JP3040314U - 電気コネクタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 相手側の電気コネクタとの嵌合保持力が安定
して得られる電気コネクタを提供することを目的とした
ものである。 【解決手段】 絶縁ハウジング３に複数のターミナル４
が所定のピッチで並列して装着されている電気コネクタ
１である。ターミナル４が、相手側の電気コネクタ２の
ターミナル６に形成されたコンタクト片１７と電気的に
係合可能としたコンタクト片８と、相手側の電気コネク
タ２の絶縁ハウジング５と機械的に係合可能としたロッ
ク片９とを二又状に備えていると共に、ロック片９の基
部に、このターミナル４を装着した絶縁ハウジング３に
喰い込み係止しているスタビライザ部１４を備えてい
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、プリント回路基板とプリント回路基板の接続や、プリント回路基板 とＦＰＣの接続に使用される電気コネクタに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の電気コネクタは、絶縁ハウジングに複数のターミナルが所定の ピッチで並列して装着されて構成されている。全体の小型化および高密度化が進 んでおり、前記ターミナルは薄い金属板で、小さく成形されたものとなっている 。このような小型、高密度化された電気コネクタは、相手側の電気コネクタとの 嵌合状態を保持する力が弱くなりがちであるので、それぞれの電気コネクタのタ ーミナルに互いに係合する係合片を設けて互いに係合させる構造のものが提案さ れるに至っている（例えば、実開平７−１６３８１号公報）。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ターミナルに設けた係合片を互いに係合させて、電気コネクタ相互の嵌合保持 力を強化する構造の場合、ターミナル自体が、電気コネクタの小型化、高密度化 が進む中で、薄い金属板製で小さく構成されているので、係合片相互の係合に信 頼性がなく、安定した嵌合保持力を確保できない問題点があった。

【０００４】 本考案は斯かる問題点に鑑みてなされたもので、相手側の電気コネクタとの嵌 合保持力が安定して得られる電気コネクタを提供することを目的としたものであ る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記の目的を達成する本考案は、絶縁ハウジングに複数のターミナルが所定の ピッチで並列して装着されている電気コネクタにおいて、前記ターミナルが、相 手側の電気コネクタのターミナルに形成されたコンタクト片と電気的に係合可能 としたコンタクト片と、相手側の電気コネクタの絶縁ハウジングと機械的に係合 可能としたロック片とを二又状に備えていると共に、前記コンタクト片および／ またはロック片の基部に、このターミナルを装着した絶縁ハウジングに喰い込み 係止しているスタビライザ部を備えていることを特徴とする電気コネクタである 。

【０００６】 また、絶縁ハウジングに複数のターミナルが所定のピッチで並列して装着され ている電気コネクタにおいて、前記ターミナルが、相手側の電気コネクタのター ミナルに形成されたコンタクト片と電気的に係合可能としたコンタクト片と、相 手側の電気コネクタの絶縁ハウジングと機械的に係合可能としたロック片とを二 又状に備えていると共に、前記ロック片の基部に、このターミナルを装着した絶 縁ハウジングに喰い込み係止しているスタビライザ部を備えていることを特徴と する電気コネクタである。

【０００７】

【作用】

本考案によれば、ターミナルに設けたロック片が相手側の電気コネクタの絶縁 ハウジングに機械的に係合する構造としたので、確実な係合が確保され十分な嵌 合保持力を得ることができる。そして更に、絶縁ハウジングと係止するスタビラ イザ部は、ターミナルのコンタクト片および／またはロック片の基部に設けた構 造のため、電気コネクタ全体の幅（ターミナルの並列方向と直角の方向）を可及 的に小さくすることを可能にする。特に、スタビライザ部をロック片の基部に設 けた構造では、結果として、コンタクト片が比較的長い構造となって、長いばね 長が確保されコンタクト片の弾力性を向上することができる。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の実施例を添付の図を参照して説明する。

【０００９】 図１、２は実施例の電気コネクタ１を相手側の電気コネクタ２と共に示したも のである。図１が互いに嵌合する前の状態であり、図２が互いに嵌合した状態で ある。それぞれの電気コネクタ１、２は図の紙面に垂直の方向に延びる細長いも のである（図３乃至図５参照）。電気コネクタ１は絶縁ハウジング３と、この絶 縁ハウジング３に所定のピッチで装着された複数のターミナル４を有している。 電気コネクタ２も同様で、絶縁ハウジング５と、この絶縁ハウジング５に電気コ ネクタ１と同一のピッチで装着された複数のターミナル６を有している。

【００１０】 電気コネクタ１を構成したターミナル４は、薄い金属板から打ち抜いて成形し たもので、本体７の上側にコンタクト片８とロック片９が二又状に延びて、コン タクト片８の先端に形成したコンタクト部１０と、ロック片９の先端に形成した 係合突部１１が互いに向き合っていると共に、本体７の一端にソルダテール１２ が延長して設けられた構造をしている。前記ロック片９の基部は先端側より幅広 に形成され、両側縁に係止突起１３を有するスタビライザ部１４とされて、この ターミナル４を絶縁ハウジング３の底面３ａから挿入すると、スタビライザ部１ ４の係止突起１３が絶縁ハウジング３に喰い込んで係止し、前記コンタクト片８ とロック片９が絶縁ハウジング３の嵌合面３ｂ内に形成した嵌合凹部１５に臨ん だ状態で、ターミナル４の絶縁ハウジング３への装着が完了できるようになって いる。絶縁ハウジング３に対してターミナル４は２列に装着されている。

