JPS6044286B2 - 海藻抗腫瘍性有効物質の製造方法 - Google Patents
海藻抗腫瘍性有効物質の製造方法Info
- Publication number
- JPS6044286B2 JPS6044286B2 JP50102582A JP10258275A JPS6044286B2 JP S6044286 B2 JPS6044286 B2 JP S6044286B2 JP 50102582 A JP50102582 A JP 50102582A JP 10258275 A JP10258275 A JP 10258275A JP S6044286 B2 JPS6044286 B2 JP S6044286B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- precipitate
- active substance
- substance
- antitumor active
- seaweed
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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Description
【発明の詳細な説明】
この発明は褐藻類植物特にハハキモク
(SargassumKjellmanianunl)
中より、すぐれた抗腫瘍作用を有する物質を取り出す海
藻抗腫瘍性有効物質を製造する方法に関する。
中より、すぐれた抗腫瘍作用を有する物質を取り出す海
藻抗腫瘍性有効物質を製造する方法に関する。
抗腫賜作用を有するとされている多くの化合物および天
然物がこれまで研究開発されているが、そのうちわずか
のものが実用に供されているにすぎない。
然物がこれまで研究開発されているが、そのうちわずか
のものが実用に供されているにすぎない。
本発明者等は日本近海に産する海藻類中の成分について
研究し、このうちでハハキモク(SargassumK
jellmanianum)中に、著しい抗腫瘍性力価
を有する成分の存在することを見いだした。この知見に
基づき上記海藻中の有効成分の分離精製に成功し、この
発明を完成した。すなわちこの発明の有効物質をハハキ
モクより分離するには、先す上記海藻をよく水洗し夾雑
物および塩分を除き、乾燥したものを原料とするのが取
扱いに便である。
研究し、このうちでハハキモク(SargassumK
jellmanianum)中に、著しい抗腫瘍性力価
を有する成分の存在することを見いだした。この知見に
基づき上記海藻中の有効成分の分離精製に成功し、この
発明を完成した。すなわちこの発明の有効物質をハハキ
モクより分離するには、先す上記海藻をよく水洗し夾雑
物および塩分を除き、乾燥したものを原料とするのが取
扱いに便である。
この乾燥体を熱水で抽出するのに効率を高めるためにで
きるだけ細かく破砕する方が好ましく、このものに全量
15〜2晧量の水を加えて95〜98℃で約4時間加熱
抽出する。抽出液は濾過或いは遠心分離等により残渣と
分離し、この熱水抽出液を適当容量まで減圧下低温で濃
縮した後、Cl−が陰性になるまで水に対し低温て透析
する。透析後、その透析自戒を集め再び適当容量まで減
圧下低温で濃縮した後、濃縮液容量の約2倍量のエタノ
ールを加えこれを遠心分離する。分離によつて得た沈澱
は減圧下に低温で蒸発乾固する。沈澱は、これに適当容
量の水を加えて溶解し、セチルトリメチルアンモニウム
ブロミド(以下CTABを略称する)水溶液を加えて完
全に沈澱を生じさせ遠心分離してその上清を集める。
きるだけ細かく破砕する方が好ましく、このものに全量
15〜2晧量の水を加えて95〜98℃で約4時間加熱
抽出する。抽出液は濾過或いは遠心分離等により残渣と
分離し、この熱水抽出液を適当容量まで減圧下低温で濃
縮した後、Cl−が陰性になるまで水に対し低温て透析
する。透析後、その透析自戒を集め再び適当容量まで減
圧下低温で濃縮した後、濃縮液容量の約2倍量のエタノ
ールを加えこれを遠心分離する。分離によつて得た沈澱
は減圧下に低温で蒸発乾固する。沈澱は、これに適当容
量の水を加えて溶解し、セチルトリメチルアンモニウム
ブロミド(以下CTABを略称する)水溶液を加えて完
全に沈澱を生じさせ遠心分離してその上清を集める。
上清は適当容量までで減圧下に濃縮し、これに大量のエ
タノールを加えて遠心分離する。得られた沈澱を再び水
に溶解し、エタノールを加えて遠心分離して沈澱を得る
。その操作を数回繰り返えしてエタノール可溶性物質を
除去するなどして精製し、沈J澱を凍結乾燥すると灰白
色の粉末が原料乾燥体重量のほぼ0.5%の収量で得ら
れる。本物質の分子構造、組成等未だ詳かではないが、
アンスロン呈色反応は陽性でニンヒドリン呈色反応は陰
性であつて、多糖の一種(分子量10万5以上)と推定
される。
タノールを加えて遠心分離する。得られた沈澱を再び水
に溶解し、エタノールを加えて遠心分離して沈澱を得る
。その操作を数回繰り返えしてエタノール可溶性物質を
除去するなどして精製し、沈J澱を凍結乾燥すると灰白
