JPS6041693B2 - 陶材焼付用パラジウム銀合金 - Google Patents

陶材焼付用パラジウム銀合金

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JPS6041693B2
JPS6041693B2 JP53039761A JP3976178A JPS6041693B2 JP S6041693 B2 JPS6041693 B2 JP S6041693B2 JP 53039761 A JP53039761 A JP 53039761A JP 3976178 A JP3976178 A JP 3976178A JP S6041693 B2 JPS6041693 B2 JP S6041693B2
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JP
Japan
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porcelain
alloy
palladium
baking
silver
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JP53039761A
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一真 三木
建 野原
聖裕 藤原
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Ishifuku Metal Industry Co Ltd
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Ishifuku Metal Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野〉 この発明は歯科治療用に供される合金が基合金に他の
金属を添加配合して成る陶材焼付用合金に関する発明で
あり、特に、金、白金を用いることなくパラジウム、銀
を主元素とする基合金とし、該基合金に他の微量元素を
添加し、しかも、最適機能を発揮することが出来るよう
に重量比範囲を設定した歯科陶材焼付用パラジウム銀合
金に係る発明てある。
〈従来技術〉 従来より、歯科医療における重要な治療業務の1つに
折歯、欠歯等の歯欠損部に人工代替物としての継歯とし
て義歯を装着させる技工法が広く採用されているが、口
腔内代替物としての特殊な性質上、義歯には物理的機械
強度、化学的耐蝕性等の基本的条件に加えて衛生上の条
件、審美性の条件も要求され、この要求に対しこれまで
一般に所定金属体表面に陶材を焼き付けた義歯が最も一
般的であり、該金属は歯科陶材焼付用合金とされている
而して、該陶材焼付用合金の必須条件としては基本的
に、硬くはあるが、一方では脆いという陶材の不利点を
いかに補うかという点と、陶材との一体保持結合をいか
に保つかという条件とがある。
該基本的必須要件を満足する陶材焼付用合金の特性は
合金の弾性率が高く、陶材を介しての機械的衝撃を吸収
し易く、又、陶材と合金の熱膨脹率が可及的に一致する
ようにしてなじみが良いようにされると共に合金の融点
が陶材の焼成温度より高く、陶材と合金との初期結合が
高強度に得られることである。
又、副次的要件ではあるにしても、実際には極めて重
要なコスト的に安価であることが望ましいことである。
〈発明が解決しようとする問題点〉 ところで、これま
で一般に用いられてきた陶材焼付用合金は金を主体とす
る貴金属合金とニッケル、コバルト、クロムを主体とす
る卑金属合金に大別されて供されている。
而して、前者は当然のことながら、高価であるデリメ
ツトがあるうえに合金としては硬さ値が低く、柔かすぎ
る欠点があり、したがつて、焼付陶材との機械的結合か
弱く、陶材が剥離しやすいという難点があり、特に、食
事時に咀喘の際、咬合時に印加される機械的反覆力に耐
えられなくなる不都合さがあり、又、高温強度が弱いこ
とにより陶材の高温加熱焼成処理中に熱変形し精度良く
適合しないという不良製品につながるマイナス点があつ
た。
他方、後者においては、低コストであるうえに硬さ、高
温強度の点で共に満足すべきものではあるが、主元素の
酸化物が陶材に浸透して着色させ、審美性を低下させる
欠点があり、又、該酸化物の影響により鋳造時点の把握
がし難い難点もあり、更に、陶材に対する結合が充分で
なく、したがつて、前述同様咀噛時の印加衝撃力に弱い
不都合さがあつた。
この発明の目的は上述従来技術に基づく歯科用陶材焼付
用合金の問題点を解決すべき技術的課題とし、金、白金
を用いることなく、パラジウム、銀、鉄を所定配合比の
範囲で添加して基合金として低コストでありながら、高
温特性、弾性率、熱膨脹率、鋳造性、融点、陶材とのな
じみ性に優れるようにし、更に、モリブデン、インジウ
ム、スズを所定配合比で添加して上記性質を更に促進さ
せ、所望の条件を満足する歯科用材料とすることが出来
るようにして医療産業における歯科治療技術利用分野に
益する優れた陶材焼付用合金を提供せんとするものであ
る。
〈問題点を解決するための手段・作用〉 上述目的に沿い先述特許請求の範囲を要旨とするこの発
明の構成は、前述問題点を解決するために、パラジウム
30〜60%、銀20〜50%、鉄5〜20%とする重
量配合比の基合金とし、変色せず耐蝕性を具備し、陶材
との結合を良好にすると共に、機械的性質を向上させる
ようにし、該基合金に対しモリブデン0.05〜5%、
インジウム0.1〜10%、スズ0.1〜10%の添加
配合比として上記基合金の特性を助長、付勢するように
して所望の条件を充分満足させて期待通りの陶材焼付用
のパラジウム銀合金にするようにした技術的手段を講じ
たものである。
次に、この発明の合金の元素成分の定性、定量原理につ
いて理論、及び、経験則に基づく実験により原理的背景
を説明すれば以下の通りである。
基合金のパラジウム、銀、鉄についてはパラジウムが耐
蝕性を有することにより口腔内で変色や溶解が行われず
、したがつて、陶材に対して該陶材の初期設定色を維持
