JPS605854Y2 - 化粧用具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、拭取り用の化粧用具に関するもので、詳しく
は、クレンジングクリームとの併用によって、手を汚さ
ずにメイクアップ化粧料を簡単に拭取ることができ、し
かも洗浄によって繰返し使用が可能な拭取り用具を堤供
するものである。

従来、顔に塗布したファウンデイション等のメイクアッ
プ化粧料をおとすには、クレンジングクリームを塗布し
てティッシュペーパーで拭取り、その後化粧水を含ませ
たコツトンで再度拭取る方法が主であり、必要に応じて
、石ケン洗顔あるいはクレンジングフオームによる洗願
を単独または組合せて行なっている。

しかしながら、この方法の場合、クレンジングクリーム
の使用量が少ないとメイクアップ化粧料が毛穴に残るこ
とがあり、また、ティッシュペーパーやコツトンで肌を
強く擦り過ぎると、知らず知らずに肌を傷める恐れがあ
る。

また、人によっては、手が汚れるのを嫌う場合もある。

本考案は、この様な現状を改善するために、ソフトな感
触で肌に負担を与えず、簡単な操作で、手を汚すことな
くメイクアップ化粧料を十分におとすことができ、しか
も繰返し使用ができる拭取り用化粧用具を堤供せんとす
るものである。

以下、本考案を図面に基づいて説明する。

第１図は、第１実施例を示す斜視図、第２図は第１実施
例の表面部分の拡大断面図で、第３図は更に拡大した部
分断面斜視図であり、第４図は他の実施例を示す部分断
面斜視図である。

符号１は化粧用具本体の柔軟なスポンジ体、２はスポン
ジ体表面に一体に形成されたモールドスキン、３はモー
ルドスキン表面に開口する微細孔、４はスポンジ体中の
気泡を示す。

本考案は第１図〜第３図に示される如く、表面にモール
ドスキンを有するスポンジ体からなり、当該モールドス
キン表面に多数の微細孔が存在することを特徴とする、
拭取り用化粧用具である。

ここで、モールドスキンとは、スポンジ体を製造する場
合に、スポンジ原料の型材との接触面に生ずる、−見、
連続した被膜をいう。

従来、化粧用具分野では、天然ゴム（ＮＲ）、ポリビニ
ルアルコール（ＰＶＡ）、ポリウレタン、ア・クリロニ
トリルーブタジエンゴム（ＮＢＲ）、イソプレンゴム（
ＩＲ）等のスポンジが、ファウンデイション等の塗布具
としては使用されているが、通常は使用性と製造上の経
済性とを勘定して、モールドスキンのないものが使用さ
れている。

一方、分献上では、液状化粧料の塗布具として、スポン
ジ表面のモールドスキンを完全に液密なものとし、かつ
モールドスキン表面に梨地状の凹凸を設けたものが見ら
れるが、これは化粧料が吸収されないことを目的とした
ものであり、本考案の如き拭取り用化粧用具としては利
用できないものである。

すなわち、表面にモールドスキンを有するスポンジ体を
拭取り用化粧用具として使用することは、全く新しい試
みなのである。

本考案に使用されるスポンジの材質は、柔軟性のあるも
のであれば特に制限されるものではないが、使用性や化
粧料に対する耐久性を勘案すれば、耐油性に優れたＮＢ
Ｒが特に好ましい。

また、肌当りのソフトさなどの使用性を勘案すれば、３
〜６倍の発泡倍率の連続気泡スポンジが好ましく、独立
気泡スポンジでは、肌への密着感が損なわれるきらいが
ある。

本考案に使用されるモールドスキンは、表面に目に見え
ない程度の微細孔が開口しているもので、その開口の最
大直径が５〜１００ミクロンの範囲にあるものが好まし
く、更には、１０〜７０ミクロンの範囲にあることがよ
り望ましい。

