ジヒドロキノリン誘導体およ
び/又はフェノール誘導体とコンプレックスを形成し、
その相互作用により本発明の効果が発揮されるものと推
定される。また、ドーピング剤の種類によっては一部の
ゴムの有している二重結合と化学的に結合して硬化を次
第に起す例もあるが、このような場合であっても、十分
にパラフェニレンジアミン誘導体、フェニルナフチルア
ミン、ジヒドロキノリン誘導体、および/又はフェノー
ル誘導体とドーピング剤とが独立に存在し、含有されて
いるならば電気伝導性を増加させる効果および高い熱起
電力は失なわれるものではない。さらに、カーボンブラ
ック等の充填剤の濃度が低いほどゴム組成物は一般に電
気伝導性が低いが、本発明のゴム組成物では、充填剤濃
度が低い場合に電気伝導性の増加が特に顕著になるとい
う効果が認められた。
方法が選ばれるが、ドーピング剤により電気伝導性およ
び熱起電力が増加する効果が起るならば添加方法、すな
わちドーピング方法はここに述べた方法に限定されるも
のではない。なお、ドーピング処理後において、しなや
かなゴム組成物特有な性質が失なわれていないと同時に
電気伝導度が増加し、高い熱起電力が発現することから
、ドーピング剤はゴムとは反応しているのではなく、ゴ
ム・マトリックス中でパラフェニレンジアミン誘導体、
フェニルナフチルアミン、ジヒドロキノリン誘導体およ
び/又はフェノール誘導体とコンプレックスを形成し、
その相互作用により本発明の効果が発揮されるものと推
定される。また、ドーピング剤の種類によっては一部の
ゴムの有している二重結合と化学的に結合して硬化を次
第に起す例もあるが、このような場合であっても、十分
にパラフェニレンジアミン誘導体、フェニルナフチルア
ミン、ジヒドロキノリン誘導体、および/又はフェノー
ル誘導体とドーピング剤とが独立に存在し、含有されて
いるならば電気伝導性を増加させる効果および高い熱起
電力は失なわれるものではない。さらに、カーボンブラ
ック等の充填剤の濃度が低いほどゴム組成物は一般に電
気伝導性が低いが、本発明のゴム組成物では、充填剤濃
度が低い場合に電気伝導性の増加が特に顕著になるとい
う効果が認められた。
本発明のゴム組成物は、通常の導電ゴムとしての用途の
ほか、帯電防止ゴムとしても用いられる。さらに、熱電
素子としての用途にも利用される。
ほか、帯電防止ゴムとしても用いられる。さらに、熱電
素子としての用途にも利用される。
以下に実施例を例示する。
実施例1
下記の第1表に示したゴム組成物にドーピングを行なっ
た。
た。
第 1 表
天 然 ゴ ム 80重量部
スチレン−ブタジェン共重合体ゴム1) 20重量部亜
鉛 華 3重量部 ステアリン酸 2重量部 老化防止剤2)1重量部 カーボンブラック3)5重量部 伸展油 50重量部 炭酸カル7ウム 7o重量部 加硫促進剤” 0.8重量部 値 黄 2,0重量部 柱: l)日本ゼオン社製N1pol 15022)N−フェ
ニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン 3)ASTM表示N660 4)N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾリルスル
フェンアミド 第1表の加硫促進剤および硫黄以外の配合剤をゴム業界
での常法であるバンバリータイプ混合機(1,7J)を
用い、各配合剤が均一に分散するまで混合した。次に、
ロールにて加硫促進剤および硫黄を添加し、混練混合し
、架橋可能な未加硫のゴム組成物を調製した。このゴム
組成物は、148°C930分でプレス架橋し、2mm
厚さのゴムシートを作成した。
鉛 華 3重量部 ステアリン酸 2重量部 老化防止剤2)1重量部 カーボンブラック3)5重量部 伸展油 50重量部 炭酸カル7ウム 7o重量部 加硫促進剤” 0.8重量部 値 黄 2,0重量部 柱: l)日本ゼオン社製N1pol 15022)N−フェ
ニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン 3)ASTM表示N660 4)N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾリルスル
フェンアミド 第1表の加硫促進剤および硫黄以外の配合剤をゴム業界
での常法であるバンバリータイプ混合機(1,7J)を
用い、各配合剤が均一に分散するまで混合した。次に、
ロールにて加硫促進剤および硫黄を添加し、混練混合し
、架橋可能な未加硫のゴム組成物を調製した。このゴム
組成物は、148°C930分でプレス架橋し、2mm
厚さのゴムシートを作成した。
この試料より40朋×8朋の長方形状試料を切り出し、
よう素によるドーピング処理を10〜30分実施した。
よう素によるドーピング処理を10〜30分実施した。
この処理は下記の手順によった。
試薬特級のよう素をナス形フラスコに入れ、つぎに電気
伝導度測定用の4探針法の電極a。
伝導度測定用の4探針法の電極a。
b、c、dをさし込んだ試料を入れて、すりガラス栓で
密閉し、真空ポンプに直結したフラスコ側面のコックを
開けて十分に減圧(30mmHg以下)してからコック
を閉じた。
密閉し、真空ポンプに直結したフラスコ側面のコックを
開けて十分に減圧(30mmHg以下)してからコック
を閉じた。
次いで、このフラスコを50〜70°Cにコントロール
された空気オープンに入れ、よう素を気化させて試料中
にドーピングさせた。
された空気オープンに入れ、よう素を気化させて試料中
にドーピングさせた。
ドーピング操作中に電極a、b、c、dを電気度測定用
装置に結線し、時間と共に電気伝導度が変化する過程を
測定した。ドーピング時間は、温度条件により異るが、
電気伝導度が飽和値以上になる3〜11重量%のドーピ
ング剤濃度とした。電極aとbに電圧をかけて電流を測
定し、Cとdの間で′電流をなるべく流さないようにし
て電位を測定することにより電導度を測定した。
装置に結線し、時間と共に電気伝導度が変化する過程を
