JPS6057866B2 - 貯湯ポツト付哺乳びん消毒装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は貯湯ポット付啼乳びん消毒装置、更に詳しく
は呻乳びんを水蒸気にて消毒すると共に、粉ミルクを溶
かす比較的高温の調乳湯と、この湯で溶カルた調合ミル
クを乳児への授乳に適した温度と濃度にする為に調合す
るさまし湯の２つのポットを設けた装置に関するもので
ある。

従来の啼乳びんの消毒装置は、単に啼乳びん及びこれ
らに付属する乳首や乳首キャップを蒸気にて消毒するだ
けであり、授乳の際は、その都度、湯を沸カル、湯を粉
ミルクとの調合に適した温度に調温してミルクを調合し
てから、更にこのミルクを授乳に適した温度迄下げなけ
ればならず、授乳迄に時間がかかり、特に夜中などに授
乳する場合は母親の手を煩られすという問題があつた。

本発明は上記の点に鑑みて為されたものであつて、第
１の目的とするところは啼乳びん及びこれの付属品を消
毒すると共に啼乳びんに注入される湯を貯湯ポットにて
粉ミルクとの調合や授乳に適した比較的低い温度に保温
でき、授乳の用意を迅速に行うことであり、第２の目的
は貯湯ポットに注がれる熱湯を所定温度迄速やかに冷却
することであり、第３の目的は啼乳びんの消毒に用いる
蒸気を再利用し、この蒸気の結露水にて貯湯ポット内の
湯の冷却を早めることができ、しかも結露水の蒸発熱に
て貯湯ポット内の湯を室温以下迄も冷却させることであ
り、第４の目的は貯湯ポット内の湯をさます冷却水とし
て蒸気の結露水が使え、噛乳びんの消毒のための蒸気及
び貯湯ポットの冷却水として用いる水の補給がーケ所で
済むと共に、啼乳びん内の湯の冷却を早めるために咄乳
びんを囲む金属プレート裏面に設けたウイツクには蒸気
の結露水といつた蒸留水を送り込むことにより、ウイツ
クの毛細管現象を劣化させることがなく、ウイツクの寿
命を長くすることであり、第５の目的は二つの貯湯ポッ
ト内の水温を夫々粉ミルクとの調合に適した比較的高温
、授乳に適した比較的低温との別々の温度に保温でき、
すぐさまミルクの調合及び授乳を行うことができること
であり、第６の目的は熱効率よく蒸気を発生させ、啼乳
びん及びこれの付属品を最小限の水量より発生させる蒸
気にて消毒することであり、第７の目的は蒸気を発生す
る水を貯えるために消毒室内底部に設けた水受け皿とこ
の水を加熱するヒータを囲む熱伝導板ててきた内周との
間よりの洩水を防止することである。本発明を以下図に
示す実施例に基いて詳述する。

消毒室１と湯ざまし室２とは一つのハウジング３内に隣
接して設けられており、消毒室１内底部には消毒室１内
に収められる啼乳びん４や乳首５及び乳首キャップ６を
殺菌消毒するための水蒸気を発生させる蒸気発生器７が
配備され、湯ざまし室２内にはここに収められる貯湯ポ
ット８内に充填される高温の湯の温度を放冷にて低下さ
せると共に所定の低い温度にこれを保温する低温保温手
段９が設けられる。咄乳びん４や乳首５及び乳首キャッ
プ６は上方が開口した筒状の消毒室１内へ着脱自在に収
められるかご１０内に保持され、消毒室１内にかご１０
を収めた時にかご１０の天板１１にて消毒室１の上面開
口を閉塞するようになつている。すなわ？かご１０は一
本の縦桿１２で天板１１と底板１３とを連結した形状に
形成され、底板１３の片側に載置する啼乳びん４を縦桿
１２より延出するびん保持具１４にて保持すると共に、
啼乳びん４と反対側に延出する保持リング１５に夫々乳