色の粉末が原料乾燥体重量のほぼ0.5%の収量で得ら
れる。本物質の分子構造、組成等未だ詳かではないが、
アンスロン呈色反応は陽性でニンヒドリン呈色反応は陰
性であつて、多糖の一種(分子量10万5以上)と推定
される。
この物質の物理的諸性状は以下の通りである。
(イ)融点206えCにて分解する。
(ロ)元素分析値(%)
C;30.82、H;4.28、N;0.00、灰分:
0.209(M9)/1.695(T!L9試料)(ハ
)溶解性 水 可溶 メタノール 不溶 エタノール 不溶 プロパノール 不溶 n−ブタノール 不溶 アセトン 不溶 クロロホルム 不溶 (ニ)定性反応 アンスロンおよびニンヒドリン呈色反応以外ては次の通
り。
0.209(M9)/1.695(T!L9試料)(ハ
)溶解性 水 可溶 メタノール 不溶 エタノール 不溶 プロパノール 不溶 n−ブタノール 不溶 アセトン 不溶 クロロホルム 不溶 (ニ)定性反応 アンスロンおよびニンヒドリン呈色反応以外ては次の通
り。
フェノール硫酸反応 陽性
カルバゾール反応 陽性
フェーリング反応 陰性
エルソンーモルガン反応 陰性
銅・ホリン反応 陰性
トルイジンブルー染色 陽性
(ホ)構成糖等
D−グルコース、D−マンノース、D−キシロース、L
−フコースを構成要素とする。
−フコースを構成要素とする。
(へ)安定性
本物質は、100℃で30〜6紛の加熱によつてもその
活性に変化はみられなかつた。
活性に変化はみられなかつた。
(ト)本品の水中(1.0%)におけるUV吸収スペク
トルは第1図の通りであり、KBr錠によるIR吸収ス
ペクトルは第2図の通りてある。
トルは第1図の通りであり、KBr錠によるIR吸収ス
ペクトルは第2図の通りてある。
この発明により取り出された物質は、後記実験結果から
も明らかなように、マウスのSarcOma一180固
型腫瘍に対する抗腫瘍テストに著しい効果を示し、0.
4mgIm0use10日間の投与においてほとんど9
0%治癒すること、および実験期間中の薬物投与群マウ
スの体重を測定し、本薬物投与によつて体重減少を生じ
ないことが確認された。
も明らかなように、マウスのSarcOma一180固
型腫瘍に対する抗腫瘍テストに著しい効果を示し、0.
4mgIm0use10日間の投与においてほとんど9
0%治癒すること、および実験期間中の薬物投与群マウ
スの体重を測定し、本薬物投与によつて体重減少を生じ
ないことが確認された。
以下に本物質の抗腫瘍実験結果を示す。生後4週間後の
Ddys系雄マウスー群7〜10匹としてSarcOm
a−180腹水腫瘍細胞を1×107ce11s1m0
useを背部皮下に移植し、移植2gT!f間後から1
日1回10日間本薬物を各群各々0.4m91m0US
e10.5mgIm0use宛腹腔内に連続投与し、腫
瘍細胞移植35日目に腫瘍を滴出し、その重量を対照群
(薬物無投与群)の腫瘍重量ど比較して腫瘍発育阻止率
を算定した。
Ddys系雄マウスー群7〜10匹としてSarcOm
a−180腹水腫瘍細胞を1×107ce11s1m0
useを背部皮下に移植し、移植2gT!f間後から1
日1回10日間本薬物を各群各々0.4m91m0US
e10.5mgIm0use宛腹腔内に連続投与し、腫
瘍細胞移植35日目に腫瘍を滴出し、その重量を対照群
(薬物無投与群)の腫瘍重量ど比較して腫瘍発育阻止率
を算定した。
併せて薬物投与群中、腫瘍が完全消失したマウスの数も
計つた。結果は次の通りである。5実施例 日本近海産の褐藻類植物ハハキモク (SargassunlKjellmanianlln
l)乾燥状態(水洗し夾雑物と塩分を除いた後乾燥させ
たもの)で10y秤量する。
計つた。結果は次の通りである。5実施例 日本近海産の褐藻類植物ハハキモク (SargassunlKjellmanianlln
l)乾燥状態(水洗し夾雑物と塩分を除いた後乾燥させ
たもの)で10y秤量する。
これを細かく切断し150m1の精製水をフ加え、湯浴
中95〜98℃で4時間加熱する。加熱後濾過或いは遠
心分離(3000rpm11紛間)により残渣を淵別し
淵液約100m1を得る。残渣には、熱精製水5077
!lを加え充分洗滌し沖過して洗滌沖液を得る。さらに
1回この操作を行ない、抽出淵液お7よび洗滌淵液を合
して計190m1とし、それを減圧濃縮し11熔とする
。ついで濃縮液を透析チューブ(Visking24l
32)を用いて精製水に対し、1日1回水を取りかえて
氷室(4℃)中て透析し、外液がクロールテスト陰性に
なるまで2〜3日間)継続する。透析後、透析内液を集
め減圧濃縮し21熔とする。ついで濃縮液に2倍容量の
純エタノールを加え、5000r′Pmll紛の遠心分
離により沈澱を分離する。この沈澱より減圧下にエタノ
ールを留去すると褐色の乾燥粉末約1yを得る。乾燥粉
末1yの精製水約25m1を加えて溶解し、充分攪拌し
ながら3%(WIV)CTAB水溶液総量約70mtを
徐々に加えて沈澱を生じさせ、後5000rpm1紛の
遠心分離により沈澱を分離し上澄液を得る。沈澱には、
洗滌の目的でさらに約10m1の3%CTAB水溶液を
加えて充分攪拌し、遠心分離により洗滌上澄液を得る。
