JPS6062945A - 突然変異原性のないコ−ヒ−飲料の製造法 - Google Patents

突然変異原性のないコ−ヒ−飲料の製造法

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JPS6062945A
JPS6062945A JP17095383A JP17095383A JPS6062945A JP S6062945 A JPS6062945 A JP S6062945A JP 17095383 A JP17095383 A JP 17095383A JP 17095383 A JP17095383 A JP 17095383A JP S6062945 A JPS6062945 A JP S6062945A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (N 技術分野 本発明は、突然変異原性のないコーヒー飲料の製造法に
関する。
(Bl 背景技術 現在、ヒトの癌発生の大部分は、生活環境中の発癌因子
に起因していると考えられている。ヒトの癌のうち、遺
伝的要因のみで発生する割合は約2%程度に過ぎないと
推定される(Higginson+J、 & Muir
、 C,S、 : J、Natl、 Cancer I
n5t、、 Vol。
6!1,1291.ニア9)。
ヒトの死亡原因の約174〜115 を占める癌の原因
としては、我々が日常摂取する飲食品が最も重要視され
ているし、とうした見解を支持する疫学的データは枚挙
にいとまがない。
飲食品、医薬品をはじめとする環境因子の発癌性を予見
する手段として、近年ヒスチジン要求性を指標としたサ
ルモネラ・テスト(別称、エームス法)が確立された(
Ames、 B、N、 et al、 :1&tati
on Res、、 Vol 31 、347 、 ’ 
75 )。本法罠より調べられた化合物の突然変異原性
と発癌性の間には80〜90%の高い相関性が多くの研
究機関で認められている(McCann、 J、 et
 al、 :Proc、 ktl、 Acad、 Sc
i、 ((J、S、A、)、 Vol、 72 。
5135、’75)。
従って、突然変異原性をなくすことは発癌リスクからヒ
トを守る上で少なからぬ効果が期待される。のみならず
、突然変異は染色体あるいはDNAに対する障害の結果
として起こるものであり、仮に発癌に至らないまでも突
然変異原のヒトの健康に及ぼす影響は決して軽視できる
ものではない。
突然変異原性のない飲食品が望まれる所以である。
今日、飲食品、嗜好品に含まれることが明らかな突然変
異原としては、−クンノ[a)ピレン、77ラトキシン
B1.2−アミノフルオレン、ベンズ〔a〕アンスラセ
ン、クリセン、ジメチルニトロンアミン、β−す7チル
アミン、ニトロソピロリジン、メチルグリオキザールな
どがあり、発癌性の証明されている物質が多い。しかし
、如何に突然変異原性が認められたとしても、飲食品、
嗜好品のように昔からヒトの生活と密接に結びついてい
る物品の場合には、法的な禁止措置を採ることは熱論、
これらを避けて生活することもむずかしい。
特に嗜好品の中には日常飲食品に比して高い突然変異原
性を有するものが多い(表1参照)。
紙巻きタバコ1本 5,500(TA98.十 )イン
スタントコーヒー1杯(15圓) 45,000(TA
loo、−)レギュラーコーヒー1杯(150fflJ
) 195,000(TAloo、−)紅茶1杯(15
0mA’) 38,000(TAloo、 −)緑茶1
杯(150mA) 2i、000(TAloo、−)※
 サルモネラ・ティフィムリウム はTA98株を用いた。
※※ ラット肝ホモジネート(39ミツクス)存在の有
無を示す。
(+) : S 9ミツクス添加、(−) : S 9
ミツクス無添加。
事実、タバコと口腔咽頭癌、喉頭癌、食道癌、胃癌、肺
癌、コーヒーと膵臓癌、膀胱癌、アルコール飲料と食道
