JPS6055730B2 - 太陽冷暖房装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は太陽冷暖房装置に関し、経済性の高い太陽冷
暖房装置の提供をその目的としており、夏には太陽冷凍
機でそれほど低くない温度の冷水を作り、第二の冷凍機
で所定温度まで冷却することにより、高い集熱効率で太
陽冷房運転を行ない、冬には低い温度で高効率で集熱、
蓄熱し、太陽熱だけで暖房できる場合はその温水で暖房
し、蓄熱槽温水が下つて直線暖房できなくなつた場合は
、この温水をヒートポンプによつて汲み上げて昇温し、
蓄熱槽に戻し、暖房に使用することにより、太陽による
冷暖房装置の経済性をひやく的に高めることができるも
のである。

従来太陽冷暖房装置では吸収冷凍機とポイラを設置し、
夏には太陽熱により吸収冷凍機を駆動して冷水を作り冷
房を行なつていた。

また太陽熱が不足する場合には太陽熱源装置と並列に設
置したボイラに三方弁を介して温水を送り、太陽熱源装
置から来た温水を混合して所定温度の温水を作つて吸収
冷凍機に供給していた。そして太陽熱による熱供給が完
全に不足する場合は加熱用温水はボイラのみが加熱源と
して用いられていた。このとき、吸収冷凍機は単効用運
転で効率（成績係数）は非常に小さかつた。冬は吸収冷
凍機に温水が供給されず、負荷側機器へ直接供給される
ように操作して暖房が行なわれていた。このとき集熱温
度は暖房に必要な温度となり、比較的高温で、高い集熱
効率は期待できなかつた。一方太陽集熱系とヒートポン
プを組み台せた冷暖房系も従来から行なわれていたが、
冬の低温集熱、高効率運転のメリットは得られたが、夏
には集熱器が冷房のために使われず、太陽系の経済性を
そこなうこととなつていた。

この発明では太陽熱によつて運転される吸収冷凍機とヒ
ートポンプチラーとを設け、太陽吸収冷凍機ではそれほ
ど低い温度にせず、ヒートポンプチラーで第２段めの冷
凍を行ない、吸収冷凍機を高い成績係数で運転できる。

図について説明すれば、図はこの発明の装置の回路図を
示し、図の凶で示す弁（符号は奇数）は夏期に開き、冬
期は閉じており、逆にｘで示す弁（符号は偶数）は冬期
に開き、夏期に閉じるようになつている。太陽集熱器１
から温水は回路２を循環ポンプ３により循環するが、夏
期には配管８，９で弁７１，７３を介して吸収冷凍機４
を加熱し、（弁７０は前期の如く夏期は閉じている。

）冬期には配管１０，１１で、弁７２，７４を介して熱
交換器７を通過する。（弁７『は冬期は閉じている。）
尚５は吸収冷凍機４の冷却水の循環ポンプであり、６は
冷却塔を示している。まず冷房の楊合について述べれば
、吸収冷凍機４からの冷水は弁７５を経て配管４０で弁
８１を経て第一蓄熱槽２０の低温側に入る。

槽２０は仕切２１，２２，２３，２４を有し、図の右側
が低温側、左側が高温側となつている。冷水は弁１００
を有する連結管Ｐて第二蓄熱槽３０の高温側に入る。第
二の槽３０は仕切３１，３２，３３，３４を有し、やは
り図て右方が低温側左方が高温側５となつている。第二
の槽３０の高温側はポンプ５６で汲み上げられ配管５５
で弁８７を経てヒートポンプチラー５０にゆき、そこで
更に冷却されて配管５７で弁８９を経て第二の槽３０の
低温側に入る。５″はヒートポンプチラー５０の冷却水
の！循環ポンプて冷却水は配管５１て弁８３を経て冷却
塔６″に入り、弁８５を経て配管５２てヒートポンプチ
ラー５０に戻る。

第二の槽３０の冷水側にある冷水は弁９１を経てポンプ
６３により、配管６１，６２により負荷３６０にゆき、
弁９３、配管６６によつて第一の槽２０の高温側に戻る
。

そこからポンプ４４によつて汲み上げられ弁７９を経て
配管４１により弁７７を介して吸収冷凍機４に還流する
。前述の如く冷房の際は黒くぬりつぶされた弁（偶数の
符号）４は凡て閉じていて流れが回路中で混乱すること
はない。次に暖房について説明する。

このときは白くかかれた弁（奇数の符号）は凡て閉じ黒
くぬられた弁が開いている。また両蓄熱槽間の連結管Ｐ
にとりつけた弁１００は閉じておく。熱交換器１から出
た温水は弁７６、配管４２、弁８２、配管４６により第
１の槽２０の高温側に入る。（尚熱交換器はポンプ３，
４４の抵抗を合わせるために設けたもので必ずしも設け
られなくてもよいものである。）この時第一蓄熱槽の温
水温度が暖房に充分なときは、自動弁１０１から温水は
配管６４に入り、弁９２を経て、ポンプ６３により配管
６２に入り、負荷６０にゆき、弁９４を経て配管６７、
次いで６８に入り自動弁１０３を開いて槽２０の低温側
に戻る。

