JPS603995Y2 - 冷媒圧縮機 - Google Patents

冷媒圧縮機

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JPS603995Y2
JPS603995Y2 JP1977100527U JP10052777U JPS603995Y2 JP S603995 Y2 JPS603995 Y2 JP S603995Y2 JP 1977100527 U JP1977100527 U JP 1977100527U JP 10052777 U JP10052777 U JP 10052777U JP S603995 Y2 JPS603995 Y2 JP S603995Y2
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suction
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compressor
temperature
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尚三 中山
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株式会社豊田自動織機製作所
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【考案の詳細な説明】 本考案は冷媒圧縮機の改良に関するものであり、特に冷
凍回路の負荷が減少した場合に、圧縮室への冷媒吸入孔
の開口面積を自動的に減少させ、冷媒ガス温度の過度の
低下を防止し得るようにした圧縮機に関するものである
冷凍回路においては一般にコンデンサとエバポレータと
の間に膨張弁が設けられ、負荷の大小に応じてこの膨張
弁の開度を調節することによって冷媒流量をコントロー
ルすることが行なわれているが、負荷が小さくエバポレ
ータ内の圧力が過度に低下すると、エバポレータの温度
が下がり過ぎ、エバポレータの外壁に氷が付着し、空気
の流れが悪化してしまう。
これを防止するために従来は、(1)エバポレータを通
過した空気温度が一定値以下になった場合には圧縮機と
駆動源との間に設けられた電磁クラッチを切る方法、ま
たは(2)エバポレータの出口に蒸発圧力調整弁を設け
てエバポレータ内圧力が一定値以下に下がることを防止
する方法が行われていた。
しかし前者はクラッチの断続の頻度が高くクラッチ寿命
が短かくなり、またクラッチ接続ゐ度に駆動源の負荷が
急増する欠点があった。
特に冷媒圧縮機が車両空調用である場合には車両のエン
ジン負荷が急増することとなって走行フィーリングが悪
化する不具合が生ずる。
これに対して後者はクラッチの断続が不用であるためこ
のような欠点は解消されたが、従来の蒸発圧力調整弁は
エバポレータの出口に取付けられていたため、蒸発圧力
調整弁から圧縮機に至るまでの配管および圧縮機内に設
けられた吸入室を始めとする各空室およびこれ等をつな
ぐ通路においては、低負荷時にお・いて前記蒸発圧力調
整弁が絞られ、そこより圧縮機に至るまでの間の冷媒の
圧力が非常に低くなり、その結果冷媒ガスの温度が低下
し、(圧力2atgで温度5〜10℃の冷媒は、圧力カ
0.5atgニ下ると温度は−15〜−20°Cとなる
)配管および圧縮機との温度差が大きくなる傾向があっ
た。
温度差が大きければそれだけ冷媒ガスが配管周囲の大気
から無駄に吸収する熱量が増大し、さらに圧縮機外面か
ら大気中に放熱されるはずであった熱をも冷媒ガス吸収
してしまうこととなり、その結果冷凍サイクルの成績係
数が低下するのみならず、圧縮機の焼付きにつながり易
い冷媒過熱度の上昇をも招来することとなって好ましく
ない。
つまりシリンダボア内に吸入される前にすでに多量の熱
を吸収して過熱度が高くなっている冷媒ガスをシリンダ
ボア内で圧縮すると、たとえば、圧縮機の吸入弁の直前
において、圧力が1.5atgで温度が約5℃の冷媒は
シリンダボア内で圧縮され圧力が15atgで温度が約
80°Cとなるのに対し、圧力がo、 5atgで比較
的多量の熱量を吸収して約0℃となった冷媒は圧縮され
て、圧力が15atgで温度が90℃となるがごとく、
吐出冷媒ガス温度が高くなり、ブローバイガスを介して
各摺動部が過熱され、それが焼付を招来することとなり
、またシリンダボアおよび吐出室周辺の温度が非常に高
くなるのに対し、通路、吸入室の周辺等低温の冷媒ガス
によって冷却される部分は温度上昇が少なく、画部分の
間に大きな温度差が生じて軽量化め゛ためにアルミ材を
多く使用した圧縮機においては、歪が顕著に現われて悪
影響を及ぼすということも従来装置の欠点の一つであっ
た。
なお、実公昭47−16835号公報において、冷媒圧
縮機の吸入口付近にバイメタルに支持された開閉弁を設
け、吸入冷媒ガスの温度が高いときには開閉弁が吸入口
の開口度を大きく保っているが、吸入冷媒ガスの温度が
低くなるとバイメタルの変形に基づいて開閉弁が吸入口
の開口度を減少させるようにすることが提案されている
しかし、この場合にも開閉弁によって開口度が変えられ
る吸入口は圧縮室から遠く離れた位置に配設されている
ため、吸入口の開口度が小さく制限された場合には上記
従来例において蒸発圧力調整弁が絞られた場合と同様な