首５や乳首キャップ６を嵌め込んでこれらを保持するも
のであつて、大型の啼乳びん４を二個収める場合は第６
図に示すように、二本を並べ夫々の上下両端部をびん保
持具１４にて支持し、小型の啼乳びん４を三個収める場
合は、第７図に示すように、底板１３に載置した二本を
下方のびん保持具１４で保持すると共に、二本の啼乳び
ん４の上方で横にした一本の啼乳びん４を上方の保持具
１４で保持するわけであり、かご１０の出し入れは天板
１１上に設けた把手１６を持つて行なわれる。またハウ
ジング３全体の持ち運びは消毒室１の側壁上端部に両端
を枢支したハンドル１７を利用して行なわれるものてあ
る。蒸気発生器７は消毒室１内底部の略全面に亘つて配
設される水受け皿２０と、水受け皿２０の略中央より上
方に突出する内筒２１と、内筒２１内に収められるヒー
タ２２と、内筒２１を覆う外筒２３及び外筒２３と内筒
２１との間に挾持する吸水体２４とで構成されていて、
水受け皿２０に張られた水を外筒２３下部の吸入口２５
より吸水体２４に吸い上げては、ヒータ２２にて加熱さ
れる熱伝導板て成形された内筒２１の熱で吸水体２４内
の水を蒸気に変え、この蒸気を外筒２３の周壁に設けた
多数の蒸気吹出し孔２６より消毒室１内に吐出して、啼
乳びん４や乳首５及び乳首キャップ６を消毒するもので
あり、吸水体２４としては耐熱性を有するグラスウール
、石綿、発泡金属、或いは素焼き材料などが用いられ、
また水受け皿２０は内筒２１と同じ材料にて継目無しに
一体成形されていて、水浅れの危険性を排除している。
−ところで、乳首５や乳首キャップ６は通常咄乳びん４
に比べて熱に弱い材料で成形されているため、乳首５及
ひ乳首キャップ６に対向する外筒２３の表面積及び蒸気
吹出し孔２６の開口面積と補乳びん４に対向する外筒２
３の表面積及ひ蒸気吹出し孔２６の開口面積とを変化さ
せて夫々に適した蒸気による消毒を行うようになつてい
る。ここで上記ヒータ２２への通電はハウジング３の一
部に設けたメインスイッチ２７をオンにすると共に消毒
スイツチ２８をオンにして行なわれるものであつて、水
受け皿２０内の水の全量が蒸気に変わつた後は、水受け
皿２０の急激な温度上昇を水受け皿２０裏面に配設した
温度センサ３０で感知してヒータ２２への通電を切断す
るようになつていて、この後消毒室１内の各部の温度が
低下するに伴つて、啼乳びん４や乳首５及び乳首キャッ
プ６が乾燥し、これらを消毒室１内に保管するものであ
る。第９図は水受け皿２０の時間一温度曲線Ａと消毒室
１内の各部の時間温度曲線Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｅ，Ｆとの関係
を示すものであつて、消毒室１内の噛乳びん４付近の各
部の温度曲線Ｂ，Ｃが上限温度の高い比較的急なりーブ
を描き、乳首５及び乳首キャップ６付近の消毒室１内各
部の温度曲線Ｄ，Ｅ，Ｆが上限温度の低い緩やかなりー
ブを描いており、咄乳びん４がわと、乳首５及び乳首キ
ャップ６がわとが夫々に適した温度となるように消毒室
１内の各部の温度が調整されたことを示している。湯ざ
まし室２はハウジング３の一側に消毒室１と隔壁３０を
隔てて設けられ、湯ざまし室２に配設される低温保温手
段９にてここに収める貯湯ポット８内に充填された熱湯
を適宜温度に保温するものである。貯湯ポット８は熱湯
が充填されるものてあつて、消毒室より送られる水蒸気
の結露水にて各貯湯ポット内の熱湯が粉ミルクを溶かす
比較的高温の調乳湯（５０〜６０℃）とこの湯で溶かし
た調合ミルクを乳児への授乳に適した温度と濃度に調合
