JPS605014Y2 - エア−ジエツト式織機のエア−ガイド固定装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 エアージェット式織機においては第１図に示すように、
主ノズルから噴射される噴射気流に乗せ、経糸１の開口
内に位置させたエアーガイド２列のエアーガイド孔３内
を飛走させて緯入れし、その後筬４により緯糸を織前５
に向けて筬打ちを行なう。

この筬打ち行程ではエアーガイド２列は筬４とともに移
動し、エアーガイド孔３内に緯入れされた緯糸は前記エ
アーガイド孔３からエアーガイド２の上部に設けた切欠
６を通じて経糸開口内に逃げ、さらにエアーガイド２は
経糸開口外に移動して筬４は筬打ちを行なう。

この場合エアーガイド２は仮想線で示すように織前５の
下方に位置する。

従来、エアーガイド２は接着材７で保持部材８に所定の
ピッチに並列されて固定され、レース９上面の長手方向
に形成された溝１０に前記保持部材８と筬４の下枠４ａ
とを並置して、前記レース９の前壁１０ａに設けた締付
はボルト１１により共締めにし後壁１０ｂに圧接して固
定していた。

しかし、上記装置においては筬４の下枠４ａとエアーガ
イド２の保持部材８は共締めされているため、筬のみを
交換する機掛けの場合、締付はボルト１１を緩めると共
締めされていた保持部材８がレース９の取付溝１０内を
容易に移動し、このため噴射空気および噴射緯糸を誘導
するエアーガイド２の再調整が非常に煩雑となり作業能
率を著しく低下させ、また何等かの原因で損傷したエア
ーガイド２を交換する場合にも締付ボルト１１を緩める
ため筬４の位置が移動し、テンプルや緯糸切断装置など
の再調整も必要となり筬４の交換のときと同様に作業能
率を低下させるものであった。

本考案は前記従来装置の欠点を解消し、ブロック化した
エアーガイド保持部材を簡単な構造でレースに確実に固
定できるようにしたものである。

本考案は上記目的を遠戚するため、レース２１上面の長
手方向に、後壁に傾斜面２２ａを有する筬取付溝２２を
形威し、開放取付溝２２内の筬２３を筬固定部材２５の
上部からの締付けにより固定し、一方レース２１の前側
面２７，２７ｂに上方あるいは下方の少なくとも一方に
おいて前後方向に延びる面と同前後方向の面に連続して
上下方向に延びる面とで区画された長溝２８，２８ｂを
レース長手方向に形威し、複数のエアーガイド２９及び
少なくとも１個の補助空気噴射部材３０を並設して１ブ
ロツクとした保持部材３１の上面あるいは下面の少なく
とも一方及び後側面を前記長４２８．２８ｂの各面に当
接し、前記保持部材３１を同保持部材３１に貫通させた
締付ボルト３８ｔ３８ｃによって締付け、複数個の保持
部材３１を前記長１２８，２８ｂにその長手方向に連続
して並べて固定するように構成したものである。

以下、本考案を具体化した実施例を図面により説明する
と、第２図はレース２１上面の長手方向に後壁に傾斜面
２２ａを有する筬取付溝２２を形威し、筬２３の下枠２
４側面と前記傾斜面２２ａ側に傾斜面を有する筬固定部
材２５を当接させ、レース２１に取付けた締付ボルト２
６により締付けることにより、前記筬固定部材２５は前
記後壁の傾斜面２２ａによって筬取付溝２２の前壁２２
ｂに当接された筬２３の下枠２４を圧接しレース２１に
確実に挟持固定している。

またレース２１の垂直な前側面２７の長手方向に、織機
の前側に開放した断面コ形状の長溝２８を形威し、また
保持部材３１には複数個のエアーガイド２９と補助ノズ
ルを有するエアーガイド３０の少なくとも１個を組合せ
て並列させ接着材で固定している。

該保持部材３１に設けた空気孔３２を前記補助ノズルを
有するエアーガイド３０の空気流入口に連通させ、前記
空気孔３２の下端には継手３３．３４を介して補助空気
噴射管３５を連結して１ブロツクとし、前記補助ノズル
を有するエアーガイド３０は補助噴射空気をエアーガイ
ド孔３６に噴射して緯糸の飛走を助勢する。

