JPS6041957Y2 - 超音波細菌破壊装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、研究、医療分野において使用される超音波細
菌破壊装置に関し、特に試料の処理中に発生するエアロ
ゾル等の外部への漏洩を防止することができる超音波細
菌破壊装置に関する。

周知のように、超音波細菌破壊装置は、試料の乳化、分
離、破壊または洗浄等の処理に用いられており、特に研
究、医療分野においては人体に危険な試料を多く用いる
ので、処理作業中に発生するエアロゾル等の外部への漏
洩を防止する対策が特に必要となる。

本考案は、上記事情に鑑みてなされたもので、試料の処
理中に発生するエアロゾル等の外部への漏洩を完全に防
止することができる超音波細菌破壊装置を提供すること
を目的とする。

以下、図示の実施例を参照しながら本考案を詳細に説明
する。

図面は、本考案の超音波細菌破壊装置の一実施例を示す
概念断面図で、１は超音波細菌破壊装置本体、２はフィ
ルター装置である。

超音波細菌破壊装置本体１は試料３を入れた処理容器４
を配置する処理室５と、上記試料３を超音波処理する超
音波発生装置６とで構成されている。

上記処理室５は上下動可能な処理容器支持台７を内蔵し
たケース８と、透明樹脂または強化ガラスで内部を透視
可能に形成された蓋９とで構成され、上部に超音波発生
装置６および外気を取入れる吸気管１０を設け、側部に
、フィルター装置２に連通ずる排気管１１を設けている
。

上記吸気管１０には大気中の雑菌を除去する除菌フィル
ター１２が設けられ、一方、排気管１１には処理室５と
フィルター装置２間を開閉するバルブ１３が設けられて
いる。

上記超音波発生装置６は、振動子１４および巻線１５を
ケース８上に配置し、かつホーン１６を処理室５内に垂
設して、処理容器支持台７上の試料３を超音波処理する
。

一方、上記フィルター装置２は、処理室５の内部空気を
強制排気する吸引ポンプ１７と、この吸引ポンプ１７の
前段に設けられ、処理室５の内部空気を除菌濾過するヘ
パフィルタ−１８と、該ヘパフィルタ−１８を殺菌する
ための殺菌ガス発生装置１９とで構成され、これら吸引
ポンプ１７、ヘパフィルタ−１８および殺菌ガス発生装
置１９を蓋２０ａにより内部を密閉したフィルターボッ
クス２０に一体に配設している。

該フィルターボツクス２０は、その内部を排気口２１を
設けた上部室２２□と排気管１１を連結した下部室２２
゜とに仕切られており、上部室２２１に吸引ポンプ１７
およびヘパフィルタ−１８を配設し、下部室２２゜に殺
菌ガス発生装置１９を設けるとともにヘパフィルタ−１
８を介して上部室２２□と下部室２２゜とを連通してい
る。

該ヘパフィルタ−１８は、たとえば０．３μ以下の微粒
子に対する濾過能力を９９９．９７％以上（ＡＡＣＣ基
準）有する高性能フィルターで、これは下部室２２゜の
空気を除菌濾過して上部室２２１に導入する。

上記吸引ポンプ１７は排気口２１に直結しており、除菌
濾過後の清浄空気を外部に排気する。

２３は排気口２１に設けられたバルブである。

上記殺菌ガス発生装置１９は薬剤を入れるペトリ皿２４
と、このベトリ皿２４を加熱するためのヒータ２５とで
構成されている。

２６はベトリ皿２４にホルマリン等の薬剤を入れるため
の注入口２７に設けられた栓である。

本考案の超音波細菌破壊装置の作用は次のとおりである
。

超音波細菌破壊装置を使用する場合には、バルブ１３．
２３を開放し、吸引ポンプ１７を作動する。

これにより、外気は除菌フィルター１２を通して処理室
５内に導入され、かつ処理室５内の空気は排気管１１を
通ってフィルター装置２の下部室２２□に導入される。

この下部室２２゜に導入された空気は、ヘパフィルタ−
１８を通してエアロゾル等を除菌された後、上部室２２
□に導入され、排気口２１から外部に排気される。

こうして、超音波発生装置６により処理容器４内の試料
３を超音波処理している間、処理室５内の空気をヘパフ
ィルタ−１８を通して強制排気する。

超音波処理が終了すると、超音波発生装置６を停止した
後、しばらく吸引ポンプ１７を作動させ、処理室５内の
空気を清浄空気に置換する。

こうして、吸引ポンプ１７を停止し、バルブ１３を閉じ
てから蓋９を開放して処理容器４を取出す。

一方、ヘパフィルタ−１８を交換する場合には、バルブ
１３．２３を閉じて吸引ポンプ１７を停止し、栓２６を
外してペトリ皿２４にホルマリン等の薬剤を注入する。

そして、ヒータ２５の電源を入れてペトリ皿２４を加熱
し、ヘパフィルタ−１８およびフィルターボックス２０
内を燻蒸殺菌する。

殺菌が終了したら排気口２１にホースを接続し、このホ
ースを室外等に導出しておき、バルブ１３．２３を開く
とともに吸引ポンプ１７を作動させる。

こうして、フィルターボックス２０内の燻蒸ガスを外部
に排気した後、蓋２０ａを開放してヘパフィルタ−１８
を交換する。

以上述べたように本考案による超音波細菌破壊装置によ
れば、処理室内の空気を除菌フィルターを通して強制排
気するので、試料の処理中に発生するエアロゾル等の外
部への漏洩を完全に防止することができる。

なお、本考案は上記実施例のみに限定されず、フィルタ
ー装置を超音波細菌破壊装置本体に対して取外し可能に
構成することもできるなど、その細氷考案の要旨を変更
しない範囲内で適宜実施し得ることは云うまでもない。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案の超音波細菌破壊装置の一実施例を示す
概念断面図である。 １・・・・・・超音波細菌破壊装置本体、２・・・・・
・フィルター装置、３・・・・・・試料、４・・・・・
・処理容器、５・・・・・・処理室、６・・・・・・超
音波発生装置、１０・・・・・・吸気管、１１・・・・
・・排気管、１２・・・・・・除菌フィルター、１３．
２３・・・・・・バルブ、１７・・・・・・吸引ポンプ
、１訃・・・◆・へパフイルター。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）試料を入れた処理容器を配置する処理室と、上記
   試料を超音波処理する超音波発生装置とを備え、上記処
   理室内の空気を除菌フィルターを通して強制排気するよ
   うにしたことを特徴とする超音波細菌破壊装置。
2. （２）上記処理室内に、外気を導入する取入口に除菌フ
   ィルターを設け、かつ該処理室内の空気を排気する排気
   系路に高性能除菌フィルターを設け、該高性能除菌フィ
   ルターの後段に吸引ポンプを配設したことを特徴とする
   実用新案登録請求の範囲第（１）項に記載の超音波細菌
   破壊装置。