測定した。ドーピング時間は、温度条件により異るが、
電気伝導度が飽和値以上になる3〜11重量%のドーピ
ング剤濃度とした。電極aとbに電圧をかけて電流を測
定し、Cとdの間で′電流をなるべく流さないようにし
て電位を測定することにより電導度を測定した。
この結果を第2表に示す。
ドーピング操作の終わった試料より、更に8mm X
2mmの長方形状に試料を切り出し、熱起電力を測定し
た。熱起電力の測定は、試料の一端を室温に保ち、他端
をハンダゴテで温度を上げ、回路に接続したマイクロボ
ルトメーターで電位差を読み取った。温度差1°C当り
、20 mVの熱起電力が生じた。図に温度差によって
生ずる電位差をプロットした。なお、図中、縦軸は電位
差(Vs(mV))を、横軸は温度差(△T(deg)
)をそれぞれ表わす。
2mmの長方形状に試料を切り出し、熱起電力を測定し
た。熱起電力の測定は、試料の一端を室温に保ち、他端
をハンダゴテで温度を上げ、回路に接続したマイクロボ
ルトメーターで電位差を読み取った。温度差1°C当り
、20 mVの熱起電力が生じた。図に温度差によって
生ずる電位差をプロットした。なお、図中、縦軸は電位
差(Vs(mV))を、横軸は温度差(△T(deg)
)をそれぞれ表わす。
第 2 表
第2表から、よう素をドーピングすることにより電気伝
導性が著しく増加することが判る。
導性が著しく増加することが判る。
また、図から、温度差の増加につれて電位差が増大する
ことが判る。
ことが判る。
実施例2
下記の第3表に示したゴム組成物(A、B、C)にドー
ピングを行なった。
ピングを行なった。
(本頁以下余白)
第 3 表
註:
5)日本セオン社% N1pol BR12206)N
、N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミン7)6−
ニトキ7−2.2.4−トリメチル−1,,2−ジヒド
ロキノリン 8)スチレン化フェノール 実施例1におけると同様に、よう素でドーピング処理し
た。さらに、実施例1におけると同様に熱起電力を測定
した。これらの結果を第4表に示す。
、N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミン7)6−
ニトキ7−2.2.4−トリメチル−1,,2−ジヒド
ロキノリン 8)スチレン化フェノール 実施例1におけると同様に、よう素でドーピング処理し
た。さらに、実施例1におけると同様に熱起電力を測定
した。これらの結果を第4表に示す。
第 4 表
第4表から、ジヒドロキノリン誘導体、フェノール誘導
体とも、バラフェニレンジアミン誘導体はどではないが
ドーピングにより電気伝導度が向上することが判る。ま
た、電気伝導度が高いものほど熱起電力が高いことが判
る。
体とも、バラフェニレンジアミン誘導体はどではないが
ドーピングにより電気伝導度が向上することが判る。ま
た、電気伝導度が高いものほど熱起電力が高いことが判
る。
本発明のゴム組成物は、以上説明したように、電気伝導
性に優れ、且つ高い熱起電力を有することを特徴とし、
通常の導電ゴムや帯電防止ゴムとしての用途のほか、熱
電素子としても利用可能である。
性に優れ、且つ高い熱起電力を有することを特徴とし、
通常の導電ゴムや帯電防止ゴムとしての用途のほか、熱
電素子としても利用可能である。
本発明のゴム組成物を利用した熱電素子は、従来の半導
体を用いた熱電素子にくらべて10’〜103倍も熱起
電力が大きく、また弾性体であるから変形が自由であり
、表面形状が複雑な物体の表面に貼付けて用いる温度計
9体温計などに利用することができる。
体を用いた熱電素子にくらべて10’〜103倍も熱起
電力が大きく、また弾性体であるから変形が自由であり
、表面形状が複雑な物体の表面に貼付けて用いる温度計
9体温計などに利用することができる。
図は温度差と電位差との関係図である。
代理人 弁理士 小 川 信 −
弁理士 野 口 賢 照
弁理士 斎 下 和 彦
ΔT(cleg)
Claims (1)
- 主鎖又は側鎖に二重結合もしくは三重結合を有するゴム
に、アリール基、アルキル基、ナフチル基又はそれらの
誘導体をN、N’部に有するN、N’−パラフェニレン
ジアミン、フェニルナフチルアミン、ジヒドロキノリン
誘導体おヨヒフェノール誘導体から選ばれた少なくとも
1種の化合物を配合し、さらに、電子受容体又は電子供
与体を拡散法により含有せしめてなることを特徴とする
高い熱起電力を有するゴム組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58185155A JPS6079046A (ja) | 1983-10-05 | 1983-10-05 | 高い熱起電力を有するゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58185155A JPS6079046A (ja) | 1983-10-05 | 1983-10-05 | 高い熱起電力を有するゴム組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6079046A true JPS6079046A (ja) | 1985-05-04 |
Family
ID=16165803
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP58185155A Pending JPS6079046A (ja) | 1983-10-05 | 1983-10-05 | 高い熱起電力を有するゴム組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6079046A (ja) |
-
1983
- 1983-10-05 JP JP58185155A patent/JPS6079046A/ja active Pending
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