JPS6044408B2 - 自動管換機のコツプマガジン装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は紡績産業に利用されるリング精紡機等において
、巻きあげられた管糸を自動的にスピンドルから抜き取
ると共に新しい巻付用ボビンを該スピンドルに挿入する
自動管換機に関し、特にスピンドルから抜き取つた満管
糸を整列させて収納するコップマガジン装置を着脱自在
に併設した自動管換機において、該コップマガジン装置
の支持手段を改良して自動管換機の構成部材となし管糸
の取り出しを簡便にしたものである。

従来の技術 リング精紡機やリング撚糸機において、渦巻きに至つた
管糸を自動的にスピンドルから抜き取ると共にこのスピ
ンドルヘ空木管を挿設する玉揚げ作業を機械的に行なう
ようにした自動管換機力坪リ用されることはよく知られ
ている。

またこれらの自動管換機には玉揚げした管糸を適当方向
で投入収納する収容箱を設けたものや或は玉揚げした管
糸を整然と収納するため特殊なセパレータや載置棚を構
成したものが知られている。例えば特公昭３７−１２７
３３号公報でよく知られている自動管換機では、玉揚げ
した管糸を縦方向に整列させて収納Ｊするコップマガジ
ン装置が自動管換機本体の側方（作業面に対して横方向
）に設けられている。そしてこのコップマガジン装置は
、上下方向に連続して管糸の頭部及び底部を案内するよ
うな管糸収納溝を多数列縦方向に開放的に設けていると
共にこの管糸収納溝の各下部には、管糸の頭部及び底部
に当接する爪片がそれぞれ管糸収納溝内へ突出しており
、この爪片は収納溝に沿つて押し上げられる管糸によつ
て収納溝外へ退避されて管糸を通過させ、通過した管糸
によつて再び収納溝内へ突出した爪片はもはや通過管糸
を落下させない様に形成され、上昇管糸のみを通過させ
て下降管糸を係止する様な逆止爪で構成されている。従
つて下方から押し上げて収納される管糸は、個々に前記
逆止爪を退避させながら既に収納された管糸を一斉に押
し上げながら順次積み上げられる様にして前記管糸収納
溝に収納される様になつている。またこれらの逆止爪は
別に設けたハンドルを操作することによつて一斉に管糸
収納溝から退避する様になつており、このハンドル操作
によつて最下段の係留管糸を開放すると同時にその上に
積み重ねていた収納管糸も共に管糸収納溝に沿つて下方
へ放出することができる様になつており、ハンドル操作
を続けている間収納管糸を連続して放出することができ
るものである。一方このマガジン装置は管糸が収納され
ると管糸箱（管糸収納容器）として利用する様になつて
おり、管糸を収納したマガジン装置を自動管換機から取
り外して次の工程例えば自動ワインダ等へ搬送して今度
は管糸供給部における管糸供給ホッパーとして利用され
るものである。

即ち自動管換機のコップマガジン装置が次工程における
管糸供給ホッパーとして共用されており、管糸ホッパー
として利用されるときは前記逆止爪が管糸ホッパーに取
り付けると同時に開放作動され収納された管糸は順次下
降して供給している（例えば実開昭５０−３７２５８号
公報）。従つて自動管換機と次工程の管糸処理工程との
間にはコップマガジン専用の運搬装置或はオーバヘッド
キャリヤ装置が設けられており、しかも玉揚げした管糸
は一時的に貯留しなければならないので１台の自動管換
機に対して１０〜２０個のコップマガジン装置を必要と
している。またこれらのコップマガジン装置では管糸供
給ホッパーとして利用する場合の逆止爪開放手段を設け
ておく必要があると共にコップマガジン装置は取り扱い
並びに搬送を便利にするためアルミニウム等の軽金属で
形成されている。発明が解決しようとする問題点 これらから自動管換機に利用される着脱型コップマガジ
ン装置は搬送中の取り扱い不良による変形が多く発生し
て再び自動管換機に装着し得なかつたり、或は管糸供給
ホッパー部へ装着ができないことがある。