癌、肝癌などはしばしば相関性が報告されている。
本発明は、食品又は嗜好品の突然変異原性を消滅させる
か又はこれを減弱させることによって、当該物品の安全
性を向上させ、ひいては当該物品に対する信頼性を回復
させようとするものである。
コーヒーが日常的な飲み物として生活の中に位置づけら
れたのは1400年代のアラビアと言われている。以後
、人間社会の高度な文明化に伴ない嗜好品としての需要
が益々高まっている。我が国でも最近コーヒー消費の急
速な伸び(1969年以降10年間で約6倍)を記録し
ている。
しかし、近年コーヒーについては様々なかたちで健康へ
の悪影響が懸念され始め、昨年米国においてコーヒー消
費が低迷した主要な原因と考えられている。すなわち、
カフェインのもつ細胞毒性を始めとして癌との関係、殊
にマクメーン博士が指摘したコーヒー飲用と膵臓癌との
相関は欧米を中心にセンセ−ジョンを起こした(Mac
Mahon、 B・et al、 :N、 Engl、
 J、Med、 Vol、 504 、 630 。
1981)。膵臓癌以外で、コーヒーによる発癌率の上
昇が見られる器官は、膀胱をはじめとする下部泌尿器で
ある(Simon、 D、 et al、 : J、 
NatlCancer In5t、、 Vol、 54
 + 587 、1975 )、o更妃、前立腺癌、白
血病、卵巣癌発生を増加させるという報告もあり、今後
更に詳細な調査が待たれる。
先述した突然変異原性についても、コーヒーは日常飲食
品の中でも高い水準にある(表1参照)。
コーヒーが日常的な飲み物として大量に消費される今日
、健康に有害と考えられる諸点を解消することが早急に
望まれる。この分野の研究については今日までに多くの
成果が出ている。例えば、発癌物質の’rrp−p−1
に対するパーオキシダーゼ、N−メfルーN′−ニトロ
ー1−ニトロソクアニジンに対するチオール化合物、7
.12−ジメチルベンズアンスラセンに対するセレン化
合物にそれぞれ発癌物質の突然変異原性不活性化作用が
報告されている(Martin、S、E、 et an
、、: Ii’1utationRes、、 Vol、
 82 、41 、 ’1981など)。しかしながら
、多く、の不活性化剤はそれ自体生体に有害であったり
、嗜好性の面で常時飲用に不適当であるため実用化が困
難である。
ヒトが日頃飲用しても無害で、味、香りなどのコーヒ一
本来の特性を損なわない物質によって、コーヒーの細胞
毒性や突然変異原性をなくすことは、ヒトの健康を守る
上で是非とも必要とされよう。
fc) 発明の開示 本発明者等は、前記の目的を達成するために、鋭意研究
に努め、カタラーゼの抗変異原作用を認め、それに基づ
く特許出願を行なった(特願昭58−10560号)。
従来、コーヒー中の突然変異原としては、メチルグリオ
キサール、ジアセチルに代表されるジカルボニル化合物
が同定され、コーヒーの突然変異原性の原因物質と考え
られてきた(L−F、Bj eldanesand H
,Chew、 MutationRes、、 Vol、
 67 + 367 。
1979 ; H,Kasai et al、、 Ga
nn、 Vol、 73 。
687.1982)。しかしながら、カタラーゼによる
不活性化の事実から、コーヒーの突然変異原性は、フリ
ーラジカルあるいは有機ラジカルが直接あるいは間接に
関与していることが示唆された。
実際に表2に示す如く、コーヒー中の突然変異ボニル化
合物と想定すると、L−システィン(Cys)、ジチオ
スレイトール(GTT) 、還元型グルタチオン(GS
H)及びカタラーゼとの反応においてコーヒーとメチル
グリオキサールとは、異なった挙動を示し、矛盾する。
すなわちコーヒーの突然変異原性は、ジカルボニル化合
物では説明できないことが判明した。
表2 −100 100 H8O3−(3,75Nlイic2シIv) 0 0C
ys (4々イ(マレ厄ル) 0 100DTT (4
7419,r>*)v) Q 100GSH(4マイ?
