JPS6040882B2 - ろ過装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、廃水スラッジ等の液中浮遊物質（以下ＳＳと
する）を能率的に分離濃縮し、かつ清浄されたろ過液を
得ることを目的とし、主として繊維加工処理における処
理液中の綿塵を分離、除去し、一度ろ過された清浄処理
液を再度処理槽に還流させるろ過装置に関するものであ
る。

従来これらのろ過装置については、種々提案されており
構造上、性能上等においてかなりの成果を挙げている。

しかしながら、これらはいずれも原水をすべてろ過装置
あるいは分離装置等に導入し、前述の様に分離、除去等
する機構となっていることから、装置が大型化し、それ
に付設する種々の機器例えばポンプの容量を大きくしな
ければならず、構造上、裾付上、経済上等において問題
のある処である。とくに繊維加工処理に於ては、処理液
を一度に糟より流出入すると、被処理物に種々の悪影響
例えば梁ムラ等が発生し、その再処理に時間と労力を要
すると共に、最悪の場合はその物を廃棄しなければなら
ずこれまた問題のある処である。上記に鑑み、本発明は
処理機に蓬通された管路を貫流する液体の一部分のみを
ろ過体に導入し、このろ過体でＳＳを分離、除去し、清
浄されたろ過液を再度処理機へ還流する等の工程を繰り
返し、少量ずつ液体を処理するように構成したろ過装置
を提供することにある。

以下本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。

１は各種の処理機例えば繊維加工処理機（図示せず）に
ポンプ２を介して蓮通された浄化される液体（処理液）
が貫流する適宜径よりなる管路であって、この管路１は
それと直交する位置に配置されたろ過体３の基部３ａが
、その管部１の一部をくりぬくように装着され、この部
において管路１に略半球状の切欠開口ｌａが、一方ろ過
体３に楕円状の切欠閉口３ｂがそれぞれ形成され、両切
欠開ローａ，３ｂで運遍口５が構成される。

ろ過体３は筒状をなしその基部３ａ端面は開閉自在の旨
板６で閉塞され、またその切欠閉口３ｂより僅か前方に
は略漏斗状の導水部材７が装着されていると共に、その
導水部村７に蓮設してろ過筒８が装着されている。そう
してろ過体３の前部関口３ｃには漏斗状のＳＳ集塵部材
９と管体９ａとからなる濃縮廃水管路が連接されている
。１川まろ過体３の周面に蓮設されたろ過液管路で、そ
の蓮設部位は前述ろ過体３に装着した導水部材７の筒部
の略中央で、かつろ過体３と直交する位置に設けられて
いる。

１１はろ過体３内にそのろ過体３の長手方向にわたり、
丁度ろ過筒８と略同長の寸法からなる向流板で、ろ過体
３内周面に等間隔で複数枚設けられている。

次に本発明の作動状態を第２図及び第３図に基づいて説
明する。

管路１から導入された浄化される液体は、管路１とろ過
体３との交差部則ち連通口５に達し、この部位に於いて
液体は分岐されその比率は、略々管路１に７５％の本流
液体と、ろ過体３に２５％の分岐液体となってそれぞれ
導入される。

