JPS605770Y2

JPS605770Y2 - 根菜類収穫機

Info

Publication number: JPS605770Y2
Application number: JP11310279U
Authority: JP
Inventors: 勲太田
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1979-08-17
Filing date: 1979-08-17
Publication date: 1985-02-22
Also published as: JPS5630729U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、馬鈴薯のような根菜類を収穫する収穫機に関
するもので、特に処理コンベヤの改良に関するものであ
る。

馬鈴薯、ビートなどの根菜類の収穫機（ハーベスタ）に
おいては、根菜類が栽培されている土壌が、粘性の強い
土質と、粘性が弱くて軽い土質とによって根菜と土の分
離処理手段を変えている。

例えば、従来周知の、掘取刃の後部に、掘取刃により掘
取られた掘取物のうち、土や茎葉と根菜とを選別して主
として根菜を載置して搬送するロッドコンベヤを連設し
、このロッドコンベヤの搬送終端に昇降機を連繋させ、
昇降機の排出位置に処理コンベヤを設け、この処理コン
ベヤと選別ラインを連繋させるように配設した根菜類収
穫機においは、重い土質の場合には、処理コンベヤにお
いて根菜と土とをさらに分離するように例えば処理コン
ベヤに変向板を設けて土を選別して根菜を選別ラインに
送り込むようにしている。

そしてこのままの状態で軽い土質の収穫作業に用いると
、処理コンベヤにおいては、土とほとんど分離された根
菜が変向板に転接して変向されて、根菜の表面に傷がつ
くことになり、従って、この処理コンベヤでの選別作業
は排除しなければならない。

このため、従来の収穫機は、主として重い土質用と、主
として軽い土質用とに分けて製造、使用されており、栽
培圃場が重い土質と軽い土質の両方を有する場合には、
両方の収穫機を用意しなければならないという不都合が
あった。

そこで本考案は、前記処理コンベヤを、昇降機から排出
された根菜を載置して選別ラインに継送する継送位置と
、昇降機から排出された根菜を載置して搬送する過程で
変向板を介して選別ラインに送り込む変向位置とに変向
可能にすることによって、一台の収穫機で重い土質用、
軽い土質用の両方に使い分けることができ、前記不都合
を解消するようにした根菜類収穫機を提供しようとする
ものである。

以下、図面を参照して本考案の一実施例を具体的に説明
する。

図において、符号１は収穫機の車体で、この車体１の前
部下方には、所定の間隔で左右一対のコールタ２が軸支
され、このコールタ２，２間に掘取刃３が設けられてい
る。

掘取刃３の後端部には第１のロッドコンベヤ４が連設さ
れ、さらに第１のロッドコンベヤ４の搬送端の下方には
第２のロッドコンベヤ５が連設されている。

また、車体１にはその後部に左右一対の車輪６を具備し
ており、図示しないが車体１前部に牽引装置を設けてト
ラクタなどに牽引され走行するようになっている。

前記第２のロッドコンベヤ５の搬送終端には環状昇降装
置７が設けられており、環状昇降装置７の排出位置の下
方には処理コンベヤ８が設けられている。

処理コンベヤ８の後段には選別ローラ９および選別コン
ベヤ１０が配設されて選別ラインを形成しており、コン
ベヤ１０の後端を収容タンク１１の上方開口部にのぞま
せている。

１２は選別コンベヤ１０の両側下方設けたデツキ、１３
は収容タンク１１を支持するフレームである。

処理コンベヤ８は一対の側枠１４に搬送帯を回転ローラ
を介して巻回張設し、側枠１４，１４の中間部に支持板
１５を架設し、この支持板１５の中央部には支持軸１６
をねじ止め可能に設けている。

一方、車体１の後部には、前記環状昇降装置７側に突出
するようにして支持フレーム１７が固着され、このフレ
ーム１７の上端に前後方向に架設された支持板１８には
前後方向にスリット１８ａが穿設されており、このスリ
ット１８ａに前記支持軸１６を挿通し、前後に移動可能
に、かつ水平方向に回動可能になっている。

また、処理コンベヤ８には、回転ローラの一方に駆動プ
ーリ１９が設けられ、支持フレーム１７にはカウンタプ
ーリ２０，２１が設けられている。

カウンタプーリ２０は、図示しないがロッドコンベヤ５
から動力を受けるようになっており、第２図に実線で示
すように処理コンベヤ８を、その搬送端が選別ローラ９
と連通するよう位置させたとき、ベルト２２を介してプ
ーリ１９に動力を伝達するようになっており、また、処
理コンベヤ８を、第２図で仮想線で示すように選別ロー
ラ９と直交するよう位置させたときは、ベルト２３を介
してカウンタプーリ２１に動力を伝達腰さらにカウンタ
プーリ２１とプーリ１９との間にベルト２４を巻回して
処理コンベヤ８を駆動するようになっている。

２５．２６は処理コンベヤ８を前記２つの位置に移動し
たとき、それぞれの位置に固定する固定具である。

一方、支持フレーム１７には、垂直にボール２７が立設
され、このボール２７の先端に変向板２８の基端部が水
平方向に回転可能に、かつ処理コンベヤ８の搬送面と雑
草が通過する程度の間隙を有して支持されている。

また、側枠１４には、変向板２８の先端部を係止する係
止片２９，３０が固着されている。

係止片２９は、処理コンベヤ８を第５図および第６図に
示すように選別ローラ９と直交するように位置させたと
き、変向板２８を処理コンベヤ８と斜交させるよう係止
し、また、係止片３０は、処理コンベヤ８を第３図およ
び第４図に示すように選別ローラ９と連通するように位
置させたとき、変向板２８を処理コンベヤ８と平行に係
止するようになっている。