!−聾1し) Oio。
カタラーゼ(7,5jlイtう、−+) 100 10
−トに相当) ※※ 15■インスタントコーヒー粉末/プレート(3
86復帰変異コロニー数/プレートに相当)本発明者ら
は、こうした知見に基づき、カタラーゼ以外のラジカル
除去酵素について検索したところはルオキシダーゼ(p
eroxidase) がコーヒーの突然変異原性を不
活性化することを認めた。
イルオキシダーゼ(donor : H2O2−oxi
doreductaseEC1,11,1,7) の抗
変異原作用については下記の物質に対して報告されてい
る。すなわち、Trp−F’−1、Trp−P−2(イ
ずれもトリプトファンの熱分解産物)、Glu−p−i
(グルタミン酸の熱分解物)、及び2−アミノ−α−カ
ルポリン(グロブリンの熱分解物) (M、 Yama
daら、B、B、R,O,。
Vol、90(3)、769−776.1979)、自
動酸化したりルン酸(T 、Yamaguchiら、A
gric、 Biol。
Chem、、 Vol、 44(4)、 959〜96
1 、1980 )、2−アミノアンスラセン、トリプ
トファン熱分解物、エチジウムズロマイド、オルニチン
熱分解物(山田宏和ら、特開昭55−37180)があ
る。
これらの物質の突然変異原性の挙動もコーヒーの突然変
異原性の挙動と異なることが判明している。
本発明は、コーヒーの突然変異原性の実体にっいて解析
し、新しい知見にもとづき完成した。
すなわち、コーヒーにペルオキシダーゼを配合し、その
突然変異原性を低下、消失せしめたこと及び当該操作に
よって作られた突然変異原性のないコーヒー飲料は全(
新規な事項に属する。
コーヒーの突然変異原性を消失せしめるために必要なは
ルオキシダーゼの量は、通常飲用する濃度(15をコー
ヒー粉末/ml! ) i mA’に対して01〜10
単位である。
由来のものが使用でき、これらの材料から単離精製され
たイルオキシダーゼばかりでなく、精製の各段階で得ら
れる粗ペルオキシダーゼが使用できる。
一方本法によって突然変異原性を消失せしめたコーヒー
は、加熱されることにより再び突然変異原性の現われる
ことがあるが、これを解決するには、啄ルオキシダーゼ
をコーヒーに作用させる際に、過酸化水素の存在下に作
用せしめると、不可逆的な不活性化が可能となる。これ
もまた新規な事項に属1−る。過酸化水素の存在は、コ
ーヒー飲料の製造工程上、容易に組み込めるものであり
、インスタントコーヒーの製造での常法であるスプレー
・ト9ライ法あるいはフリーズ・ト8ライ法によってコ
ーヒーを乾燥粉末化する際に除去することができる。
本発明の製造方法において、イルオキシダーゼの作用時
期は任意の時点が選択されうる。たとえば、コーヒー豆
またはコーヒー豆粉砕物とはルオキシダーゼを混合する
(レギュラータイプ)、焙煎したコーヒー豆から抽出し
定コーヒー液にイルオキシダーゼを添加する(液状コー
ヒータイプ、例、缶入りコーヒー飲料)、コーヒー豆か
らその抽出液にRルオキシダーゼ添加後粉末化する(イ
ンスタントコーヒータイプ) 、するいは、スプレート
ゝライやフリーズドライによって粉末化したコーヒーに
はルオキシダーゼを均質に混ぜ合わせたり、同酵素を液
体としてコーヒー粉末に吹きつけること(流動層造粒法
;インスタントコーヒータイプ)によって製造すること
が可能である。
また過酸化水素を存在させる場合は、コーヒー液に4ル
オキシダーゼとともに添加するのが実際的である。また
その添加量は、コーヒー粉末15mg当り1〜35マイ
クロモルが適当である。
さらに本発明の方法によれば突然変異原性を消失させる
だけでなく、細胞毒性も低下させるという効果も有する
本発明によって製造されたコーヒーは、嗜好性も優れて
おり、ヒトの健康へのリスク軽減の目的を達成する上で
より望ましい製品を提供できる。
以下実施例により説明する。
