JPS6040421Y2 - 壜容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ラムネ等の炭酸飲料水を収納する加圧壜容器
に関するものであって、堰本体の立脚姿勢を安定せしめ
ると共に、堰本体の開封を簡単に達威し得るようにした
ものである。

炭酸飲料水収納用の加圧環体のうちには、炭酸飲料水の
圧力を利用し、堰体内に抜は出し不能に収納されたガラ
ス等の球体によって開口部を密封する手段がとられるも
のがあり、堰体の開口は、打栓によって開口部に位置す
る球体を収納液による圧力に逆らって下方に押し下げる
ことによって達成する。

しかしながら、別部品として単に打栓゛としての機能し
か果さないものを各堰体ごとに個々に付属せしめること
は煩瑣であるのみならず不経済であり、或いは打栓を予
め用意しておくことも不経済で紛失してしまう虞れがあ
る等、甚だ不都合であった。

また、最近では、このような炭酸飲料を収納する加圧環
体を、その重量を軽減させて取扱いが有利であるように
するためにガラス材料ではなく、合成樹脂材料で製造す
るようになってきているが、合ｔｊ、ｍ脂により加圧環
体を成形する際に問題となるのは、合成樹脂材料がガラ
ス材料に比べて柔いものであり、これがため堰体の内圧
によって成形された合皮樹脂堰体の一部が不正に膨出変
形する不都合の生じる恐れがあることであった。

この不都合の発生を未然に防止すべく、堰体の構造を耐
内圧性の高いものする必要があり、このため堰体の自立
機能の喪失と云う犠牲をはらって耐内圧強度の高い半球
殻状に底部を膨出させた堰本体を製造し、この堰本体の
底部に自立機能を持たせるための別個に成形されたベー
ス体を組付は固定する構成が利用されている。

この上記した従来の合皮樹脂製耐内圧堰体は確かに軽量
であり、耐内圧強度も充分であるのであるが、前記した
打栓に関する種々の問題は以前と未解決のままであった
。

本考案に係る壜容器は、上記従来の欠点、不都合を解消
するべく考案されたものであって、収納内容液の圧力に
より球体を介して口部を密封鎖する堰本体の下部に有底
板部形状のベース体を着脱自在に嵌め込んで堰本体の安
定を図ると共に、上記ベース体を取外して堰本体の口部
にかぶせ、ベース体の底板中心部に立設した押圧筒部を
口部内に侵入させて球体を内圧に逆らって下方に押し下
げて開口するようにしたものであり、以下本考案の一実
施例を図面に従って説明する。

先ずブロー成形される合成樹脂製の堰本体１は、胴部２
の上端に肩部３を介して注出口筒４を立設した有底筒形
状であり、底部５は半球状に下方に膨出しており、胴部
２の下端の直径は当該底部５上端の直径よりもやや大き
く、従って胴部２と底部５との連続部には段部６が形成
されている。

そして上述の注出口筒４の外周面には螺条７が刻設され
、また内周面上端は削切されて段部８が形成されている
。

また注出口筒４には有頂板短筒形状のキャップ体９がか
ぶせられるが、当該キャップ体９の周壁１０内面には上
記注出口筒４の螺条７に螺合する螺条１１が刻設されて
いて、注出口筒４に組付くようになっており、また頂板
１２には注出口＠４の内径よりも直径の小さい注出口１
３が開口している。

そして、注出口筒４上端部にあって、キャップ体９の頂
板１２と注出口筒４の段部８とによって形成されるリン
グ形状の空間には、注出口筒４及び注出口１３の内径よ
りも小さい内径を有する弾性材によるシールリング１４
が嵌め込まれてあり、更に堰本体１内には注出口筒４の
内径よりも小さくシールリング１４の内径よりも大きい
直径を有するガラス等による球体１５が抜は出し不能に
収納され、後述するように、収納する内容液の圧力によ
りシールリング１４に下方より押付けられるものとなっ
ている。

次に堰本体１下部に嵌め込まれる符号１６はベース体で
あって、比較的硬質の合成樹脂等で成形された有底筒形
状である。

即ちベース体１６は、外周壁１７と内周壁１８とより戊
る二重壁構造であって、外周壁１７の外径は胴部２下端
の外径とほぼ等しく、また内径は底部５上端の外径とほ
ぼ等しく、外周壁１７上端が段部６に当接する態様でベ
ース体１６は堰本体１下部に着脱自在に嵌め込まれるこ
とになる。

一方、上記内周壁１８の内径は、前述のキャップ体９の
外径よりやや大きく、該内周壁１８上端は、ベース体１
６が堰本体１下部に嵌め込まれた状態で、球弧状となっ
た底部５下面に当接するようになっている。

また、ベース体１６の底板１９は、中心に向かってやや
内方に傾斜した円錐形であって、中心部には、前述のシ
ールリング１４の内径よりも小さい外径を有し、キャッ
プ体９の頂板１２上端からシールリング１４に押付けら
れて上方に僅かに突出している球体１５の上端までの間
隔よりも十分に長い高さを有する押圧筒部２０が立設さ
れている。