するさまし湯（２５〜３５℃）に冷却後、これらの温度
に保温するわけであり、本実施例では、二つの湯ざまし
室２ｂａ，２ｂを独立して形成し、夫々に別個の貯湯ポ
ット８ａ，８ｂを収める形式のものを示している。低温
保温手段９は貯湯ポット８の外周に面接して貯湯ポット
８より伝導される熱を放冷する金属プレートで成形され
た放冷壁３１と湯ざまし室２内に配設した保温ヒータ３
２とで構成されている。すなわち各湯ざまし室２ａ，２
ｂの内周壁は金属プレートにて有底筒状に成形された放
冷壁３１にて構成されており、各湯ざまし室２ａ，２ｂ
内に収められる貯湯ポット８ａ，８ｂの底面及び外周に
放冷壁３１が密接して、各貯湯ポット８ａ，８ｂより熱
をこの放冷壁３１に逃がして各貯湯ポット８ａ，８ｂ内
の湯温を所定温度迄降下させ、各保温ヒータ３２ａ，３
２ｂにてこの温度に保温するわけである。ここで貯湯ポ
ット８ａ，８ｂには夫々熱湯が充填されているものであ
つて一方のポットは粉ミルクを溶かす比較的高温の調乳
湯（５０〜６０℃）に、もう一方のポットは溶かした調
合ミルクを乳児への授乳に適した温度と濃度にする為の
さまし湯（２５〜３５℃）にこの放冷壁３１にて下げる
ものである。ところで前記保温ヒータ３２ａ，３２ｂは
各湯ざまし室２ａ，２ｂの内底部に配置されていて、各
貯湯ポット８ａ，８ｂ内の調乳湯及びさまし湯の所定温
度に保温するようになつており、各保温ヒータ３２ａ，
３２ｂへの通電は前記メインスイッチ２７と並ぶ保温ス
イッチ２９にて行なわれる。ここで消毒室１と湯ざまし
室２とを仕切る隔壁３０には金属板でてきた結露板３３
が設けられていて、消毒室１内で発生する蒸気をこの結
露板３３で結露させ、消毒室１がわの結露板３３下部の
集水溝３４に結露水を集め、樋３５を介して各湯ざまし
室２ａ，２ｂの内底部にその上面を上記放冷壁３１の外
底面に接するようにして配設された冷却用水受け皿３６
に結露水を送り、これを貯湯ポット８ａ，８ｂの冷却水
として再利用するようになつている。金属プレートでで
きた放冷壁３１の裏面には耐水フロツキー加工にてウイ
ツク３７が全面に亘つて付着されていて、冷却用受け皿
３６に貯る結露水を毛細管現象にてこのウイツク３７に
吸い上げ、放冷壁３１裏面で行なわれるウイツク３７か
らの水分の蒸発にて放冷壁３１より気化熱を奪い、放冷
壁３１を冷却して貯湯ポット８ａ，８ｂ内の湯及びミル
クを所定温度迄降下”させるわけであり、このように蒸
発の伴う孟熱にて貯湯ポット８ａ，８ｂを冷却するため
、冷却速度を早めることができると共に、貯湯ポット８
ａ，８ｂの雰囲気温度、すなわち室温が高い場合でも、
さまし湯ポット８ｂ内の湯を室温以下に冷・却できるも
のである。また貯湯ポット８ａ，８ｂの冷却水として消
毒室１て発生させる蒸気の結露水を用いるため、水の補
強は消毒室１の水受け皿１３への補強だけで済み、手間
が省けると共に、結露水といつた蒸留水をウイツク３７
に吹い上げノるため、不純物がウイツク３７に侵入する
ことがなく、従つてウイツク３７が目詰りを起こすこと
なく長期に亘つて安定した冷却作用を行うものである。
また放冷壁３１よりの結露水の蒸発を促進するために、
ハウジング３の底板及び側板には空気流通口が設けられ
る。尚、消毒室１内にも内部に発生する蒸気圧が一定値
以上に高くならないように、蒸気の逃げ穴が設けられる
。以上のように本発明にあつては、消毒室内で啼乳びん
や乳首及び乳首キャップを蒸気にて消毒すると共に、湯
ざまし室にて貯湯ポットに充填される調乳湯及びさまし