(Dl 実施例 ■)突然変異原性及び突然変異原性抑制効果の測定方法 (1)方法:ブレインキュベーション法(杉材、長屋;
ケミカルミュータジエンス、第6巻、41頁、1981
)による。
(n) 使用菌株:ヒスチジン要求性のサルモネラ・テ
ィフィムリウム(Salmonella typhim
urium) Ta205株(以下”S、TA100株
1と略す)。
(ili) 試料の調製 イ)インスタントコーヒーの場合:インスタントコーヒ
ー(粉末)は蒸留水か又は所定濃度の過酸化水素水に溶
かす。一方、所定量のペルオキシダーゼも蒸留水に溶解
し、両液を5opgずつ混合する。
口)レギュラーコーヒーの場合:焙煎コーヒー豆をその
20&当り250m1の熱蒸留水で抽出し、抽出液をコ
ーヒーフィルター4−パー(カリタ製/l612)で濾
過する。ろ液を凍結乾燥し、乾重量を測定後、蒸留水が
所定濃度の過酸化水素水に溶かす。一方、所定量のベル
オ、キシダーゼも夫々蒸留水に溶解し、両液を50μe
ずつ混合する。
(1v)突然変異原性の測定 前11ii)、イ)〜口)により得られた各試料100
μlに、500μeの0.11i11リン酸ナトリウム
緩衝液(pH7,4) K I DO/’d ノS、T
A 100株培養液を加えたものを加える。この混合液
を37℃で20分間振とり後、溶解した21の軟寒天に
混ぜ、0.1%グルコース寒天プレートに拡げる。なお
、前記軟寒天には菌をプレート上で数回分裂させるのに
必要な0.1マイクロモル/ 2 ml軟寒天/プレー
トのヒスチジンを加えておく。37℃で48時間靜置後
、プレート上のコロニー数を復帰突然変異株として数え
る。なお、突然変異原性の抑制率は下記の式より算出す
る。
×100% (■)細胞毒性の測定 動物細胞として、チャイニーズノ・ムスター肺線維芽細
胞(以下、CHL細胞と称す)を用いる。
CHL細胞(5X104)をビタミン類とアミノ酸類、
及び10%ウシ胎児血清を添加したMEM培地(VAM
EM)中テ5%CO2,37℃で48時間培養した。培
養容器としては5.5 cm 2の平底の培受管を用い
る。培地は所定濃度のコーヒーを含む10%ウシ胎児血
清を含む1mlのVAMEMに3時間だけ交換する。コ
ーヒーで処理後、CHL細胞はリン酸緩衝液(135m
MNard 、 2.7mtJKGI、5.3 m M
Na 2HPO4及び1.45 m MKHzPO4)
で細胞をトリプシン処理によって取り除き、20〇−4
00細胞を60tnmシャーレに播き、10%ウシ胎児
血清を含む5m/のVAMEM中で培養する。
平板効率(plating efficiency)は
培養7日目に調べた。生存率は下記の式からめた。
饋) イルオキシダーゼ 下記のペルオキシダーゼについて実験した。
1)イルオキシダーゼ(セイヨウワサビ由来100〜1
50単位/即:和光純薬工業株式会社大阪) 2)グルタチオン被ルオキシダーゼ(ウシ赤血球由来、
0.5単位/■:ベーリンガー・マンハイム山之内株式
会社、東京) 3)ラクトペルオキシダーゼ(牛乳由来、40単位/■
: P、Lバイオケミカル社、−ライスコンシン、米国
) (i) ペルオキシダーゼのコーヒーの突然変異原性に
対する抑制効果。
(イ) レギュラーコーヒー 先述の方法で調製したコーヒー豆抽出エキス粉末15■
を蒸留水に溶がし5oμe とする。一方、はルオキシ
ダーゼを所定量(0,,03〜15単位)蒸留水に懸濁
または溶解して全量50μeにし、両者を混合し室温で
20分間静置する。これに0.1Mリン酸ナトリ′ウム
緩衝液(pH7,4)0.5mgと前記S、TAI O
0株の培養液Q、 1mgを順次混合し、前fc)I)
(+)の方法によって突然変異原性を測定し、第1図(
a)に示した結果を得た。
レギュラーコーヒーの突然変異原性は、抽出後凍結乾燥
したコーヒー粉末15■に対してペルオキシダーゼを0
,4単位添加すれば、はとんどもしくは完全に不活性化
できる。第1図(a)で復帰変異コロニー数は0ではな
