JPS6050710B2 - 四角極配置を備えた磁気固定装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、特に大型永久磁石パワーリフトに使用するの
に適した磁鉄部材を固定するための磁気装置に関するも
のであり、この装置の磁気付勢および減勢は、磁石を囲
撓しかつ一方向およびこれに対し反対方向に電流パルス
が供給される電気誘導子もしくはコイルにより、１群の
磁石の極性を逆転させて達成される。

変形したおよび／または粗い接触表面を有する鉄荷重を
磁気固定する場合は全て、外部がてきる限り制限されか
つ等角形状を有する操作表面すなわち固定表面を備えた
磁気装置を使用すると共に、装置自身の高出力もしくは
磁気性能を維持しうることが重要である。このことは、
特に、たとえば極めて大型かつ重い部分のための大型パ
ワーリフトの技術分野において重要であり、現在に至る
まで永久磁石のリフト装置は必要な出力と高度の操作信
頼性とを与えることができない。装置の外部を制限する
という概念は、電磁石型の大型円型パワーリフトについ
て特に多くの西独規制があり、この規制によれは最高の
操作信頼性を確保するには装置の理論的磁力はパワーリ
フトの磁気操作表面の巾および長さに正比例して、すな
わち装置自身の外部に正比例して減少せねばな．らない
。

換言すれば、装置を均一に操作しうるために、すなわち
上昇させるべき荷重に対しまたは固定すべき部品に対し
装置を位置決定する必要がないためには、装置の周辺形
状を等角（中心対称性）にすることが重要である。
一さらに、磁気パワーリフトにおいては
、装置の理論出力をできるだけ荷重によつて吸収し、或
いは上昇させるでき部品によつて吸収することが重要で
あり、また部品または固定すべき部品に影響を与えない
磁束線に沿つて出力をそらさないこと４が重要である。
換言すれば、装置により与えられる誘導の最大値または
磁束の最大値を磁鉄材料の最小厚さにより短絡させて最
も変化の多い操作条件下でも充分固定しうるようにする
ことが肝要である。さらに、同じ出力が実際に生じた場
合、装置の重量およびコストはできるだけ低いことが重
要である。永久磁石型の磁気固定装置は公知であり、ま
た、本出願人による以前の特許によつて既に知られてお
り、装置の付勢および減勢は回路を構成する幾つかの磁
石の極性を逆転させることにより得られる。しかしなが
ら、この種の公知の装置においては、磁気回路の特定形
状のため、或いは磁性材料自身の重量の配置および分配
のため、冫さらにの他の構造上および設計上の特性のた
め、上記の原理にしたがつて装置の対称形状を達成する
ことができす、装置により供給される出力を相当に減少
させ、したがつてその使用が制限される。本発明の目的
は、特定の要件を満足させうる上記の種類の磁気固定装
置を提供することてあり、特に同等の理論出力を有する
他の従来製作された装置に比較して荷重のもしくは固定
さるべき磁鉄部分のできるだけ薄い厚さにおいて利用で
きる磁・束の全短絡を可能とするような種類の装置を提
供することである。

さらに本発明の目的は、磁気表面すなわち固定表面の領
域が装置自身の中心軸線に対しほぼ対称的であり（対称
性の原理）、極めて制限された容積かつ従つて重量を有
する極片を備え、かつ磁束漏れが徹底的少なくされ、ま
たは殆んど除去されるような上記の装置を提供すること
である。

本発明によれは、基板と側壁部とを備えた外側磁鉄クラ
ウンと、固定表面の対応する磁極対を規定する少なくと
も１群の４個の極片との組合せからなり、前記極片はそ
の長手軸線を基板に対し直角にかつ正方形の各頂点に対
応して配置し、かつ同じ極性の極片は対角線上に配置し
、さらに前記極片に供給するための複数の永久磁石を備
えて、磁石を各極片と前記基板との間、各極片と側壁部
との間、更に隣接する極片の間に介装し、各極片に対す
る磁石の配置は、各極片と軸線方向に整列して第１の磁
束値を与える主磁石を有しさらに極片を包囲する横方向
に配置された副極石をも備えるようにし、副極石の磁化
軸線を極片自身の軸線に対し垂直に配置し、前記各極片
の副磁石は共同して主磁石の磁束にほぼ等しい磁束を付
与してなることを特徴とする磁気固定装置か提供される
。上記の磁気誘導子または極片は装置の操作表面のＮ極
およびＳ極を規定し、したがつて装置の表面中心または
長手軸線に対し対称的に配置される。換言すれば、極片
の長手軸線に対し平行に配置され、同じ極性の、すなわ
ち同一のＮ極もしくはＳ極を有する対を、これら極を配
置するための理想的正方形の同一対角線上に位置せしめ
る（等角性の原理）。極片は任意の形状の断面を有する
ことができ、ただし極片自身および磁気クラウンに対し
直角に磁石を配置しうることを必要とする。たとえば、
極片は四角形、三角形または円形断面を有することがで
きる。しかしながら、磁気回路の寸法決定をより良好に
しかつ回路自身における磁束の分配をより良好にしうる
ためには、正方形の極片が特に好適な形状であると判明
した。この正方形はさらに、後に極片対を対応磁石と共
に極の配置につき理想的な正方形の軸線の直角方向の一
方または両方に沿つて配置することにより無制限に反復
しうる４極基本回路を得ることを可能にし、これにより
単一の基本回路が常にその等角形状を保持するような充
分な固定領域を得ることができる。以下、添付図面を参
照して本発明を実施例につき説明する。

