JPS604000Y2 - 送風機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は空気輸送装置に用いられる輸送用空気源たる送
風機に関する。

従来の空気輸送装置に用いられる送風機はケーシング内
に高速に回転する羽根を設けて構成されている。

しかし、従来の送風機にあっては空気等気体を圧縮して
送り出すものであるため、送風機の内部に固形物を通過
させる構造となっていない。

したがって、送風機の内部に輸送物を通過させることは
できない。

そのため、輸送物の混入しない空気のみを圧縮して送り
出さねばならず、空気輸送系統に供給機や排出機を必要
とし、更に輸送物の形状や材質等に制約がある等の欠点
を有していた。

本考案の目的は、空気を圧縮して送り出すと共に空気に
混在する固形輸送物も変形破砕して輸送物を空気輸送し
易い状態にして送り出すことのできる送風機を提供する
ことにある。

本考案は、送風機の羽根車の羽根の外周近傍に輸送物を
変形、破砕することのできる衝撃片を取り付けることに
より空気を圧縮して送り出すとともに空気に混在する固
形輸送物も変形破砕して輸送物を空気輸送し易い状態に
して送り出そうというものである。

以下、本考案の実施例について説明する。

第１図には、本考案の一実施例を示す送風機の全体構成
図が示されている。

図において、ケーシング１の架台２は床等に固定するよ
うになっており、ケーシング１の上方には吐出口８が形
成されている。

このケーシング１内には羽根車５が回転軸３によって回
転するように構成されている。

この回転軸３は第２図に示す如く架台２に固定されてい
る軸受４によって支持されており、この回転軸３の端部
に羽根車５が固着されている。

また、この羽根車５はケーシング１内で回転可能に構成
されており、ケーシング１には、カバー６がボルトによ
って固定されており、このカバー６の側面中央部に吸入
ロアが設けられている。

また、羽根車５は第３図に示す如く側板９と羽根１０と
によって形成されており、従来のものに比して板厚を厚
く強固に形成されている。

また、羽根１０の外周近くには、第３図に示す如く短冊
形の衝撃片１３が取付けられている。

次にこの衝撃片１３の取付構造について説明する。

第４図に示すように羽根１０の外周近傍の側面にガイド
ピン１２を溶接、ボルト等で固定する。

ガイドピン１２は、角柱部１２Ａとその先端に形成され
た円柱部１２Ｂとから構成され、この角柱部１２Ａに於
いて羽根１０に固定され、円柱部１２Ｂに短冊形の衝撃
片１３の一端を回転自由にはめ込む。

ガイドピン１２の円柱部Ｂの端部には抜出し防止用カラ
ー１４をピン１５によって固定しである。

このような構成を有するものであるから、吸込ロアから
空気と共にケーシング内に入った固形輸送物は、羽根車
５の羽根１０と衝撃片１３によって固形物に衝撃を与え
て吸入した固形物を切断・変形破砕して吐出口８から吐
出するように作用する。

また羽根車５の回転に伴い衝撃片１３に遠心力が働き、
この力によって固形物に衝撃・せん断を与えて切断変形
破砕を行う。

更に羽根車５と衝撃片１３とは一体構造ではないので、
破砕時に羽根車５には衝撃力が作用せず、従って羽根車
５は損傷しない。

従って、本実施例によれば、従従来空気輸送が困難であ
った金属片やプラスチック等のスクラップ等を供給機を
使用しないで直接吸引して送風機の内部を通過させて、
以後圧送して分離機で輸送物と空気を分離した輸送物を
排出機を用いず取出し輸送することができる。

以上説明したように、本考案によれば、空気を圧縮して
送り出すとともに空気に混在する固形輸送物も変形破砕
して輸送物を空気輸送し易い状態にして送り出すことが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す送風機の全体を示す正面
図、第２図は第１図の側面図、第３図は本考案の実施例
を示す送風機の羽根車の正面図、第４図は第３図の羽根
車の一部拡大断面図である。 １・・・・・・ケーシング、５・・・・・・羽根車、７
・・・・・・吸入口、訃・・・・・吐出口、１０・・・
・・・羽根、１２・・・・・・ガイドピン、１３・・・
・・・衝撃片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数の羽根を有する羽根車をケーシング内で回転させる
   ことによって空気を送る送風機において、上記羽根車の
   羽根の外周近傍に固形物を破砕するための短冊形の衝撃
   片を設け、該衝撃片はその一端を羽根車の羽根に回転自
   在に取付たことを特徴とする送風機。