複数個の前記ブロックを長手方向に連続してレース２１
の前記長溝２８に嵌入し、前記保持部材３１に緯入れ方
向にその位置を調整可能にする長孔３１ａを設け、該長
孔３１ａに締付ボルト３８を挿入してレース２１に設け
たねじ３９に締付け、レース２１の前側面２７の長溝２
８に前記保持部材３１を筬２３と別個に固定したもので
ある。

第４図に示す実施例は第２図に示すレース２１の垂直前
側面２７に代ってレース２１の前側面２７ｂを筬側上方
から織機の前側下方に向かう傾斜面に形威し、該傾斜面
２７ｂの長手方向に設けた長溝２８ｂに複数個の前記ブ
ロックを連続して嵌入しレース２１に設けたねじ３９ｂ
に締付はボルト３８を締付はレース２１に筬と別個に固
定している。

また第５図に示す実施例は第４図において長溝に設けた
ねじ３９ｂに代ってＴ型溝３９ｃを形威し、複数個の前
記ブロックを連続して前記傾斜面２７ｂに設けた長溝２
８ｂに嵌入−前記丁型溝３９ｃに挿入した根角丸ボルト
３８ｃとナツト４０および座金４１により筬２３と別個
にレース２１に締付は固定したものである。

以上、詳述したように筬をレース上面の長手方向に設け
た取付溝に別個に固定したことにより、機掛けの除波の
交換を行なうとき、筬のみを取外しても従来のようにエ
アーガイドの保持部材が移動しないため、エアーガイド
の再調整作業を行なう必要もなく筬交換を簡単に実施す
ることができる。

またエアーガイドブロックを連続してレース前側面の長
溝に筬と別個に固定させたことにより、エアーガイドの
交換作業を行なう場合、エアーガイドの保持部材を取外
しても筬は移動することもなく、さらにエアーガイドの
保持部材毎に補助空気噴射管を直接連結したため空気流
動経路の構成が極めて簡単となり、従来のようにエアー
ガイドの芯出し、あるいはテンプルや緯糸切断装置など
の煩雑な再調整作業を行なう必要もなく作業能率を極め
て向上させるとともに、保持部材の取付孔を長孔にした
ことによりエアーガイドの左右位置の調整を簡単に実施
することができる効果を奏するものである。

また、本考案は保持部材に貫通させた締付はボルトによ
って同保持部材をレースに直接固定するので、極めて簡
単な構造でエアーガイドを確実に固定することができ、
織機の激しい振動にも十分耐えられ、安定した緯入れ案
内機能を維持することができる。

なお、本考案装置は補助空気を噴射する噴射孔を有する
エアーガイドに代って噴射孔を有する針状の補助ノズル
を使用しても実施可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の筬およびエアーガイドの固定装置の側面
断面図、第２図は本考案装置を示す側面断面図、第３図
は第２図の正面図、第４図および第５図は他の実施例を
示す側面断面図である。 ２１・・・・・・レース、２２・・・・・・筬取付溝、
２３・・・・・・筬、２５・・・・・・筬固定部材、２
８，２８ｂ・・・・・・長溝、２９，３０・・・・・・
エアーガイド、３１・・・・・・エアーガイド保持部材
、３５・・・・・・補助空気噴射管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. レース２１に筬２３及び多数のエアーガイド２９を並設
   し、緯糸を主ノズルから噴射される空気流及び補助空気
   流によって緯入れするようにしたエアージェット式織機
   において、前記レース２１上面の長手方向に、後壁に傾
   斜面２２ａを有する筬取付溝２２を形成し、開成取付溝
   ２２内の筬２３を筬固定部材２５の上部からの締付けに
   より固定し、一方前記レース２１の前側面２７．２７ｂ
   に上方あるいは下方の少なくとも一方において前後方向
   に延びる面と同前後方向の面に連続して上下方向に延び
   る面とで区画された長溝２８，２８ｂをレース長手方向
   に形成し、複数のエアーガイド２９及び少なくとも１個
   の補助空気噴射部材３０を並設して１ブロツクとした保
   持部材３１の上面あるいは下面の少なくとも一方及び後
   側面を前記長１２８，２８ｂの各面に当接し、前記保持
   部材３１を同保持部材３１に貫通させた締付はボルト３
   Ｂ、 ３８ ｃによってレース２１に締付け、複数
   個の保持部材３１を前記長溝２Ｂ、２８ｂにレース長手
   方向に連続して並べて固定したことを特徴とするエアー
   ジェット式織機のエアーガイド固定装置。