このような構成の根菜類収穫機は、図示しないトラクタ
に装着されて牽引され、トラクタから回転動力が伝達さ
れて駆動し、例えば馬鈴薯のような根菜の収穫作業に用
いられる。

いま収穫しようとする馬鈴薯が栽培されている圃場の土
質が、粘性が弱くて、馬鈴薯と土との分離が良好な場合
は、処理コンベヤ８および変向板２８を、第２図の実線
回置および第３，４図に示す位置にする。

即ち、処理コンベヤ８は、支持軸１６をスリット１８ａ
に沿つ移動し、水平方向に回動して選別ローラ９と同方
向にし、固定具２５で支持フレーム１７に固定腰変向板
２８を係止片３０で側枠１４の上方に、処理コンベヤ８
と平行に係止し、カウンタプーリ２０と駆動プーリ１９
間にベルト２２を巻回する。

そうすると、掘取刃３により掘取られた馬鈴薯、茎葉、
土などは第１および第２のロッドコンベヤ４，５で搬送
する間に茎葉、土を選別して落下させ、馬鈴薯とこれに
付着した土は、環状昇降装置７で揚上され、処理コンベ
ヤ８上に放出される。

処理コンベヤ８ではさらに土を選別し選別ローラ９に継
送する。

選別ローラ９では、馬鈴薯のうちの小粒のものを選別し
てコンベヤ１０に送り、コンベヤ１０では、デツキ１２
上に乗った作業員によって馬鈴薯中に混入している傷薯
、石、土塊などが選別され、収容タンク１１に収容され
る。

この過程で、馬鈴薯に付着している土は、各部で分離落
下するが、特に環状昇降装置７から処理コンベヤ８に放
出されるときにはほとんどが落下していて、処理コンベ
ヤ８での土の選別は極くわずかで、従って、ストレート
に選別ローラ９に継送することにより馬鈴薯に傷をつけ
ることがない。

また、収穫しようとする馬鈴薯の栽培圃場の土質が粘性
が強く、馬鈴薯と土との分離が容易でない場合には、処
理コンベヤ８および変向板２８を、第２図の仮想線およ
び第５，６図に示す位置にする。

即ち、処理コンベヤ８は、支持軸１６を中心に水平方向
に回転させスリット１８ａに沿って移動し選別ローラ９
と直交させ、固定具２６で支持フレーム１７に固定し、
カウンタプーリ２１とプーリ１９間にベルト２４を巻回
し、また、変向板２８は、ボール２７の支持位置で回動
して処理コンベヤ８の搬送面と斜交させ係止片２９に係
止する。

そして収穫機を前述と同様に作動させると前記同様に作
用するが、特に環状昇降装置７から処理コンベヤ８上に
もたらされる馬鈴薯の表面には土が十分に分離されずに
付着しており、この土は、馬鈴薯が処理コンベヤ８によ
って横方向に送られ、変向板２８と当接して処理コンベ
ヤ８の移動により変向板との当接面あるいは変向板に当
接した馬鈴薯に後続の馬鈴薯が接触して転動しながら変
向されて選別ローラ９に送り出される間に転勤の摩擦に
よって落される。

従って、馬鈴薯の表面にあまり傷をつけずに土を分離す
ることができる。

なお、前記環状昇降装置７は他の形式の昇降装置にして
もよく、また、選別ラインの構成を変更してもよいもの
である。

以上説明したように本考案の根菜類収穫機によれば、処
理コンベヤ８を直接選別ラインに継送する位置と、変向
板２８を介して選別ラインに送り出す位置とに変位可能
にしたから、収穫する根菜の圃場の土質によって選択変
更し、根菜とこれに付着している土との分離を良好にし
、かつ根菜に傷をつけることなく収穫することができる
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す概略側面図、第２図は、
要部の斜視図、第３図は要部の分解斜視図、第４図は、
本考案の使用態様を示す概略平面図、第５図は、要部の
斜視図、第６図は本考案の他の使用態様を示す概略平面
図である。１・・・・・・車体、３・・・・・・掘取刃、４・・・
・・・第１のロッドコンベヤ、５・・・・・・第２のロ
ッドコンベヤ、７・・・・・・環状昇降装置、訃・・・
・・処理コンベヤ、９・・・・・・選別ローラ、１０・
・・・・・選別コンベヤ、１１・・・・・・収容タンク
、１４・・・・・・側枠、１５・・・・・・支持板、１
６・・・・・・支持軸、１７・・・・・・支持フレーム
、１８・・・・・・支持板、１８ａ・・・・・・スリッ
ト、１９・・・・・・駆動プーリ、２０．２１・・・・
・・カウンタプーリ、２２，２３，２４・・・・・・ベ
ルト、２５，２６・・・・・・固定具、２７・・・・・
・ポール、２８・・・・・・変向板、２９，３０・・・
・・・係止片。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

掘取刃の後部に、掘取刃により掘取られた掘取物のうち
、土や茎葉と根菜とを選別して主として根菜を載置して
搬送するロッドコンベヤを連設し、このロッドコンベヤ
の搬送終端に昇降機を連繋させ、昇降機の排出位置に処
理コンベヤを設け、この処理コンベヤに選別ラインを連
繋させるように配設した根菜類収穫機において、前記処
理コンベヤは、昇降機から排出された根菜を載置して選
別ラインに継送する継送位置と、昇降機から排出された
根菜を載置して搬送する過程で変向板を介して選別ライ
ンに送り込む変向位置とに変位可能に構成したことを特
徴とする根菜類収穫機。