JPS6048927B2 - 水晶共振器及び同製法 - Google Patents

水晶共振器及び同製法

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JPS6048927B2
JPS6048927B2 JP52015591A JP1559177A JPS6048927B2 JP S6048927 B2 JPS6048927 B2 JP S6048927B2 JP 52015591 A JP52015591 A JP 52015591A JP 1559177 A JP1559177 A JP 1559177A JP S6048927 B2 JPS6048927 B2 JP S6048927B2
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    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は圧電結晶に関し、特に、圧電結晶装置およびそ
の他の装置の周波数を制御自在に調整する方法に関する
ピエゾイド(Pie2oid)は、圧電結晶を板、棒、
または他の幾何学的形状に切断した結晶片である。
圧電結晶装置はピエゾイドを用いた装置であつて、電子
装置、例えば水晶制御発振器に用いる水晶共振器、また
は水晶フィルタとして使用されている〔マグロウーヒル
(McGraw−Hill)19乃年刊、D、G、フイ
ンク(D、G、Flnk)著、エレノクトロニツク、エ
ンジニアズ、ハンドブック(ElectronicEn
grs、Handbook)第1版、7−62ないし7
ー65ページ参照〕。圧電結晶装置を使用するに当つて
は、通常結晶表面上に付着した金属電極によつて、ピエ
ゾイドに電界を印加する。高周波および超短波において
動作するためのH−電共振器は、通常主面上に付着した
アルミニウム電極を有する水晶の薄い単結晶板を包含し
ている。アルミニウム電極は二つの目的に役立つている
。すなわち、(1)は接触装置をなし結晶に電界を印加
するのに役立ち、(2)共振周波数を調整するのに役立
つ。アルミニウムはVHF共振器の電極として他の金属
よりも好適である。それは、アルミニウムの音響的性質
が他のいかなる金属よりも水晶の音響的性質に適合し、
また、表面に自然に形成される酸化物によつて保護され
るために耐久性を有するからである。しかし、選択され
た共振周波数を有する水晶共振器を量産しようとすると
、問題が起こる。
新たに製造されたアルミニウムの表面が最初空気に触れ
ると、表面には酸化物の膜が形成され始める。通常の室
温および湿度においては、この膜は約2時間後に約10
Λの厚さに成長し、約1か月で約50への最大の厚さに
達するが、この成長の半分は最初の2日間で行なわれる
〔G.ハース(G.Haas)著、硬酸化物薄膜の製造
について(0nthePreparati0n0fHa
rd0xideFi1ms),J.O.S.A.39.
532、1949;およびモツト (MOtt)および
ガーネイ(Gurney)著、イオン結晶における電子
的諸過程(ElectrOnicPrOcessesi
nIOnicクCrystals)、オツクスフオード
・ブレス、第2版、262ページを参照〕。酸化物薄膜
は、結晶の共振周波数を減少させる作用を有する。例え
ば、47MHzの第3高調波用AT切断水晶共振器の二
つの電極のそれぞれに約20への厚さの酸化物薄膜が3
形成されると、共振周波数は約1KHz減少する。空気
中における自然酸化物は最大で約50Λの厚さまで成長
するのて新しく製造された47MHz用の共振器は、酸
