JPS6050804B2 - 吸水性高分子材料の製造法 - Google Patents

吸水性高分子材料の製造法

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JPS6050804B2
JPS6050804B2 JP8535377A JP8535377A JPS6050804B2 JP S6050804 B2 JPS6050804 B2 JP S6050804B2 JP 8535377 A JP8535377 A JP 8535377A JP 8535377 A JP8535377 A JP 8535377A JP S6050804 B2 JPS6050804 B2 JP S6050804B2
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water
reaction
bicarbonate
carbonate
cyclic acid
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JP8535377A
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敏彦 吉武
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は無水状態でポリビニルアルコール系重合体に環
状酸無水物を反応せしめるに際し、炭酸塩または重炭酸
塩を、環状酸無水物に対して0.2〜0.8モル当量存
在せしめて行なうことにより、ポリビニルアルコール系
重合体中の水酸基をエステル化すると同時に部分的に架
橋結合を導入する、水不溶性で吸水性の著しく優れた高
分子材料の製造法に係る。
近年、親水性高分子材料の医療産業、食品工業あるいは
農芸分野への利用が進むにつれて特に水不溶性てかつ親
水性または吸水性を有する高分子材料が各種のタップラ
ンや液体クロマト担体などの分離精製材料、微生物や植
物の培地、コンタクトレンズや縫合部被覆などの医療用
材料、あるいは吸水性や保水性を利用する種々の用途に
用いられるようになつた。
これらの用途のうち、特に吸水性を利用する用途分野に
用いられる高分子材料としては水と接触して短時間の間
にできるだけ多くの水を吸収する能力を有することが望
まれる。このような用途を目的とする高分子材料として
はこれまでにポリエチレンオキシドの変性物、ポリビニ
ルピロリドンやスルホン化ポリスチレンを架橋せしめた
ものあるいはデンプン−アクリロニトリルグラフト共重
合体のケン化物など天然および合成高分子物質を用いた
いくつかの材料が提案されている。しかしながら、デン
プン−アクリロニトリル共重合体のケン化物を除けば、
その吸水能は小さく、吸水性材料としては満足しうるも
のではない。
また、自重の30fI!i以上の吸水能を持つデンプン
−アクリロニトリルグラフト共重合体のケン化物の場合
においても、その製造方法に種々の改良が加えられては
いるものの、工程が煩雑であつたり、長期間にわたつて
含水状態で使用する場合には、デンプン成分が腐敗し、
ゲル構造が破壊されるおそれがあるなど、実用的にはい
くつかの問題がある。本発明者はこのような難点のない
吸水性高分子材料を開発するべく種々研究の結果、無水
状態でポリビニルアルコール系重合体に環状酸無水物を
・反応せしめるに際し、炭酸塩または重炭酸塩を、環状
酸無水物に対して0.2〜0.8モル当量存在せしめて
行なうことにより、極めて吸水性能の優れた高分子材料
が得られることを見出し、本発明を完成するに到つた。
本発明において原料として用いられるポリビニルアルコ
ール系重合体は酢酸ビニル、その他の各種ビニルエステ
ル類の重合体及びこれらの共重合体をケン化して得られ
るケン化度50〜100モル%のもののみならず、酢酸
ビニルその他の各種ビニルエステル類に対して30モル
%以下の各種不飽和単量体例えばα−オレフィン類、塩
化ビニル、アクリロニトリル、アクリルアミド、アクリ
ル酸エステル類、メタクリル酸エステル類を共重合せし
めた共重合体のケン化度50〜100モル%のものを包
含する。
反応に供されるポリビニルアルコール系重合体の形態は
粉末状のものが好適である。
重合度は100〜5000の範囲のものが好適である。
反応に用いられる環状酸無水物としては無水マレイン酸
、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水コハク酸、
無水グルタル酸、無水アジピン酸、無水イタコン酸等を
