JPS5940135B2 - インタ−フェロン誘起活性を有する1−3結合グルコ−スを主体とする高分子多糖体およびその製造方法 - Google Patents

インタ−フェロン誘起活性を有する1−3結合グルコ−スを主体とする高分子多糖体およびその製造方法

Info

Publication number
JPS5940135B2
JPS5940135B2 JP52012732A JP1273277A JPS5940135B2 JP S5940135 B2 JPS5940135 B2 JP S5940135B2 JP 52012732 A JP52012732 A JP 52012732A JP 1273277 A JP1273277 A JP 1273277A JP S5940135 B2 JPS5940135 B2 JP S5940135B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glucose
water
interferon
precipitate
linked glucose
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP52012732A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5399313A (en
Inventor
保彦 小島
貞 玉村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KITAZATO KENKYUSHO
Original Assignee
KITAZATO KENKYUSHO
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KITAZATO KENKYUSHO filed Critical KITAZATO KENKYUSHO
Priority to JP52012732A priority Critical patent/JPS5940135B2/ja
Publication of JPS5399313A publication Critical patent/JPS5399313A/ja
Publication of JPS5940135B2 publication Critical patent/JPS5940135B2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)
  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は漢方薬桑白皮又はクワ料クワ属 (Morus)植物(マグワM、albaLinne又
はヤマグワM、bombycisKoid2umi等)
の根皮から得られる優れたインターフエロン誘起作用を
有する高分子多糖体物質〔以下モルサン(Morusa
n)と呼ぷ〕及びその抽出製造方法に関するものである
ィンターフエロン誘起作用を有する天然物質は種々知ら
れているが、それらの多くは強い副作用を持つているの
でほとんど実用に供されていない。本発明者らは、漢方
薬桑白皮の成分について研究し、このものが著しいイン
ターフエロン誘起作用有し、且つほとんど副作用がない
ことを見い出し、その有効成分の分離精製に成功し、本
発明を完成したのである。桑白皮はクワ料クワ属植物の
根のあら皮を取去り、黄白色の内皮内鞘部を分離、乾燥
したもので、根の形成層の部分を主とするものである。
このものは生薬として古来種々の漢方の処方に配合使用
されているが、その成分についての研究は少なく、その
含有成分としてアデニン、ベタイン、α及びβ−アミリ
ン、シトステロール、パルミチン酸、ステアリン酸など
の報告があるが、いずれもクワ根に特異的な物質ではな
く、又低分子物質である。本発明による有効物質はクワ
属植物の特異的と思われる高分子の多糖様物質で、従来
桑白皮成分として報告されているいずれの物質にも該当
しないものである。本発明において、桑白皮から有効物