また逆止爪の開放手段を供給ホッパーとして関連させて
作動させるために構造が複一雑化しており、保守管理並
ひに維持管理に手数を要している。これらから自動管換
機のコップマガジン装置は極めて高価とならざるを得な
いものである。そこで本発明は前記した様な自動管換機
に着脱型に設けられるコップマガジン装置を自動管一換
機の単独管糸収納貯留マガジン装置としてのみ利用する
様に構成し、整然として収納された管糸をそのまま一般
に利用されている普通の管糸箱へ簡単に移し替え得るよ
うに改善し、自動管換機を安価にすると共に維持管理費
を節減して自動管換機の普及を促進させようとするもの
である。問題点を解決するための手段しかしてこの様な
本発明とは、前記した様な自動管換機において、このコ
ップマガジン装置を自動管換機本体と支持レールを介し
て摺動自在に設け、コップマガジンへ収納した管糸の取
り出しを該支持レールに支持されたままの状態でコップ
マガジン装置を自動管換機から引き出した後、該コ“ツ
プマガジン装置の管糸係留逆止爪を開放させて取り出す
様に構成したものである。

作用及び実施例 以下本発明を図面に基づいて詳細に説明するが図は本発
明の具体的な実施例を示したもので本発明はこれら図示
のものに限定されず、以下説明する範囲若しくは記載の
趣旨に徴して他の部品を利用したり、或は一部の設計を
変更して実施できるものである。

