JP2844124B2 - 不凍液利用のヒートポンプ式暖房設備 - Google Patents
不凍液利用のヒートポンプ式暖房設備Info
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Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P80/00—Climate change mitigation technologies for sector-wide applications
- Y02P80/10—Efficient use of energy, e.g. using compressed air or pressurized fluid as energy carrier
- Y02P80/15—On-site combined power, heat or cool generation or distribution, e.g. combined heat and power [CHP] supply
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は,冬期の外気温度で凍結しない不凍液をヒー
トポンプ装置の水側熱交換器(蒸発器)に通液してヒー
トポンプを暖房運転するヒートポンプ式空調設備に係
り,詳しくは,この暖房運転によって冷却された不凍液
をヒーテングタワーで外気によって加熱すると同時に建
物内で発生した廃熱を有利に回収できるようにした不凍
液利用のヒートポンプ式暖房設備に関する。
トポンプ装置の水側熱交換器(蒸発器)に通液してヒー
トポンプを暖房運転するヒートポンプ式空調設備に係
り,詳しくは,この暖房運転によって冷却された不凍液
をヒーテングタワーで外気によって加熱すると同時に建
物内で発生した廃熱を有利に回収できるようにした不凍
液利用のヒートポンプ式暖房設備に関する。
熱源水を建物内に配置されたヒートポンプ装置の水側
熱交換器に循環させ,冷房時にはこの水側熱交換器を凝
縮器,暖房時には蒸発器として機能させることによって
冷暖房を行ういわゆる水熱源空調方式が普及している
が,この方式では,冷房運転時には加温された熱源水を
冷却塔で放熱し,暖房運転時には冷却された熱源水を別
の熱源で加熱するのが通常である。この水熱源方式は,
蓄熱水槽を用いることによって冷熱または温熱を蓄熱で
きるという利点があり,また冷房運転では冷却塔で放熱
すればよいので合理的でもある。しかし暖房運転ではボ
イラー等による化石燃料の使用,或いは電力による熱源
水の加熱が必要である点において,空気を熱源とする方
式よりも設備費用やエネルギー消費が大きくなるという
問題がある。
熱交換器に循環させ,冷房時にはこの水側熱交換器を凝
縮器,暖房時には蒸発器として機能させることによって
冷暖房を行ういわゆる水熱源空調方式が普及している
が,この方式では,冷房運転時には加温された熱源水を
冷却塔で放熱し,暖房運転時には冷却された熱源水を別
の熱源で加熱するのが通常である。この水熱源方式は,
蓄熱水槽を用いることによって冷熱または温熱を蓄熱で
きるという利点があり,また冷房運転では冷却塔で放熱
すればよいので合理的でもある。しかし暖房運転ではボ
イラー等による化石燃料の使用,或いは電力による熱源
水の加熱が必要である点において,空気を熱源とする方
式よりも設備費用やエネルギー消費が大きくなるという
問題がある。
このため,水熱源方式で冷房運転を実施すると同時
に,この冷房運転で使用する冷却塔(クーリングタワ
ー)を,暖房運転では加熱塔(ヒーテングタワー)とし
て機能させる方式が提案されている。すなわち冷房運転
では加温された熱源水を冷却塔で外気に放熱し,暖房運
転では冷却された熱源液を加熱塔で外気から採熱する方
式である。
に,この冷房運転で使用する冷却塔(クーリングタワ
ー)を,暖房運転では加熱塔(ヒーテングタワー)とし
て機能させる方式が提案されている。すなわち冷房運転
では加温された熱源水を冷却塔で外気に放熱し,暖房運
転では冷却された熱源液を加熱塔で外気から採熱する方
式である。
この場合,暖房運転時期では外気温度が一般に低いの
で,この低温の外気から採熱するには,加熱塔に供給す
る熱源液はこの外気温度よりさらに低温にすることが必
要であり,零度℃以下となるのが普通である。従って,
この熱源液は零度℃以下でも凍らない不凍液を使用する
ことになる。かような不凍液としては例えば冷凍機で零
