JPS6047898B2 - 耐熱性のすぐれた鋳物用アルミニウム合金 - Google Patents
耐熱性のすぐれた鋳物用アルミニウム合金Info
- Publication number
- JPS6047898B2 JPS6047898B2 JP20072181A JP20072181A JPS6047898B2 JP S6047898 B2 JPS6047898 B2 JP S6047898B2 JP 20072181 A JP20072181 A JP 20072181A JP 20072181 A JP20072181 A JP 20072181A JP S6047898 B2 JPS6047898 B2 JP S6047898B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heat resistance
- aluminum alloy
- casting
- alloy
- excellent heat
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- Expired
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、耐熱性のすぐれた鋳物用アルミニウム合金に
関するものてある。
関するものてある。
近年、自動車工業において、省エネルギー対策の一環と
して、車体の軽量化が求められており、各種部品のアル
ミニウム化がはかられつつある。
して、車体の軽量化が求められており、各種部品のアル
ミニウム化がはかられつつある。
しカルながら、特に自重が問題となる可動部品のうち、
高温てのすぐれた機械的性質が要求されるものには、依
然として鋳鉄などの材料が使用されている。従来の耐熱
アルミニウム合金としては、比較的使用実績の多いJI
SH5202の8種(AC&A)AC88、AC8C)
がある。
高温てのすぐれた機械的性質が要求されるものには、依
然として鋳鉄などの材料が使用されている。従来の耐熱
アルミニウム合金としては、比較的使用実績の多いJI
SH5202の8種(AC&A)AC88、AC8C)
がある。
これらはいずれもN一Si−Cu−Mg系合金であつて
、ACBAおよびAC8Bについてはさらにニッケルを
含んでおり、主にピストン用に用いられているものであ
るが、鉄系材料の耐熱部品を代替しうるほどの耐熱性は
もつていない。耐熱強度の高いアルミニウム合金があれ
ば、従来鉄でつくられている部品をそのような耐熱強度
の高いアルミニウム合金鋳物に替えることができ、その
結果、軽量化が可能になる。以上のような現状をふまえ
て、本発明者らは既知の耐熱アルミニウム合金よりも高
い高温強度を有し、しかも鋳造性の良好な材料の開発研
究に取組み、研究をかさねた結果、鋳造性をそこなわず
、高温強度の高い材料の開発に成功した。
、ACBAおよびAC8Bについてはさらにニッケルを
含んでおり、主にピストン用に用いられているものであ
るが、鉄系材料の耐熱部品を代替しうるほどの耐熱性は
もつていない。耐熱強度の高いアルミニウム合金があれ
ば、従来鉄でつくられている部品をそのような耐熱強度
の高いアルミニウム合金鋳物に替えることができ、その
結果、軽量化が可能になる。以上のような現状をふまえ
て、本発明者らは既知の耐熱アルミニウム合金よりも高
い高温強度を有し、しかも鋳造性の良好な材料の開発研
究に取組み、研究をかさねた結果、鋳造性をそこなわず
、高温強度の高い材料の開発に成功した。
すなわち本発明は、重量でケイ素8〜13%、銅200
〜5%、マグネシウム0.2〜0.8%を含み、さらに
バナジウム0.05〜0.5%およびモリブデン0.0
5〜2.0%から選ばれる元素の一方または双方を含み
、残部アルミニウムおよび不純物よりなる耐熱性のすぐ
れた鋳物用アルミニウム合金である。本発明において、
各含有成分を前述のように限定した理由は、次のとおり
である。ケイ素は、アルミニウム合金の鋳造性を改善す
るのに必須の成分であり、また耐熱性の向上にも効果が
ある。
〜5%、マグネシウム0.2〜0.8%を含み、さらに
バナジウム0.05〜0.5%およびモリブデン0.0
5〜2.0%から選ばれる元素の一方または双方を含み
、残部アルミニウムおよび不純物よりなる耐熱性のすぐ
れた鋳物用アルミニウム合金である。本発明において、
各含有成分を前述のように限定した理由は、次のとおり
である。ケイ素は、アルミニウム合金の鋳造性を改善す
るのに必須の成分であり、また耐熱性の向上にも効果が
ある。
しかし8%未満では、良好な鋳造性を維持するのが困難
であるとともに、高温強度もヨ十分でなくなる。また1