質を分離するには、乾燥原料を10倍量の熱水(60〜
100℃)で抽出する。
100℃で1時間以上加熱すると抽出物のインターフエ
ロン誘起作用の低下が見られる。
抽出に当つて中性の精製水を用いてもよいが、1/50
NのNaOH水溶液にて抽出した方が収量は向上する。
抽出後、沢過又は遠心分離によつて上清液を分離し、透
明な上清液を減圧濃縮又は限外沢過によつて適当量まで
濃縮し、これにエタノール又はメタノールを加えて高分
子物質を沈殿させる。この沈殿に少量の水を加え、透析
して低分子物質及び有機溶媒の残存しているものを除く
。透析後、透析膜内容物を集め、必要があれば、減圧濃
縮又は限外沢過によつて濃縮し、次いで凍結乾燥するこ
とによつて、灰白色、無味、無臭の粉末が原料の0.5
%前後の収量で得られる。本物質の分子構造、組成につ
いては、いまだ十分に明らかになつていないが、弱酸性
、中性又はアルカリ性で水可溶(但し、コロイド溶液)
、水溶液は1/100Nヨウ素溶液によつて550nm
に吸収極大を有する紫色のヨウ素反応を与える。加水分
解を行わずに、モリツシユ反応、トリプトフアン反応、
クロモトロープ酸反応等を呈するが、アントロン反応は
加水分解試料について始めて陽性となる。酸加水分解に
よつて単糖としてはグルコースのみを与え、ウロン酸、
ペントース及びグルコース以外のヘキソースの存在は認
められない。精製標品では窒素を含まない。糖以外には
リンが約0.6%存在する。過ヨウ素酸酸化によつて、
グルコース1モル当り過ヨウ素酸0.27モルを消費す
るが、これはグルコースの結合が、1−3結合が主で、
1−6、1−4、1−2等の結合が少ないことを予想さ
せる。すなわち、本物質は、グルコース1−3結合を主
とする高分子(分子量20000以上のグルカンが主成
分と考えられる構造を持つ高分子物と推定される。従来
、桑白皮の成分として報告されている各種の低分子物質
〔(1)奥正己、日農化、12、555(1936)、
(2)吉村清尚、日蚕糸、4、305(1933)、(
3)塚本赳夫、薬学藁、287、289(1949)〕
、あるいはクワ葉の粘質物〔町田誠之、大有機化学第2
0巻、天然高分子化合物、第215ページ(1961)
朝倉書店〕とも組成、物理化学的性質の点で全く異なる
ものである。
本物質モルサンの物理化学的諸性状は以下の通りである
。(イ)分子量 スピンコE超遠心器による分析でSw2O3.6、分子
量20000以上、約60000の部分を主とし、かな
りの幅に分散している。
(ロ)融点又は分解点 明瞭な融点、分解点を示さない(220℃付近から炭化
)。
ヒう 元素分析値(%) C:38.88H:5.97N:0 P:0.65 以上の分析値から次の示性式が導かれる。
(C6Hl2O6)50P (ニ)溶解性 ((1)化学的組成 全ヘキソース(グルコースとして)96%(ハ)構成糖 (a)薄層クロマトグラフイ一による (2N−H2SO4lOO℃、4時間加水分解)D−グ
ルコース(b)酵素化学的方法による (加水分解物のグルコース−6−リン酸デヒドロゲナー
ゼ法) D−グルコース (c)テクニコンシユガーアナライザ一による方法(T
ypeSカラム使用) D−グルコース (ト)安定性 本物質は、100℃、30〜60分の加熱では、その活
性に変化はみられない。
(力 紫外線スペクトル、赤外線吸収スペクトル本物質
の水中(1.0%)における紫外線吸収スベクトルは第
1図の通りあり、吸収は見られない。
KBr錠剤法による赤外線吸収スペクトルは第2図の通
りであり、特異的な吸収は見られない。本発明における
物質モルサンは、後記実験結果からも明らかなように生
物学的活性作用(インターフエロン誘起活性)を示す。
生物学的活性試験 A.モルサンのインターフエロン(IF)誘起能(1)
インビトロ法ウサギ(ニユージーランドホワイト、 SPF、体重約1k9♂)を採血して殺し、その牌臓、
骨髄及びリンパ節を採取し、浮遊細胞にして混合、その
2〜5×107細胞を含むように調製した細胞浮遊液に
、前記の桑白皮凍結乾燥材料10tt7、1μ7及0.
