JPH0630270B2 - フラットケーブル用コネクタ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、フレキシブルフラットケーブルへ接続を容易
にすると共に、ハウジングへの組込みを容易にするため
の連続成型端子を用いたフラットケーブル用コネクタに
関するものである。

［従来の技術］ 従来、フレキシブルフラットケーブルの端末部に金属端
子を接続する際には、ケーブル端末部の絶縁破覆を剥離
することにより、露出させた導体露出部がそのまま接続
端子として利用される場合が多い。しかし、この従来方
法では極めて薄く形成された導体自体が接続端子とされ
るため、導体や摩耗や変形により接触状態が不安定とな
る問題がある。

これを解決する例として、第４図に示すように複数本の
導線を有するフレキシブルフラットケーブル１のケーブ
ル端末部において、その絶縁破覆２を剥離して、露出さ
せた導体３に金属製の端子部材４を超音波溶接、圧着、
半田付け等の方法で接続し、これらの端子部材４をハウ
ジングとなる絶縁部材５、６により挟み込む構造が考え
られる。

［発明が解決しようとする課題］ しかしながら、上述のような構造とした場合でも、絶縁
部材５、６の所定位置に端子部材４を配置する煩わしさ
があり、また配置された端子部材４と絶縁部材５、６と
の機械的な取付強度が充分ではない。

本発明の目的は、フレキシブルフラットケーブルへの取
付作業が容易である上に、端子部材のハウジングへの取
付強度を充分に確保できるフラットケーブル用のコネク
タを提供することにある。

［課題を解決するための手段］ 上記の目的を達成するための本発明に係るフラットケー
ブル用コネクタは、複数本の金属製端子部材の中間部を
電気絶縁性を有する合成樹脂材料から成る連結部材によ
り等間隔に連結し、該連結部材に前記端子部材単位に分
割するための溝部を前記端子部材の長手方向と平行に設
け、前記各端子部材の一端は相手側と結合する接続部と
し、他端はフラットケーブル端子部に取り付け、その取
付部及び前記連結部材をハウジングとなる絶縁部材によ
って挟み込むことを特徴とするものである。

［作用］ 上記の構成を有するフラットケーブル用コネクタは、任
意の数で端子部材を連結部材に設けた溝部により分割し
使用する。

［実施例］ 本発明を第１図〜第３図に図示の実施例に基づいて詳細
に説明する。

第１図は本発明に係るフラットケーブル用コネクタに用
いられる連続成型端子を示し、長板状の金属体から成る
複数本の端子部材１１は互いに平行に等間隔で配列され
ており、中間部を電気絶縁性を有する合成樹脂材料から
成る連結部材１２によりモールドされ、相互に連結して
連続成型端子１３とされている。ここで、各端子部材１
１の一端は相手受端子に挿入される雄端子部１１ａとな
り、他端はケーブル端末部に接続される接続部１１ｂと
して用いられる。また、連結部材１２の端子部材１１同
志の中間位置には、連結部材を分割するための溝部１２
ａが端子部材１１の長手方向と平行に設けられている。
端子部材１１は例えば第２図に示すように連結片１１ｃ
により連結した連結端子として形成され、端子部材１１
の中間部に連結部材１２をモールド成型した後に、この
連結片１１ｃは切断される。

上述のように構成された連続成型端子１３を連結部材１
２の溝部１２ａにより必要な数の端子部材１１で分割
し、第１図に示すようにフラットケーブル１４の露出さ
れた導体部１５を、端子部材１１の接続部１１ｂに超音
波溶接、圧着、半田付け等の方法で取り付けて使用す
る。

この際に、端子部材１１は連結部材１２によって安定し
て連結されているため、接続作業は従来の場合よりも容
易となり、更にハウジングへの装着も簡便である。ま
た、フラットケーブル１４のように導体部１５同志の間
隔が予め定められたものを用いる場合では、端子部材１
１が等間隔で連結されているので、接続作業時に横方向
の位置合わせが容易となる利点もある。

第３図は第１図に示した連続成型端子１３をフラットケ
ーブル１４の端末部に取り付けた状態を示している。フ
ラットケーブル１４の端末部の導体１５には、上述のよ
うに連続成型端子１３が取り付けられており、更にこの
取付部及び連結部材１２をハウジングとなる絶縁部材２
０、２１で挟み込む構造となっている。この場合に、絶
縁部材２０にフラットケーブル１４に設けた係止孔に挿
入してフラットケーブル１４を係止する係止手段２２を
設けると共に、連結部材１２の溝部１２ａ内に嵌合する
凸部２３を一体成型しておけば、連続成型端子１３のハ
ウジングへの係止性能を更に向上させることができる。

また、端子部材１１にはモールド成型の際に連結部材１
２によって覆われる位置に切欠部や段部を設けておけ
ば、端子部材１１の連結部材１２による固定強度を更に
増加することができる。

また、連結部材１２に設けられた溝部１２ａは、実施例
では連結部材１２の片面から刻設して示しているが、こ
の溝部１２ａを両面に設けてもよい。この場合に、特に
端子部材１１と同じ高さに連結部材１２の連結部を残し
ておけば、端子部材１１に加わる外力に対して端子部材
１１の揺動が小さく抑えられる利点がある。

［発明の効果］ 以上説明したように本発明に係るフラットケーブル用コ
ネクタは、複数個の端子部材の中間部を連結部材により
固定したことにより、フラットケーブル導体への取り付
け作業が容易となり作業効率の向上が期待でき、また連
結部材に溝部を設けているので、等間隔に配列された端
子部材を任意に分割でき、適宜数の端子部材を得ること
ができるので、生産時に端子部材の数が異なるものを別
個に製造する必要もなく、生産効率が向上する。

【図面の簡単な説明】

図面第１図〜第３図は本発明に係るフラットケーブル用
コネクタの実施例を示し、第１図は連続成型端子の斜視
図、第２図は連続端子の平面図、第３図はフラットケー
ブル用コネクタの一部を切欠した斜視図であり、第４図
は従来例の分解斜視図である。 符号１１は端子部材、１２は連結部材、１２ａは溝部、
１３は連続成型端子、１４はフラットケーブル、２０、
２１は絶縁部材、２３は凸部である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数本の金属製端子部材の中間部を電気絶
   縁性を有する合成樹脂材料から成る連結部材により等間
   隔に連結し、該連結部材に前記端子部材単位に分割する
   ための溝部を前記端子部材の長手方向と平行に設け、前
   記各端子部材の一端は相手側と結合する接続部とし、他
   端はフラットケーブル端子部に取り付け、その取付部及
   び前記連結部材をハウジングとなる絶縁部材によって挟
   み込むことを特徴とするフラットケーブル用コネクタ。