化物の形成により共振周波数が約2.5KHz低下する
ものと考えられる。室温におい3.ては、この半分の変
化が最初の2または3日間で起こる。100℃において
は、この半分の変化が約2傭間で起こる。
酸化物薄膜の厚さのこの増加と、それに伴う共振周波数
の変化は「老化」と呼ばれる。老化は大ていの電極材料
に共通して起こ4Cる現象であるが、アルミニウムにお
いては特に重要な意味を有する。一旦酸化物が形成され
てしまえば、周波数は安定する。しかし、自然酸化物の
成長速度は周囲条件によつて変化するので、共振周波数
を速やかに、正確に、且つ便利に、調整し安定させるこ
とは不可能であり、そのため水晶共振器の製造は複雑に
なつていた。空気中における約300℃以下の温度での
熱処理によつて周波数を安定化しようとしても無益であ
り、時間がかかり過ぎる。300℃以上によれば空気中
における酸化物の成長速度は温度と共に増加し、約45
0℃においては成長速度は室温においての約2倍になる
任意の温度における成長速度は、湿度の増加と共フに増
加する。しかし、空気中における熱処理によつて形成さ
れた酸化物薄膜は粗くて一様性に欠け、また、比較的短
時間でかなりの酸化物を成長させるために必要な焼なま
し温度は、水晶共振器に適用するのには実際上高すぎる
。従来、水晶共振器の周波数を調整するため実際に行な
われてきたのは、アルミニウム電極を銀めつきすること
である。
しかし、周波数を調整するため本発明以前に行なわれて
きた銀めつきや他のいかなる方法も、新しい老化過程を
伴う結果になる。銀めつきはまた、音響インピーダンス
にも影響を与える。アルミニウム上の自然酸化物が約5
0Λの厚さに達すると成長を停止し、その後の周波数変
化はきわめてわずかになるという知識に基づき、本発明
は、酸化物の厚さを故意に且つ急速に少なくとも50Λ
まで増大せしめ、該酸化物の厚さによつて水晶共振器の
周波数を調整し制御することを主たる目的とする。
本発明の他の目的は、水晶共振器のアルミニウム電極上
に急速に且つ制御自在に酸化物層を形成する方法を提供
し、該酸化物層を共振器の共振周波数の調整と安定化の
ために用いることである。
本発明のさらにその他の目的は、一種類の金属から作ら
れた電極を有する水晶共振器の周波数を、該電極に他の
金属を被覆する必要なく、調整tる方法を提供すること
である。本発明のさらにその他の目的は、水晶共振器の
Υルミニウム電極を処理することによつて、音響インピ
ーダンスに不連続性を与えたり、共振器のレ状や対称性
を損つたり、あるいは、共振器の製Iに高価な新装置を
用いたりして製造方法に大幅j変更を加えたりすること
なく、共振器の周波数し安定化しうる、該電極の処理方
法を提供するこ一である。
本発明のさらにその他の目的は、改良された水晶共振器
を提供することである。
以上の、およびその他の、諸目的は、陽極酸化法を用い
て水晶共振器のアルミニウム電極上に故意に且つ急速に
酸化物層を形成し、その酸化物層の厚さを十分厚くして
それ以上酸化物が実質的な成長(およびそれに伴う老化
)をしないようにすることによつて達成される。
該酸化物層は、共振器の周波数を所定の限界内におさま
るように調節するため用いられる。本発明の他の諸特徴
およびこれらに付随する多くの諸利点については、添付
図面を参照しつつ、発明の詳細な説明によつて明らかに
する。
陽極酸化法によつて、アルミニウム表面に酸化物質を形
成しうること、また、すでに存在する酸化物層の厚さを
増大せしめうること、はよく知られている〔マグロウ◆
ビル(McGraw−Hill)197咋刊、L.I.
