JPS6041644Y2 - 電気コネクタ用長尺絶縁スリ−ブ帯 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、圧着端子等の電気コネクタエレメントを差込
んだ状態で固定保持するための合成樹脂製絶縁スリーブ
の複数個を、互に間隔を隔てて脅威樹脂製帯状繋ぎ板部
を介して一体連結する状態にモールド成形して単位長さ
の絶縁スリーブ帯を構成し、この絶縁スリーブ帯の長手
方向一端側から一体に突出させた連結用帯板部と、前記
絶縁スリーブ帯と同様に形成された別の絶縁スリーブ帯
の長手方向他端側から一体に突出させた連結用帯板部と
を、互に溶着することにより、両絶縁スリーブ帯をそれ
らの長手方向に一体連結して構成される電気コネクタ用
長尺絶縁スリーブ帯に関する。

かかる電気コネクタ用長尺絶縁スリーブ帯は、単位長さ
の絶縁スリーブ帯の長手方向の一端側から一体に突出さ
せた連結用帯板部と、その絶縁スリーブ帯と同様に構成
される別の絶縁スリーブ帯の連結用帯板部とを、後から
モールド成形される前記別の絶縁スリーブ帯のモールド
成形時に両連結用帯板部を溶着させることにより、一体
結合して構成されるものであり、例えば、個々に製作さ
れた絶縁スリーブを爾後工程のテープ止めにより長尺一
連化するものに比較して、生産性に勝れ、コストダウン
が図れるとともに、スリーブピッチ、スリーブ姿勢等の
精度を良くすることができるのみならず、単位長さの絶
縁スリーブ帯を順次、継ぎ足し式にモールド成形して構
成されるものであるから、所定長さのものを一挙にモー
ルド成形して構成されるものに比して、モールド成形用
の金型が小型なもので良く、設備費の面でも有利であり
、しかも、単位長さの絶縁スリーブ帯をモールド成形す
るだけの１工程作業のみで製造できて、生産性に勝れた
利点を有するものの、実際には、単位長さの絶縁スリー
ブ帯を接続するものであるが故に、リールへの巻取り速
度過剰等によって大なる引張り力が作用したとき、単位
長さの絶縁スリーブ帯どうしの接続箇所が不測に切断す
る虞があり、それがために長尺化にも自ずと限界があっ
た。

また、スリーブどおしを連結する帯状繋ぎ板部に可撓性
をもたせてリールへの巻取り等を可能にするために、帯
状繋ぎ板部を薄肉に構成することが望まれているもので
あるが、充分な可撓性をもたせるために帯状繋ぎ板部を
充分薄肉に構成すると、前述のような大なる引張り力が
作用したときに、この帯状繋ぎ板部が切断することもあ
り、この点でも絶縁スリーブ帯の長尺化には問題があっ
た。

さらにまた、単位長さの絶縁スリーブ帯どうしを接続す
る箇所では、その接続強度との関係から他の帯状繋ぎ板
部よりも厚肉となっており、この部分での可撓性が損な
われる傾向があることから、長尺絶縁スリーブ帯のリー
ルへの巻取り巻戻しがスムーズに行い難くなる欠点もあ
った。

本考案は、かかる点に鑑み、単位長さの絶縁スリーブ帯
どうしの接続強度を充分に向上させて、その接続箇所で
の不測の切断を防止するとともに、前記帯状繋ぎ板部を
薄肉化してリールへの巻取り等を有利に行えるような十
分な可撓性をもたせながらも、その繋ぎ板部での不測の
切断に拘らず全体の長尺化を図れるようにし、さらに、
前記単位長さの絶縁スリーブ帯どうしの連結強度は向上
させながらも、この部分での可撓性も確保して、長尺絶
縁スリーブ帯のリールへの巻取り巻戻しをスムーズに行
い易くする点に目的を有する。

上記目的を遠戚するための本考案の特徴とする構成は、
前述のようにモールド底形される電気コネクタ用絶縁ス
リーブ帯において、前記各絶縁スリーブ帯の帯状繋ぎ板
部を、その全長、全肉に亘って肉厚が一様又はほぼ一様
な扁平板状体に構成するとともに、前記一端側の連結用
帯板部を、前記帯状繋ぎ板部と肉厚並びに巾において等
しい又はほぼ等しい扁平板状体のものに構成し、かつ、
この一端側の連結用帯板部に、係合用の孔を形成すると
ともに、他端側の連結用帯板部には、連結されるべき前
記一端側の連結用帯板部の肉厚方向両側面に夫々対向す
る一対の挟持片を設け、さらに、前記挟持片どうしを、
前記孔を通る連結部で連結するとともに、前記両連結用
帯板部の前記スリーブへの付根部近く箇所の肉厚は、絶
縁スリーブ帯の横巾方向の全肉にわたってこの連結用帯
板部における他の部分の肉厚よりも小であるように構成
した点にあり、かかる構成から次の作用効果を奏する。

