JPS6045584B2 - 起毛状物の製造方法 - Google Patents

起毛状物の製造方法

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JPS6045584B2
JPS6045584B2 JP54097758A JP9775879A JPS6045584B2 JP S6045584 B2 JPS6045584 B2 JP S6045584B2 JP 54097758 A JP54097758 A JP 54097758A JP 9775879 A JP9775879 A JP 9775879A JP S6045584 B2 JPS6045584 B2 JP S6045584B2
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Japan
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raised
resin
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nap
roll
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JP54097758A
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JPS5620669A (en
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三樹郎 福村
良史 中原
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Sekisui Kasei Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Plastics Co Ltd
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Publication date
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  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)
  • Treatment Of Fiber Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、起毛状物の製造方法に関するものである
起毛状物としては、吉くからビロード又はカーペット
のようなものが知られている。
ビロード又はカーペットは、これを構成する基材シート
も、これから起立する短繊維も、何れも撚り糸で構成さ
れたものであるから、製造に手数がかかり、価格も高価
である。ところが、近時、起立する短繊維を撚り糸で作
らず、合成樹脂の粘着による糸ひき物て作つた。起毛状
物が現れるに至つた。この起毛状物は、加熱された回転
体と基材たるシートとの間に合成樹脂の層を挾み、合成
樹脂を加熱溶融して回転体と基材とに接着させ、基材を
回転体から引き剥がして、溶融した樹脂に糸ひき現象を
起させ、引かれた糸を起毛としたものである。 この
ような起毛状物を製造する方法は、特公昭45−102
相号公報、特公昭54−9228号公報等に記載されて
いる。その方法は、加熱されたロール表面に、熱可塑性
樹脂の層と基材の層とをこの順序に当接し、基材をロー
ル表面に押圧しつつロール表面に沿つて進行させたのち
、基材をロール表面から引き剥がし、ロール表面と基材
との間で溶融した樹脂に糸を引かせ、引かれた糸を基材
上に起毛として残すと同時に、起毛に冷却用流体を吹き
つけて起毛を冷却し、こうして起毛状物とするも ので
ある。 起毛を生成すべき熱可塑性樹脂としては、いろ
いろなものを用いることが知られている。
文献上では、熱硬化性樹脂をも用い得ると記載されてい
るが、熱硬化性樹脂では、加熱下に糸ひき現象を起させ
ること自体ができないので、実施することは困難である
。従つて、現実に実施できるのは、熱可塑性樹脂に限ら
れるが、熱可塑性樹脂は耐熱”性に乏しく、また耐摩耗
性も弱いのて、これが欠点とされる。そこで、起毛時に
は樹脂に熱可塑性を保持させておき、起毛状物としたの
ちに、起毛内で化学反応を行なわせて架橋結合を生じさ
せ、これにより起毛に熱硬化性を付与しようとする試・
みが現れた。その試みは、例えば、特開昭50一124
965号公報に記載されている。しかし、架橋結合を生
じさせるためには、熱可塑性樹脂中に特殊な薬剤を加え
た上で、これを加熱したり、又は電子線や紫外線を照射
したりしなければならない。
このうち、加熱により架橋を行うという手段は、起毛生
成時に加熱を行うので、起毛の生成中に既に架橋結合を
生じてしまうおそれがあり、従つて起毛生成を困難にす
るおそれがあるため、好ましくない。また照射により架
橋させるという手段は、これを行うのに特殊な装置を必
要とするので、実施が容易でない。そこで、この発明は
、このような手段によらないで、更に簡単な方法により
、起毛生成後に確実に化学反応を行わせ、架橋結合を生
じさせようと企てた。この発明者は、シラン変性ポリエ
チレンにシラノール縮合触媒を加えて得られた組織物を
温水中に浸漬すると、架橋結合を起すことに着目した。
シラン変性ポリエチレンは、ポリエチレンに有機シラン
系架橋剤をグラフト重合させた樹脂で、ある。この樹脂