1μ7を加え、25゜C、24時間培養し、その遠心清
液を採り、F活性を測定した。
(4)インビボ法 ウサギ(ニユージーランドホヮィト、 SPF、体重約1k9♂)に前記桑白皮凍結乾燥材料に
水を500μ7/mlの割合になるように加え、その2
m1を静脈に注射し、1時間、2時間、4時間及び6時
間目に2m1ずつ採血し、その血清中のIF活性を測定
した。
(11:) F活性測定 RKl3ウサギ腎株化細胞を用いてベスキユラ、ストマ
テイテイス、ウイルス (VescularStOmatiticVirus)
を攻撃用ウイルスとしてプラーク50%減少法で活性を
測定した。
結 果 上記試料によつて産生された活性物質は以下に述べるイ
ンターフエロンとしての特性を示す。
種特異性ウサギの細胞では効果を示すが、マウスL細胞
では無効である。
非特異性 RKl3ウサギ腎株化細胞上でベスキユラ、ストマテイ
テイス、ウイルスの外ワクシニアウイルスの増殖を阻止
する。
その外トリプシンによつて失活する。
急性毒性試験 供試動物:Ddyマウス♂10匹 投与:腹腔注射 160m1 LD50〉4.167/K9 投与後、特にマウスの一般症状に変化は見られず、1週
間後、体重は正常に推移したっ実施例 1 桑白皮3007に31の1/50N−NaOHを加え、
60℃、60分間、次いで100℃、20分間加熱し、
沢過して▲液2300m1を得た。
残分ケーキは熱精製水400m1を加えて十分に洗浄し
、沢過した。沢液、洗液合計3000m1を得た。次に
これをダイアフローメンブレンによつて約300m1ま
で濃縮し、この濃縮液に対して1.5倍容量のエタノー
ル(99.5%)をよくかきまぜながら、徐々に加え、
エタノール濃度を60%(V/V)とし、氷室中にしば
らく静置して十分に生成した沈殿を沈降させ、次に遠心
分離(3000rpm.10分間)によつて沈殿を集め
、この沈殿を少量の水に懸濁して透析チユーブ〔ビスキ
ング(Visking)27/32〕に移し、氷室中で
精製水に対して透析した。
透析後、透析膜内液を集め、不溶部分は遠心分離(30
00rpm、10分間)によつて除去し、凍結乾燥して
6.787(2.26%)の活性物質を得た。なお最初
の熱水抽出後の沢過に代えて、遠心分離(3000rp
mJ0分間)によつて分離した場合も上記とほとんど同
じ成積の結果を得た。
実施例 2養蚕に使用するクワの根の部分を細かく切り
、その1007に精製水11を加え、60分間、60℃
に加熱し、沢過して沢液750m1を得た。
次にこの沢液に対して1.5倍量のエタノール(99.
5%)をよくかきまぜながら徐々に加え、エタノール濃
度を60%(V/V)とし、氷室中にしばらく静置し、
生成した沈殿を遠心分離(3000rpmJ0分間)に
よつて集め、この沈殿を少量の水に溶解させ、透析チユ
ーブに移し、膜内液を集め、不溶部分は遠心分離(30
00rpm110分間)によつて除去し、凍結乾燥して
、活性物質1.127(1,12%)を得た。このもの
のIF産生量は桑白皮の約1/5である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の生物学的活性物質モルサンの紫外線
吸収スペクトル、第2図同物質の赤外線吸収スペクトル
である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 クワ料クワ属植物根皮より抽出して得られるインタ
    ーフエロン誘起活性および下記の理化学的性状を有する
    1−3結合グルコースを主体とする高分子多糖体、(イ
    )分子量 沈降係数(Sw_2_0)3.6)、分子量20000
    以上、約60000の部分を主体とし、かなりの幅に分
    散している、(ロ)融点又は分解点 明瞭な融点、分解点を示さず、220℃付近から炭化、
    (ハ)元素分析値(%)及び示性式 C:38.88、H:5.97、N:0、P:0.66
    、 以上の分析値から次の示性式が導かれる、(C_6H_
    1_2O_6)_5_0P、(ニ)溶解性 水・n−ブタノール飽和水に可溶、メタノール、エタノ
    ール、プロパノール、n−ブタノール、アセトン、クロ
    ロホルム、氷酢酸に不溶、(ホ)化学組成全ヘキソース
    量はグルコースとして96%、(ヘ)構成糖D−グルコ
    ース (ト)安定性 100℃、30〜40分の加熱では活性に変化は見られ
    ない、(チ)紫外線吸収スペクトル 第1図の通り、 (リ)赤外線吸収スペクトル 第2図の通り。 2 漢方薬桑白皮又はクワ料クワ属植物の根皮を、熱水
    又は弱アルカリ性の熱水溶液にて抽出処理し、得られる
    抽出液を濃縮し、これにアルコール類、アセトン、クロ
    ロホルムのような有機溶剤を添加し、高分子物質を沈殿
    させ、次いでその沈殿物を少量の水に溶解させ、透析処
    理し、必要に応じて濃縮した後、透析膜内液を凍結乾燥
    することを特徴とする1−3結合グルコースを主体とす
    る高分子多糖体の製造方法。
JP52012732A 1977-02-08 1977-02-08 インタ−フェロン誘起活性を有する1−3結合グルコ−スを主体とする高分子多糖体およびその製造方法 Expired JPS5940135B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP52012732A JPS5940135B2 (ja) 1977-02-08 1977-02-08 インタ−フェロン誘起活性を有する1−3結合グルコ−スを主体とする高分子多糖体およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP52012732A JPS5940135B2 (ja) 1977-02-08 1977-02-08 インタ−フェロン誘起活性を有する1−3結合グルコ−スを主体とする高分子多糖体およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5399313A JPS5399313A (en) 1978-08-30
