JPS605229Y2 - 縦形バ−ナのエアダンパ−開閉装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は縦形バーナを具えたガス器具において、−次空
気取入用エアダンパーを、バーナ近傍にとりつけた調整
用ビスの回動操作により容易に調整できるようにした縦
形バーナのエアダンパー開閉装置に関するものである。

周知のようにガスこんろ等のガス器具に使用するガスは
その種類により一次空気必要量がほぼ規定されている。

このためガス器具の一次空気取入口はガス種に合わせて
その開口度を調整したのち、通常は半固定とするもので
あって一般の需要者にはその後の再調整にはかなりの難
儀を招く構造となっていた。

第１図は上記のような従来のエアダンパー開閉装置を具
えた縦形バーナを示したものであって、図において符号
１はバーナリング、２はバーナステー、３はガス噴出用
のノズル、４は混合管であって、この混合管４の下端部
に一次空気取入量を制御するための円筒状スリーブ５が
嵌挿されている。

そしてこの円筒状スリーブ５を上下動させて一次空気取
入量６の開口度を調整したのちビス７により当該スリー
ブ５を規定位置に固定するようにしたものである。

しかるに同一のガス種であっても、ガス圧の差、つまり
ノズル３からのガス噴出量の度合いによっては、−次空
気取入量６の開口度を再調整する必要が生ずる。

しかし従来のものにあっては、上記の再調整の場合天板
８等を取外した上で器具内に手を差入れて行なわねばな
らず極めて難儀を伴うものであった。

また天板８をとりつけた使用状態と、取り外した状態と
では一次空気取入量６周辺の空気の流れが違ってしまう
ために、上記のように天板８を取り外した状態で調整し
たのでは最適開口度に調整することも甚だ難かしかった
。

ここにおいて本考案は、バーナ近傍にとりつけた調整用
ビスの回動操作により、天板等をとりつけたままでエア
ダンパーの開口度を容易に調整し得るようにした縦形バ
ーナのエアダンパー開閉装置を提供しようとしたもので
ある。

以下本考案を四つ目ガスこんろにおける縦形バーナに適
用した図の実施例に基いて具体的に説明する。

なお以下の図において前記第１図と共通する部材につい
ては前記と同一の符号を付するものとする。

まず第２図は本考案に係るエアダンパー開閉装置つきの
縦形バーナを使用した四つ目ガスこんろの一例を示すも
のであって、図において符号Ａは器具本体、Ｂ□〜Ｂ４
はバーナ、２，２・・・はバーナステー ８，８′は天
板、１１は五徳、Ｔ・・・はバーナＢ１〜Ｂ４のそれぞ
れに対応させた器具詮つまみである。

また符号１２，１２・・・は後述するように調整用ビス
にして、この調整用ビス１２．１２・・・の周辺におけ
るバーナステー２部には、当該調整用ビス１２の調整に
際して回動操作の目安とするための適宜の等間隔目盛、
またはガス種に応じた表示目盛、さらにはこの両目盛等
を併せ附しておいてもよい。

次に第３図を参照してエアダンパー開閉装置の構成をさ
らに詳細に説明する。

図において符号１はバーナリングにして、このバーナリ
ング１にガス燃焼用の炎口を多数個開孔させる。

符号２はバーナリング支承用のバーナステー、８は天板
部である。

また符号４はガスー次空気混合用の混合管にして、この
混合管４の管周部につば状部４′を形成させ、このつば
状部４′をブラケット１３に支持させて当該混合管４乃
至はバーナＢ全体を器具本体Ａに縦形に固定させる。

次いで混合管４の下方における符号３はノズルにして、
このノズル３と混合管４下端部との間隙部を一次空気取
入部６とする。

そして本考案においては混合管４の下端部にエアダンパ
ーたる円筒状スリーブＳを上下動自在に嵌挿させ、次の
ような開閉調整機構によりその上下動、つまりエアダン
パーの開口度を調整する。

即ち、まず円筒状スリーブＳの下端部を腕金１４に嵌挿
着固定させ、この腕金１４を、連杆１５に連ねておく。

この連杆１５は混合管４に並設させ且つブラケット１３
部を介して上下動自在とさせたものである。

他方、バーナステー２における外側傾斜部に、煮汁浸入
防止用のバッキング１６を介して調整用ビス１２を回動
自在に配設する。

因みに調整用ビス１２の配設位置は、バーナＢの近傍で
あればバーナステー２部に限らず天板８の部等に適宜に
配設されてもよい。

次いで調整用ビス１２における調整ビス軸１７を、ユニ
バーサルジヨイント１８を介して連杆１５に並設させた
回転ビス１９に連ね、この回転ビス１９を連杆１５に固
定させた可動板２０におけるめねじ部２０′に螺合させ
る。