第１図は、上方に指向する磁鉄部品を固定するための磁
気表面もしくは領域を備えた装置を示している。

しかしながら、この配置はリフト装置として使用される
装置の場合には逆転することもできる。この装置は磁鉄
材料よりなる外側構造を備え、磁気クラウンを規定して
装置を囲撓すると共に５つの側面で全装置を保護する。
この磁気クラウンは実質的に所定厚さの基板１とそれよ
り薄い厚さの側壁部２とからなり、これを後記する理由
によりたとえばボルトなど（図示せず）によつて基板１
に固定する。基板１および側壁部２は、４個の正方形の
磁気導子すなわち極片３，４，５および６からなる４極
基本磁気回路の１部を構成し、これら極片の長手軸線を
基板１に対し直角に配置すると共に、第２図の平面図に
示すように理想正方形の頂点にしたがつて配置する。

極片３，４，５および６のそれぞれを永久磁石７（以下
、主磁石と呼ぶ）によつて基板１に接続し、その磁気化
軸線を各極片の長手軸線に対し同軸としかつこれに整列
させる。各主磁石７は所定の磁束値を与えうるような寸
法を有する永久磁性材料よりなり、誘導コイル８によつ
て囲撓される。誘導コイル８にはそれ自体公知の方法で
一方向または反対方向に電流パルスが供給されて、装置
を付勢または減勢しなければならない場合、主磁石の極
性を逆転させる。さらに極片３，４，５および６は、複
数の副永久磁石によつて磁気接続され、これら副永久磁
石を参照符号９で示すように四角極配置の側面において
各極片間に介装すると共に、さらに参照符号１０で示す
ように極片と磁気クラウンの側壁部２との間にも介装し
てこれら極片を完全にまたは殆んど覆う。

さらに図面から判かるように、副磁石の軸線は各極片の
軸線に対し直角であり、図示した特定の場合、極片に互
いに９０でで配置された平たい側面によつて画成され、
副磁石の軸線は全て前記表面に対し直角である。付勢状
態における装置の場合、各極片の磁石は全て両一のＮ極
もしくはＳ極を同一の極片に指向させて方向付けられる
ので（第２図）装置の固定表面はＮ磁極およびＳ磁極の
四角形配置を示し、同じ極性の磁極の対は前記正方形の
対角線にしたがつて配置され、かくして装置のまたは得
られた基本磁気回路の中心軸線に対し等角の極配置が得
られる。付勢状態において各極片３，４，５および６の
全ての磁石は同じ磁極を与え、かつ磁束は固定される極
片内て閉じる。しかしながら、主磁石の磁性逆転により
得られる減勢状態において、磁束は固定表面に何ら影響
することなく回路自身内で閉じる。したがつて、各極片
の副極石は主磁石７により与えられる・磁束とほぼ等し
い値の副磁束を合計で与えるようにしなければならない
。特に、各副磁石は磁石自身により覆われた極片の周囲
部分に比例した副磁束の１部を与える。磁極および磁石
の配置は、上記の説明および磁極の正方形形状もしくは
配置によれば、図示した実施例において磁気回路に均一
な磁束分布を達成することができ、したがつて極片、外
側磁気クラウンの基板／および側壁部２の作用面が相当
に減少する。

