JPS604576Y2 - ロ−タリ−ドラムスクリ−ン - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は回転スリットケージをもって液体と夾雑物とを
分離するロータリードラムスクリーンの改良に関するも
のである。

従来のロータリードラムスクリーンは第１図及び第２図
に示す如く、それぞれの間に間挿物２を介在させて所定
の間隙を形成した多数のスクリーン素子３と投入部４側
に配置された円筒体５とをボルトなどで重合締結したス
クリーン本体１を、排出部６側を投入部４側より低く傾
斜をつけて設置して、スクリーン本体１を回転させなが
ら投入部４側から円筒体５に併設された投入装置７から
被処理液を供給して、多数のスクリーン素子３と間挿物
２で形成された回転スリットケージにより液体と夾雑物
とを分離するものである。

この場合、投入装置７から供給された被処理液は投入口
８の下部の円筒体５に１時的に溜ったａのちスクリーン
面に流入してスリットケージで固液分離（−次分離）が
行なわれる。

続いて分離された夾雑物がスクリーン本体１の回転方向
に移動すると共に排出部６側に移動して、被処理液が流
入する附近には夾雑物のないスクリーン面が常に現われ
る。

夾雑物は上方及び排出部６側に移動する間にも分離時間
を要する耐着液体の分離（二次分離）が行なわれる。

この二次分離される液体の量は被処理液の液体量に比較
して極めて少なく、−次分離で大部分の液体が分離され
てしまう。

従って従来のロータリードラムスクリーンでは円筒部５
から流入する附近のスクリーン面しか実質的には利用さ
れていなかった。

そのためスクリーン本体１の処理能力を増そうとすると
容積が非常に大きなものになり高価になる欠点があった
。

本考案はか）る問題点を解消するためになされたもので
、従来の投入装置７を改良した吐出装置をスクリーン本
体１に併設することにより従来と同一寸法のものであり
ながらその処理能力を著しく増大させることができるロ
ータリードラムスクリーンを提供せんとするものである
。

本考案の一実施例を示す第３図〜第７図について以下説
明する。

９は吐出装置で、円筒部材の所要長さを断面で三等分し
て下部を切欠した半裁円筒部１０と円筒部１１からなり
、半裁円筒部１０にはその周壁下部の一方の長手方向に
長さの長い長方形の吐出口１２と、該吐出口１２の下面
に半裁円筒部１０の長さ方向の本部を遮蔽した底部１３
から所要幅突出せしめた受板１４とを設けると共にその
端部１５を閉塞し、円筒部１１にはその端部１６に被処
理液の受入口１７を設けたものである。

それぞれの間に間挿物２を介在させて所定の間隙を形成
した多数のスクリーン素子３と、投入部４側に配置され
た円筒体５とをボルトなどで重合締結して、従来通り設
置されたスクリーン本体１に、吐出口１２がスクリーン
本体１内で円筒体５と半数を超えるスクリーン素子３に
傾斜して向き且つ軸芯を通る上下半裁面より上方の空間
に在るようにすると共に、受入口１７附近をスクリーン
本体１の投入部４側より露出せしめ、スクリーン本体１
の回転を阻害しないように吐出装置９を横架したもので
ある。

この場合、受入口１７を通って吐出装置９から供給され
る被処理液は、吐出口１２全面から流出し受板１４を通
って下向きに回転している円筒体５とスクリーン面すに
供給される。

円筒体５に供給されたものは一時的に下部に溜ったのち
従来と同様にスクリーン面に流入して一次分離が行なわ
れ、スクリーン面すに供給されたものは即時−次分離が
行なわれ、固液分離されない一部のものはスクリーン面
すを下降して吐出装置９の下部のスクリーン面Ｃにおい
てさらに一次分離が行なわれる。

本考案においては従来のスクリーン本体１の一次分離が
行なわれたスクリーン面に対して、さらに広い面積のス
クリーン面す、ｃが加味されるので、−次分離面積が従
来の数倍以上に増大させることができる。

上記の一実施例において、吐出装置９をスクリーン本体
１に対して上向きに傾斜させて横架させたが、これは吐
出口１２の夾雑物による閉塞される頻度を低下させると
共に、吐出口１２全面より被処理液を滑らかに流出させ
るためであり、被処理液の性状により水平に横架させて
も良い。

又吐出装置９は半裁円筒部１０と円筒部１１とで形成し
たが、全体が半裁円筒状であっても良く、さらに吐出口
１２が側壁下部に設けられるなら断面で方形の筒状であ
っても良い。

又吐出装置９の吐出口１２を下向きに回転するスクリー
ン面に向けたが、若干分離能力が低下するが上向きに回
転するスクリーン面に向けても良い。

本考案は上記の構成なので次の効果を奏する。

（１）従来と同一容積のスクリーン本体であっても、そ
の処理能力を数倍にすることができるので、ロータリー
ドラムスクリーンの処理能力を飛躍的に向上させること
ができる。

（２）吐出装置は構造が簡単で製作も容易なため安価に
なり、装置全体の原価上昇に大きくひびかず、極めて経
済性に優れたロータリードラムスクリーンを提供できる
。

（３）処理能力を飛躍的に向上できたので、従来と同一
能力のものに対して小形化でき、さらに設置面積も縮小
化できるので、その需要拡大を計ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来の装置を説明するための主要部
概略図で、第１図は一部欠截した側面図、第２図はＡ−
Ａ断面図、第３図〜第７図は本考案の一実施例を説明す
るための概略図で第３図は吐出装置の側面図、第４図は
正面図、第５図はＢ−Ｂ断面図、第６図は主要部の一部
欠截した側面図、第７図はＣ−Ｃ断面図である。 １・・・・・・スクリーン本体、３・・・・・・スクリ
ーン素子、４・・・・・・投入部、５・・・・・・円筒
体、９・・・・・・吐出装置、１２・・・・・・吐出口
、１３・・・・・・底部、１４・・・・・・受板、１５
，１６・・・端部、１７・・・・・・受入口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. それぞれの間に所定の間隙を置いた多数のリング形スク
   リーン素子と、投入部側に配置された円筒体とを重合締
   結したスクリーン本体に；側壁下部に長さの長い長方形
   の吐出口と、該吐出口の下面に長さ方向の下部を遮蔽し
   た底部から所定幅で突出した受板とを備え且つ該受板の
   ある側の端部を閉塞し、反対側の端部を被処理液の受入
   口とした長筒状の吐出装置を；前記吐出口が前記スクリ
   ーン本体内で前記円筒体と半数を超えるスクリーン素子
   とに向き且つ軸芯を通る上下半裁面より上方の空間に在
   るようにすると共に、前記受入口附近を前記円筒体の外
   部へ露出せしめ、前記スクリーン本体の回転を阻害しな
   いよう横架したことを特徴とするロータリードラムスク
   リーン。