湯により常に授乳に必要なお湯を用意しておくことによ
り何時でも必要な時に調乳を即座に行えることが出来る
という利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す縦断面図、第２図は第
１図中のＸ−Ｘ線断面図、第３図は同上の一部切欠側面
図、第４図は同上のかご及び貯湯ポットを取外した状態
を示す縦断面図、第５図Ａ，ｂは夫々同上に用いるかご
及び貯湯ポットを示す縦断面図、第６図及び第７図は夫
々同上に用いる大小二種の啼乳びんのかご入の収納状態
を示す側面図、第８図は同上に用いる乳首と乳首キャッ
プのかごへの収納状態の一例を示す側面図、第９図は同
上の消毒室内の各部における時間一温度曲線と水受け皿
の時間温度曲線との関係を示すグラフ図であり、１は消
毒室、２は湯ざまし室、４は噛乳びん、５は乳首、６は
乳首キャップ、７は蒸気発生器、８は貯湯ポット、９は
低温保温手段、２０は水受け皿、２１は内筒、２２はヒ
ータ、２３は外筒、２４は吸水体、２６は蒸気吹出し孔
、３１は放冷壁、３２は保温ヒータ、３３は結露板、３
６は冷却用水受け皿、３７はウイツクである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 哺乳びんや乳首及び乳首キャップを収める消毒室と
   、消毒室に隣接して設けられ貯湯ポットを収める湯ざま
   し室とを備え、消毒室内には哺乳びんや乳首及び乳首キ
   ャップを水蒸気にて消毒するための蒸気発生器が設けら
   れ、湯ざまし室内には貯湯ポット内に充填された高温湯
   の温度を放冷にて低下させると共に所定の低い温度に貯
   湯ポット内の湯を保温する低温保温手段が設けられたこ
   とを特徴とする貯湯ポット付哺乳びん消毒装置。 ２ 低温保温手段が貯湯ポットの外周に面接して貯湯ポ
   ット内の高温の湯の放冷を促進させるための金属プレー
   トで成形された放冷壁と、貯湯ポットの一部に対向して
   貯湯ポット内の湯を所定の低温に保温するための保温ヒ
   ータとで構成されたことを特徴とする特許請求の範囲第
   １項記載の貯湯ポット付哺乳びん消毒装置。 ３ 表面が貯湯ポットに面接する金属プレートでできた
   放冷壁の裏面に消毒室より送られる水蒸気の結露水を毛
   細管現象にて捉えるためのウイツクが設けられたことを
   特徴とする特許請求の範囲第２項記載の貯湯ポット付哺
   乳びん消毒装置。 ４ 消毒室と湯ざまし室との間には消毒室に発生する蒸
   気を結露させるための結露プレートが設けられ、湯ざま
   し室内の底面にはこの結露水を溜めると共に貯湯ポット
   を収める金属プレートにて成形された有底筒状の放冷壁
   が載置される冷却用水受け皿が設けられ、外底面を含む
   放冷壁裏面に冷却用水受け皿に溜る結露水を吸着するウ
   イツクが設けられ、冷却用受け皿の裏面がわに保温ヒー
   タが配設されたことを特徴とする特許請求の範囲第３項
   記載の貯湯ポット付哺乳びん消毒装置。 ５ 湯ざまし室内には２個の貯湯ポットが収められ、一
   方の貯湯ポット内の湯は粉ミルクを溶かす比較的高温に
   保持され、他方の貯湯ポット内の湯は前記比較的高温の
   湯で溶かした調合ミルクを乳児への授乳に適した温度と
   濃度にする為に調合するさまし湯に適した比較的低温に
   保持されるように設定されたことを特徴とする特許請求
   の範囲第１項記載の貯湯ポット付哺乳びん消毒装置。