そこからポンプ４４で配管４１によつて汲み上げられ、
弁７８を経て熱交換器７に還流する。前記の暖房運転に
より第一蓄熱槽の水温が直接暖房に使用するには低くな
りすぎたり日照不足等で熱交換器７による昇温のみでは
温度が暖房に不足のときは、槽２０の高温側から温水を
ポンプ゛５″で配管５３によつて汲み上げ、弁８牡配管
５１でヒートポンプチラーに導き、そこで熱を放出させ
、配管５２、弁８６、配管５４を経て槽２０の低温側に
還流する。

第二の槽３０の低温側から汲み上げた温水はポンプ５６
、配管５５、弁８８を経てヒートポンプチラー５０にゆ
き、そこで第一蓄熱槽からの熱により（正確には第一蓄
熱槽からの熱と圧縮機動力の和）加熱をされ配管５７、
配管５９、弁９０を経て槽３０の高温側に入る。

そこから温水は自動弁１０２をあけ配管６４、弁９２を
経てポンプ６３で負荷６０に送られ、弁９４、配管６７
，６５を経て自動弁１０４をあけて槽３０の低温側に還
流する。

この発明はこのような構成であり、まず冷房の際は太陽
冷凍機で所定の低温まで下げる必要はなく、集熱温度お
よび冷却水温度に対応する範囲で冷却すればよく、吸収
冷凍機の成績係数を上げることができる。

又暖房の際槽２０の高温側の温度検知器１０５の温度が
例えば４０℃以下に下がればヒートポンプチラーでその
熱を汲み土げて、第二の槽３０内の温水を加熱して暖房
に使用する。なおこのヒートポンプチラーが空気熱源と
水熱源とに切り換えられるようにしておけば、槽２０の
熱が極めて少なくなつたとき、例えば検知器１０５の温
度が１０℃位にまで下がれば、空気熱源に切り換えて暖
房運転を続けることができる。この発明の暖房方式を採
用することにより、冬は集熱温度は例えば３０℃以上で
あればよく、このような集熱温度では集熱効率は非常に
よく、集熱器を夏も冬も有効に利用することができる。

しがつて装置の経済性が高くなる。又太陽熱蓄熱槽の温
度差を非常に大きく、例えば５０℃にとれるので蓄熱槽
容量を小さくすることができる。

【図面の簡単な説明】

図はこの発明の装置の回路図を示す。 符号の説明、１・・・・・・太陽集熱器、２・・・・・
・配管、３・・・・・・ポンプ、４・・・・・・太陽吸
収冷凍機５・・・・・・ポンプ、６・・・・・・冷却塔
、７・・・・・・熱交換器、８，９，１０，１１・・・
・・・配管、２０・・・・・・太陽蓄熱槽（第一蓄熱槽
）、２１，２２，２３，２４・・・・・・仕切、３０・
・・・・・第二蓄熱槽、３１，３２，３４・・・・・・
仕切、４０，４１，４２，４３，４５，４６・・・・・
・配管、４４・・・・・・ポンプ、５０・・・・・・ヒ
ートポンプチラー、５１，５２，５３，５４，５５・・
・・・・配管、５６・・・・・・ポンプ、５７，５８，
５９・・・・・・配管、６０・・・・・・負荷、６１，
６２・・・・・・配管、６３・・・・・・ポンプ、６４
，６５，６６，６７，６８・・・・・・配管、７０〜９
４，１００・・・・・・弁、１０１，１０２，１０３，
１０４・・・・・・自動弁。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 集熱器、循環ポンプ、配管からなる集熱回路で得ら
   れた温水を導入する太陽吸収冷凍機と暖房用熱交換器を
   設け、冷房時には太陽熱用第一蓄熱槽の高温側より汲み
   上げた冷水を太陽熱吸収冷凍機へ導入し、得られた冷水
   を第一蓄熱槽の低温側に落し、これと連通する第二冷凍
   機用の第二蓄熱槽の高温側から汲み上げた冷水をヒート
   ポンプチラーに導入し、得られた冷水は第二蓄熱槽の低
   温側に落し、負荷には第二蓄熱槽の低温側から汲み上げ
   、第一蓄熱槽の高温側に落すようにし、又暖房時には第
   一蓄熱槽の低温側より汲み上げた温水は暖房用熱交換器
   に導入し、得られた温水は第一蓄熱槽の高温側に落し、
   第一蓄熱槽の高温側と低温側は自動弁を介して負荷に連
   結され、更に第一蓄熱槽高温側よりポンプで温水を汲み
   上げてヒートポンプチラーに導入し、冷えた温水は第一
   蓄熱槽低温側に戻すことのできる回路も設けられており
   、一方第二蓄熱槽の低温側から汲み上げた温水をヒート
   ポンプチラーに導き昇温した温水は第二蓄熱槽の高温側
   に落し、この温水を自動弁を介して負荷に導き第二蓄熱
   槽の低温側に戻すようにすることのできる回路も設けら
   れていることを特徴とする太陽冷暖房装置。