■ すなわち、単位絶縁スリーブ帯の連結が連結用帯板
部どうしの結合によるものでありながらも、一方の連結
用帯板部に孔を形成するとともに、その連結用帯板部を
肉厚方向の両側から挾む他方の連結用帯板部の挟持片ど
うしを、前記孔内を通る連結部にて連結することにより
、この他方の連結用帯板部を略ループ状とし、前記孔を
形成することでループ状になっている一方の連結用帯板
部と鎖状の連結状態に連結することができて、単なる面
どうしの接合状態や、単なる保合状態に比べて、引張り
によって、結合面が剥がれたり、挟持片間隔が拡がった
りすることを避は得て、両連結用帯板部の接続部に十分
な連結強度を付与することができるものであり、この接
続部の強度不足に起因しての長尺絶縁スリーブ帯の切断
を免かれるに効果的である。

■ そして、リールへの巻取りを有利に行えるように帯
状繋ぎ板部を薄肉にしたことにより、大なる引張り力が
作用するなどして、その帯状繋ぎ板部が切断した場合、
この切断繋ぎ板部に、一端側連結用帯板部に形成されて
いる孔と同様な孔を形成することにより、この孔付き切
断繋ぎ板部を一端側連結用帯板部として、単位絶縁スリ
ーブ帯どうしの一体連結と同様に、切断した絶縁スリー
ブ帯を次にモールド成形される絶縁スリーブ帯に一体連
結させることができるものであるから、リールへの巻取
り等を有利に行えるように、帯状繋ぎ板部を薄肉に構成
してこの帯状繋ぎ板部の可視性を十分に確保し乍らも、
切断繋ぎ板部に孔を形成するといった極く簡単な作業を
もって、その後にモールド成形される絶縁スリーブ帯に
確実、強力に一体連結し得るものであり、前述の単位長
さの絶縁スリーブ帯どうしの間での切断を生じる虞が少
ないことと相俟って、全長の大きいものを容易に構成で
きるようになった。

■ さらにまた、前記両連結用帯板部のスリーブへの付
根部近く箇所の肉厚は、他の部分の肉厚よりも小である
ように構成しであるので、連結強度向上のために両連結
用帯板部どうしの結合部の肉厚を大にしながらも、前記
肉厚の小さい箇所を折れ線として容易に屈曲させること
ができ、従って、前記帯状繋ぎ板部が充分な可視性をも
つ薄肉のものであることと相俟って、リールに対する長
尺絶縁スリーブ等の全体の巻取り巻戻しをスムーズに行
えるようになった。

以下に、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図イ、口に示すように、一端側に、圧着端子Ａ（電
気コネクタエレメントの一例）の基端筒部ａを一端側か
ら差込み保持可能な小径筒部ＩＡを有し、かつ、他端側
に、電線端部Ｂを、絶縁被覆が除去された導電線先端部
分すを前記基端筒部ａに挿入させる状態に他端側から差
込み可能な大径筒部１Ｂを有していて、前記圧着端子Ａ
および電線端部Ｂを差込んだ状態での前記小径筒部ＩＡ
の外部からの機械力による塑性圧潰により、前記圧着端
子Ａと電線端部Ｂとを電気コネクト状態で固定保持する
合成樹脂製絶縁スリーブ１の多数を帯状に連結しである
長尺絶縁スリーブ帯であって、これは、前記絶縁スリー
ブ１の複数個を、各圧着端子差込み口が一定向きの平行
姿勢で等間隔を隔てて可撓性の合戊樹脂製帯状繋ぎ板部
２を介・４して前記大径筒部ＩＢ・・・において一体連
結する状態にモールド成形して構成された単位長さの絶
縁スリーブ帯ｌの複数をそれら長手方向に一体連結して
構成されている。

前記各絶縁スリーブ帯１は、その長手方向の両端部夫々
に連結用帯板部４Ａ、４Ｂを一体に突出させて成るもの
であって、絶縁スリーブ帯３の一端側連結用帯板部４Ａ
と別の絶縁スリーブ帯ｌの他端側連結用帯板部４Ｂとは
、分割成形金型７群に囲まれた他端側連結用帯板部４Ｂ
の成形相当室間部７ａに前者絶縁スリーブ帯ｌの一端側
連結用帯板部４Ａを入り込み保持させた状態で、後者絶
縁スリーブ帯３のモールド成形を行なうことにより、両
連結用帯板部４Ａ、４Ｂどうしを互に溶着させて一体結
合されるものである。