3%を越えると、合金の靭性を低下させるので、好まし
くない。銅は、合金に熱処理性を与え、材料の強度を高
めるのに効果がある。
であるとともに、高温強度もヨ十分でなくなる。また1
3%を越えると、合金の靭性を低下させるので、好まし
くない。銅は、合金に熱処理性を与え、材料の強度を高
めるのに効果がある。
銅の含有量が2.0%未満だと十分な強度が得られず、
5%を越えると鋳造性・が悪くなる傾向がある。マグネ
シウムは、銅と同じように、熱処理による時効硬化を著
しく高める。
5%を越えると鋳造性・が悪くなる傾向がある。マグネ
シウムは、銅と同じように、熱処理による時効硬化を著
しく高める。
マグネシウムの含有量が0.2%未満になると、Mg2
Siの析出硬化が十分でなく、したがつて高い強度が得
られない。また0.8%を越えると、靭性を低下させ合
金がもろくなる。本発明において、以上のようなA1−
Si−Cu一Mg系合金に、さらにバナジウムおよび/
またはモリブデンを含有させることにより、合金の耐熱
強度を著しく向上させる。
Siの析出硬化が十分でなく、したがつて高い強度が得
られない。また0.8%を越えると、靭性を低下させ合
金がもろくなる。本発明において、以上のようなA1−
Si−Cu一Mg系合金に、さらにバナジウムおよび/
またはモリブデンを含有させることにより、合金の耐熱
強度を著しく向上させる。
バナジウムは、0.05%未満ではその効果が十分でな
く、また0.5%を越えると、均一な溶解が困難になる
とともに、たとえ添加してもその耐熱強度に著しい変化
はみられない。モリブデンの場合も0.05%未満では
耐熱強度向上の効果が十分でなく、また2.0%を越え
ると均一な溶解が困難になるとともに、たとえ添加“で
きてもその効果に著しい変化はみられない。本発明合金
の鋳造において、一般に行なわれている0.3%以下の
チタンおよび/または0.05%以下のホウ素を添加し
て、合金の微細化をはかることは、なんらさしつかえな
い。また、鋳造した鋳物は熱処理して用いるのが好まし
く、一般的なT拠理またはT6処理が採用できる。
く、また0.5%を越えると、均一な溶解が困難になる
とともに、たとえ添加してもその耐熱強度に著しい変化
はみられない。モリブデンの場合も0.05%未満では
耐熱強度向上の効果が十分でなく、また2.0%を越え
ると均一な溶解が困難になるとともに、たとえ添加“で
きてもその効果に著しい変化はみられない。本発明合金
の鋳造において、一般に行なわれている0.3%以下の
チタンおよび/または0.05%以下のホウ素を添加し
て、合金の微細化をはかることは、なんらさしつかえな
い。また、鋳造した鋳物は熱処理して用いるのが好まし
く、一般的なT拠理またはT6処理が採用できる。
次に本発明を実施例によつてさらに詳細に説明する。
実施例
第1表は、本発明合金ならびに比較のための既知の耐熱
アルミニウム合金の化学成分を示したものである。
アルミニウム合金の化学成分を示したものである。
ない第1表の成分中、鉄(Fe)は不純物として混入し
ているものである。第1表に示した各々の合金を、GI
SH52O2の付図1に示される金型に鋳造し、得られ
た鋳塊は勲処理を施した後、JIS4号引張試験片およ
び高温引張試験片に加工し、室温での引張試験および硬
さ測定ならびに高温(200゜C)での引張試験および
硬さ測定に供した。
ているものである。第1表に示した各々の合金を、GI
SH52O2の付図1に示される金型に鋳造し、得られ
た鋳塊は勲処理を施した後、JIS4号引張試験片およ
び高温引張試験片に加工し、室温での引張試験および硬
さ測定ならびに高温(200゜C)での引張試験および
硬さ測定に供した。
熱処理はすべてT6処理を行ない、その条件は、500
゜C×8時間の溶体化処理後、水焼入れを行ない、直ち
に220゜C×4時間焼戻し処理を行なつたものである
。高温引張試験の条件は、所定のT6処理後200゜C
で20C@間連続加熱し、一度室温まで自然冷却した試
験片を高温引張試験装置にセットし、200゜Cで3紛
間保持した状態で引張試験を行なつたものである。
゜C×8時間の溶体化処理後、水焼入れを行ない、直ち
に220゜C×4時間焼戻し処理を行なつたものである
。高温引張試験の条件は、所定のT6処理後200゜C
で20C@間連続加熱し、一度室温まで自然冷却した試
験片を高温引張試験装置にセットし、200゜Cで3紛
間保持した状態で引張試験を行なつたものである。
また高温硬さについては、高温引張試験後の試験片のチ
ャック部を面削し、ブリネル硬さ計で測定したものであ
り、測定温度自体は室温である。第2表に、室温および
高温での引張試験および硬さ測定の結果を示す。