度℃以下の冷水を製造する場合のブラインと同種のも
の,例えばエチレングリコール,プロピレングリコー
ル,塩化カルシウム等を溶解して水溶液を使用すること
になる。
で,この低温の外気から採熱するには,加熱塔に供給す
る熱源液はこの外気温度よりさらに低温にすることが必
要であり,零度℃以下となるのが普通である。従って,
この熱源液は零度℃以下でも凍らない不凍液を使用する
ことになる。かような不凍液としては例えば冷凍機で零
度℃以下の冷水を製造する場合のブラインと同種のも
の,例えばエチレングリコール,プロピレングリコー
ル,塩化カルシウム等を溶解して水溶液を使用すること
になる。
この方式では,夏期や中間期の冷房運転シーズンでは
不凍液を使用する必要はないので,冷房シーズンでは通
常の熱源水を使用し,不凍液の使用は冬期の暖房運転シ
ーズンだけに限られることになる。
不凍液を使用する必要はないので,冷房シーズンでは通
常の熱源水を使用し,不凍液の使用は冬期の暖房運転シ
ーズンだけに限られることになる。
前記のように冷房シーズンで使用されていた冷却塔を
暖房シーズンでは加熱塔に利用する方式においては,冷
房シーズンで使用する冷却塔は外気と直接気液接触させ
る開放式のものが効率がよいので普通にはこれが採用さ
れているが,この開放式冷却塔を暖房シーズンでも加熱
塔として利用しようとすると,不凍液が希釈されるとい
う問題が生ずる。例えば,零度℃以下に冷却された不凍
液を冬期の低温の外気に直接接触させて外気温度近傍ま
で加熱する場合に,不凍液中に外気中の水分が移行し,
エチレングリコール等の凍結防止剤の濃度が徐々に低く
なるという現象が生ずる。この凍結防止剤の濃度が低く
なると不凍液の凝固点が高くなり,凍結トラブルを惹起
することになる。
暖房シーズンでは加熱塔に利用する方式においては,冷
房シーズンで使用する冷却塔は外気と直接気液接触させ
る開放式のものが効率がよいので普通にはこれが採用さ
れているが,この開放式冷却塔を暖房シーズンでも加熱
塔として利用しようとすると,不凍液が希釈されるとい
う問題が生ずる。例えば,零度℃以下に冷却された不凍
液を冬期の低温の外気に直接接触させて外気温度近傍ま
で加熱する場合に,不凍液中に外気中の水分が移行し,
エチレングリコール等の凍結防止剤の濃度が徐々に低く
なるという現象が生ずる。この凍結防止剤の濃度が低く
なると不凍液の凝固点が高くなり,凍結トラブルを惹起
することになる。
濃度が低下した不凍液の凝縮を図るには,不凍液中の
水分を蒸発させればよいが,この蒸発のために外部熱源
を備えた濃縮装置を施設することはそれだけ余分の設備
を必要とし且つ蒸発用の熱エネルギーも必要である。
水分を蒸発させればよいが,この蒸発のために外部熱源
を備えた濃縮装置を施設することはそれだけ余分の設備
を必要とし且つ蒸発用の熱エネルギーも必要である。
本発明はかような開放型のヒーテングタワーを用いて
不凍液の加熱を図る暖房運転において,建物内で発生す
る廃熱や安価な夜間電力を不凍液の濃縮熱源として有効
利用できるようなシステムの提供を目的としたものであ
る。
不凍液の加熱を図る暖房運転において,建物内で発生す
る廃熱や安価な夜間電力を不凍液の濃縮熱源として有効
利用できるようなシステムの提供を目的としたものであ
る。
本発明は,建物内に配置したヒートポンプ装置の蒸発
器とヒーテングタワーとの間に不凍液の循環路を形成
し,該蒸発器で冷却された不凍液をヒーテングタワーで
外気と熱交換して昇温させる不凍液利用のヒートポンプ
式暖房設備において,前記の不凍液の循環路に,フアン
コイルユニットに不凍液が循環する補助循環路を接続
し,このフアンコイルユニットを発熱源をもつ部屋に配
置したこと,さらには,これに加えて,前記の不凍液の
循環路に夜間電力利用の不凍液加熱手段を配置したこと
を特徴とする不凍液利用のヒートポンプ式暖房設備を提
供する。
器とヒーテングタワーとの間に不凍液の循環路を形成
し,該蒸発器で冷却された不凍液をヒーテングタワーで
外気と熱交換して昇温させる不凍液利用のヒートポンプ
式暖房設備において,前記の不凍液の循環路に,フアン
コイルユニットに不凍液が循環する補助循環路を接続
し,このフアンコイルユニットを発熱源をもつ部屋に配
置したこと,さらには,これに加えて,前記の不凍液の
循環路に夜間電力利用の不凍液加熱手段を配置したこと
を特徴とする不凍液利用のヒートポンプ式暖房設備を提
供する。
また,この設備に希釈不凍液を濃縮するための濃縮設
備(夜間電力を利用した不凍液加熱手段および加熱され
