JPS604494Y2 - 生理用ナプキン - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、包装構造に特徴を有する生理用ナプキンに関
する。

一般に近年市販されている生理用ナプキンは、その−個
ずつが適宜折重ねられて包装材により袋状に密封されて
いる。

ナプキンの使用に際シては、前記包装材を破ってナプキ
ンを取出味その包装材は投棄されるものである。

すなわち、前記包装材は、単にナプキンを衛生・体裁上
から包装するだけの機能を有し、ナプキンの取出後にお
いては再使用が不可能で不経済であった。

一方、一般に市販されているナプキンは、いわゆる水洗
性であっても水洗便器にその一塊のまま投棄された場合
にはその排水管を詰らせることがあるため、その使用後
、便所に備えである汚物容器に投棄されている。

しかし前記容器に投棄された場合でも、経血が付着した
ままでは該容器を経血で汚損し清掃者などに不快感を与
えることになる。

このため使用後のナプキンをティッシュペーパーなどの
紙片で包んで前記容器に投棄されることもあるが、それ
は、その後さらに一般のごみとともに別の場所に投棄さ
れるため、その場合の取扱時や投棄状態において前記紙
片が開いて経血が付着したナプキンが露出することがあ
り、前記同様に清掃者などに不快感を与えることになる
。

そこで、従来、使用後のナプキンを袋に収納して投棄す
るため、ナプキンにこれとほぼ同大の袋を一体的に接合
した考案が提案されてはいるが、コレハ、ナフキンを密
閉包装するためには別に包装材を用いる必要があって不
経済であるばかりでなく、ナプキンの着用上難点があり
実用的ではない。

また外国においては、使用後のナプキンを収納して投棄
するための別体の小袋が、ナプキンの個数だけ外装用大
袋に収納されているが、個々のナプキンの包装材とは別
に該小袋が用いられているため不経済である。

本考案の目的は、前述のような欠点に鑑み、個別包装と
使用後の投棄用小袋との両機能を兼ね備えた生理用ナプ
キンを提供することにあり、その好適な実施態様を説明
すると、以下のとおりである。

本考案は、ナプキン１とその包装袋２とからなっている
。

ナプキン１は、従来一般に実用に供されている縦長型で
あって、肌当面が内側になるように縦方向に三つに折重
ねて型態を小さくして包装袋２により密閉包装しである
。

包装袋２は、その素材がプラスチックフィルム、該フィ
ルムのラミネート紙、防水加工紙、その他の紙などのシ
ートであって、長方形シートの一端を縦方向内側へ折重
ねてその横方向両端３ａ＊３ｂを一体に接着することに
より、上端が開口し、かつ前記折重ねナプキン１の長さ
よりも若干深いポケット部４とその裏面から延出する蓋
部５とを形成しである。

ポケット部４には、前記折重ねナプキン１を収納し、そ
の状態において蓋部５の内面に溶剤型、ホットメルト型
などの粘着剤を塗布した粘着部６を設けて、該粘着部を
介して蓋部５をポケット部４の表面に剥離可能に接着し
である。

さらに蓋部５の横方向両端７の内面は、ポケット部４の
横方向両端３ａの表面に剥離可能に接着してあって、こ
の部分の接着力は、ポケット部４を形成するための横方
向両端３ａ、３ｂの接着力よりも弱くなしである。

これは、使用にあたってナプキン１を取出すため蓋部５
を開くとき、すなわち、蓋部５の横方向両端７をポケッ
ト部４の横方向両端３ａから剥離するとき、その引張力
によって横方向両端３ａ、３ｂの接着状態が剥離するこ
とがないようにするためである。

ちなみに、ポケット部４の表面に対する粘着部６の接着
力もまた横方向両端３ａ、３ｂの接着力よりも弱くなし
であることはいうまでもない。

このようにポケット部４の横方向両端３ａ、３ｂの接着
力よりもその横方向両端３ａに対する蓋部５の横方向両
端７の接着力を弱くするためには、たとえば、次のよう
な方法が採られる。

