JPS6041500Y2 - 断熱パネル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は波形表面板を有する断熱パネルに係り、特に規
格寸法外の任意な寸法に形成される断熱パネルに関する
。

断熱パネルにより冷蔵庫や断熱壁面等を組立てる場合、
所望される仕上げ寸法が断熱パネルの規格寸法の整数倍
になるとは限らず、少くとも１枚の断熱パネル寸法を変
更して半端な寸法を調整しなければならない。

このような規格寸法外の断熱パネルは、通常は寸法調整
した表面板を使用し、心材を発泡充填することで別途製
作している。

しかしながら波形表面板を有する断熱パネルの場合、波
形ピッチの整数倍でない寸法調整は表面板の端縁を切除
して行うことができない、また表面板の端縁にパネル連
結用等のための特殊な形状の波形が形成されている場合
も、端縁切除によって表面板の寸法調整ができない。

従ってこのような場合には表面板の中央部分を適当な幅
寸法で切除し、然る後残りの部分を接合して所要寸法の
表面板となし、これを用いて断熱パネルを形成している
。

従来のこのような形成された断熱パネルは第１図に示す
如く構成されていた。

すなわち波形表面板１は中央部分で適当幅のベルト状に
切除された後、接合縁部分ＩＡ、ＩＢが互いに適当幅に
重ね合わされ、接合縁部分に沿って適当間隔にてリベッ
ト２で固定されていた。

従って接合作業が面倒なうえ寸法精度が悪かった。

また心材３の発泡充填に際して接合縁部分ＩＡ、ＩＢの
間隙から心材が漏れ出るのを防止するために内面テープ
４を貼付け、波形の谷位置で接合する場合には外側に押
え枠５を配置して膨れ出るのを防止していた。

しかしこれらの準備作業が面倒なうえリベット２が間隔
を有して位置することから、第２図に示す如くリベット
２の間隔内で持上りを生じて間隙１Ｃを生じることもあ
り、心材３の漏れ出るのを完全に防止できず、外観的に
も好ましくなかった。

しかも外部から水分等が間隙ＩＣを通って心材３に浸透
することも完成後の断熱パネルの欠点となっていた。

本考案はこれらの欠点を解消し、作業性および寸法精度
を向上でき、心材の漏れ出ることや水分の浸透を防止で
き、しかも外観の良好な波形表面板を有する断熱パネル
の提供を目的とする。

このために本考案は波形表面板の接合を山部頂面にて行
い、この接合に継ぎ部材を使用したことを特徴とする。

以下に本考案の実施例につき第３図〜第７図を参照して
説明する。

第３図は本考案の特徴とする１つの好ましい継ぎ部材１
０による山部頂面での接合状態を示している。

この継ぎ部材１０は波形表面板１の接合縁部分ＩＡ、Ｉ
Ｂの全長にわたって延在される長さ寸法を有している。

接合縁部分ＩＡ、ＩＢは予め定められた寸法につきパネ
ル内部方向へ折曲形成されている。

この実施例においては直角に折曲げられており、この折
曲げられた接合縁部分ＩＡ。

ＩＢを緊密に嵌め込む溝１０Ａ、ＩＯＢが継ぎ部材１０
に平行に形威されている。

溝１０Ａ、１０Ｂの間の中央部分は両側の部分よりも表
面板１の厚さ分だけ高く形威されており、また溝１０Ａ
。

１０Ｂはそれぞれの接合縁部分ＩＡ、１Ｂよりも深い寸
法に形威されている。

このような継ぎ部材１０は金属や合成樹脂等の何れもの
材料で作ることができるが、好ましくはある程度の弾性
を有する材料とされ、溝１０Ａ。

１０Ｂに差込された接合縁部分ＩＡ、ＩＢが緊密状態に
て保持されることが望まれる。

またこのような継ぎ部材１０は押出成形方法により作ら
れるのが好ましい。

このように継ぎ部材１０を使用すれば、山部頂面での接
合は先ず接合縁部分ＩＡ、ＩＢを内方へ折曲加工して形
威し、これらの接合縁部分を継ぎぎ部材１０の溝１０Ａ
、ＩＯＢにそれぞれ差込んで行われる。

