JPS6044241B2 - 過炭酸ナトリウムによる救急時の酸素発生方法 - Google Patents

過炭酸ナトリウムによる救急時の酸素発生方法

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JPS6044241B2
JPS6044241B2 JP4574381A JP4574381A JPS6044241B2 JP S6044241 B2 JPS6044241 B2 JP S6044241B2 JP 4574381 A JP4574381 A JP 4574381A JP 4574381 A JP4574381 A JP 4574381A JP S6044241 B2 JPS6044241 B2 JP S6044241B2
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JP
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oxygen
sodium percarbonate
water
emergency
amount
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義法 星子
友文 小野
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、過炭酸ナトリウム(2Na2CO3・廁。
00)による救急時の酸素発生方法に関するものである
。火災発生の避難時に、酸素の補給を受けながら避難す
ることができれば、燃焼ガスによる酸欠の空気を呼吸す
ることもなく、避難時の判断を容易にし、体力をも維持
できるであろう。
このとき、活性炭素を内蔵する市販の有毒ガス吸着マス
クを着用しながら、酸素の補給を受けると、避難の途中
に於いて意識を失つて焼死したり、中毒死したりすると
いう悲惨な出来事も、或る程度未然に防げると考えられ
る。或いは、緊急に酸素の吸入を必要とする病人が出た
場合、または酸欠による事故発生の場合、手許に手軽な
酸素発生の備えがあれば直ちに対応できるであろう。
このように、本発明の酸素発生の方法は、救急時に於て
の人命の救助に役立たせることを目的とするものである
過炭酸ナトリウムは、触媒の存在下で水を加えると次式
の如く、その2モルより48gの酸素を発生する。
2Na。
CO。・ 3H2O。→2(No、。
CO。・ルO)+H。O+1.500この分解反応は、
極めて激しく触媒や、水の使用量によつては瞬間的に温
度100℃に達し、突沸状態となつて、酸素と水蒸気を
同時に放出し、極く短時間にて反応を終結する。従つて
、救急時に携帯できる程度の量の過炭酸ナトリウムによ
つて、救急時の呼吸に必要な酸素を得ようとすれば、急
激な酸素の発生を抑制すると同時に、発生過程にて発生
量の起伏が少く、できるだけコンスタントに発生させね
ばならない。
・そのためには、過炭酸ナトリウムに対して、水と触媒
を徐々に加え、酸素の発生量を絶えず観擦しながら発生
量を調節する外無い。実際問題として救急時には、その
ような操作は到底望めない。
そこで、発明者は触媒として使用・する二酸化マンガン
、または鉄、銅、鉛などの金属塩の粉末を、ポリビニー
ルアルコールの水溶液にて、水に対する崩壊所要時間が
、それぞれ異るところの固結物を造り、この固結物を過
炭酸ナトリウムに前以つて混入しておき、酸素の発生を
必要とするとき、適量の水を加えることにした。触媒の
固結物は、最も早く崩壊するものは、水を加えると同時
に崩壊するようにし、次いで数分おきに順次崩壊させる
のである。そうすると、崩壊した触媒は過炭酸ナトリウ
ムに、順次に接触し、短時間にて一挙に酸素を放出する
ことなく、発生する酸素の量に起状が少く、一定時間内
にコンスタントに発生する。過炭酸ナトリウムは、単に
水を加えることにより、炭酸ナトリウムと、過酸化水素
とに解離し、この過酸化水素が、触媒によつて水と酸素
とに分解するのである。
このとき発熱を伴うものの、過炭酸ナトリウムの重量に
対し、2倍量の水を用いると発熱を45℃以下に止める
ことができる。加える水の量が、これより少いと温度は
、45℃以上に上昇し、救急時の携帯に危険を伴うおそ
れがある。救急時に携帯できる程度の量の過炭酸ナトリ
ウムを用いて、酸素を発生させるとなると、発生する酸
素の量は、自ら限定される。
例えば、前記の化学反応式の如く、2モルの過炭酸ナト
リウムを用いると、48gの酸素が発生するため、容量
にては約33′が得られる。
病院にては、酸素の吸入を施す場合、一般には毎分1e
の割にて吸入させている。従つて、本発明の方法にて、
毎分1.0f〜1.5e発生させると、最底2紛間は、
救急時の酸素として実用に供することができるのである
。消防署に.於ける、火災避難用防護具の判断基準とし
て、例えば防護マスクについては、2紛間以上有効に機
能するものを、A階級のものと定めている。即ち、火災
発生の避難時に、20分間の余裕があれば、充分避難で
きるとされている。また、緊急に酸素の吸入を必要とす
る病人が出た場合や酸欠による事故の場合も、一般家庭
にても、直ちに対応できて2紛間〜3C@間酸素の吸入
を施すことができれば、その間に医師や救急車を招くこ
ともできるであろう。
このような救急時に於いて、本発明の酸素発生の方法は
、かねて用意された適量の水を加えるのみでよく、取扱
いや保管が容易であり、しかも経済的にも安価であるな
どの特長を有する。
次に、本発明の方法について、実施例により説明する。
救急時に於いて、容易に携帯できる程度の量として、例
えば過炭酸ナトリウムを300y使用すると、触媒とし
て用いる粉末状の二酸化マンガンは、過炭酸ナトリウム
に対し、重量比にて2%、即ち6fを要する。この二酸
化マンガンをポリビニールアルコール(以下PN.Aの
記号を用いる)の水溶液により、水中にての崩壊所要時
間が、それぞれ異る固結物とするために、先ず始めに二
酸化マンガンを5等分する。即ち各1.2yに分けたも
のに対して、次表に記載の通り、各々濃度の異るPN.
Aの水溶液を混入して、径5wn程度の球状に成形し、
固結させたのち、乾燥器にて130℃に加熱し乾燥する
。このとき、使用するPN.Aは、冷水にも容易に溶け
易い低鹸化度のものを使用するのが望ましい。
前表の如く、NO.l〜NO.5に5等分した二酸化マ
・ンガンに、それぞれ濃度を異にするP.■.Aの水溶
液を用いて固結させたものを、過炭酸ナトリウムに混入
しておき、酸素の発生を必要とするとき、600ccの
水を加えると、二酸化マンガンの固結物は、最も早いも
のは、1秒以内にて崩壊して直ちに酸素を発生し始める
次いで、表記の通り数分おきに崩壊して、1紛後には固
結物の全部が崩壊し、二酸化マンガンの粉末が過炭酸ナ
トリウムに隈なく接触し、毎分1.0′〜1.5′の範
囲内にて2紛間〜3紛間、全量としては約32′の酸素
を発生する。
二酸化マンガンの粉末を、固結させるのに要するP.V
.Aの水溶液所要量は重量比にて約25%である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 過炭酸ナトリウム(2Na_2CO_3・3H_2
    O_2)により酸素を発生させるに当つて、触媒として
    用いる二酸化マンガン、または鉄、銅、鉛などの金属塩
    の粉末を、ポリビニールアルコールによつて、水中に於
    ての崩壊時間が、それぞれ異る固結物を造り、これを該
    過炭酸ナトリウムに前以つて混入しておき、酸素の吸入
    を必要とする場合、適量の水を加えることにより、過炭
    酸ナトリウムが、急激に酸素を発生することなく、一定
    時間内にコンスタントに酸素を発生することを特徴とす
    る過炭酸ナトリウムによる救急時の酸素発生方法。
JP4574381A 1981-03-28 1981-03-28 過炭酸ナトリウムによる救急時の酸素発生方法 Expired JPS6044241B2 (ja)

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