JPS6056551B2 - フィルムに対するエマルジョン液のコ−ティング装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、フィルムに対してのダイレクトグラビアコー
ト、ロールコート、キズコート、リバースコート等のコ
ーティング装置の後に、メイヤーバーコーテイング装置
を設けると共に、これらのコーティング装置を密閉し、
その内部を加湿するようにしたエマルジョン液のコーテ
ィング装置に関するものである。

（従来の技術） エマルジョン液のコーティングに従来の一般に用いられ
る液のコーティング方式をとると、それぞれ次のような
欠点を生ずるものである。

１ エアナイフコート→装置が大型化のためスペースを
要する。

２ ダイレクトグラビアコート→液の泡立が激しい。

３ リバースコート→ごみ筋が多い。

４ ダイレクトコート→塗布量のばらつきが大きい。

５ ダイレクトドタターコート→不溶解物の発生が多い
。

６ キズコート→停止時コート部等の液乾きが激しいた
め掃除を頻繁にする必要がある。

上記のような単独では欠点のあるコーティング装置にメ
イヤーバーコーテイング装置を付加し、これらの装置を
密閉室内に納め、上方より加湿するように構成すること
は、本発明の出願前に実願昭５５−７１５５７号実用新
案登録出願（実開昭５６一１７２３６８号公報参照）と
して提案されたところである。

（発明が解決しようとする問題点） 上記の特許出願において提案された装置にあつては、前
記した従来の一般のエマルジョン液のコーティング方式
の欠点は解決したものの、密閉室内における加湿部は、
上方の隅角部近くにあるため、加湿が必すしも効率のよ
いものであるとすることはできなかつた。

（問題点を解決するための手段） 本発明は、上記のような点に鑑みて案出されたもので、
一般の液のコーティング装置に続いてメイヤーバーコー
テイング装置を付設すると共に、これらを密閉し、加湿
用ノズルをもつてメイヤーバー部に対し、その下方のエ
マルジョン液コーテ、インク側より蒸気を噴射してその
密閉室を加湿するようにすることにより、エマルジョン
液のコーティングを可能にして、液の乾きによる不溶解
物の発生、こみ筋の発生を防止し、品質を高めると共に
、このような加湿をきわめて効率よく行うようにしたも
のである。

（実施例） 以下、本発明の実施例を図面について説明する。

その１例としての第１図は、リバースコーティング装置
にメイヤーバーコーテイング装置を付設したものであり
、その図面について説明する。

フィルム１はガイドロール２を経て互いに同一方向に回
転する圧胴３と液槽５に浸漬されているコーティングロ
ール４との間を通る（後述の第２図に示すもののコーテ
ィングロールとは逆に回転している）。このリバースコ
ーティング装置に続いて、２つのガイドロール８，８と
その間のメイヤーバー７（バーにワイヤを捲回したもの
）とよりなるメイヤーバーコーテイング装置を設け、更
にこれらの装置を鉄板あるいはアクリル板等で密閉９す
ると共に、密閉室９内には、下方よりメイヤーバー７に
向かう加湿用ノズル１０が設けられている。本発明は、
このようにリバースコーティング装置に続いてメイヤー
バーコーテイング装置を付設すると共に、これらの装置
を密閉し、その密閉室内を、加湿用ノズルで下方より直
接メイヤーバーに向けて蒸気を噴出することにより絶え
ず加湿一し、従来一般に使用の液のコーティング装置を
、乾燥度の大きいポリビニリデンクロライド等のエマル
ジョン液のコーティングにも使用することができるよう
にしたもので、メイヤーバー部を直接加湿することによ
り密閉室内をも加湿し、液が乾．燥して不溶解物の発生
することを防ぐと共に、ごみ筋の発生を防いで、塗布量
が常に一定した非常に平滑な塗布面を形成することがで
きる。

又、機械の停止時のコーティング部の掃除を省くことも
できる。しかも、このような密閉室内の加湿を加湿ノズ
ルで直接メイヤーバー部を加湿することによりその効率
を上げたものである。

更に、ポリビニリデ゛ンクロライドのエマルジョン液を
使用したダイレクトグラビアコーティング装置にメイヤ
ーバーコーテイング装置を付設した第２図の実施例につ
いて説明する。

第１図と同様に、フィルム１はガイドロール２を経て、
互いに反対方向に回転する圧胴３と液槽５のエマルジョ
ン液６中に浸漬されているコーティングロール４とから
なるダイレクトグラビアコーティング装置を通過し、２
つのガイドロール８，８とその間のメイヤーバー７とよ
りなるメイヤーバーコーテイング装置に摺動して送り出
される。

このダイレクトグラビアコーティング装置とメイヤーバ
ーコーテイング装置とは、密閉用カバー９にて密閉され
ると共に、この密閉室１０内は、ｊ下方よりメイヤーバ
ー７に向かう加湿ノズル１０によつて加湿される。

これに使用されるフィルムは、（ト）Ａ＃２０，７４０
朗幅、コート液は、２０７ＤＣ〔油化バデイシユ（会社
名）〕、コート量は８′／イ（ドライ）、コート速度は
８０ｒＴ１／Ｍｉｎｌ加湿は超音波加湿器４台である。

この条件によると密閉室９内を８０％以上の加湿状態と
することができる。（発明の効果） 本発明は、密閉室内におけるエマルジョン液のコーティ
ング後に摺接して通過するメイヤーバー部において、加
湿ノズルをもつてフィルムのコーティング側より直接加
湿するようにしたものであるから、単に密閉室の上方隅
角部より加湿するものに比して、フィルムに対する加湿
が極めて効率がよく、この加湿は密閉室内をも加湿する
ものであるから、機械の停止時にも、ガイドロール、コ
ーティングロール、メイヤーバーの表面での液の乾燥が
なく、したがつて不溶解物の発生、ごみ筋等の発生する
こともなく、良好なフィルムを得ることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すもので、゜第１図はリバー
スコーティング装置にメイヤーバーコーテイング装置を
付設した説明的図面、第２図はダイレクトグラビアコー
ティング装置にメイヤーバーコーテイング装置を付設し
たものの説明的図面である。 符号１・・・・・フィルム、２，８・・・・・・ガイド
ロール、３・・・・・・圧胴、４・・・・・・コーティ
ングロール、５・・液槽、６・・・・・・エマルジョン
液、７・・・・・・メイヤーバー、９・・・・・密閉用
カバー、１０・・・・・・加湿用ノズル。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 密閉室内においてエマルジョン液がコーティングさ
   れるフィルムを、コーティング後に摺接して通過する２
   つのガイドロール間のメイヤーバー部において、加湿用
   ノズルで直接コーティング側より加湿するようにしたフ
   ィルムに対するエマルジョン液のコーティング装置。