た不凍液を外気と気液接触させる濃縮塔からなる)を付
設した暖房設備を提供する。
備(夜間電力を利用した不凍液加熱手段および加熱され
た不凍液を外気と気液接触させる濃縮塔からなる)を付
設した暖房設備を提供する。
最近のビル等では電気室や変電室,場合によって自家
発電室を備えたものがあり,このような室では内部発生
熱が多量に生成する。またコンピュータ室やOA機器類の
密集する作業室でも冬期に冷房を必要とする程の内部発
生熱がある。本発明では不凍液の循環路にかような内部
発生熱を取入れるフアンコイルユニットを配置すること
によって,昼間は暖房熱源として,また夜間は循環不凍
液を温めて濃縮熱源として利用することができ,また,
不凍液の濃縮によって潜熱蓄熱ができる。
発電室を備えたものがあり,このような室では内部発生
熱が多量に生成する。またコンピュータ室やOA機器類の
密集する作業室でも冬期に冷房を必要とする程の内部発
生熱がある。本発明では不凍液の循環路にかような内部
発生熱を取入れるフアンコイルユニットを配置すること
によって,昼間は暖房熱源として,また夜間は循環不凍
液を温めて濃縮熱源として利用することができ,また,
不凍液の濃縮によって潜熱蓄熱ができる。
夜間において廃熱を不凍液の濃縮熱源とする場合には
廃熱で加熱された不凍液をヒーテングタワーで外気と接
触させることによって,不凍液中の水分を外気に放出し
て濃縮を図ることができる。そのさい,不凍液を十分に
加熱するだけの廃熱がない場合や建物については夜間電
力を利用した不凍液加熱手段を用いて不凍液を加熱し,
これを非常用に設置した濃縮塔で外気と接触させて不凍
液の濃縮を図ることができる。
廃熱で加熱された不凍液をヒーテングタワーで外気と接
触させることによって,不凍液中の水分を外気に放出し
て濃縮を図ることができる。そのさい,不凍液を十分に
加熱するだけの廃熱がない場合や建物については夜間電
力を利用した不凍液加熱手段を用いて不凍液を加熱し,
これを非常用に設置した濃縮塔で外気と接触させて不凍
液の濃縮を図ることができる。
第1図は,本発明設備の基本構成を示したものであ
り,1は建物の各所に配置されたヒートポンプ装置,2はヒ
ーテングタワーを示す。ヒートポンプ装置1は水側熱交
換器と空気側熱交換器との間で冷凍サイクルを形成する
冷暖房装置であり,暖房運転では水側熱交換器が蒸発
器,空気側熱交換器が凝縮器として機能し,冷房運転で
は水側熱交換器が凝縮器,空気側熱交換器が蒸発器とし
て機能するように冷媒回路を切替えるものである。冷房
運転では通常の熱源水を使用して水側熱交換器に通液
し,これを冷却塔で放熱する。この冷却塔を暖房運転時
のヒーテングタワーに使用することができる。もっと
も,暖房運転では熱源水に代えて外気温度でも凍結しな
い不凍液を使用することになる。本発明ではこの不凍液
を使用した暖房運転に特徴があるので,以下,冷房運転
についての説明は省略する。
り,1は建物の各所に配置されたヒートポンプ装置,2はヒ
ーテングタワーを示す。ヒートポンプ装置1は水側熱交
換器と空気側熱交換器との間で冷凍サイクルを形成する
冷暖房装置であり,暖房運転では水側熱交換器が蒸発
器,空気側熱交換器が凝縮器として機能し,冷房運転で
は水側熱交換器が凝縮器,空気側熱交換器が蒸発器とし
て機能するように冷媒回路を切替えるものである。冷房
運転では通常の熱源水を使用して水側熱交換器に通液
し,これを冷却塔で放熱する。この冷却塔を暖房運転時
のヒーテングタワーに使用することができる。もっと
も,暖房運転では熱源水に代えて外気温度でも凍結しな
い不凍液を使用することになる。本発明ではこの不凍液
を使用した暖房運転に特徴があるので,以下,冷房運転
についての説明は省略する。
暖房運転ではヒートポンプ装置の水側熱交換器は蒸発
器として機能する。図において,この蒸発器を3で示し
た。昼間の暖房運転中はこの蒸発器3に主循環ポンプ4
によって不凍液を送液し,蒸発器3でヒートポンプの冷
媒に抜熱されて冷却された不凍液はヒーテングタワー2
に送液され,ここで外気と直接的に接触して加熱され
る。
器として機能する。図において,この蒸発器を3で示し
た。昼間の暖房運転中はこの蒸発器3に主循環ポンプ4
によって不凍液を送液し,蒸発器3でヒートポンプの冷
媒に抜熱されて冷却された不凍液はヒーテングタワー2
に送液され,ここで外気と直接的に接触して加熱され
る。
ヒーテングタワー2は,冷房時には冷却塔として効率
よく機能するための開放式のものが使用されており,図