然る後通常の如く心材３を発泡充填することで断熱パネ
ルが完成される。

従って従来の如き作業に比較して極めて簡単化され、し
かも寸法精度が向上できる。

第４図は接合縁部分ＩＡ、ＩＢの折曲が直角より大きく
される場合の継ぎ部材の実施例である。

この継ぎ部材２０では溝２０Ａ、２０Ｂの開口端が接近
されており、完成した断熱パネルにおける継ぎ部材２０
の表面への露出面績を小さくすることが意図され、同時
に接合縁部分ＩＡ、ＩＢの折曲角度により完成後におけ
る表面板の抜は出しを防止している。

第５図は他の実施例として、継ぎ部材３０の溝３０Ａ、
３０Ｂの開口部側縁に沿って軟質の合成樹脂によるヒレ
３０Ｃを形威し、その他の部分は硬質合成樹脂で一体に
作ったものを示す。

このヒレ３０Ｃは溝３０Ａ、３０Ｂをそれぞれ塞ぐ方向
に行形されており、接合縁部分ＩＡ、１Ｂの差込みによ
りその表面に密着するようになっていて、心材３の発泡
時における漏れ防止を意図されている。

第６図は１本の溝４０Ａのみ有する継ぎ部材４０を示す
。

この溝４０Ａには直角に折曲げられた接合縁部分ＩＡ、
ＩＢが互いに密着されて差込まれるようになされる。

第７図は継ぎ部材４０の変形例４０′を示し、その溝４
０Ａ’を底広がり状にして、その開口側縁の先端部内を
接合縁部分１Ａ、ＩＢの合計板厚より狭くしてあり、継
ぎ部材４０′の弾性にて接合縁部分ＩＡ、ＩＢの離反を
防ぐものである。

４０Ｃ，４０Ｃ’は前記同様のヒレである。

ここで、接合縁部分ＩＡ、ＩＢと溝１０Ａ、１０Ｂ、２
０Ａ、２０Ｂ、３０Ａ、３０Ｂ、４０Ａとの間の密着状
態を高めるために、適当なシール剤や接着剤を使用する
ことは任意に行えるのであり、固定強度および漏れ防止
等をさらに向上できる。

以上説明したように、本考案によれば波形表面板が極め
て容易且つ緊密に接合され、発泡のための準備作業も簡
単化されて断熱パネルが完成される。

また継ぎ部材の露出面積も小さく、外観も大いに向上で
きる等の多大の効果を得られる。

尚、継ぎ部材の形状や接合縁部分の折曲角度等は任意に
選択でき、特定されることはない。

【図面の簡単な説明】

第１図は波形表面板が中央部会で切除され且つ接合され
て寸法調整されている形式の従来の断熱パネルおよびそ
の発泡状態を示す断面図。 第２図は第１図の断熱パネルの接合縁部分を拡大して示
す部分的断面図。 第３図は本考案による継ぎ部材で表面板を接合した断熱
パネルの部分的拡大断面図。 第４図ないし第７図は継ぎ部材の他の実施例を示すそれ
ぞれ拡大断面図。 １・・・・・・波形表面板、ＩＡ、ＩＢ・・・・・・接
合縁部分、 ３・・・・・・心材、 １０゜ ２０゜ ３０゜ ４０゜ ０′・・・・・・継ぎ部材、 １０Ａ。 １０Ｂ。 ２０Ａ。 ＯＢ。 ３０Ａ。 ３０Ｂ。 ４０Ａ。 ４０Ａ′・・・・・・ 溝、 ３０Ｃ９ ４０Ｃ９ ４０′・・・・・・ヒレ。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）波形表面板を少くとも一方に有し、心材を発泡充
   填された断熱パネルであって、波形表面板が少くとも１
   つの山部頂面において接合縁部分を有し、該接合縁部分
   はパネル内方へ折曲加工されており、継ぎ部材の溝に接
   合縁部分を差込むことにより互いに連結されていること
   を特徴とする断熱パネル。
2. （２）前記接合縁部分の折曲角度が９０’もしくはそれ
   以上であることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第
   １項記載の断熱パネル。
3. （３）前記溝の開口側縁の両側の先端軟質のヒレが形成
   されたことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項
   または第２項記載の断熱パネル。