JPS6040772Y2 - 建物用ヒンジの取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は建物用ヒンジの取付構造に関するものである。

（従来の技術） 戸や門扉等の回転体を柱や門柱等の支持体にヒンジを介
して取付ける場合、一方にヒンジつぼを他方にヒンジピ
ンを各々固着し、当該ヒンジつぼとヒンジピンを係合さ
せて開閉可能に取付けられている。

しかし、前記したヒンジつぼやヒンジピンの固着が溶接
あるいは通常のボルト止めの場合には、ヒンジの取付位
置を修正することが困難である。

そこで例えば実開昭４９−８３４６７号公報におけるヒ
ンジセットや、実公昭４９−１２５３号公報における蝶
番座金等のように、取付位置の調整が可能な構造の提案
がなされている。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、前記した従来の技術によると、上下方向
に対する調整手段と左右方向に対する調整手段とが個別
に形成されているので組立てや調整作業が面倒であるこ
とや、部品点数が多くしかも特殊な構成部品を必要とす
るのでコスト高になる等の問題点があった。

（問題点を解決するための手段） 本考案の要旨は、門柱等の支持体１に所定間隔で並設さ
れた縦方向に延在する各リップ溝１ｆ。

１ｆの開口１ｅ、ｌｅと、ヒンジピン２のプレート２ｂ
に穿設された横方向に延在するスロット２Ｃとを交差さ
せ、各交差部には頭部を前記各リップ溝Ｉｆ、Ｉｆ内に
各々収嵌すると共に、ねじ軸部を開口１ｅ、ｌｅから突
出させてスロット２ｃ内を挿通せしめた汎用の多角頭ボ
ルト５．５によって縦横の取付位置調整と強固な締結を
可能にしたヒンジの取付構造である。

（実施例） 以下に本考案の一実施例を図面により説明する。

門扉等の支持体１は、中空で方形断面をした縦長の本体
１ａと、該本体１ａ内に設けられた各補強板１ｂ、ｌｃ
および仕切板１ｄを備えており、これら本体１ａ内の各
補強板１ｂ、ＩＣと仕切板１ｄに囲まれて複数のリップ
ｉｌｆ、Ｉｆが形成されている。

各リップ溝ｉｆ、ｉｆは縦方向に延在する開口１ｅ、ｌ
ｅを備え、当該各リップｉ１ｆ、Ｉｆは所定間隔で並設
されている。

前記各リップＲ１ｆ、Ｉｆには、上方又は下方の端部か
ら六角ボルト等の汎用の多角頭ボルト５．５の頭部が差
込まれて収嵌され、該多角頭ボルト５，５のねじ軸部を
前記開口１ｅ＊１ｅから突出させて上下摺動自在に係合
されている。

従ってリップｉｆｆは少くとも多角頭ボルト５の頭部が
摺動しうる巾と深さを必要とし、開口１ｅはねじ軸部は
通過するが頭部は脱出しない巾が必要である。

次に前記支持体１に取付けられるヒンジピン２は、ピン
２ａと一体に横長のプレート２ｂが設けられ、該プレー
ト２ｂには前記開口１ｅ、ｌｅを横切る方向へ延在する
スロワ）２ｃが穿設されている。

このスロット２ｃ内には、前記リップ溝１ｆの開口１ｅ
から突出された各多角頭ボルト５゜５のねじ軸部が挿通
され、当該各ねし軸部には各々ナツトを螺合させて締結
される。

この場合、スロット２ｃは支持体１に対してヒンジピン
２が左右摺動自在に係合されるように多角頭ボルト５の
各ねじ軸部を相対的に案内することができる巾と長さを
必要とする。

一方、門扉等の回転体４に取付けられるヒンジつぼ３は
取付ねじ３ｃが突設された基台３ａと、前記ヒンジピン
２のピン２ａが嵌合されるパイプ３ｂを備えている。

このヒンジつぼ３は、取付ねじ３ｃを回転体４のフレー
ム４ａに穿設された取付穴４ｂに挿通させてナツト止め
される。

以上の取付構造は取付に際して、まずスロット２ｃ内に
各々挿通した各多角頭ボルト５，５のねじ軸部にワッシ
ャーを介してナツトを螺合させて当該多角頭ボルトをヒ
ンジピン２に緩やかに止めた状態にする。