この操作をさらに2回繰り返えす。得られた上澄液を合
して計約120m1とし、減圧濃縮して115喀とする
。これに2〜4倍容量の純エタノールを加え、5000
rpm1紛遠心分離して沈澱を得る。沈澱に少量の精製
水を加えて溶解し、2〜4倍容量のエタノールを加え遠
心分離して沈澱を得る。以後この操作を3回繰り返す。
最終的に得られた沈澱から減圧下にエタノールを留去し
、少量の精製水に溶解して凍結乾燥すると灰白色の粉末
約50m9を得る。
中95〜98℃で4時間加熱する。加熱後濾過或いは遠
心分離(3000rpm11紛間)により残渣を淵別し
淵液約100m1を得る。残渣には、熱精製水5077
!lを加え充分洗滌し沖過して洗滌沖液を得る。さらに
1回この操作を行ない、抽出淵液お7よび洗滌淵液を合
して計190m1とし、それを減圧濃縮し11熔とする
。ついで濃縮液を透析チューブ(Visking24l
32)を用いて精製水に対し、1日1回水を取りかえて
氷室(4℃)中て透析し、外液がクロールテスト陰性に
なるまで2〜3日間)継続する。透析後、透析内液を集
め減圧濃縮し21熔とする。ついで濃縮液に2倍容量の
純エタノールを加え、5000r′Pmll紛の遠心分
離により沈澱を分離する。この沈澱より減圧下にエタノ
ールを留去すると褐色の乾燥粉末約1yを得る。乾燥粉
末1yの精製水約25m1を加えて溶解し、充分攪拌し
ながら3%(WIV)CTAB水溶液総量約70mtを
徐々に加えて沈澱を生じさせ、後5000rpm1紛の
遠心分離により沈澱を分離し上澄液を得る。沈澱には、
洗滌の目的でさらに約10m1の3%CTAB水溶液を
加えて充分攪拌し、遠心分離により洗滌上澄液を得る。
この操作をさらに2回繰り返えす。得られた上澄液を合
して計約120m1とし、減圧濃縮して115喀とする
。これに2〜4倍容量の純エタノールを加え、5000
rpm1紛遠心分離して沈澱を得る。沈澱に少量の精製
水を加えて溶解し、2〜4倍容量のエタノールを加え遠
心分離して沈澱を得る。以後この操作を3回繰り返す。
最終的に得られた沈澱から減圧下にエタノールを留去し
、少量の精製水に溶解して凍結乾燥すると灰白色の粉末
約50m9を得る。
第1図はこの発明により製造された抗腫瘍性有効物質の
UV吸収スペクトルを示す曲線図、第2図は同物質のI
R吸収スペクトルを示す曲線図である。
UV吸収スペクトルを示す曲線図、第2図は同物質のI
R吸収スペクトルを示す曲線図である。
Claims (1)
- 1 褐藻類植物特にハハキモクを熱水にて約4時間処理
することによつて得る有効物質を含む熱水抽出液を透析
し、透析内液を得、ついでこの透析内液をエタノール分
画により沈澱を得、その沈澱からさらにCTAB分画に
よりCTAB可溶性物質を分取し単離精製することを特
徴とするハハキモクの海藻抗腫瘍性有効物質の製造方法
。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP50102582A JPS6044286B2 (ja) | 1975-08-26 | 1975-08-26 | 海藻抗腫瘍性有効物質の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP50102582A JPS6044286B2 (ja) | 1975-08-26 | 1975-08-26 | 海藻抗腫瘍性有効物質の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5228923A JPS5228923A (en) | 1977-03-04 |
JPS6044286B2 true JPS6044286B2 (ja) | 1985-10-02 |
Family
ID=14331210
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP50102582A Expired JPS6044286B2 (ja) | 1975-08-26 | 1975-08-26 | 海藻抗腫瘍性有効物質の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6044286B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2697409B1 (fr) * | 1992-11-03 | 1995-01-20 | Nature Algues | Procédé d'élimination sélective de l'iode dans les algues brunes et extrait d'algues ainsi obtenu. |
-
1975
- 1975-08-26 JP JP50102582A patent/JPS6044286B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5228923A (en) | 1977-03-04 |
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