メイセル(L.I.Maissel)外著、薄膜技術ハ
ンドブック(HandbOOkOf′1111nFj1
mTechn010gy)5−17ないし5−20ペー
ジ参照〕。
多孔質および非多孔質の酸化物表面が共に知られている
が、本発明では非多孔質酸化物層を用いる。また、本発
明における陽極酸化による酸化物被覆は、酸化物層を溶
解しえない電解液中において形成されなければならない
。このような電解液中において陽極酸化によつて形成さ
れる薄膜は、次のような興味深い性質を有する。(1)
非多孔質である。(2)無水性である(水を含有しない
)、(3)薄膜の厚さが印加電圧に比例する(約14A
毎ボルト)、(4)薄膜の厚さが一様で所定の値に調節
できる。自然的に形成される酸化物の厚さが約50Aに
達して、その成長が実質的に停止した後は、周波数の変
化はきわめてわすかになるので、本発明においては陽極
酸化法によつて酸化物の厚さを少なくとも50Aまて増
大せしめ、この酸化物を用いて水晶共振器の周波数を調
整するのである。従つて、水晶共振器はアルミニウムと
その表面上に付着した酸化アルミニウムのみを有するこ
とになり、その保護酸化物層は十分厚いので酸化物のそ
れ以上の成長(およびそれに伴う老化)は実質的に起こ
りえない。経験上、本発明に従つて作られたVHF水晶
共振器は周波数の調整後、銀めつきなどの他の方法によ
つて周波数調整を行なつた装置と比較して、実質的に周
波数変化や老化を示さないことがわかつている。陽極酸
化によつて水晶共振器の周波数を調整する工程は、本質
的に次の段階を包含している。
(1)水晶共振器が調整された後最終的に有すべき周波
数、すなわち公称周波数fγよりわずかに大である共振
周波数を有する、アルミニウム電極を備えた水晶装置を
ます用意する段階、(2)次に陽極酸化法によつて該共
振周波数を公称周波数fγまで低下せしめる段階。段階
(1)は、圧電的に作動させた時公称周波数以上の共振
周波数を示すことがわかつている選択された結晶素材、
例えばAT切断水晶板を形成することと、蒸着またはス
パッタなどの適当な方法により該選択された結晶素材に
アルミニウム電極をめつきし共振周波数を公称周波数f
γよりわずかに大きい所まで低下せしめることとを包含
している。二つの結晶が正確に同じであることはなく、
また、わつきされたアルミニウムの量が正確に確正であ
ることもないので、アルミニウムめつき後の水晶装置の
周波数は、公称周波数よりわずか大とならずわずか小と
なつているかもしれない。そのような場合には、若干の
アルミニウムをエッチングによつて除去し、装置の周波
数を公称周波数よりわずか高い点まで上昇させる。この
目的のためには種々のエッチング剤が使用でき、種々の
方法によつてエッチングを行ないうる。エッチング剤は
アルミニウムを溶解しうるものでなければならないが、
また、水晶に対しては不活性なものでなければならない
。好適なエッチング剤としては、水酸化カリウム、水酸
化ナトリウム、水酸化アンモニウム、またはこれらの混
合物、の希薄溶液があり、エッチングは、水晶装置をエ
ッチング剤中に、所望の周波数変化を実現するため計算
された所定時間の間浸すことによつて行なわれる。その
後、周波数は陽極酸化法によつて公称周波数まで低下せ
しめられる。陽極酸化は、アルミニウムの陰極と、酸素
を発生しうる陰イオンを含有する電解液とを有する電解
槽内に、陽極として水晶装置のアルミニウム電極を用い
、該陰極と該陽極との間に電圧を印加して、水晶装置の
アルミニウム電極上に選択された厚さの酸化物を電気化
学的に形成することによつて行なわれる。この酸化物の
厚さは、所望の共振周波数が得られるまで増大せしめら
れる。本発明の以上の特徴は、第1ないし4図を参照す
ることによつて一層よく理解できる。