は既に市販されている。また、シラノール縮合触媒も、
シラン変性ポリエチレンの架橋用触媒として市販されて
いる。しかし、この樹脂が起毛状物の製造上に適してい
ることは知られていない。この発明者は、これら市販の
シラン変性ポリエチレンに、シラノール縮合触媒を加え
て組成物とし、この組成物を材料として基材上に糸−ひ
き現象を起させると、この組成物が基材上で起毛となり
、そこに起毛状物が得られること、及びこうして得られ
た起毛状物を温水中に浸漬すると、起毛中で架橋結合が
行われて、起毛の耐熱性が簡単に向上することを確認し
た。この発明は、このような確認に基づいてなされたも
のである。この発明は、加熱された回転体の表面に、熱
可塑性樹脂の層と基材の層とをこの順序に当接し、基材
を回転体に押圧しつつ回転体に沿つて進行させたのち、
基材を回転体から引き剥がし、回転体:表面と基材との
間で溶融した樹脂に糸ひき現象を起させ、基材上に熱可
塑性樹脂の起毛を生成して、起毛状物を製造する方法に
おいて、熱可塑性樹脂として水により架橋しうる熱可塑
性樹脂を用い、起毛状物を得てのち、起毛を水分に接触
させづることを特徴とする、起毛状物の製造方法に関す
るものである。図面を参照しながら、この発明方法を説
明すると、次のとおりである。
図は、この発明方法の一実施態様を示した側面図である
。図において、1は加熱ロール、2は熱可塑性樹脂フィ
ルム、3は基材シート、4は押圧ロール、5は冷却気体
の噴出具、6は水槽、7は水、8はニップロール、9は
製品ロールである。 図に示した方法では、熱可塑性樹
脂フィルム2が、基材シート3に重ねられ、押圧ロール
4により加熱ロール1上に押圧され、加熱ロール1の表
面に沿つて進行し、この間に溶融されてロール1フと基
材シート3とに接着する。
その後、基材シート3が冷却気体の噴出具5に沿つて反
転し、ロール1から剥がされる。すると、樹脂は、基材
シート3とロール1との間て糸ひき現象を起して、基材
シート3上にこれから起立する短繊維の形とな−リ、基
材シート3上に残る。このとき、噴出具5から冷却気体
が噴出され、冷却気体が基材シート3を貫通し、起毛に
沿つて吹き抜け、起毛を冷却する。こうして、基材シー
ト3上に起毛が固定される。 こうして形成された起毛
シートは、次いで水槽6内に入れられる。
水槽6内には加熱された水7が入つており、起毛シート
は水7に接触する。すると、起毛樹脂が水と反応して、
内部に架橋結合が生じ、起毛は耐熱性が良好で、摩耗に
強いものとなる。 この発明方法では、用いる熱可塑性
樹脂に特徴があるので、まずこの点を説明する。
ここで用いる樹脂は、水分により架橋する性質を持つた
熱可塑性樹脂である。その代表的なものは、ポリエチレ
ンにビニルシランのモノアルキルエーテルをグラフト重
合させて得られた、シラン変性ポリエチレンである。こ
のシラン変性ポリエチレンは、殆んどポリエチレンと変
らぬ性質をもつている。しかし、シラン変性ポリエチレ
ンは、これにシラノール縮合触媒を加えて混練し組成物
とすると、この組成物は架橋結合を生じる性質をもつた
ものとなる。架橋結合は、シランのアルキルエーテル部
分同志が反応して、アルキルエーテルを放出し、シロキ
サン結合を生じるためだ、と云われてい′ る。この
発明方法は、上で得られた組成物が、混練された直後に
、すなわちまだ架橋結合を生じない状態にあるとき、こ
れを糸ひき用の樹脂として用いる。 この発明方法で用
いる熱可塑性樹脂としては、ポリエチレンにビニルシラ
ンのアルキルエーテルをグラフト重合させたものに限ら
ない。
塩素化ポリエチレン、エチレンプロピレンゴム、又はエ
チレンー酢酸ビニル共重合体等に、有機シラン系架橋剤
をグラフト重合させたものをも用いることができる。こ
れらのグラフト重合体も、これにシラノール重合触媒を
少量加えて、よく混練したのち、直ちにこれを用いるこ
とができる。混練には、押出機を用いるのが好都合てあ
る。押出機を用いたときは、その混練物を0.05ない
し0.5?の厚みのフィルムとして押出し、このフィル
ムを基材と重ねて用いることが望ましい。この発明方法
では、上述の組成物を通常シートの形にして、これを基
材シートと重ね合わせ、この重ね合わせ物を基材シート
が外側に来るように加熱ロールに当て、樹脂組成物を加
熱ロールと基材シートとの間で溶融し、その後基材シー
トを加熱ロールの表面から引き剥がし、回転体表面と基
材シートとの間で、溶融樹脂組成物に糸ひき現象を起さ
せて、起毛シートとする。
この場合、重ね合わせ物としたのち、糸ひき現象を起さ
せるまでの操作は、従来公知の方法と同様である。糸ひ
き現象を起させる際の一般的条件を説明すると、次のと
おりである。
加熱ロールとしては、表面が実質的に平滑なものを用い
ることが好ましい。加熱のためには、ロールの中に加熱
用媒体を通したり、電気ヒーターを内蔵させることが好
ましい。加熱温度は、グラフト重合体の組成により、ま
た触媒との混合割合により異なるが、一般に樹脂に糸ひ
き現象を起させるに適した温度とする。基材としては、
樹脂組成物よりも高い軟化点をもつたシート状のものを
用いる必要があるが、通気性はあつてもなくてもよい。
通気性のあるシートとしては、布とくに寒冷紗、ガーゼ
、不織布等が好?であり、通気性のないシートとしては
、紙等が好適である。糸ひき現象を手際よく起させるた
めには、基材を回転体表面から引き剥がすとき、そこに
反転用具を用い、また生成した起毛に冷却用流体を吹き