あげることが出来る。場合によつてはこれらを混合して
用いることも可能である。また反応に用いられる炭酸塩
または重炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、炭酸リチウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム
、重炭酸リチウム等を挙げることができる。
この他、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウムも、上
記炭酸塩または重炭酸塩に準じるものとして使い得る。
これら炭酸塩または重炭酸塩の形態はできるだけ微粉末
状のものが好ましい。上述の各種化合物の中、特に重炭
酸ナトリウムが本発明の目的には好適である。
これら炭酸塩または重炭酸塩の使用量は、所望のエステ
ル化度にするのに要する環状酸無水物に対して、0.2
〜0.8モル当量使用するのが必要であ.る。
反応は可及的に水分の存在しない状態て実施するが、反
応の溶媒としても環状酸無水物と反応性を有する活性水
素を持つ様な化合物は不適当てあり、活性水素を有せざ
る化合物、例えばベンゼ■ン、トルエン、ヘキサン、ア
セトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン等が用いられる。
特にトルエン、ジオキサン等は好適である。反応に無水
マレイン酸を用いる場合はこの化合物は融点が低いので
、溶媒としての作用を4兼ね持たせることも出来る。反
応は上記溶媒に環状酸無水物を溶解し、環状酸無水物に
対して0.2〜0.8モル当量の炭酸塩または重炭酸塩
及びポリビニルアルコール系重合体を添加し攪拌分散せ
しめて懸濁系にして加熱する。
反応は不均一系で進行するのでポリビニルアルコール系
重合体粉末と炭酸塩または重炭酸塩粉末とが充分接触出
来る様に充分攪拌しながら行う。反応温度は30〜15
0℃、好ましくは50〜100゜Cである。反応時間は
3紛〜m時間、好ましくは1〜5時間である。環状酸無
水物の使用量は所望のエステル化度に必要な量以上用い
る。炭酸塩または重炭酸塩は、環状酸無水物に対し)て
0.2〜0.8モル当量使用する。
エステル化度は1〜100モル%のものが可能であるが
、本発明の目的には5〜50モル%のものが好適である
エステル化と同時に分子間架橋結合が生成して重合体粒
子は網状化構造をとる。架橋・密度が吸水性に著しい影
響を与えるが、これは反応温度、反応時間、環状酸無水
物の種類、炭酸塩または重炭酸塩の量等を操作すること
によりコントロールできる。溶媒の使用量はポリビニル
アルコール系重合体粉末の2〜5倍量が好適である。
反応混合物はP過、遠心分離等の方法により、固形分を
分離する。
沖液は回収して再使用に供される。固形部はメタノール
、アセトン等で洗滌して、乾燥して粉末状の変性ポリビ
ニルアルコール系重合体を得る。この様にして得られた
架橋結合を有するカルボキシル変性ポリビニルアルコー
ル系重合体粉末は著しく大きい吸水性を有しており、製
造法により異なるが一般に50〜100皓の水を吸収す
る。
従つて、前記諸用途に対して著しく優れた特性を発揮す
るので極めて広い用途を有している。以下実施例により
本発明を説明する。実施例1 500ccセパラブルフラスコに乾燥したポリビニルア
ルコール(以下PVAと略記、重合度3300、ケン化
度88モル%)粉末50yを入れ、無水マレイン酸を所
定量及び無水マレイン酸に対して1ノ2当量または11
4当量の重炭酸ナトリウムを添加し、溶媒としてジオキ
サン200ccを加えて攪拌しながら80℃で3時間反
応せしめた。
反応懸濁液を淵過し、粉末はアセトンで十分洗滌して乾
燥した。秤量して重量増加を求めた。この変性PVA粉
末をビーカーに1y取り、水を加えて吸水率を求めた。
遊離の水が存在しない最大の水の添加量を吸水率とした
。結果を第1表に示す。上の結果から著しく優れた吸水
能を有する変性ポリビニルアルコールからなる吸水性高
分子材料が得られていることがわかる。
実施例2 重合度24001ケン化度88モル%のPVA粉末50
q1環状酸無水物として無水フタル酸30q1炭酸カリ
ウム9.82y(無水フタル酸に対して0.7モル当量
)を500cc三つロセパラブルフラスコに入れ、溶媒
としてキシレン100cc及びジオキサン100ccを
加えて、120′Cで3時間攪拌反応せしめた。
反応は懸濁系で進行した。反応混合物を沖過し、乾燥後
秤量した。収量は88yであつた。この変性PVA粉末
1yを水1fに加え、充分吸水させた。
(5分でほぼ吸水平衡に到達した。)沖紙を軽く接触さ