而して、前者繋ぎ板部２をその全長、全肉に亘って肉厚
が一様な扁平板状体に構成するとともに、前記一端側連
結用帯板部４Ａを、前記繋ぎ板部２と肉厚並びに巾にお
いて等しい扁平板状体で、その先端部分４ａに肉厚方向
で貫通する孔８を形成したものに構成し、前記他端側連
結用帯板部４Ｂを、前記一端側連結用帯板部４Ａの先端
部分４ａを肉厚方向から挾持する一対の挟持片４ｂ、４
ｂと、前記一端側連結用帯板部４Ａの孔８に係合し、か
つ、前記一対の挟持片４ｂ、４ｂどうしを一体連結する
ように前記孔８内に入り込んだモールド物質によって構
成される連結部４ｃとを有するもめに構成しである。

また、前記両連結用帯板部４Ａ、４Ｂの前記スリーブ１
，１への付根部近く箇所の肉厚は、絶縁スリーブ帯の横
巾方向の金山にわたって、この連結用帯板部４Ａ、４Ｂ
における他の部分の肉厚よりも小であるように構成しで
ある。

尚、前記一端側連結用帯板部４Ａの先端辺４ａ′は、図
示するように非直線状に構成されている。

図中９は、長尺絶縁スリーブ帯の巻取り用のリールであ
る。

上記構成においては、リール９への巻取り速度過剰で絶
縁スリーブ帯に無理な引張り力等が作用して、第７図に
示すように、絶縁スリーブ帯が繋ぎ板部２において切断
した場合、このリール９に拳取られていたスリーブ帯の
切断繋ぎ板部２に、第８図に示すようにモールド成形時
に形成される一端側連結用帯板部４Ａの孔８と同様な孔
８′を形成することによりこの孔８′付切断繋ぎ板部２
を一端側連結用帯板部４Ａとして、その後にモールド成
形される別の絶縁スリーブ帯ｌに一体連結させることが
できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る電気コネクタ用長尺絶縁スリーブ帯
の実施例を示し、第１図イ、口は圧着前状態と圧着後状
態とを示すスリーブの縦断面図、第２図は斜視図、第３
図は製造設備の概念図、第４図は金型の縦断面図、第５
図は要部の一部切欠き拡大正面図、第６図は要部の拡大
平面図、第７図、第８図は切断部の拡大平面図である。 １・・・・・・合成樹脂製絶縁スリーブ、２・・・・・
・帯状繋ぎ板部、ｌ・・・・・・絶縁スリーブ帯、４Ａ
、４Ｂ・・・・・・連結用帯板部、４ｂ、４ｂ・・・・
・・挾持片、４ｃ・・・・・・連結部、８・・・・・・
孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電気コネクタエレメントを差込んだ状態で固定保持する
   ための合成樹脂製絶縁スリーブ１の複数個を、互に間隔
   を隔てて脅威樹脂製帯状繋ぎ板部２を介して一体連結す
   る状態にモールド成形して単位長さの絶縁スリーブ帯１
   を構成し、この絶縁スリーブ帯３の長手方向一端側から
   一体に突出させた連結用帯板部４Ａと、前記絶縁スリー
   ブ帯３と同様に形成された別の絶縁スリーブ帯１の長手
   方向他端側から一体に突出させた連結用帯板部４Ｂとを
   、互に溶着することにより、両絶縁スリーブ帯３．３を
   それらの長手方向に一体連結して構成される電気コネク
   タ用長尺絶縁スリーブ帯であって、前記各絶縁スリーブ
   帯１．ｉの帯状繋ぎ板部２を、その全長、全肉に亘って
   肉厚が一様又はほぼ一様な扁平板状体に構成するととも
   に、前記一端側の連結用帯板部４Ａを、前記帯状繋ぎ板
   部２と肉厚並びに巾において等しい又はほぼ等しい扁平
   板状体のものに構成し、かつ、この一端側の連結用帯板
   部４Ａに、係合用の孔訃・・を形成するとともに、他端
   側の連結用帯板部４Ｂには、連結されるべき前記一端側
   の連結用帯板部４Ａの肉厚方向両側面に夫々対向する一
   対の挾持片４ｂ、４ｂを設け、さらに、前記挟持片４ｂ
   、４ｂどうしを、前記孔８・・・を通る連結部４ｃ・・
   ・で連結するとともに、前記両連結用帯板部４Ａ、４Ｂ
   の前記スリーブ１，１への付根部近く箇所の肉厚は、絶
   縁スリーブ帯の横巾方向の金山にわたってこの連結用帯
   板部４Ａ、４Ｂにおける他の部分の肉厚よりも小である
   ように構成しであることを特徴とする電気コネクタ用長
   尺絶縁スリーブ帯。