JPS5940135B2 true JPS5940135B2 (ja) 1984-09-28

Family

ID=11813601

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP52012732A Expired JPS5940135B2 (ja) 1977-02-08 1977-02-08 インタ−フェロン誘起活性を有する1−3結合グルコ−スを主体とする高分子多糖体およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5940135B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4843067A (en) * 1986-11-19 1989-06-27 Yaguang Liu Polysaccharide containing pharmaceutical composition for increasing the immune function
CN105037575A (zh) * 2015-07-22 2015-11-11 贵州师范大学 一种桑葚多糖的提取方法及其产品
CN105037578B (zh) * 2015-08-24 2017-03-29 河南大学 一种抗凝血黑莓籽多糖及其提取分离方法、应用
CN105085700A (zh) * 2015-08-25 2015-11-25 北京石油化工学院 一种从桑叶中提取分离及纯化多糖的方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5399313A (en) 1978-08-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH09238697A (ja) マイタケから抽出した抗腫瘍物質
CN110655587B (zh) 一种白芨多糖的制备方法
US4855284A (en) Calcium and magnesium complexes of phytohemagglutinin-polyheteroglycans, their preparation and pharmaceutical formulations
HU188311B (en) Process for producing biologically active polisaccharide concentrates and pharmaceutical compositions containing them as active agents
JPS5896025A (ja) 新規生理活性物質ch−1およびその製造法
US4421746A (en) Process for producing interferon inducers
US4536496A (en) Polysaccharides N9GI, their preparation and therapeutic compositions containing them
EP0475383B1 (en) Polysaccharide composition or polysaccharide having heparinoid activity, process for producing the same, and anticoagulant containing the same as active ingredient
US4801582A (en) Method and composition for treating hypoglycemia using aloe polysaccharides
CA2035948A1 (en) Polysaccharides with immunomodulating properties from astragalus membranaceus and pharmaceutical compositions containing them
Redgwell Composition of Actinidia mucilage
JPS5940135B2 (ja) インタ−フェロン誘起活性を有する1−3結合グルコ−スを主体とする高分子多糖体およびその製造方法
CN112159484B (zh) 一种抗凝血流苏子多糖及其提取分离方法和应用
JPH0278630A (ja) 抗腫瘍剤
CN110713551B (zh) 一种多糖、硫酸化多糖和在美白淡斑化妆品中的应用
JP2521083B2 (ja) ヘパリノイド活性を有する多糖体及びその製造方法並びにそれを含有する抗血液凝固剤
SU664967A1 (ru) Способ получени пектина
JPH01275602A (ja) 多糖体およびその製造法
KR100343962B1 (ko) 송이버섯에서 면역활성 증진기능을 가지는 약효성분의 추출방법
JPS6153337B2 (ja)
JPS6318961B2 (ja)
JPS59184129A (ja) 多糖体t25g1およびその製造法
JPS6045521A (ja) インタ−フェロン誘導剤
JPS6153336B2 (ja)
JPS62171679A (ja) リンパ球b細胞の細胞分裂誘発剤