第１図は本発明を実施するに好適な自動管換機の一例を
示した正面図で、管換機本体１とコップマガジン装置２
が機台３の頂部に並んで配置される。そして管換機本体
１は機台３上にフレーム１３，１３を固設し、このフレ
ーム１３の間に管糸把持機構６、空木管供給機構７、空
木管ホッパー８および挿入木管揃え機構９を設け、これ
らは相互に関連して作動し、玉揚げされた管糸１２は管
糸把持機構６の後退位置下部に配設された搬送装置１０
に収まり、この搬送装置１０は収まつた管糸１２を図面
で右方向へ整列したまま、或は適当にピッチを縮めて移
行させる。そしてこの移行した部には管糸１２の両端を
掛合支持して押し上げるような押上機構１１が設けられ
、この押上機構１１は管糸１２をはさむようにコップマ
ガジン装置２の定面開放部に対設している。従つて押上
機構１１が作動すると管糸１２はコップマガジン装置２
に形成された案内溝に沿つて押し上げられかつこの押し
上げは案内溝に管糸の落下を阻止するように構成された
前記逆止爪を押し退けて順次下部から押し込まれて重積
しながら収納されるものである。一方コップマガジン装
置２の収納管糸量は自動管換機がリング精紡機等の片側
列を管換えするとほぼ満量に達するように設計されてお
り、片側の管換えが終了すると第２図に示したようにコ
ップマガジン装置２のみが管換機本体１から離れて適当
な運搬装置によつて次工程に搬送されるものであつた。
なお４は自動管換機の走行案内ローラ３、５は送りドラ
ムローラを示す。こようにコップマガジン装置２が管糸
運搬具として利用されるときは、前記したように種々欠
点が指摘されたものである。第３図は第１図に例示した
装置で左側にコップマガジン装置２を設けた自動管換機
に本発明を利用したものを示し、図はコップマガジン装
置側からの側面図、第４図は第３図の左側面を示し、自
動管換機の裏側を示したものである。これらの図におい
て本発明はコップマガジン装置２を自動管換機の一部構
成部品として利用するものであつて、コップマガジン装
置２のほぼ中央部にその周辺を囲むように取り付けられ
た帯体１８の一方に連結部材２３を介して支持レール１
７を固定し、該支持レール１７は管換機本体１のフレー
ム１３の裏面側に摺動自在に支持される。即ち管換機本
体１の裏側に補助フレーム１３″を取り付け該補助フレ
ーム１３″に支持腕１５および１６をもつて支持レール
１７を挾持し、支持腕１６には支持レール１７の案内溝
を形成し支持腕１５には滑車を設ける。またフレーム１
３の裏面でコップマガジン装置側には支持レール１７の
保持具１９、案内具２０を取り付け、保持具１９は滑車
を設けて支持レール１７を支持し、案内具２０は支持レ
ール１７を抱くように取り付けられる。従つて満量にな
つたコップマガジン装置２は適当な係合手段を開放して
その把手２２を持つて本体から引き出すことができ、第
４図の一点鎖線で示す位置を保持することができる。こ
のようにコップマガジン装置２を引き出してか．ら適当
な管糸箱２１をコップマガジン装置２の下方に配置し、
例えば２４で示した逆止爪開放レバーを引けば前記コッ
プマガジン装置２の逆止爪は一斉に管糸収納溝から退避
して開放された収納管糸は自重で管糸箱２１に連続的に
投入されるもの．である。なお第５図に示すようにコッ
プマガジン装置２に収納された管糸数は管糸箱２１に収
容しきれない場合が多く、普通２個の管糸箱収容分の管
糸がコップマガジン装置２に収納されるようになつてい
る。従つて逆止爪開放レバー２４を２段・操作となして
第１作動で第７図に示すように縦列の左右方向半分のみ
を管糸箱２１に投入し、次いで管糸箱２１を交換して第
２作動で残りの縦列を投入したり、或いはコップマガジ
ン装置２の中央部に落下阻止爪片を設けておき第６図に
示したように先ず下側半分を管糸箱２１に投入させ、次
いで上側半分を別の管糸箱２１に投入するようにしても
よい。なお好ましい投入手段は第７図のように縦列を分
割して投下することであつて、このよ”うにするときは
管糸は互いに整列したま）落下し第６図の管糸箱内で示
したような管糸乱れが防止できた。以上述べたように本
発明は自動管換機に併設され、しかも下側から順次管糸
を押し上げて玉揚管糸を収納するようなコップマガジン
装置を管換機本体と支持レールを介して摺動自在に構成
し、コップマガジン装置を引き出して収納管糸をその下
方に配置した管糸収納箱に収納するように構成したから
、高価なコップマガジン装置を多数準備する必要がなく
自動管換機の維持費を低減させかつ自動管換機の利用を
促進させることができたものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の自動管換機装置を例示した正面図、第２
図は第１図の作動説明図、第３図は本発明を用いた側面
図で第１図の左側にマガジン装置を設けた自動管換装置
を例示したものである。 第４図は第３図の左側面図で自動管換装置の裏側を示す
。第５図，第６図よび第７図はマガジンからの管糸投下
説明図でいずれも一部を破断して示したものである。１
・・・・・・管換機本体、２・・・・・・コップマガジ
ン装置、３・・・・・・機台、４・・・・・・走行案内
ローラ、５・・・・・送りドラムローラ、６・・・・・
・管糸把持機構、７・・・・空木管供給機構、８・・・
・・・空木管ホッパー、９・・・・・木管揃え機構、１
０・・・・・・搬送装置、１１・・・・・・押上機構、
１９・・・・・・保持具、２０・・・・・・案内具、２
２・・・・・把手、２３・・・・・連結部材、２４・・
・・・・逆止爪開放レバー。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ リング精紡機等の前面に沿つて移動し、側面にコッ
   プマガジン装置を設けて玉揚げした管糸を順次コップマ
   ガジン装置の底側から該管糸の落下を阻止するように構
   成された逆止爪を押し退けて押し上げつつ収納するよう
   に構成した自動管換機において、該コップマガジン装置
   を自動管換機本体と支持レールを介して摺動自在に設け
   、コツプマガジンへ収納された管糸は、該支持レールに
   支持されたままの状態でコップマガジン装置を自動管換
   機から引き出した後該コップマガジン装置の前記逆止爪
   を開放させて取り出すように構成したことを特徴とする
   自動管換機のコップマガジン装置。