すなわち、包装袋２の素材がヒートシール性を有し、と
くにポリオレフィン系フィルムである場合には、ポケッ
ト部４の横方向両端３ａ、３ｂをヒートシールするとと
もに、蓋部５の横方向両端７の内面をいわゆるコロナ放
電処理する。

この処理においては、その部分にコロナを生皮したオゾ
ン、酸化窒素が反応してカルボニル基などが生じて親水
化するものであって、その処理が過度になるとヒートシ
ール性が低下することが知られており、この実施態様に
おいては、その特性を利用すべく前記部分の処理を過度
にしてヒートシール性を低下させた状態でヒートシール
する。

また包装袋２の素材がヒートシール性を有する場合には
、ポケット部４の横方向両端３ａ、３ｂをヒートシール
するとともに、蓋部５の横方向両端７の内面に印刷イン
キや樹脂などをその部分が凹凸になるように付着しまた
は線状に薄く付着してその部分のヒートシール性を低下
させた状態でヒートシールする。

さらにまた包装袋２の素材がヒートシール性を有しない
場合には、ポケット部４の横方向両端の対向内面に接着
力の強い接着剤によって一体に接着し、蓋部５の横方向
両端７の内面に粘着力の弱い粘着剤によってその部分を
ポケット部４の横方向両端３ａの表面に剥離可能に接着
すればよい。

なお、包装袋２の素材としてヒートシール性を有するシ
ートを用い、かつポケット部４の横方向両端ａａｔ３ｂ
ｓその両端３ａの表面に対する蓋部５の横方向両端７の
内面を各ヒートシールする場合には、その各ヒートシー
ルを同時に行うことができ、その場合には、既述したよ
うに予め蓋部５の横方向両端７の内面にヒートシール性
を低下させる処理を施しておけばよい。

成上のような構成を有する本考案によれば、使用に際し
ては、包装袋２の蓋部５をポケット部４の表面から剥離
してナプキン１を取出し、使用後の経血が付着したその
ナプキン１をもとの状態などに重ねて再びポケット部４
に収納し、蓋部５を粘着部６によりポケット部４の表面
に接着するものである。

したがって、既述した従来の欠点を悉く解消することが
できるとともに、包装袋２により包装されたその使用後
のナプキン１は、その後の取扱時などに包装袋２から露
出するようなことがない。

しかも蓋部５を剥離するとき、ポケット部４を形成する
ために接着されているポケット部４の横方向両端３ａｔ
３ｂの接着状態が破損するようなこともなく、包装袋２
の前記再使用の機能を充分に果すことができるなどの効
果を有し、この種製品として実用に供しきわめて有益で
ある。

【図面の簡単な説明】 図面は本考案品の実施態様を示すもので、第１図は蓋部
を閉じかつ一部を切欠した斜視図、第２図は蓋部を開放
した状態の斜視図、第３図は第１図の横断面図である。 １・・・・・・ナプキン、２・・・・・・包装袋、３ａ
、３ｂ・・・・・・ポケット部の横方向両端、４・・曲
ポケット部、５・・・・・・蓋部、６・・・・・・粘着
部、７・・・・・・蓋部の横方向両端。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 上端が開口するポケット部とその裏面から延出する蓋部
   とを設けた包装袋を備え、該ポケット部に適宜折重ねた
   ナプキンを収納し、該ポケット部の表面に粘着剤を介し
   て該蓋部の内面を剥離可能に接着した生理用ナプキンに
   おいて、 前記ポケット部はヒートシール性の長方形シートの一端
   を縦方向内側へ折重ねてその横方向両端を第１のヒート
   シールで接着することにより形威し、前記蓋部の横方向
   両端の内面を前記ポケット部の横方向両端の表面に剥離
   可能に第２のヒートシールで接着し、 前記蓋部の内面の前記粘着部分および前記第２のヒート
   シール部分の接着力は前記ポケット部の横方向両端の前
   記第１のヒートシール部分の接着力よりも弱くなしであ
   る ことを特徴とする前記ナプキン。