JPS604606Y2 - 磁選機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は粉粒体もしくは液体中に混入する鉄その他の磁
性体異物を連続的に分離搬出する磁選機に関するもので
ある。

粉粒体もしくは液体中の磁性体異物を分離する磁選機と
して第１図及び第２図に示すものが既に提案されている
。

図において、１は非磁性体からなる中空円筒であり、そ
の軸を水平線に対して若干傾斜させて回転自在に設ける
。

２は第２図に示す如く、半ドーナツ状の磁石で中空円筒
１の外周に近接して設ける。

中空円筒１内の上方部には、磁石２の上端部２ａの直下
に樋状の搬出装置３を設け、その出口は中空円筒１の下
方開口部１ａに延長させる。

上記の磁選機においては、中空円筒１が矢印方向に回転
させることにより、粉粒体中の磁性体異物のみを搬出装
置３まで搬出分離するものである。

しかしながら、この磁選機においては、粉粒体等が搬入
装置４から中空円筒１内に大量に搬入されると、粉粒体
が中空円筒１の底部で十分に掻きまぜることが不可能に
なり、磁性体異物の分離効率が低下する欠点があった。

本考案の目的は上記従来の欠点を改良した磁選機を提供
することにある。

以下本考案を実施例に基いて説明する。

第３図は本考案の一実施例を示す断面図で、非磁性体か
らなる中空円筒体５の内壁には鉄などの磁性体からなる
掻板６を多数突出させる。

この掻板６は中空円筒１の軸方向に一様に連続させて設
ける。

７は中空円筒１の外周に近接して設けた磁石装置（永久
磁石あるいは電磁石）で、第２図と同様に中空円筒１の
外周の略半面に近接させるようにする。

８は第１図と同様の樋状の搬送装置である。また、図示
しないが、第１図と同様の粉粒体等の搬入装置４が設け
られている。

なお、中空円筒５は第１図と同様に水平方向に対し若干
傾斜し、矢印方向に回転自在に設置されている。

次に本考案の作用について説明する。

搬入装置により中空円筒５の一端から筒内に搬入された
粉粒体は掻板６により掻き上げられながら回転する。

このとき、磁石装置７に面する掻板は磁化されているの
で、粉粒体中の磁性体異物は掻板６及び中空円筒体１に
吸着されて回転する。

そして、中空円筒体５が回転して掻板６が略Ａの位置に
くると粉粒体は落下し始め、Ｂの位置にくると粉粒体は
掻板６から完全に落下する。

続いて、掻板６がＣの位置にくると掻板６には磁力がな
くなるので、掻板６に吸着されていた磁性体異物は搬送
装置８に落下して外部に搬出される。

一方、粉粒体は中空円筒の他端から排出される。

従って、本考案においては、磁石装置７の一端部７ａは
、掻板６のＢの位置（最上部）より若干延長させ、この
端部７ａの下方に搬送装置８を設けるとよい。

以上説明した本考案は次の効果を有している。

１ 中空円筒５の底部においては磁化された掻板６が粉
粒体中に突出しているので、磁性体異物は掻板６にも吸
着される。

これにより、第２図に示す従来の方式に比較して磁性体
異物の分離効果が向上する。

２ 掻板６により粉粒体の攪伴・混合作用が向上するの
で磁性体異物が掻板６に吸着されやすくなる。

これにより磁性体異物の分離効果が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の磁選機の一例を示す横断面図、第２図は
第１図のＡ−Ａ線断面図、第３図は本考案の実施例を示
す断面図である。 ５：中空円筒、６：掻板、７：磁石装置、８：搬出装置
。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 非磁性体からなる中空円筒体をその軸線を水平線に対し
   て傾斜させて回転自在に横設し、該中空円筒体の外周に
   近接してその略半円周を覆う磁石装置を設け、該中空円
   筒体の内部に該磁石装置の上端部に沿って、該中空円筒
   体中に投入された粉粒体中の磁性体異物を搬出する搬出
   装置を設けた磁選機において、前記中空円筒体の内壁に
   軸方向に伸長する磁性体からなる複数個の掻板を放射状
   に突出して設けると共に、前記磁石装置の上端部を、前
   記中空円筒体の最上部からその回転方向に沿って延長さ
   せ、該上端部の下方に前記搬出装置を設けたことを特徴
   とする磁選機。