各副磁石が主磁石により与えられる磁束ｊの１１４に等
しい磁束を与えるような正方形極の実施例において、基
板は同じ理論出力を有する二極装置の場合の１１２より
小さいまたはほぼ等しい磁束通適用の作用断面積を有す
る。同様に、クラウンの側壁部２は基板１のほぼ半分に
等しい磁束通適用の作用断面積を有する。かくして、磁
気固定表面の同一作用面積を有する場合、公知の装置に
比較して容積が著しく小さくかつ磁気誘導部品の重量が
全体として著しく小さい装置が得られる。最後に、磁束
漏れが殆んどないこと、および磁束が各磁極をとり囲む
周辺で固定されるべき部分に分布することは、相当な重
量の磁鉄部分を有していても比較的制限された断面積を
もつて、装置の最大固定力またはリフトカ利用すること
を可能にする。第１図および第２図における磁気回路の
配置はさらに、磁極の四角形配置の軸線に沿つたまたは
磁極に平行な直線に沿つた直交方向に一方または双方に
ほぼ無制限な操作を可能にするという点で有利である。

これは、第３図に図示したように、極片対を順次に同方
向および／または平行な方向に配置すると共に対応する
磁石に対しＮ極およびＳ極を対向させることによつて得
られる。第３図の平面図は、磁極の特徴的な対称配置が
各基本磁気回路につき変化しないことを示し、同様に同
極は対角線に沿つておよび対角線に平行な線に沿つて配
置される。

第４図および第５図は、本発明による極片の主四角形配
置における異なる解決策を示している。特に第４図は、
円筒極片１３，１４，１５，１６および永久磁石９，１
０の配置を示す一方、第５図は三角形極片２３，２４，
２５，２６、永久磁石９，１０および正方形の内側中立
片もしくはコア１１を示している。これとは異なる配置
も可能であることは明らかである。以上、添付図面を参
照して実施例につき説明したが、本発明は多くの設計変
更も可能であり、たとえば極片の形状および永久磁石の
配置に関し、本発明の範囲を逸脱することなく他の同等
な解決策も可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は４個の正方形極を備えた基本回路よりなる本発
明の装置の部分断面斜視図であり、第２図は第１図の装
置の平面図てあり、第３図は本発明による装置の基本回
路の無制限な反復の可能性を示す説明図てあり、第４図
および第５図は他の実施例を示す説明図である。 １・・・・・・基板、２・・・・・・側壁部、３，４，
５，６・・・・・・極片、７・・・・・・主磁石、８・
・・・・・コイル、９，１０・・・・副永久磁石、１１
・・・・・・コア、１３，１４，１５，１６・・・・・
極片、２３，２４，２５，２６・・極片。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 基板と側壁部とを備えた外側磁鉄クラウンと、同じ
   極性の磁極対を規定する少なくとも１群の４個の極片と
   の組合せからなり、前記極片はその長手軸線を基板に対
   し直角にかつ正方形の各頂点に対応して配置し、かつ同
   じ極性の極片は対角線上に配置し、さらに前記極片に供
   給するための複数の永久磁石を備えて、これら磁石を各
   極片と前記基板との間、及び各極片と側壁部との間、更
   に隣接する極片の間に介装し、各極片に対する磁石の配
   置は極片と軸線方向に整列して第１の磁束値を与える主
   磁石を有しさらに極片を包囲する横方向に配置された副
   磁石をも備えるようにし、副磁石の磁化軸線を極片自身
   の軸線に対し垂直に配置し、前記各極片の副磁石は共同
   して主磁石の磁束にほぼ等しい磁束を付与してなること
   を特徴とする磁気固定装置。 ２ 各極片の軸線に対し直角な軸線を有する各副極石は
   、副磁石自身により覆われた極片の周囲部分に比例した
   副極束の１部を付与してなる特許請求の範囲第１項記載
   の磁気固定装置。 ３ 極片は円形、三角形および／または四角形の極辺の
   極片断面を規定する円筒状および／または平たい横表面
   により画成される特許請求の範囲第１項記載の磁気固定
   装置。 ４ 極片は正方形断面を有し、かつ各副極石は主磁石の
   磁束の１／４にほぼ等しい値の磁束を付与してなる特許
   請求の範囲第１項乃至第３項のいずれか１項に記載の磁
   気固定装置。 ５ 複数の基本磁気回路を備え、極片対を対応する磁石
   と共に主四角極配置の直交軸線の一方向もしくは両方向
   に、かつ前記基本回路内および／または基本回路に対し
   平行な方向に配置すると共に、前記主四角配置の対角線
   に一致するまたはこれに平行な線にしたがつて同じ極性
   の磁極を整列させてなる特許請求の範囲第１項乃至第４
   項のいずれか１項に記載の磁気固定装置。 ６ 各主磁石を誘導巻線により包囲して、この磁石の極
   性を逆転可能とされる特許請求の範囲第１項または第５
   項記載の磁気固定装置。