第1図には、水晶共振器の本質的諸要素が示されている
。水晶共振器は、円形の薄い水晶板2を包含しており、
水晶板2の一方の側には水晶板2の中心に関して対称的
に配置された円形部分4と、水晶板2の縁まで延長する
タブ部分6とから成るアルミニウム電極が形成されてい
る。水晶板2の反対側には、円形部分4Aとタブ部分6
Aとから成る第2の同様なアルミニウム電極が形成され
ている。ヘッダ装置8が水晶装置を取付けるのに用いら
れる。ヘッダ装置8は通常の構造のもので、金属フレー
ム10を包含し、この金属フレーム10は、ガラス、セ
ラミック、または他の絶縁材料で作られた円形または多
角形の板12を取巻いて該板12に固定されている。板
12内には2本のリード線14および14Aが埋込まれ
て板12を貫通しており、これらのリード線の上端部に
は2本の電導金属線端子16および16Aが電導的に取
付けられ、これらの金属線端子の上端部には開ループ1
8が形成されている。水晶板は、該端子16お.よび1
6Aのループを該電極のタブ部分6および6Aにそれぞ
れ電導的に固定することによつて、ヘッダ装置に取付け
られる。これは、はんだ付け、溶接、ろう付け、または
適当な電導的接合剤によつて行なうことができる。実際
には、水晶装2置はカバー(図示されていない)によつ
て形成されるカプセルに入れられる。このカバーは水晶
装置にかぶせられ金属フレーム10と密閉し合うように
される。本発明による水晶装置の周波数の調整は、アル
ミニウム電極が水晶板2にめつきさ3fれ、この水晶装
置がヘッダ装置に取付けられた後に行なわれる。本発明
による周波数調整は、水晶装置がヘッダ装置に取付けら
れる前にも行なわれうるが、この方法は上述の方法より
不便なので用いない。3L 第2図には、上述の水晶装置を陽極酸化する方法が示さ
れている。
二つのアルミニウム電極のタブ部分6および6Aは、リ
ード線14および14Aによつて互いに接続され、これ
らのリード線はさらに、oないし30ボルトの電圧と約
100ミリア40ンペアの電流とを供給しうる可変直流
電源20の正端子に接続されている。水晶装置は、酸素
の運ぶ陰イオンを含有する電解液24を満たした電解槽
22内に吊り下げられている。電解液内には、電源の負
端子に適当なリード線で接続されたアルミニウムの陰極
26も配置されている。電源の電圧は、二つのアルミニ
ウム電極上に所望の厚さの酸化物層が形成されるように
調節される。アルミニウム電極の陽極酸化に用いるのに
適当な電解液は多数ある。
例をあげると(これらの例は限定的な意味のものではな
い)、次のいずれのものも電解液として使用てきる。す
なわち、水1000cc中にホウ酸100グラムとホウ
酸2 −30グラムと溶解した溶液;水酸化アンモニウ
ムによつてPHを5.5に調整した酒石酸の3%溶液;
リン酸アンモニウム;クエン酸アンモニウムの3%溶液
;エチレングリコールに溶解した五リン酸アンモニウム
;アンモニアで中和した希ホウ酸。これらの電解液を改
変したもの、および当該技術分野に精通する者に知られ
ている他の電解液でも使用可能のものがあるはずである
。好適な電解液としては、脱イオン水1000cc中に
ホウ酸30グラムとホウ酸5グラムを含有する組成の電
解液がある。以上の電解液は室温において使用されるが
、室温より高温度でも低温度でも使用することはできる
。アルミニウム電極は陽極酸化することによつて生ずる
周波数変化は、水晶装置を第2図の陽極酸化装置から取
外し、該水晶装置を水晶発振回路30(第3図)に接続
して、発振周波数を周波数カウンタまたは周波数計32
などの適当な装置によつて測定することによつて測定さ
れる。発振回路としては種々の形式のものを使用するこ
とができ、例えば、マグ市ウーヒル19U年刊の、J.