次いで各多角頭ボルト５，５の頭部を各リップ溝ｉｆ、
Ｉｆの上方又は下方の端部から各々収嵌し、当該リップ
溝内を上下方向に摺動させてヒンジピン２を回転体４に
取付けられたヒンジつぼ３の高さ位置に調整して仮締め
する。

その後に支持体１と回転体４の位置関係に応じてヒンジ
ピン２を左右方向に摺動させ、回転体４に固定されたヒ
ンジつぼ３の位置に一致するよう最終調整して多角頭ボ
ルト５，５に対する本締めをする。

前記の位置決めされたヒンジピン２のピン２ａには、ヒ
ンジつぼ３のパイプ３ｂを嵌合させ、回転体４を支持体
１に回動自在に装着させる。

装着後にヒンジピン２にはヒンジつぼ３を介して回転体
４の荷重を受けるが、ヒンジピン２のプレート２ｂは支
持体１の各リップ溝１ｅ、ｉｅ内に各々収嵌された多角
頭ボルト５，５によって複数個所で締結されているので
、当該プレー）２ｂが回動したリズリ落ちることがなく
強固に締結される。

すなわち、一方の多角頭ボルトによる締付部分を支点と
してプレート２ｂが回動しようとしても他方の多角頭ボ
ルトによる締付部分が回り止めとして作用する。

また、各多角頭ボルト５，５の受ける荷重が不均等でし
かもリップ溝１ｆに沿った鉛直荷重ではないので、ボル
トの頭部が各々リップ１１１ｆの内壁面に圧接してズリ
落ちが阻止される。

（考案の効果） 前記した実施例でも明らかなとおり、本考案の取付構造
によると、複数の各リップ溝とこれを横切るスロットの
各交差部に各々設けられた多角頭ボルトによってヒンジ
ピンの取付位置を上下および左右を自由に調整すること
ができる。

また構成部品は、引抜加工で容易にできるリップ溝付の
支持体と六角ボルト等の汎用の多角頭ボルトおよびスロ
ット付のプレートを取付けたヒンジピンであって、製作
および組立てが極めて簡単で且つ安価である。

しかも回転体の荷重を受けるヒンジピンが回動したリズ
リ落ちることなく支持体に対して強固に装着される等の
効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は建物用ヒンジの
取付構造全体の分解斜視図、第２図は要部組立状態の斜
視図である。 符号の説明、１・・・・・・支持体、１ａ・・・・・・
本体、１ｂ、ｌｃ・・・・・・補強板、１ｄ・・・・・
・仕切板、１ｅ・・・・・・開口、１ｆ・・・・・・リ
ップ溝、２・・・・・・ヒンジピン、２ａ・・・・・・
ピン、２ｂ・・・・・・プレート、２ｃ・・・・・・ス
ロツト、３・・・・・・ヒンジつぼ、３ａ・・・・・・
基台、３ｂ・・・・・・パイプ、３ｃ・・・・・・取付
ねじ、４・・・・・・回転体、４ａ・◆・・◆・フレー
ム、 ４ｂ・・・・・・取付穴、 ５・・・・・・多角類ボ ルト。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 支持体１には縦方向に延在する開口１ｅ、１ｅを備えた
   複数の各リップ溝ｉｆ、Ｉｆが所定間隔で並設され、こ
   れら各リップ１ｉｌｆ、ｉｆ内には六角ボルト等の汎用
   の多角頭ボルト５，５の頭部が各々収嵌されると共に、 そのねじ軸部を前記リップｉｌｆ、Ｉｆの開口ｌｅ、ｌ
   ｅから各々突出させて上下摺動自在に係合せしめ、前記
   支持体１に取付けられるヒンジピン２には前記各開口１
   ｅ、ｌｅを横切る方向へ延在するスロット２Ｃが穿設さ
   れたプレート２ｂが設けられ、該プレート２ｂのスロッ
   ト２Ｃ内に前記多角頭ボルト５，５の各ねじ軸部を各々
   挿通させると共に、ナツトを螺合させて左右摺動自在に
   係合せしめ、前記した各リップ溝Ｉｆ、ｉｆとスロット
   ２ｃの各交差部に各々設けられた各多角頭ポルト５，５
   で縦横の取付位置調整を可能にしたことを特徴とする建
   物用ヒンジの取付構造。