なお、底板１９には十字状に補強溝２１が設けられてい
る。

さて、本考案に係る壜容器は以上説明したような構成と
なっている。

それゆえ、従来よりとられている手段により堰本体１内
にラムネ等の炭酸飲料水を注入して倒立させれば、球体
１５はシールリング１４に押付けられて注出口１３を封
鎖し、堰本体１を正立させても、内容液の圧力により球
体１５はシールリング１４に食い込む如くして押圧保持
され、堰本体１の密封が達成維持されるのである。

そしてこの堰本体１の正立状態で、堰本体１の底部５は
半球状となっているもののベース体１６が嵌め込まれて
いるので、ベース体１６の外周壁１７上端が段部６に当
接すると共に内周壁１８上端が底部５下面に当接して堰
本体１を夫々支持することになり、堰本体１は安定姿勢
を保持することが出来る。

次いで堰本体１の開口は、ベース体１６を堰本体１より
取外して反転姿勢にして堰本体１上部にかぶせ、ベース
体１６を上方より押し下げることにより達成される。

即ちベース体１６の内周壁１８の内径は、キャップ体９
の外径よりも僅かに小さい程度であるので、ベース体１
６はキャップ体９にガイドされる如くして堰本体１上部
に嵌り込む。

この際、ベース体１６の底部１９中心部に立設された押
圧筒部２０は、注出口１３内に侵入して、シールリング
１４から僅かに上部が突出した球体１５の上端に当接し
、更にベース体１６を下方に押圧すると、押圧筒部２０
がキャップ体９の頂板１２上端から球体１５上端までの
間隔よりも十分に長い高さを有しているので、堰本体１
内の内圧に抗して球体１５を押圧して内部に落下させ、
注出口筒４の開封が遠戚されるのである。

この場合、ベース体１６は二重壁構造となっていて底板
１９には補強溝２１が設けられているので、上記押圧に
よって底板１９が変形することはなく、下方への押圧力
が押圧筒部２０を介して球体１５に確実に伝達されるこ
とになる。

このように、本考案は、ベース体１６がその外周壁１７
の上端を段部６に当接させるだけでなはなく、内周壁１
８の上端をも底部５の下面に当接させて板本体１の底部
５に組付けられるので、ベース体１６の板本体１に対す
る組付き姿勢および組付き強度が安定して得ることがで
き、これによってベース体１６による板本体１の起立姿
勢保持が極めて安定したものとすることができる。

また、板本体１の開封は、このベース体１６によって簡
単に遠戚できるので、従来のように、壜容器とは別個に
打栓を用意する必要が全くなく、これによって打栓を壜
容器とは別個に用意しなけれはならないことによる種々
の問題を解消することができる。

さらに、このベース体１６による板本体１の開封作業に
際しては、内周壁１８が押圧筒部２０の注出口１３内へ
の侵入動作のガイドをすることになるので極めて円滑に
遠戚できることになり、かつこの板本体１の開封の際に
は、板本体１は必ず手に持たれる状況にあるので、ベー
ス体１６を取外すことによる壜容器の一時的な自立機能
の喪失は何ら問題となることはない。

以上の説明から明らかな如く、本考案による壜容器は、
合成樹脂製の耐内圧環体の軽量、大量生産の安易さ、安
全性等の利点をそのまま維持しなから打栓機能部分を一
体的に設けることができ、これによって打栓に関する種
々の不都合を解消して極めて便利なものであり、また打
栓機能を有するベース体の構造により、ベース体が板本
体に着脱自在になっているにもかかわらず、ベース体に
よる板本体の起立姿勢保持が安定していると共に、板本
体の開封操作が行ない易い等多くの優れた効果を発揮す
るものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る壜容器の一部断面正面図である。 １・・・・・・板本体、２・・・・・・胴部、３・・・
・・・肩部、４・・・・・・注出口筒、５・・・・・・
底部、９・・・・・・キャップ体、１３・・・・・・注
出口、１４・・・・・・シールリング、１５・・・・・
・球体、１６・・・・・・ベース体、１７・・・・・・
外周壁、１８・・・・・・内周壁、１９・・・・・・底
板、２０・・・・・・押圧筒部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 堰本体１の胴部２上端に立設された注出口筒４にシール
   リング１４と頂板１２に注出口１３を開口したキャップ
   体９とを組付け、前記堰本体１内に挿入した球体１５を
   堰本体１の内圧により前記シールリング１４に押圧する
   ことによって前記堰本体１の密封を達成保持する壜容器
   において、底部５を半球状に突出した構造とし、該底部
   ５と前記胴部２との間に段部６を形成した堰本体１と、
   底板１９の外周端から上端を前記段部６に当接させて前
   記底部５に嵌装される外周壁１７を立設すると共に該外
   壁１７の内側に上端を前記底部５下面に当接させた前記
   キャップ体９外径よりも大きい内径を有する内周壁１８
   を立設し、さらに前記底板１９の中心部に、前記注出口
   １３０径よりも小さい外径を有し、前記キャップ体９上
   端から密封位置にある前記球体１５上端までの間隔より
   も大きい高さの押圧筒部２０を立設したベース体１６と
   から戊る壜容器。