いが、本実験における自然発生復帰変異コロニー数(対
照)は104であり到底有意に突然変異原性が認められ
るものではない。通例では対照の200%未満の数値は
有意とは認められないので、本図において106以下の
コロニー数は0との間に有意差がないものと判断した。
これは以下の実験に於いても同様である。
(ロ) インスタントコーヒー 市販のインスタントコーヒー粉末を用い、レギュラーコ
ーヒーの場合と同様の操作でペルオキシダーゼの抗変異
原活性を調べた。結果を第1図(b)に示す。
インスタントコーヒーの場合も、先述したレギュラーコ
ーヒーと同じ<ハルオキシターセによって突然変異原性
が著しく低減もしくは完全に消失した。すなわち、イン
スタントコーヒー粉末15■に対して0.225単位の
イルオキシダーゼを添加すれば、その突然変異原性をほ
とんどもしくは完全に抑制することが可能である。なお
、レギュラーコーヒー、インスタントコーヒーともS9
ミツクス(ラット肝ホモジネートの9000g上澄と還
元型ニコチン酸アミド9アデニンジヌクレオチド燐酸(
NADPH)産生系を合わせたもの)添加によって一度
不活性化した突然変異原性が再び現れることはなかった
(11) 過酸化水素添加効果 前述のようにコーヒーの突然変異原性は昼ルオキシダー
ゼによって減少する。しかし、突然変異原性をなくした
コーヒーの中には、加熱処理(例えば、オートクレーブ
処理(120℃、20分間))をすると再び突然変異原
性の現れるもののあることが判明した。 1 コーヒーの突然変異原性の不可逆的な不活性化のための
条件を検討したところ第2図に示した如く、過酸化水素
添加が有効であった。すなわち、オートクレーブ処理に
よって、ペルオキシダーゼを配合したコーヒーの突然変
異原性が無処理(は化オキシダーゼおよび過酸化水素水
を添加せず、オートクレーブ処理もしない)のコーヒー
の突然変異原性に対して約62%だけ再び出現したのに
対し、インスタントコーヒー粉末15mgに対し約6.
5マイクロモルだけ過酸化水素(60%過酸化水素水0
.4μe/プレートに相当)をベルオキシダーゼと共に
添加したコーヒーの突然変異原性は不活性化されたまま
であった。過酸化水素は製造工程上、例えばスプレー・
ドライあるいはフリーズ・ドライ法によってコーヒーを
乾燥粉末化する際に除去することができる。
fiii) ハルオキシダーゼ、あるいははルオキシダ
ーゼと過酸化水素で処理したコーヒーの細胞毒性。
コーヒー粉末1m9に対してペルオキシダーゼを1単位
、更に過酸化水素を265ナノモル添加(あるいは無添
加)後凍結乾燥した標品奪実験開始前に蒸留水にて所定
濃度になるように溶解し、膜フイルタ−(ポアサイズ:
0.45μm)にて除菌後、先述した方法Vにより、チ
ャイニーズ・ハムスター肺線維芽細胞(CHL細胞)に
対する各種コーヒーの細胞毒性を調ベタ(表3)。
表3 0 0 0 100 1 0 0 39 2 9 0 17 4 0 0 2 0 4 0 100 1 1 0 62 2 2 0 58 4 4 0 2 0 0 940 100 1 1 235 115 2 2 470 53 4494026 その結果、ペルオキシダーゼ、アルイハハルオキシダー
ゼと過酸化水素を配合したコーヒーのCHL細胞に対す
る細胞毒性は低下した。例えば、コーヒー濃度が2 m
9 / m13では、CHL細胞の生存率は17%であ
るが、ペルオキシダーゼを2単位/me添加したコーヒ
ーでは58%、ペルオキシダーゼ(2単位/ln/l)
と過酸化水素(940ナノモルフ1rLe)を添加した
コーヒーでは53%と生存率の上昇が確認された。
ペルオキシダーゼの種類による差は実験に用いた6種の
間では顕著ではない。すなわち、インスタントコーヒー
粉末15mgの突然変異原性を抑制するためにはペルオ
キシダーゼ(セイヨウワサビ製)で、0.3単位、グル
タチオンイルオキシダーゼ(ウシ赤血球製)で0.25
単位ラクトペルオキシダーゼ(牛乳製)で0,5単位が