示の例では上部水槽5に送り込まれた不凍液がその底部
から充填物層6に散液され,送風機7の駆動によって充
填物層6を横切る取入れ外気と不凍液の散液とが充填物
層6において直接的に気液接触するようにした構造のも
のが使用されている。これによって外気温度近くまで加
熱された不凍液は下部水槽8に溜まり,これがヒートポ
ンプ装置1の蒸発器3に循環される。この不凍液の主循
環路を9と10で示す。11は不凍液タンクであり,例えば
夏期の冷房シーズンではこの不凍液タンク11に不凍液を
蓄えておき,代わりに熱源水を配管系内に装填する。
よく機能するための開放式のものが使用されており,図
示の例では上部水槽5に送り込まれた不凍液がその底部
から充填物層6に散液され,送風機7の駆動によって充
填物層6を横切る取入れ外気と不凍液の散液とが充填物
層6において直接的に気液接触するようにした構造のも
のが使用されている。これによって外気温度近くまで加
熱された不凍液は下部水槽8に溜まり,これがヒートポ
ンプ装置1の蒸発器3に循環される。この不凍液の主循
環路を9と10で示す。11は不凍液タンクであり,例えば
夏期の冷房シーズンではこの不凍液タンク11に不凍液を
蓄えておき,代わりに熱源水を配管系内に装填する。
本発明設備ではかようなヒーテングタワーを用いる暖
房方式において,建物内で発生する廃熱を不凍液に付与
するための廃熱回収用熱交換器12を配置した点に一つの
特徴がある。この熱交換器12は不凍液と空気との間で熱
交換を行うフインチューブ熱交換器を使用し,図示の例
では,ケーシング内にフアン13と熱交換器12を配置した
フアンコイルユニット14を用いている。このフアンコイ
ルユニット14は電気室,変電室,自家発電室,コンピュ
ータ室等の内部発生熱が大きい部屋に設置される。そし
て不凍液の主循環路9から補助循環路15,16を施設し,
各熱交換器12に不凍液を通液する。これによって廃熱で
昇温した空気と不凍液とが熱交換器12で熱交換され不凍
液は加熱される。17は各フアンコイルユニット14に不凍
液を循環させるための熱回収用ポンプであり,18と19は
補助循環路15,16に不凍液の循環を発停する電動弁であ
る。また,フアンコイルユニット14によって加熱される
不凍液が所定の温度になるまで,不凍液を補助循環路1
5,16内に再循環させる三方弁20が取付けられている。こ
の三方弁20の制御は管路内に不凍液温度を検出する温度
調節計21によって行われる。
房方式において,建物内で発生する廃熱を不凍液に付与
するための廃熱回収用熱交換器12を配置した点に一つの
特徴がある。この熱交換器12は不凍液と空気との間で熱
交換を行うフインチューブ熱交換器を使用し,図示の例
では,ケーシング内にフアン13と熱交換器12を配置した
フアンコイルユニット14を用いている。このフアンコイ
ルユニット14は電気室,変電室,自家発電室,コンピュ
ータ室等の内部発生熱が大きい部屋に設置される。そし
て不凍液の主循環路9から補助循環路15,16を施設し,
各熱交換器12に不凍液を通液する。これによって廃熱で
昇温した空気と不凍液とが熱交換器12で熱交換され不凍
液は加熱される。17は各フアンコイルユニット14に不凍
液を循環させるための熱回収用ポンプであり,18と19は
補助循環路15,16に不凍液の循環を発停する電動弁であ
る。また,フアンコイルユニット14によって加熱される
不凍液が所定の温度になるまで,不凍液を補助循環路1
5,16内に再循環させる三方弁20が取付けられている。こ
の三方弁20の制御は管路内に不凍液温度を検出する温度
調節計21によって行われる。
この熱交換器12による熱回収運転を例えば昼間の暖房
運転を実施しているときに並行して行えば建物の廃熱の
暖房熱源の一部として利用できることになる。また熱回
収運転に夜間に実施し,不凍液温度が外気温度より高く
することができれば,この不凍液をヒーテングタワー2
で外気と直接気液接触させることによって不凍液中の水
分が大気に蒸発し不凍液の濃縮が行なえる。
運転を実施しているときに並行して行えば建物の廃熱の
暖房熱源の一部として利用できることになる。また熱回
収運転に夜間に実施し,不凍液温度が外気温度より高く
することができれば,この不凍液をヒーテングタワー2
で外気と直接気液接触させることによって不凍液中の水
分が大気に蒸発し不凍液の濃縮が行なえる。
この熱回収運転だけで不凍液を濃縮させるに必要な熱
源が不足する場合には,安価の夜間電力を用いて不凍液