微細孔の開口部直径が５ミクロンより小さいものだけで
は、メイクアップ化粧料に含まれる粉末成分やクレンジ
ングクリームを十分に吸収することができず。

拭取り用具としての機能を果し得ない。

また、開口直径が１００μより大きいものでだけではク
レンジングクリームがスポンジ内部法層迄迅速に吸収さ
れてしまい、結果として大量のクレンジングクリームを
使用しなければならなくなるという欠点を生じ、更には
、粉末類もスポンジ内部法層迄侵入してしまい、これを
洗い流すことが困難になる。

ここで、微細孔開口部の「最大直径」という表現は、本
考案の化粧用具を製造する際に意図的に制御し得る範囲
での最大直径を意味するものであって、製造上の不備や
その他の理由によって特異的に生じた実質的に無視し得
る数の開口の直経迄も含むものではない。

本考案に使用されるモールドスキンを得るためには、型
材表面ができるだけ平滑であることが必要であり、ステ
ンレス型、メッキ型、ガラスライニング型等が使用でき
るが、経済性の面からは、ステンレス型を使用すること
が好ましい。

型の平滑度がおちるにつれて、形成されるモールドスキ
ンには比較的大口径の開口が増加することになり、前述
の如き欠点が生じてくる。

なお、モールドスキン表面の微細孔を開口率（モールド
スキン面積中に占める全開口率面積の割合）でみた場合
は、３〜３０％の範囲が本考案の拭取り用具としての目
的に最も適している。

本考案の拭取り用化粧用具を使用するには、本用具でク
レンジングクリームを少量取り、メイクアップ化粧料が
塗布されている皮膚面を軽（擦るだけで良い。

この操作によて、メイクアップ化粧料はクレンジングク
リームと混練されて、モールドスキン表面の微細孔内部
に吸蔵されることになり、一度吸蔵されたメイクアップ
化粧料が皮膚に再付着することは殆んどない。

この際、メイクアップ化粧料中の粉末は、モールドスキ
ン表面から数百ミクロンの間に吸蔵されており、石ケン
水等で洗浄するだけで簡単に洗い流せるため、本考案の
化粧用具は何回も繰り返して使用することができる。

本考案は、第１実施例、すなわち表裏両面にモールドス
キンを有するスポンジシートを所望形状に打抜いたもの
に限定されず、例えば、表裏いずれか片面のみにモール
ドスキンを有するシートを所望形状に打抜いたもの、こ
れを２枚貼合したもの、第１実施例に示すものの側面を
貼着して全面がモールドスキンに覆われた形とした第４
図に示す第２実施例のもの、あるいは当初から第２実施
例の外形に型内でスポンジ体を成形するものなどが考え
られる。

また、操作上の便利さのために、指を入れる穴を穿った
り、指掛は用のバンドを取り付けたりすることも、本考
案の趣旨を逸脱するものではない。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図および第３図は、各々第１実施例を示す
斜視図、表面部分の拡大図および更に拡大した部分断面
斜視図を示す。 第４図は第２実施例を示す部分断面斜視図である。 主要な符号、１：スポンジ体、 キン、３：微細孔、４：気泡。 ：モールドス

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）表面が最大直径５〜１００ミクロンの微細孔を開
   口率３〜３０％で有するモールドスキンを表面にもつ柔
   軟なスポンジ体からなることを特徴とする拭き取り用化
   粧用具。
2. （２）柔軟なスポンジ体がアクリロニトリル−ブタジェ
   ンゴムからなるスポンジ体である実用新案登録請求の範
   囲第１項に記載された拭き取り用化粧用具。
3. （３） 柔軟なスポンジ体が連続気泡スポンジである
   実用新案登録請求の範囲第１項ないし第２項のいずれか
   に記載された拭き取り用化粧用具。
4. （４）柔軟なスポンジ体自体の発泡倍率が３〜６倍であ
   る実用新案登録請求の範囲第１項ないし第３項のいずれ
   かに記載された拭き取り用化粧用具。