マーカス(J.Markus)著、電子回路のガイドブ
ック(GujdebOOkOfElectrOnicC
ircuits)の、930ページ(933ページも参
照のこと)に開示された結毘試験器に用いられている、
簡単なピアース発振器を用いることができる。アルミニ
ウム電極が水晶結晶上に付着された後椙気に触れると直
ちに、該電極上には自然に酸化勿薄膜が形成され始める
ことに注意すべきであSOこの初期酸化物層の厚さは、
周波数調整を開白する時点においてはわかつていないた
め、陽極変化を開始する時までに生じた周波数の初期変
化−あらかじめ知ることも困難である。
この自然に杉成された初期酸化物をさらに厚くするため
に成とを開始させるには、ある「限界」電圧以上の電(
を印加する必要がある。一旦この限界電圧に達すれば、
その後の周波数変化は厳密に電圧に比例する。従つて、
直流電源によつて印加される電圧が周波数の調整に用い
られるわけである。これに関連して、陽極酸化による酸
化物薄膜の厚さが成長するのに要する時間は印加電圧の
2乗にほぼ比t例することがわかつている。例えば、厚
さ約70Λの薄膜は5ボルトの電圧によつて約m秒で形
成されるが、厚さ約280Λの薄膜は20ボルトの電圧
によつて約3叩′で形成される。5ボルトの場合の薄膜
は厚さの約75%が最初の1秒で形成され20ボル1ト
の場合の薄膜は厚さの約75%が約5秒で形成される。
時間および比較的大きい電流を要するので、約3000
Aを大幅に超える厚さの酸化物薄膜を形成することは実
施的でない。しかし、この3000八という厚さは、の
ちの自然酸化およびそれに伴−.う老化を無視できる程
度に減少させるのに必要な厚さの6倍もある。第4図の
曲線群は、47MHzの水晶装置が相異なる陽極酸化電
圧において、時間(単位は秒)の経過に対して示す周波
数変化(Δf)の実験的測定.値を示している。
本発明の一例としては、47MHz(7)AT切断水晶
板にアルミニウム電極をめつきして、公称周波数の約1
0KHz上から公称周波数の約40KHz下までの範囲
内の周波数を有するようにする。
もし、めつき後の周波数が公称周波数より高ければ、2
0ボルトの電圧を用いた上述の陽極酸化によつて、その
周波数を公称値まで低下させる。また、もし、アルミニ
ウム電極を付けた後の初期周波数が公称周波数より低け
れば、NaOHの希薄溶液でエッチングすることによつ
て、周波数を公称周波数の上約2.5ないし10.0K
Hzの範囲内の値まて増加させ、その後上述の陽極酸化
によつて該周波数を公称値まで低下させる。いずれの場
合にも、周波数調整が終つた後の水晶装置は、超音波洗
浄によつて十分 /洗浄され、最終的にカプセルに収め
られる。例についての説明をさらに進めると、機械的な
第3高調波により約47MHzの周波数で動作するAT
切断水晶共振器に対し、次のような計算が成立する。ま
ず、水晶板の厚さが100A変化する ιと、共振周波
数は4.056KHzだけ変化する。厚さ100Λの水
晶板は、2.65マイクログラムdの面密度をもつてい
る。従つて、水晶板の両側にそれぞれ1.32×10−
6ダ1C77f付加すれば周波数は4.0KHz減少す
る。酸素原子の質量は2.7×10−’’ダであるから
、周波数を4.0KHz減少させるためには、両表面に
それぞれ1.32×10−゜y1cf1÷2.7×10
−I9/原子=4.9×10″゜原子/Aiずつ付加す
る必要がある。
これらの酸素原子はアルミニウム原子と結合して酸化ア
ルミニウム(Al。O。)を形成する。Al。O3の1
分子を形成するためには3個の酸素原子が必要なので、
Al2O3の分子は1.5×10″゜個/d形成される
ことになる。これらのAl2O3の分子はそれぞれ19
.1×10−23yの質量を有する。従つて、形成され
た酸化アルミニウムの面密度は3.1×10−゜y1d
であり、酸化アルミニウムの密度は3.3V1dである
から、酸化アルミニウムの厚さは93Λとなる。結局、
共振器の両電極のアルミニウムが酸化されて厚さ93Λ
