JPS6021628Y2 - ガス器具におけるバ−ナ−の一次空気可変装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はガス器具におけるバーナの一次空気可変装置に
関するもので、混合管の管周部に当該混合管内に向けて
挿脱自在に配設した一次空気調節棒の挿脱棒を、バーナ
近傍にとりつけた調整用ビスの回動操作により調節する
ようにな−もって天板等をとり外すことなしに一次空気
量を調節し得るようにした装置に係る。

周知のようにガスこんろ等のガス器具に使用するガスは
その種類により一次空気必要量がほぼ規定されている。

このためガス器具の一次空気取入口はガス種に合わせて
その開口度を調整したのち、通常は半固定とするもので
あって一般の需要者にはその後の再調整にはかなりの難
儀を招く構造となっていた。

第１図は上記のような従来のエアダンパー開閉機構を具
えて縦形バーナを示したものであって、図において符号
１はバーナリング、２はバーナステー、３はガス噴出用
のノズル、４は混合管であって、この混合管４の下端部
に一次空気取入量を制御するためのスリーブ５が嵌挿さ
れている。

そしてこのスリーブ５を上下動させて空気取入口６の開
口度を調整したのちビス７により当該スリーブ５を規定
位置に固定するようにしたものである。

しかるに同一のガス種であっても、ガス圧の差、つまり
ノズル３からのガス噴出量の度合いによっては、空気取
入口６の開口度を再調整する必要が生ずる。

しかし従来のものにあっては、上記の再調整の場合天板
８等を取り除いた上で器具内に手を差入れて行わねばな
らず極めて難儀を伴うものであった。

また天板８とりつけた使用状態と、取り除いた状態とで
は空気取入口６周辺の空気の流れが違ってしまうために
、上記のように天板８を取り除いた状態で調整したので
は最適開口状態に調整することも甚だ難かしかった。

ここにおいて本考案はバーナ近傍に配設した調整用ビス
の調整操作により、天板等をとりつけたままで一次空気
量を容易に調整し得るようにしたガス器具におけるバー
ナの一次空気可変装置を提供しようとしたものである。

以下本考案の四つ目ガスこんろにおける縦形バーナに適
用した図の実施例に基いて具体的に説明する。

なお以下の図において前記第１図と共通する部材につい
ては前記と同一の符号を付すものとする。

まず第２図は本考案に係る一次空気可変装置つきの縦形
バーナを使用した四つ目ガスこんろの一例を示すもので
あって、図において符号Ａは器具本体、Ｂｌ”Ｂ４はバ
ーナ、２，２・・・はバーナステー３．３’は天板、１
１は五徳、Ｔ・・・はバーナＢ１〜Ｂ４のそれぞれに対
応させた器具栓つまみである。

また符号１２．１２・・・は後述の調整用ビスにして、
この調整用ビス１２，１２・・・の周辺におけるバーナ
ステー２部には、当該調整用ビス１２の調整に際して回
動操作の目安とするための適宜の等間隔目盛、またはガ
ス種に応じた表示目盛、さらにこの両目盛等を併せ附し
ておいてもよい。

次に第３図、第４図を参照して一次空気可変装置の構成
をさらに詳細に説明する。

第３図、第４図において符号４は、ガスと一次空気とを
混合させるための混合管にして、ガスは混合管４の下方
に配設したノズル（図示せず）から当該混合管４内に噴
出させ、一次空気は混合管４の下方端部から吸引流入さ
せる。

因みに混合管４の外周部にはっは状部４′を張り出させ
、このつば状部４′を適宜のブラケット１３により支持
させて当該混合管４乃至はバーナＢ全体を器具本体Ａに
縦形に固定させる。

そして上記の混合管４の管周部に挿入孔１４を穿設し、
この挿入管１４に当該混合管４内に向けて一次空気調節
棒１５を挿脱自在に配設する。

一次空気調節棒１５は丸棒、角棒等何れの棒状体であっ
てもよく、また挿入孔１４との間に微少の隙間を存在さ
せても作用上問題とはならない。

因みにこの隙間は一例として０．１〜０．２ｒｒｒｍ程
度とさせる。

また混合管４の高さ方向における一次空気調節棒１５の
配設位置は、当該混合管４における上方側、つまり炎口
側近傍に配設する。

即ち一例として混合管４の全長のうち、そのｌ／３位の
上方部位置内に配設する。

一方一次空気調節棒１５を混合管４の上方位置に配設す
ることで、後述の挿脱量調整機構のバーナ炎近傍への配
設が容易となり、調整操作の際バーナ炎の変化を確実に
捉えることができて最適の一次空気量の調節をなし得る
。

上記の一次空気調節棒１５は、混合管４の下方に配置さ
れたノズルからガスを噴出させた場合において、この一
次空気調節棒１５の背面側（第３図において一次空気調
節棒１５のすぐ上側）にガスの渦流を生じさせてガスジ
ェットにエネルギー損失を生じさせるものである。