管路１に導入された略々７５％の本流液体は再び処理機
に還流し、一方ろ過体３に導入された略々２５％の分岐
液体は、ろ過体３の中の静止若しくは緩急液体との粘鋼
・性や向流連動、並流連動並びにろ過体３内壁内への衝
突等により渦流となり、この渦巻分岐液体は略漏斗状の
導水部材７に導かれ、この部位においてさらに流速が加
速され円滑な渦流状となり、適度の前方向流となってろ
過筒８を旋回しながら前進していく。ところで液体中に
浮遊するＳＳ等は、前述の分岐点で液体と略比率で分岐
されるのであるが、現実には渦流となる分岐液体の流速
の方が、管路１を貫流する本流液体より早くなることか
ら、分岐液体の方へ多く集堕し導水部材７の中心部位Ａ
に集まる煩向がみられる。そうしてこの集塵されたＳＳ
は分岐液体の渦流によって導水部材７からろ過筒８前部
の方へと押し流される。この過程において、ろ過筒８の
網目よりろ過液はその外部へと流出していくと共に、Ｓ
Ｓはろ過筒８の内壁面に付着され、この付着ＳＳ上にさ
らに次のＳＳが付着されるというように順次積層され拡
大していくのである。このようにしてある程度拡大され
たＳＳの付着部では、内壁内の液流が速くなりこの部で
の内圧が低下して、その付着ＳＳに対する内壁内方向へ
の吸引力Ｂが作用すると共に、積層ＳＳ付着部に渦流が
衝突する物理的作用によって、この積層ＳＳがこの付着
部より剥離し、渦流にのよて前方へ移送され再び付着し
、ついで前述と同様に剥離される。この様に付着、剥離
、移送等の運動を繰り返しながらＳＳは次第に濃縮され
て前方へ移送され、濃縮されたＳＳは濃縮廃水として廃
水管略から排出される。一方ろ過筒８より順次透過され
たろ過液は、ろ過筒８とろ過体３との隙間を基部３ａ方
向へ僅かの渦流となりながら流れ、ろ過液管路１０から
再び処理機へと還流されるのである。この場合図示のよ
う前記隙間に複数枚の向流板１１を設ければ、前記のよ
うに僅かの渦流も生成せず、ろ過体３の長手方向に略並
流する流れとなり、前述の内方向への吸引力Ｂを一層強
めその剥離を助長することが可能となる。尚ろ過筒８等
が目づまり等したときは、首板６を開放して簡易に掃除
、修理することができる。本発明は以上詳述した通りで
あって、浄化すべき液体を分岐させ、その分岐液体のみ
をろ過する構成となっているから、ろ過装置を小型化、
簡略化することができ、省エネルギーに役立つし、工場
空間等を有効利用でき、しかも低廉で経済面においても
優れ設備投資の合理化が図れる。

また、本発明は管路の貫流液体を分岐させ、その分岐液
体を導入する導水部材及びろ過筒を備えたろ過体を直交
位置に配設し分岐液体に積極的に渦流を発生させると共
に、分岐液体の流速が管路の本流液体より早くなるので
、ＳＳが導水部材へ引きよせられいわゆる分岐液体の方
へ集座され、しかも導水部材の中心部位に集まることが
期待できる。更に本発明を繊維加工処理機構に装備すれ
ば、処理液の循環がなめらか、円滑となり被処理物に好
結果をもたらすものである。またろ過体とる過筒とで形
成される空間に複数枚の向流板を設けたので、ろ過筒に
よりろ過された液体は向流板で規制され、ろ過体の長手
方向に略並流する流れとなり、内壁内方向への吸引力が
作用し、ろ過筒に付着するＳＳの剥離を助長する効果と
、これによりろ過筒の目詰りと、ろ過筒へのＳＳの過度
の堆積を防止できると思われる。

更にろ過液管路をろ過体の外周面であって、かつろ過体
に内装された導水部材の筒部が位置する部位に建設した
ので、ろ過液体の排出による吸引力がろ過筒に作用せず
、もってろ過筒に浮遊したり付着しているＳＳを吸引せ
ずろ過筒の目詰りを極めて少なくすることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示し、第１図は一部欠戦の正
面図、第２図は液体、ＳＳ等の流れを示す模式図、第３
図は一部欠教の側面図である。 １・・・・・・管路、２・・…・ポンプ、３・・・・・
・ろ過体、５・・…・蓮通口、６・・・・・・宮坂、７
・・・・・・導水部材、８・・・・・・ろ過筒、９・・
・・・・集塵部材、１０・・・・・・ろ過液管略、１１
・・・・・・向流板、Ａ・・・・・・中心部位、Ｂ・・
・・・・吸引力。 多プ図 多２阿 多３図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 各種処理機に連通された浄化すべき液体が貫流する
   管路と、この管路の貫流液体を分岐させ、その分岐液体
   を導入する前記管路と直交位置に配置された導水部材及
   びろ過筒を備えたろ過体と、このろ過体のろ過筒に連接
   される濃縮廃水管路と、このろ過体の外周面であつてか
   つ前記導水部材の筒部が位置する部位に連接されたろ過
   液管路と、前記ろ過体の内周面とろ過筒の外周面との間
   に設けた複数枚の向流板とからなり、前記直交位置に配
   置されたろ過体をもつて前記分岐液体に渦流を付与し、
   この渦巻分岐液体を前記ろ過筒に至らしめ、このろ過筒
   をもつて浮遊物質とろ過液とに分離することを特徴とす
   るろ過装置。