の酸化物層が形成されると、周波数は4.0KHz低下
することになる。
換言すれば、厚さ1Λ(1×10−゜C77Z)の酸化
物層の形成によつて、共振器の共振周波数は43Hz低
下する。厚さ50への酸化物層が両電極上に形成される
と、共振器の共振周波数は水Hzよりわすかたけ大きく
低下する。このことが、各水晶装置の周波数をまず公称
周波数より少なくとも2.5KHz高くしておき、その
後該周波数を陽極酸化によつて必要な公称周波数まで低
下させるという工程の基礎をなしている。水晶装置の周
波数を何らかの方法によつて100Hzの精度で調整す
る場合に水晶表面に対して加減すべき質量が、厚さ約2
.5への水晶層の質量に相当することは注目に値する。
1原子層の厚さは約5八であるから、それは1原子層の
約半分の加減に相当する。
陽極酸化法のような方法が、このような共振器の周波数
の調整に望ましくもあり便利で?もあるのは、この理由
による。アルミニウムめつきを施された特性のよい水晶
共振器の老化の大部分は、めつきの酸化によるものであ
る。
従つて、予期される通り、本発明を利用して作られた水
晶装置は、アルミニウム上に銀または他の金属をめつき
することによつて周波数調整を行なつた装置に比べて、
老化がはるかに少ない。第5図には、一群の水晶装置に
対して行なつた検査の結果が示されている。装置の半数
は厚さ50Λ以上の酸化アルミニウム薄膜を陽極酸化法
によつて形成することにより調整されたものであり、他
の半数は銀めつきによつて調整されたものである。温度
120℃のもので100日間経過すると、従来の方法て
作られた装置は100万分の50以上の周波数変化を示
し、他の装置はその約10%だけの 門周波数変化を示
した。いずれの水晶装置においても、最初の周波数測定
は、装置の周波数が公称周波数に調整された後2時間以
内に行なわれている。すなわち事前老化は与えていない
。本発明の適用対象は、もちろん発振回路用の水晶共振
器に限定されるものではなく、アルミニウム電極を有す
る水晶フィルタ、例えばモノリシック水晶フィルタや、
水晶以外の結晶を包含する上述の種類の結晶装置の改良
にも本発明を用いることがてきる。
本発明はまた、音波発生を特徴とする他の諸装置、特に
レイリー波すなわち表面波共振器(前記フインクの参考
文献の、音波増幅器に関する13−76ないし13−7
9ページを参照)、および振動結晶トランスジューサ、
の周波数調整にも適用することができる。また、本発明
はアルミニウム電極上に酸化物を形成する場合に関する
ものであるが、空気中で酸化する傾向がある他の金属で
作られた結晶の電極上に酸化物を形成するためにも利用
てきる。本発明の方法はまた、モノリシック水晶フィル
ータや表面波共振器などの周波数だけではなく帯域幅を
調整するのにも使用できる。
これらの装置の帯域幅は、電極の質量を変えることによ
つて変化させることができるものである。現在は、例え
ば、モノリシック水晶フィルタの帯域幅は、そのこアル
ミニウム電極をレーザで修正することによつて調整され
ている。帯域幅の調整のためには、本発明による電極の
修正の方が、レーザを用いる従来の技術よりも経済的て
簡単てある。本発明の方法による調整においては、開放
および短絡の周波?数と帯域幅とが別々に且つ選択的に
調整できるので特に便利である。表面波共振器の周波数
および帯域幅も、電極を装着して調整することができる
。本発明は、いくつかの明確な利点を有する。
第41に、水晶装置の周波数を調整するため、アルミニ
ウムおよびその酸化物のほかの材料は何も水晶結晶に付
与する必要がない。このことによつて、ある金属の他金
属内への拡散、相異なる金属の非融和性、第2の金属の
酸化アルミニウムに対する密着性の不足、および音響イ
ンピーダンスの不連続性、などの諸問題が全く起こらな
い。第2に、全ての電極が同じ処理を受けるので、共振
器の形・状および対称性が損われない(従来の周波数調
整法においては、結晶の一方の側にだけ銀めつきを施し
た)。めつきの対称性が損われると、望ましくないスプ