させることが出来る基本的に重要な機能に係り、その機
能に有効に与かる量は重量比で最低30%であり、又、
60%を越すと融点が上昇して鋳造性が悪く義歯として
の適合性を欠くので30〜60%を最適範囲とする。次
に、銀については陶材との熱膨脹率を一致させる機能を
有させることにより合金と陶材との結合一体化を良好に
し、剥離を防ぐようにする機能に与かる。
したがつて、パラジウムの添加量に対する相対添加量を
調整する必要がある。
そのため、試験データからパラジウム30%に対し銀5
0%を適合量とし、前者50%の場合後者を20%とし
たものである。
又、機械的特性を向上させるには最低20%必要であり
、50%を越すと耐蝕性に劣ることが実験により判明し
、上記の理由により銀については添加量20〜50%と
してものである。
鉄については、機械的特性の中心を司どるのみならず、
合金表面に適度の酸化皮膜を形成することにより陶材と
の結合力を機械的に増大することに有効に与かり、5%
より下ではその効果が無く、又、20%を越すと急激に
その性質が失われる。
次に、上記基合金に対し添加する陶材焼付用合金添加元
素については、まず、モリブデンが上記鉄成分に対して
同様に合金に酸化皮膜形成を介して陶材結合力促進増加
を図り得るのみならす、義″歯を口腔内に装着した態様
て舌側周縁部の金属露出部分の歯肉部に自然な健康色を
呈現して審美性を低下させない重要な機能に係り、実験
によれば添加量0.05%未満では当該効果は充分てな
く、又、5%を越すと合金の鋳造性を悪くして適合性を
劣化させるのて最適添加範囲は0.05〜5%とされる
のてある。
インジウムについては、モリブデン同様薄い酸化皮膜形
成により前記鉄、或は、モリブデンと共に陶材結合力を
増強するように作用し、最低0.11%であつて、最高
は高温特性限界の10%とするものである。
又、スズについては機械的特性を向上させると共に強度
を増加し、陶材との結合力を強めるのて有効であり、効
果的には0.1%以上であるが10%を越すと合金に脆
性が現われてくるので最適添加範囲については0.1〜
10%とするものである。
上記原理に基づくこの発明の実施例を3態様として示す
と次の第1表の通りである。次に、上記各実施例態様の
合金を下記公知試料合金と共に各々同一サンプルに形成
して対比試験を行つた。(実施例番号を試料番号とする
。)※公知試料合金(陶材焼付用合金)パラジウム8.
0%、銀1.0%、金87.0%、白金4.0%(番号
4)而して、1〜3番の試料について高周波加熱溶解炉
にて溶解後所定形成に鋳造し、その後線形加工材とした
加工材を遠心鋳造法によりTl.O×WlO×115w
r!Rtの板状試験片A,b,cを作成し、a試ャ尚、
上記変色試験中におけるO印は全く変化が無いものを示
すものである。
上記第■表に示す試験観察データによつても分る通り、
この発明の合金が従来の周公知合金に比し硬さ、引張り
等の機械的特性において優れており、伸ひも良く、陶材
に対する特殊条件を充分満足するものである。
8験片にて硬さ試験、組識観察試験に供し、b試験片に
ついては陶材焼付に行う熱処理工程を全て行い、その最
終段階での色調についてJIS−Z・8721に規定さ
れた標準色票を用い、JIS−Z・8723に規定され
た表面色の比較法によつて表面色調観察を行い、又、c
試験片についてはその2つのサンプルについて、JIS
−R・6253に規定された40幡試験紙で充分に研磨
後37±25C(7)0.1%硫化ナトリウム溶液と3
7±2℃の0.1%硫化ナトリウム、1%乳酸等混合溶
液の2種の試験液中にそれぞれ3日間浸漬させ、3日間
浸漬させた後の変色状態を観察した。
又、前記加工材を同じく遠心鋳造法によりφ2.0×I
75mTLの棒状試験片を作成し、引張り強さ、伸び測
定試験の各機械試験を行つた。
そして、同様試験片製造法によりφ4.0×120TW
Lの棒状試験片を製作し、圧縮荷重法熱機械分析装置に
より熱膨脹率、及び、熱膨脹係数測定試験を行つた。
而して、上記各試験、測定、及び、観察の結果を次の表
■に示す。
く発明の効果〉 以上、この発明によれは、歯科陶材焼付用合金)におい
て、基合金にパラジウム、銀、鉄を配合し、その重量比
を前記特許請求の範囲の如くしたことにより義歯金属と
して変色せす、耐蝕性を有し、陶材との結合を良好にし
、機械的特性を向上させることが出来、又、該基合金に
対してモリブデン、インジウム、スズを同じく前述特許
請求の範囲記載の配合重量比で添加することにより、上
記基合金の義歯合金の対陶材特性を助長、付勢すること
が出来、それによつて陶材焼付に要する特殊条件を充分
に満足させることが出来るという優れた効果がある。
又、従来のように金、白金を用いることがないので経済
的にも極めて安価に製作提供することが出来、しかも、
審美性も低下させることがなく、衛生上も好ましい材料
とすることが出来る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 基合金に他金属を添加配合して成る陶材焼付用合金
    において、基合金がパラジウム、銀、鉄から成る合金で
    あつてその配合重量比がそれぞれ30〜60%、20〜
    50%、5〜20%であり、而して前記添加配合金属と
    その配合重量比がモリブデン0.05〜5%、インジウ
    ム0.1〜10%、スズ0.1〜10%であることを特
    徴とする陶材焼付用パラジウム銀合金。
JP53039761A 1978-04-06 1978-04-06 陶材焼付用パラジウム銀合金 Expired JPS6041693B2 (ja)

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ATE89158T1 (de) * 1988-02-27 1993-05-15 Degussa Verwendung von palladium-silber-legierungen zur herstellung von zahnersatz.

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