ャック部を面削し、ブリネル硬さ計で測定したものであ
り、測定温度自体は室温である。第2表に、室温および
高温での引張試験および硬さ測定の結果を示す。
第2表かられかるように、本発明金は、公知合金に比べ
て高温強度が著しく改善されている。
て高温強度が著しく改善されている。
AC8A(NO.l)に代表される従来の耐熱合金に比
べ、高温での引張強さ、0.2%耐力および硬さともに
、約30%前後高くなつている。以上のように本発明合
金は、従来にない高温強度をもち、しかし鋳造性のすぐ
れたまつたく新しい材料である。
べ、高温での引張強さ、0.2%耐力および硬さともに
、約30%前後高くなつている。以上のように本発明合
金は、従来にない高温強度をもち、しかし鋳造性のすぐ
れたまつたく新しい材料である。
Claims (1)
- 1 重量でケイ素8〜13%、銅2.0〜5%、マグネ
シウム0.2〜0.8%を含み、さらにバナジウム0.
05〜0.5%およびモリブデン0.05〜2.0%か
ら選ばれる元素の一方または双方を含み、残部アルミニ
ウムおよび不純物よりなる耐熱性のすぐれた鋳物用アル
ミニウム合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20072181A JPS6047898B2 (ja) | 1981-12-11 | 1981-12-11 | 耐熱性のすぐれた鋳物用アルミニウム合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20072181A JPS6047898B2 (ja) | 1981-12-11 | 1981-12-11 | 耐熱性のすぐれた鋳物用アルミニウム合金 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58100654A JPS58100654A (ja) | 1983-06-15 |
JPS6047898B2 true JPS6047898B2 (ja) | 1985-10-24 |
Family
ID=16429092
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20072181A Expired JPS6047898B2 (ja) | 1981-12-11 | 1981-12-11 | 耐熱性のすぐれた鋳物用アルミニウム合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6047898B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60215732A (ja) * | 1984-04-11 | 1985-10-29 | Furukawa Alum Co Ltd | 核融合装置に適した構造用Al合金 |
JPS62185857A (ja) * | 1986-02-12 | 1987-08-14 | Honda Motor Co Ltd | 耐熱性、高強度アルミニウム合金 |
PT1612286E (pt) * | 2004-06-29 | 2011-09-19 | Rheinfelden Aluminium Gmbh | Liga de alumínio para moldagem sob pressão |
FR2934607B1 (fr) * | 2008-07-30 | 2011-04-29 | Alcan Int Ltd | Piece moulee en alliage d'aluminium a hautes resistances a la fatigue et au fluage a chaud |
WO2013041584A2 (en) | 2011-09-19 | 2013-03-28 | Alcoa Gmbh | Improved aluminum casting alloys containing vanadium |
US10174409B2 (en) * | 2011-10-28 | 2019-01-08 | Alcoa Usa Corp. | High performance AlSiMgCu casting alloy |
-
1981
- 1981-12-11 JP JP20072181A patent/JPS6047898B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS58100654A (ja) | 1983-06-15 |
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