リアスモードの振動が発生することになるので、このこ
とは重要である。本発明の方法つを実施するのには、簡
単な装置があればよく、また作業者の熟練度も殆ど不要
である。また、素材である水晶は、周波数調整工程の一
部分としての洗浄作用を受け、さらに周波数調整の終了
後、超音波装置により安全かつ無害な仙浄を受けること
丁ができる。もう一つの利点は、老化が最小で且つ予測
できることである。あらかじめ老化させておく必要がな
いので、製造に要する時間と経費が節約できる。製品は
高度の品質を有し、最終検査において排除される製品は
従来の周波数調整技術に・おけるより大幅に少ない。酸
化物薄膜の厚さが印加電圧に比例し、陽極酸化法によつ
て共振周波数を所定量だけ変化せしめるからである。実
際、多数の同様の水晶装置の周波数を定めるために要す
る時間と電圧とは、前述の情報に基づいて容易に決定す
ることができる。本発明の最も価値ある利点の一つは、
多電極装置の製造に対する適応性であつて、いくつかの
共振器のそれぞれの周波数を別々に調整しうることであ
る。本発明の他の諸利点および可能な諸改変は、本技術
分野に精通している者には明らかであるはずである。
【図面の簡単な説明】 第1図は、水晶制御発振器用の、アルミニウム電極を備
えた水晶共振器の斜視図てある。 第2図は、第1図の共振器のアルミニウム電極上に酸化
物層を形成する装置の概略を示す。第3図は、水晶装置
の共振周波数の測定装置の概略を示す。第4図は曲線群
は、相違なる陽極酸化電圧における、選択された水晶共
振器の周波数の時間的変化を示す。第5図は、本発明の
方法によつて製造された水晶共振器、および従来の方法
によつて製造された水晶共振器における、老化の進行状
況を示すグラフである。2・・・水晶板、4,4A・・
・アルミニウム電極の円6,6A・・・アルミニウム電
極のタブ部・・・可変直流電源、22・・・電解槽、2
4・・・電解液、26・・・アルミニウム陰極。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 老化し難く少なくとも1つのアルミニウム電極を有
    して所定の公称周波数fγを維持することが出来る圧電
    結晶装置であつて、周波数fγより高い共振周波数を持
    ち前記アルミニウム電極が少なくとも1つの露出表面を
    持つように構成された該電極を持つ圧電結晶装置を提供
    し、直流電源及び電解液を有する電気回路で前記少なく
    とも1つのアルミニウム電極を陽極とし別個のアルミニ
    ウム体を陰液とし、前記電解液が前記装置及び前記アル
    ミニウム体を包囲して酸素の運ぶ陰イオンを含有しアル
    ミニウム酸化物は溶解しない構成の前記電気回路を提供
    することにより作製される前記圧電結晶装置であつて、
    前記所定の公称共振周波数と前記装置の共振周波数との
    差に従つて前記回路に対する前記直流電源による出力電
    圧を調整して、陽極酸化によつて前記少なくとも1つの
    アルミニウム上に少なくとも約50Åの厚みの酸化物層
    を形成して前記共振周波数を安定化して実質的に前記公
    称周波数に変化させて老化し難くされた前記圧電結晶装
    置。 2 老化し難く所定の公称共振周波数fγを維持出来る
    水晶共振器の製造方法であつて、水晶共振器がfγより
    高い共振周波数を持つように構成された少なくとも1つ
    の金属電極を持つ水晶共振器を提供するステップを有し
    、前記水晶共振器を老化し難しく永久的に安定化して前
    記共振器の共振周波数を実質的にfγにするように前記
    電極上に少なくとも50Åの厚みの酸化物層を形成する
    ことを特徴とする前記製造方法。
JP52015591A 1976-02-17 1977-02-17 水晶共振器及び同製法 Expired JPS6048927B2 (ja)

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