必要であった。
また、ハルオキシダーゼあるいはハルオキシダーゼと過
酸化水素処理して突然変異原性や細胞毒性を低下・消失
させたコーヒーは嗜好品本来の味香りは損なわれていな
い。
【図面の簡単な説明】
第1図fa)及び第1図(b)はそれぞれレギュラーコ
ーヒー、市販インスタントコーヒーに対するハルオキシ
ダーゼの突然変異原性不活性化作用を示すグラフであり
、第2図は、過酸化水素添加の効果を示すグラフである
。第2図中※印は無処理(4ルオキシダーゼおよび過酸
化水素を添加せず、オートクレーブ処理もしない)のコ
ーヒーの突然変−ノ処理したコーヒーの突然変異原性を
示す。ここでコーヒーはインスタントコーヒー151n
9/プレートを使用し、はルオキシダーゼは15単位/
プレート添加しである。 特許出願人 サン) IJ−株式会社 (外4名) 秦1回((1) べ°ルオ〜シクーで゛、震イ立/フ゛レート秦1図Cb
) イノシ料し9イ、車値/プレート #、2図 aoX蓮畷化7祷氷、lノ/デし一ト 手続補正書 昭和59年7 月)−に日 特許庁長官 若杉和夫 殿 1 1、事件の表示 昭和58年特許願第−170953号 2、発明の名称 突然変異原性のないコーヒー飲料の製造法6、補正をす
る者 事件との関係 特許出願人 住所 名称(190)サントリー株式会社 4、代理人 明細書の〔発明の詳細な説明〕の欄 6、補正の内容 (1)明細書を下記の如く訂正する。 頁 行 訂正前 訂正後 7 14 MutationRes、、 Mutati
on Res、。 8 6 突然変異原性 突然変異原性の大部分 9 16 リノレン酸 リノレン酸 10 16 一方 一方、 (2)明細書9頁19行目と20行目との間に下記を挿
入する。 「 すなわちTrp −P−i、Trp−P−2,2−
アミノ−α−カルボリンなど上記の物質は、いずれもフ
レームシフト型変異を引き起こスカ、コーヒ=は塩基置
換型変異を生ずる。従ってコーヒーの突然変異原性は上
記のいずれの物質によっても説明できない。」 以 上

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1) コーヒー飲料に、Rルオキシダーゼを作用せし
    めることを特徴とする突然変異原性のないコーヒー飲料
    を製造する方法。
  2. (2)過酸化水素存在下にはルオキシダーゼを作用せし
    める特許請求の範囲第(1)項記載の方法。
  3. (3) 、:−ヒー飲料カインスタントコーヒーである
    特許請求の範囲第(1)項または第(2)項記載の方法
JP17095383A 1983-06-13 1983-09-16 突然変異原性のないコ−ヒ−飲料の製造法 Granted JPS6062945A (ja)

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CA000453509A CA1245554A (en) 1983-06-13 1984-05-03 Method for inactivating the matagenicity of coffee and pharmaceutical composition therefor
AT84105033T ATE46246T1 (de) 1983-06-13 1984-05-04 Mittel zur inaktivierung der mutagenizitaet von kaffee und verfahren zur ausfuehrung.
EP19840105033 EP0128333B1 (en) 1983-06-13 1984-05-04 Agent for inactivating the mutagenicity of coffee and method therefor
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