そして一次空気調節棒１５の挿脱量の調節により、上記
のエネルギー損失を可変させてガスジェットの流速を変
化させ、この流速の変化にしたがって一次空気の吸引量
を変化させるのである。

そして上記の一次空気調節棒１５の挿脱量調整機構を次
のように構成させる。

即ちまずバーナステー２における外側傾斜部に、煮汁浸
入防止用のバッキング１８を介して調整用ビス１２を回
動自在に配設する。

因みに調整用ビス１２の配設位置は、バーナＢの近傍で
あればバーナステー２部に限らず天板８部等に適宜に配
設させてもよい。

次いで調整用ビス１２における調整ビス軸１９をユニバ
ーサルジヨイント２０を介して回転ビスに連ね、この回
転ビス２１を一次空気調節棒１５に固定させた可動板１
６におけるめねじ部１６′に螺合させる。

また調整ビス軸１９および回転ビス２１は支持部材２２
および２３にそれぞれ枢支させる。

本考案の実施例たるガス器具におけるバーナの一次空気
可変装置は上述のように構成されるものであって、ノズ
ル部に流入してくるガス圧に変動が生じたような場合に
おいて一次空気量を調整するに当っては次のように操作
する。

即ち天板８等を取り外すことなくバーナＢの装着状態は
そのままにしてバーナ炎の状態を観察し乍ら調整用ビス
を回転操作させる。

このとき回転ビス１２が回動して可動板が横動し、一次
空気調節棒１５の挿脱量が調節されて一次空気の流入量
を最適値に調節することができる。

なお上述の事例においては、本考案を縦形混合管に適用
した場合のみについて述べたが、本考案は縦形混合管の
みに限らず横形混合管にも適用し得るものである。

以上詳述したように本考案によれば、バーナ近傍にとり
つけた調整用ビスの回動操作に応動させて一次空気調節
棒の挿脱量を調節し得るようにしたから、天板等は取り
外すことなく、ガスを燃焼させた使用状態のままで一次
空気量を可変させて容易に最適値に調整し得るという極
めて優れた効果を発揮する。

また調整用ビスの回動部には煮汁浸入防止用のバッキン
グを配設したから炎口近傍に調整用ビスをとりつけたに
も拘らず器具本体内に煮汁等が浸入することを防止し得
てガス器具の長寿命化等を図り得るという効果も発揮す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す側面図、第２図は本考案の実施例
たる一次空気可変装置を適用したガスこんろの一例を示
す斜視図、第３図は本考案の実施例たるガス器具におけ
るバーナの一次空気可変装置の拡大側面図でバーナステ
ー等については部分縦断面図をもって示す、第４図は同
上におけるＹの位置からみた平面図である。 １：バーナリング、２：バーナステー ３＝ノズル、４
：混合管、４′：つば状部、８：天板、１１：五徳、１
２：調整用ビス、１４：挿入孔、１５ニ一次空気調節棒
、１６：可動板、１６′：めねじ部、１８：バッキング
、１９：調整ビス軸、２０：ユニバーサルジヨイント、
２１：回転ビス、２２．２３：支持部材、Ａ：器具本体
、Ｂ、 Ｂ、〜Ｂ４：バーナ、Ｔ：器具栓つまみ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 一次空気調節棒をガス空気混合用の混合管における
   管周部に当該混合管内に向けて挿脱自在に配設するとと
   もに、バーナ近傍に調整用ビスを回動自在にとりつけ、
   この調整用ビスの回動操作に応動させて前記−次空気調
   節棒を挿脱させるようにしたことを特徴とするガス器具
   におけるバーナの一次空気可変装置。 ２ 一次空気調節棒を調整用ビスの回動操作に応動させ
   るに当り、調整用ビスをユニバーサルジヨイントを介し
   て回転ビスに連ねるとともに、この回転ビスを前記−次
   空気調節棒に固定させた可動板に螺合させた実用新案登
   録請求の範囲第１項記載のガス器具におけるバーナの一
   次空気可変装置。 ３ 調整用ビスをバーナステ一部にとりつけた実用新案
   登録請求の範囲第１項または第２項に記載のガス器具に
   おけるバーナの一次空気可変装置。 ４ 混合管を縦形混合管とするとともに、一次空気調節
   棒を当該縦形混合管における炎口側近傍に配設してなる
   実用新案登録請求の範囲第１項または第２項または第３
   項に記載のガス器具におけるバーナの一次空気可変装置
   。 ５ 調整用ビスの回動部に煮汁浸入防止用のバッキング
   を配設した実用新案登録請求の範囲第１項乃至第４項の
   うちの何れか１項に記載のガス器具におけるバーナの一
   次空気可変装置。