【００１１】 相手側の電気コネクタ２の絶縁ハウジング５は、電気コネクタ１の絶縁ハウジ ング３の嵌合面３ｂ内に形成した嵌合凹部１５に進入可能とした嵌合部１６を備 えており、ターミナル４のコンタクト片１７がこの嵌合部１６の内側に沿うよう に装着されていると共に、嵌合部１６の外側には、長手方向に沿って係合溝１８ が形成してある。

【００１２】 上記実施例の電気コネクタ１、２を互いに嵌合した状態が図２である。即ち、 電気コネクタ１のターミナル４に設けたコンタクト片８は、電気コネクタ２のタ ーミナル６のコンタクト片１７と電気的に係合する。図は、コンタクト片８のコ ンタクト部１０がターミナル６のコンタクト片１７にラップして示してあるが、 ラップした分だけコンタクト片８が外側に弾性変形し、コンタクト部１０がコン タクト片１７に弾接するものである。一方、ターミナル４に設けたロック片９は 、その係合突部１１が電気コネクタ２側の絶縁ハウジング５の嵌合部１６に形成 した係合溝１８に機械的に係合し、電気コネクタ１、２を嵌合した状態が確実に ロックされる。この結果、嵌合保持力が安定するものである。

【００１３】 前記ロック片９の基部に設けたスタビライザ部１４は、ロック片９とは別個の スタビライザ片として本体７に設けることが考えられるが、その場合、本体７が ソルダテール１２側に延長され、かつ、絶縁ハウジング３の幅も大きくすること になる。これに反して、実施例のようにスタビライザ部１４をロック片９の基部 に設けるようにすることで、絶縁ハウジング３の幅を可及的に狭くすることが可 能で、プリント回路基板上の占有面積を小さくできる電気コネクタ１とすること ができる。

【００１４】 前記スタビライザ部１４はロック片９および／またはコンタクト片８の基部に 設けるようにすることが可能である。実施例のようにスタビライザ部１４をロッ ク片９の基部のみに設けた場合、結果として、コンタクト片８を比較的長くする ことができ、ばね長の長いコンタクト片８によって弾力性を大きくし、電気的係 合の信頼性を向上することができる。

【００１５】

【考案の効果】

本考案によれば、ターミナルに相手側の電気コネクタの絶縁ハウジングに機械 的に係合するロック片を設けたので、相手側の電気コネクタとの嵌合保持力が安 定して得られる電気コネクタを提供できる効果がある。また、ターミナルに設け たコンタクト片および／またはロック片に絶縁ハウジングに喰い込み係止するス タビライザ部を設けたので、電気コネクタ全体の幅を可及的に小さくして、プリ ント回路基板上での占有面積を小さくできる電気コネクタを提供できる効果があ る。特に、このスタビライザ部をロック片のみに設けた構造とすると、結果とし てコンタクト片のばね長を長くすることができ、電気的係合の信頼性を向上した 電気コネクタを提供できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の実施例の電気コネクタで、相手側の
電気コネクタと嵌合する直前の状態で示した拡大断面図
である。

【図２】 同じく実施例の電気コネクタで、相手側の電
気コネクタと嵌合した状態で示した拡大断面図である。

【図３】 同じく実施例の電気コネクタの正面図であ
る。

【図４】 同じく実施例の電気コネクタの平面図であ
る。

【図５】 同じく実施例の電気コネクタの側面図であ
る。

【符号の説明】

１、２ 電気コネクタ ３、５ 絶縁ハウジング ３ａ 絶縁ハウジングの底面 ３ｂ 絶縁ハウジングの嵌合面 ４、６ ターミナル ７ ターミナルの本体 ８ コンタクト片 ９ ロック片 １０ コンタクト部 １１ 係合突部 １２ ソルダテール １３ 係止突起 １４ スタビライザ部 １５ 嵌合凹部 １６ 嵌合部 １７ コンタクト片 １８ 係合溝

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 絶縁ハウジング３に複数のターミナル
   ４が所定のピッチで並列して装着されている電気コネク
   タ１において、 前記ターミナル４が、相手側の電気コネクタ２のターミ
   ナル６に形成されたコンタクト片１７と電気的に係合可
   能としたコンタクト片８と、相手側の電気コネクタ２の
   絶縁ハウジング５と機械的に係合可能としたロック片９
   とを二又状に備えていると共に、前記コンタクト片８お
   よび／またはロック片９の基部に、このターミナル４を
   装着した絶縁ハウジング３に喰い込み係止しているスタ
   ビライザ部１４を備えていることを特徴とする電気コネ
   クタ。
2. 【請求項２】 絶縁ハウジング３に複数のターミナル
   ４が所定のピッチで並列して装着されている電気コネク
   タ１において、 前記ターミナル４が、相手側の電気コネクタ２のターミ
   ナル６に形成されたコンタクト片１７と電気的に係合可
   能としたコンタクト片８と、相手側の電気コネクタ２の
   絶縁ハウジング５と機械的に係合可能としたロック片９
   とを二又状に備えていると共に、前記ロック片９の基部
   に、このターミナル４を装着した絶縁ハウジング３に喰
   い込み係止しているスタビライザ部１４を備えているこ
   とを特徴とする電気コネクタ。