つけることが望ましい。
冷却用流体としては、空気が好適である。基材が通気性
をもつたものであるときは、冷却用流体を基材の裏面か
ら吹きつけ、冷却用流体が基材を透過して、起毛に沿つ
て進行するようにするのが望ましい。しかし、基材が通
気性をもたないものであるときは、起毛の側方から冷却
用流体を基材上の起毛面に沿つて、吹きつけることが望
ましい。この発明方法では、上述のようにして得られた
起毛シートを水に接触させる。
水との接触は、起毛を生成させた直後にそれに引き続い
て行つてもよく、また起毛シートを得てから暫らく経過
してのち、別に行つてもよい。水としては、加温したも
のを用いることが好ましく、特に熱水又は水蒸気を用い
ることが望ましい。起毛シートと水との接触は、起毛シ
ートを水中に浸漬してもよく、また水を噴霧して起毛シ
ート上に振りかけてもよく、またスチームを起毛シート
に向けて噴射させてもよい。また、時間をかければ、空
気中の水分だけによつても架橋させることができる。こ
の発明方法によれば、起毛生成時には、起毛を構成して
いる樹脂が熱可塑性をもつているので、起毛の生成が容
易であるが、その後起毛が水と接触すると、起毛を構成
する分子間て化学反応を起し、架橋結合を生じる。
その結果、起毛は耐熱性を向上せしめられ、同時に耐摩
耗性などの機械的強度の大きいものとなる。従つて、こ
の発明方法によれば、起毛状物として性能のよいものを
得ることがてきる。しかも、その性能のよい起毛状物を
容易且つ確実に作ることができる。この発明方法は、こ
のような利点をもつている。次に実施例を述べて、この
発明方法の詳細を更に明確にする。
実施例 ノ ビニルシラン基をグラフト重合させたシラン変性ポ
リエチレンに、シラノール縮合触媒を配合して混合物を
作り、この混合物を押出機に入れて、厚み051?のフ
ィルムとした。
このフィルムを坪量80y/dのクラフト紙に重ね、フ
ィルム面を口7−ル側に向けて、この重ね合わせ物を金
属ロール上に押圧し、金属ロールを200′Cに加熱し
、金属ロールを17T1./分の表面速度で回転させた
。重ね合わせ物が金属ロールに沿つて約半周進んだとこ
ろで、クラフト紙は反転バーに沿つて金属ロール9から
剥がされた。そのとき、樹脂は金属ロールとクラフト紙
の間で糸に引かれ、クラフト紙上に起毛となつて残つた
。起毛の生成された面と金属ロールの間から、起毛生成
位置に向つて空気を吹きつけて、生成し,た起毛を冷却
した。こうして未架橋の起毛状物を得た。こうして得ら
れた未架橋の起毛状物は、厚みが約3Tr0!Lの美麗
なシートであつた。
この起毛状物の1つを取り、これに2k9/C!1Gの
水蒸気を0秒間吹きつけて、架橋結合を生じさせた。こ
うして得たサンプルは、ゲル%が53%であつた。この
サンプルの耐摩耗性を測定したところ、摩擦回数500
0回でも殆んど変化がなかつた。また上記未架橋起毛状
物を取り、これを2ケ月間室内に放置して、架橋結合を
生じさせた。このサンプルは、ゲル%が27%であり、
摩擦回数3000回で若干起毛が剥がれ落ちる程度であ
つた。但し、ゲル%は、溶剤としてトルエンを用い、そ
の沸点で12I寺間溶解し、不溶解分を取り出して定め
た。
また、耐摩耗性は、染色物摩擦堅牢度試験機を用いて、
JISL−0849に準拠する方法により行つた。比較
のために、上記組成物の代りに通常の低密度ポリエチレ
ンを用い、上と全く同様にして起毛状物を得た。
その起毛状物について耐摩耗性を測定したところ、30
00回で起毛が殆んど根本から剥がれ落ちていた。この
比較により、この発明方法による製品のすぐれいること
が確認された。
【図面の簡単な説明】
図は、この発明方法の一実施態様を示した側面図である

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 加熱された回転体の表面に熱可塑性樹脂の層と基材
    の層とをこの順序に当接し、基材を回転体に押圧しつつ
    回転体に沿つて進行させたのち、基材を回転体から引き
    剥がし、回転体表面と基材との間で溶融した樹脂に糸ひ
    き現象を起させ、基材上に熱可塑性樹脂の起毛を生成し
    て起毛状物を製造する方法において、熱可塑性樹脂とし
    て水分により架橋しうる樹脂を用い、起毛状物を得ての
    ち、起毛を水分に接触させることを特徴とする、起毛状
    物の製造方法。
JP54097758A 1979-07-30 1979-07-30 起毛状物の製造方法 Expired JPS6045584B2 (ja)

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JPS5620669A JPS5620669A (en) 1981-02-26
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JP2008044557A (ja) * 2006-08-18 2008-02-28 Yanmar Co Ltd 船舶の推進装置
CN111032313A (zh) 2017-09-06 2020-04-17 电化株式会社 具有毛状体的树脂片及其成型品
JP6731568B1 (ja) * 2018-12-04 2020-07-29 デンカ株式会社 毛状体を有する樹脂シート及びその成形品

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