上記の回転ビス１９はブラケット１３部に、また調整ビ
ス軸１７は支持部材２１にそれぞれ枢支させる。

本考案の実施例たる縦形バーナのエアダンパー開閉装置
は上述のように構成されるものであって、ノズル３部に
流入してくるガス圧に変動が生じたような場合において
一次空気量を調整するに当っては次のように操作する。

即ち天板８等を取外すことなくバーナＢの装着状態はそ
のままにしてバーナ炎の熱焼状態を観察し乍ら調整用ビ
ス１２を回動操作させる。

このときこの回動操作により回転ビス１９が回動し、こ
の回動によりこれに螺合した可動板２０を介して連杆１
５が上下動し、さらにこの上下動に伴なって円筒状スリ
ーブＳが上下動して一次空気取入部６の間隙、云い換え
れば開口度が調整され、−次空気流入量が最適値に調整
されるのである。

このようにしてバーナ炎のごく近傍に配設した調整用ビ
ス１２により一次空気量を調節するものであるから、バ
ーナ炎の変化を確実に捉えることができ、エアダンパー
を最適開口状態に設定することが極めて容易且つ正確に
なる。

以上詳述したように本考案によれば、混合管に摺動自在
に嵌挿させた円筒状スリーブからなるエアダンパーを、
バーナ近傍に配設した調整用ビスの回動操作に応動させ
て上下動させるようにしたから、天板等を取り外すこと
なくガスを燃焼させた使用状態のままで当該バーナ炎の
変化を確実に捉え乍らエアダンパーの開口度を調節する
ことができ一次空気量を容易正確に最適値に調整できる
という極めて優れた効果を発揮する。

またガス器具の外部に現われている調整部材は、外観上
比較的小さな調整用ビスであるから、−次空気取入部の
開口度を再調整し、その後は半固定式とするような調整
態様をとるのに極めて好適なエアダンパー開閉装置を提
供できる。

さらにエアダンパーを調整用ビスの回動操作に応動させ
て上下動させる機構として、エアダンパーを混合管に併
設した連杆に腕金を介して取付け、他方調整用ビスを連
杆に併設した回転ビスにユニバーサルジヨイントを介し
て連ね、この回転ビスを前記連杆に固定した可動板に螺
合させた構造としたから、一旦調整後は振動等によるエ
アダンパー開口度の変動が極めて少なく、半固定式とす
るのに一層好適なエアダンパー開閉装置を提供できると
いう効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す側面図、第２図は本考案の実施例
たるエアダンパー開閉装置を適用したガスこんろの一例
を示す斜視図、第３図は本考案の実施例たる縦形バーナ
のエアダンパー開閉装置の拡大側面図で混合管等につい
ては縦断面図を以て示す。 １・・・・・・バーナリング、２・・・・・・バーナス
テー、３・・・・・・ノズル、４・・・・・・混合管、
４′・・・・・・つば状部、６・・・・・・−次空気取
入部、８・・・・・・天板、１１・・・・・・五徳、１
２・・・・・・調整用ビス、１３・・・・・・ブラケッ
ト、１４・・・・・・腕金、１５・・・・・・連杆、１
６・・・・・・バッキング、１７・・・・・・調整ビス
軸、１８・・・・・・ユニバーサルジヨイント、１９・
・・・・・回転ビス、２０・・・・・・可動板、２０′
・・・・・・めねじ部、２１・・・・・・支持部材、Ａ
・・・・・・器具本体、Ｂ、 Ｂ□〜Ｂ４・・・・・・
バーナ、Ｓ・・・・・・円筒状スリーブ、Ｔ・・・・・
・器具栓つまみ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ガス器具の縦形バーナにおける混合管の下端部に、円筒
   状スリーブからなるエアダンパーを上下動自在に嵌挿さ
   せるとともに、該円筒状スリーブを、前記混合管に並設
   させ且つ上下動自在とさせた連杆に腕金を介して取付け
   、他方、バーナステ一部に調整用ビスを回動自在に取付
   け、該調整用ビスを前記連杆に並設した回転ビスにユニ
   バーサルジヨイントを介して連ね、当該回転ビスを前記
   連杆に固定した可動板に螺合させたことを特徴とする縦
   形バーナのエアダンパー開閉装置。