せて余剰の付着水を除去した後、吸水ゲルの重量を測定
したところ、200gであつた。変性PVAlyが20
@の水を極めてすみやかに吸収するという優れた吸水性
能を示した。ォ恥この結果より炭酸カリウムの添加効果
は明らかである。比較例1 炭酸カリウムを全く用いない他は、実施例2と同様にし
て得られた変性PVAの吸水率はわずかに2皓であつた
比較例2 500ccセパラブルフラスコに乾燥したPVA粉末(
重合度3300、ケン化度88モル%)50qを入れ、
無水マレイン酸20V及び50qを添加し、溶媒として
ジオキサン200ccを加えて80℃で3時間反応せし
めた。
反応混合物をP過し、固形部はアセトンで繰り返し洗滌
したのち、乾燥した。秤量して重量増加より変性度を求
めた。
この変性PVAを100ccビーカーに1yとり、水を
加えて吸水率を求めた。吸水率の測定は肉眼判定により
自由水が生じない最高の吸水量を求め、これを吸水率と
した。結果を第2表に示す。上の結果より、環状酸無水
物に対して0.2〜0.8モル当量の炭酸塩または重炭
酸塩を用いない場合に得られる変性PVAの吸水性は、
本発明の変性PVAからなる吸水性高分子材料に比して
、極めて劣ることが明らかである。
門比較例3 PVA粉末として重合度2400、ケン化度88モル%
、及び98モル%のものを用いた以外は比較例2と同様
にして変性PVAを作り吸水率を測定した。
結果を第3表に示す。上の結果より、環状酸無水物に対
して0.2〜0.8モル当量の炭酸塩または重炭酸塩を
用いない場合に得られる変性PVAの吸水性は、本発明
の変性PVAからなる吸水性高分子材料に比して、極め
て劣ることが明らかである。
比較例4 無水マレイン酸に対して112当量または114当量の
重炭酸ナトリウムを用いることに替えて無水マレイン酸
に対して等モル量の重炭酸ナトリウムを用いる以外は実
施例1と同様にして反応を行つた。
得られた変性PVA粉末1yを水1e中の加えたところ
、極めてすみやかに溶解してしまい、本発明における様
な高吸水性高分子材料は得られなかつた。”比較例5 重炭酸ナトリウムに替えて、無水マレイン酸に対して1
12当量の酢酸ナトリウムを用いる以外は実施例1と同
様にして反応を行つた。
得られた変性PVAの吸水率はわずかに5倍であつた。
比較例6重炭酸ナトリウムに替えて、無水マレイン酸に
対して極めて少量(4).01モル当量)の酢酸ナトリ
ウムを用いる以外は実施例1と同様にして反応を行つた

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 無水状態でポリビニルアルコール系重合体に環状酸
    無水物を反応せしめるに際し、炭酸塩または重炭酸塩を
    、環状酸無水物に対して0.2〜0.8モル当量存在せ
    しめて行なうことを特徴とする吸水性高分子材料の製造
    法。
JP8535377A 1977-07-15 1977-07-15 吸水性高分子材料の製造法 Expired JPS6050804B2 (ja)

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JP8535377A JPS6050804B2 (ja) 1977-07-15 1977-07-15 吸水性高分子材料の製造法

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JP8535377A JPS6050804B2 (ja) 1977-07-15 1977-07-15 吸水性高分子材料の製造法

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JPS5420093A JPS5420093A (en) 1979-02-15
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JPS5925871A (ja) * 1982-08-04 1984-02-09 Nippon Shokubai Kagaku Kogyo Co Ltd 粉塵防止剤
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DE10140597A1 (de) * 2001-08-18 2003-03-06 Kuraray Specialities Europe Teilvernetzter Polyvinylalkohol

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