を加熱する。23はこのための熱交換器を示している。こ
の熱交換器23は液対液熱交換器が使用されており,一方
の液には不凍液が,他方の液には電気ヒータ式ボイラ24
で加温された温ブラインが通液される。ボイラ24での加
熱温度はそれ程高くなくてもよく,また零度℃以下の不
凍液と熱交換されることもあるので,ボイラ24での加熱
媒体としてはブラインを使用する。このブラインは不凍
液と同じ液であってもよい。
源が不足する場合には,安価の夜間電力を用いて不凍液
を加熱する。23はこのための熱交換器を示している。こ
の熱交換器23は液対液熱交換器が使用されており,一方
の液には不凍液が,他方の液には電気ヒータ式ボイラ24
で加温された温ブラインが通液される。ボイラ24での加
熱温度はそれ程高くなくてもよく,また零度℃以下の不
凍液と熱交換されることもあるので,ボイラ24での加熱
媒体としてはブラインを使用する。このブラインは不凍
液と同じ液であってもよい。
なお,フアンコイルユニット14では廃熱回収として機
能するほか,場合によっては冷房機としても機能するこ
とが必要となることがある。このために,補助循環路1
5,16に冷水を通液させる管路25,26を施設してある。特
に夏期ではこの冷水の通水によって高温室の冷却を行う
ことが有利となる。
能するほか,場合によっては冷房機としても機能するこ
とが必要となることがある。このために,補助循環路1
5,16に冷水を通液させる管路25,26を施設してある。特
に夏期ではこの冷水の通水によって高温室の冷却を行う
ことが有利となる。
第2図は,不凍液の濃縮運転がより効率よく且つ確実
に行なえるようにした本発明に従う設備を示しており,
不凍液タンク11内の不凍液を別途に設置して濃縮塔30に
送って濃縮運転を行うようにした以外は第1図の設備と
実質的に同一である。図中の参照数字のうち第1図と同
じものは第1図で説明したものに対応している。第2図
の設備でも第1図と同様に廃熱回収を行うものである
が,さらに濃縮塔30を用いて不凍液濃縮が確実に行なえ
るようにしたものである。まず,夜間などに不凍液タン
ク11内に導出された希釈不凍液は,濃縮用ポンプ31によ
って濃縮用タンク32,33に送液される。このタンク32,33
内の不凍液はポンプ34の駆動によって熱交換器23を経て
濃縮塔30に送液され,ここで外気と直接的に気液接触し
たあと再びタンク32,33に戻る。熱交換器32は不凍液を
加熱するための液対液熱交換器が使用され,第1図の場
合と同様に,夜間電力利用の電気ヒータボイラ24で加温
された温ブラインが通液される。この温ブラインによっ
て加熱される不凍液の温度を所定の温度に制御するため
に,不凍液温度の温度調節器35によって温ブライン管路
の三方弁36を調節してブラインの通液温度をコントロー
ルする。またタンク32,33は液面検出計37,38が取付けら
れるとともに,濃縮塔30から出る不凍液濃度を検出する
不凍液濃度計39が設置され,これら液面検出計37,38と
濃度計39の検出値に基づいてタンク32または33から濃縮
塔30に循環させる不凍液量を電動弁40〜43の開度制御に
よって調節し,所定の濃度に達したら,電動弁44〜45の
動作でこの不凍液を主循環路9,10に戻す。なお,濃縮塔
30では送風機46の駆動によって外気取入口47から外気を
塔内に取入れ,この外気が通過する充填物層48に向けて
加温された希釈不凍液を散液することによって不凍液中
の水分が外気に蒸発し,その分,不凍液濃度が高くな
る。この濃縮塔30を用いる濃縮運転は夜間に実施するの
が実際的であるが,最も外気温度が低くなる早期,場合
によっては昼間でも実施することもできる。また,第2
図の設備でもフアンコイルユニット14の稼働によって,
建物内の廃熱で不凍液を加熱し,暖房用熱源或いは不凍
液濃縮用の熱源として有効利用を図ることには第1図の
場合と同様である。
に行なえるようにした本発明に従う設備を示しており,
不凍液タンク11内の不凍液を別途に設置して濃縮塔30に
送って濃縮運転を行うようにした以外は第1図の設備と
実質的に同一である。図中の参照数字のうち第1図と同
じものは第1図で説明したものに対応している。第2図
の設備でも第1図と同様に廃熱回収を行うものである
が,さらに濃縮塔30を用いて不凍液濃縮が確実に行なえ
るようにしたものである。まず,夜間などに不凍液タン
ク11内に導出された希釈不凍液は,濃縮用ポンプ31によ
って濃縮用タンク32,33に送液される。このタンク32,33
内の不凍液はポンプ34の駆動によって熱交換器23を経て
濃縮塔30に送液され,ここで外気と直接的に気液接触し
たあと再びタンク32,33に戻る。熱交換器32は不凍液を
加熱するための液対液熱交換器が使用され,第1図の場
合と同様に,夜間電力利用の電気ヒータボイラ24で加温
された温ブラインが通液される。この温ブラインによっ
て加熱される不凍液の温度を所定の温度に制御するため
に,不凍液温度の温度調節器35によって温ブライン管路
の三方弁36を調節してブラインの通液温度をコントロー
ルする。またタンク32,33は液面検出計37,38が取付けら
れるとともに,濃縮塔30から出る不凍液濃度を検出する
不凍液濃度計39が設置され,これら液面検出計37,38と
濃度計39の検出値に基づいてタンク32または33から濃縮
塔30に循環させる不凍液量を電動弁40〜43の開度制御に
よって調節し,所定の濃度に達したら,電動弁44〜45の
動作でこの不凍液を主循環路9,10に戻す。なお,濃縮塔
30では送風機46の駆動によって外気取入口47から外気を
塔内に取入れ,この外気が通過する充填物層48に向けて
加温された希釈不凍液を散液することによって不凍液中
の水分が外気に蒸発し,その分,不凍液濃度が高くな
る。この濃縮塔30を用いる濃縮運転は夜間に実施するの
が実際的であるが,最も外気温度が低くなる早期,場合
によっては昼間でも実施することもできる。また,第2
図の設備でもフアンコイルユニット14の稼働によって,
建物内の廃熱で不凍液を加熱し,暖房用熱源或いは不凍
液濃縮用の熱源として有効利用を図ることには第1図の
場合と同様である。
以上のようにして,本発明ではヒーテングタワーを用
いたヒートポンプ式暖房システムにおいて建物の廃熱が
暖房熱源および不凍液濃縮熱源として有効利用されるの
で,省エネルギーが達成されると共に不凍液濃度管理が
容易化し,しかもこのための設備は低廉であるという優
れた効果が発揮される。
いたヒートポンプ式暖房システムにおいて建物の廃熱が
暖房熱源および不凍液濃縮熱源として有効利用されるの
で,省エネルギーが達成されると共に不凍液濃度管理が
容易化し,しかもこのための設備は低廉であるという優
れた効果が発揮される。
第1図は本発明設備の基本構成を示した機器配置系統
図,第2図は第1図の設備に濃縮塔を付設した機器配置
系統図である。 1……ヒートポンプ装置, 2……ヒーテングタワー 3……ヒートポンプ装置の蒸発器, 9,10……不凍液の主循環路, 11……不凍液タンク, 12……廃熱回収用熱交換器, 14……フアンコイルユニット, 15,16……不凍液の補助循環路, 23……夜間電力利用の不凍液加熱用熱交換器, 24……電気ヒータ式ボイラ, 30……濃縮塔, 32,33……濃縮用タンク。
図,第2図は第1図の設備に濃縮塔を付設した機器配置
系統図である。 1……ヒートポンプ装置, 2……ヒーテングタワー 3……ヒートポンプ装置の蒸発器, 9,10……不凍液の主循環路, 11……不凍液タンク, 12……廃熱回収用熱交換器, 14……フアンコイルユニット, 15,16……不凍液の補助循環路, 23……夜間電力利用の不凍液加熱用熱交換器, 24……電気ヒータ式ボイラ, 30……濃縮塔, 32,33……濃縮用タンク。
フロントページの続き (72)発明者 土山 公平 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電力株式会社内 (72)発明者 藤瀬 正彦 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電力株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−210579(JP,A) 実開 昭63−147630(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F24F 5/00 101
Claims (4)
- 【請求項1】建物内に配置したヒートポンプ装置の蒸発
器とヒーテングタワーとの間に不凍液の循環路を形成
し,該蒸発器で冷却された不凍液をヒーテングタワーで
外気と熱交換して昇温させる不凍液利用のヒートポンプ
式暖房設備において,前記の不凍液の循環路に,フアン
コイルユニットに不凍液が循環する補助循環路を接続
し,このフアンコイルユニットを発熱源をもつ部屋に配
置したことを特徴とする不凍液利用のヒートポンプ式暖
房設備。 - 【請求項2】建物内に配置したヒートポンプ装置の蒸発
器とヒーテングタワーとの間に不凍液の循環路を形成
し,該蒸発器で冷却された不凍液をヒーテングタワーで
外気と熱交換して昇温させる不凍液利用のヒートポンプ
式暖房設備において,前記の不凍液の循環路に,フアン
コイルユニットに不凍液が循環する補助循環路を接続
し、このフアンコイルユニットを発熱源をもつ部屋に配
置し,さらに前記の不凍液の循環路に夜間電力利用の不
凍液加熱手段を配置したことを特徴とする不凍液利用の
ヒートポンプ式暖房設備。 - 【請求項3】建物内に配置したヒートポンプ装置の蒸発
器とヒーテングタワーとの間に不凍液の循環路を形成
し,該蒸発器で冷却された不凍液をヒーテングタワーで
外気と熱交換して昇温させる不凍液利用のヒートポンプ
式暖房設備において,前記の不凍液の循環路に,フアン
コイルユニットに不凍液が循環する補助循環路を接続
し,このフアンコイルユニットを発熱源をもつ部屋に配
置し,さらに前記の不凍液の循環路に夜間電力利用の不
凍液加熱手段を配置し,そして外気温度以上に加熱され
た不凍液を外気と直接接触させるための濃縮塔をヒーテ
ングタワーとは別に設置したことを特徴とする不凍液利
用のヒートポンプ式暖房設備。 - 【請求項4】ヒートポンプ装置は,水側熱交換器と空気
側熱交換器との間で冷凍サイクルを形成する冷暖房装置
である特許請求の範囲第1項,第2項または第3項に記
載の不凍液利用のヒートポンプ式暖房設備。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2320788A JP2844124B2 (ja) | 1990-11-27 | 1990-11-27 | 不凍液利用のヒートポンプ式暖房設備 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2320788A JP2844124B2 (ja) | 1990-11-27 | 1990-11-27 | 不凍液利用のヒートポンプ式暖房設備 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04194528A JPH04194528A (ja) | 1992-07-14 |
JP2844124B2 true JP2844124B2 (ja) | 1999-01-06 |
Family
ID=18125251
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2320788A Expired - Fee Related JP2844124B2 (ja) | 1990-11-27 | 1990-11-27 | 不凍液利用のヒートポンプ式暖房設備 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2844124B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109442801A (zh) * | 2019-01-04 | 2019-03-08 | 山东美天能源科技有限公司 | 一种矿井乏风废热无霜深度利用装置及工艺 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4864587B2 (ja) * | 2006-08-03 | 2012-02-01 | 三機工業株式会社 | 熱媒体配管システム |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH061139B2 (ja) * | 1987-02-27 | 1994-01-05 | 株式会社竹中工務店 | 冷温水製造設備 |
-
1990
- 1990-11-27 JP JP2320788A patent/JP2844124B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109442801A (zh) * | 2019-01-04 | 2019-03-08 | 山东美天能源科技有限公司 | 一种矿井乏风废热无霜深度利用装置及工艺 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04194528A (ja) | 1992-07-14 |
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