問題が発生することを避は得ない。
ま゛た、開閉弁はほぼ冷媒ガスの流れの方向に移動して
吸入口の開口に接近・離間することにより吸入口の開口
度を変化させるようにされているため、冷媒ガスの動圧
に抗して開閉弁を正確な位置に安定して保持し、かつ、
振動を防止するために剛性の高いバイメタルや開閉弁を
使用する必要があり、コストおよび重量が増大すること
を避は得ない。
本考案は上記従来技術の欠点を除去することを目的とし
てなされたものであり、その要旨とするところは、複数
の圧縮室とそれら複数の圧縮室に対して共通にそれら圧
縮室と隔壁を隔てて形成された吸入室とを備え、隔壁を
貫通して形成された複数の吸入孔を経て吸入室から各圧
縮室へ冷媒ガスを吸入して圧縮する冷媒ガス圧縮機にお
いて、吸入孔の各々を少なくとも一部ずつ覆う複数の遮
板部を一体的に備えた吸入開口制御板を前記隔壁の吸入
室側の面上を移動可能に設けるとともに、吸入室内にベ
ローズ、バイメタル等吸入冷媒ガスの圧力または温度の
変化に基づいて変形する変形部材を配設し、その変形部
材の一端を前記隔壁に対して位置固定とするとともに、
他端を吸入開口制御板に直接または他部材を介して間接
に、かつ吸入冷媒ガスの圧力または温度の低下に伴って
前記遮板部の各々が吸入孔の開口面積を減少させる方向
性を以て吸入開口制御板に連結した点にある。
以下本考案を車両空調用の斜板式冷媒圧縮機に適用した
場合を例として図面に基づいて詳述する。
第1図および第2図において、1はシリンダブロックで
あり、シリンダブロック1に設けられた複数個のシリン
ダボア2にはそれぞれピストン3が摺動可能に嵌合され
ており、このピストン3は回転軸4に対して一定角度傾
斜して固定され回転軸4と共に回転する斜板5によって
、シュー6およびボール7を介して駆動される。
シリンダブロック1の両端はフロントハウジング8およ
びリヤハウジング9によって覆蓋されており、シリンダ
ブロック1と両ハウジング8,9との間にはバルブプレ
ート10が挾持されている。
ハウジング8,9とバルブプレート10との間の空間は
、ハウジング8,9と一体的に形成された隔壁11によ
ってそれぞれ吸入室12と排出室13とに分離されてい
る。
シリンダブロック1の両側に設けられた二個の吸入室1
2は、シリンダブ陥ツク1に設けられた吸入通路14に
よって互に連通させられており、この吸入通路14はエ
バポレータよりの配管(図示せず)に連通させられると
ともに、斜板室15にも連動させられている。
二個の排出室13もまたシリンダブロック1に設けられ
た排出通路16によって互に連通サセられるとともに、
コンデンサへの配管に連通させうしている。
前記バルブプレート10は吸入室12と圧縮室としての
シリンダボア2とを仕切る隔壁として機能するものであ
るが、このバルブプレート10を厚さ方向に貫通して吸
入孔18が形成されており、この吸入孔18のシリンダ
ボア2側の開口端に吸入弁17が設けられている。
同様にバルブプレート10のシリンダボア2と排出室1
3とを仕切る部分には排出弁19を有する排出孔20が
設けられており、排出弁19のリフト量はストッパ27
によって規制されるようになっている。
上記吸入孔18の吸入室12側の開口端には吸入開口制
御板(以後単に制御板という)21が設けられている。
制御板21は円環部21aと、その外周に放射状に吸入
孔18と同数(本実施例においては三個)だけ形成され
た遮板部21bとから成り、円環部21aにおいてノ1
ウジング8,9の内面中央部に突設されたボス部22に
回転可能に嵌装されている。
すなわちボス部22の先端部には第3図に拡大して示す
ような小径部22aが設けられており、制御板21はこ
の小径部22aに回転可能に嵌合されるとともに、段付
面22bとバルブプレート10との間に僅かな間隔を残
して挟まれているのであり、それによって制御板21は
バルブプレート10の吸入室12側の面に沿って回転し
、各遮板部21bが各吸入孔18の吸入室側開口端の周
縁部に摺接しつつ移動し得るようになっている。
なおボス部22は切欠22cを有し、ボス部22内の空
室23は吸入室12と連通している。
制御板21は吸入室12内の圧力変動に伴って伸縮する
ベローズ24によって作動させられる。
すなわち、第4図に示すようにバルブプレート10に固
定されたブラケット25にはベローズ24の一端が固定
されてバルブプレート10に対して位置固定とされる一
方、ベローズ24の他端はリンク26を介して間接的に
制御板21の連結部21cに連結されており、ベローズ
24の内部には一定圧力の気体(真空を含む)が封入さ
れているため、吸入室12内の冷媒圧力が増減するに従
ってベローズ24が伸縮し、制御板21がボス部22の
周りに回転させられるのである。
制御板21が回転させられれば、遮板部21bの吸入孔
にかかる部分の面積が変動し、その結果吸入孔18の開
口面積が増減することとなる。
吸入室12の圧力変動と吸入孔18の開口面積変動との
関係は、ベローズ24自体のばね定数を変えることによ
って比較的自由に変更し得るが、必要ならば遮板部21
bまたは吸入孔18の形状を任意に選定することによっ
て更に自由に変更することが可能となる。
上記構成の圧縮機を含む冷凍回路(車両空調回路)にお
いて、負荷が大きく圧縮機の吸入圧力が高いときには、
ベローズ24は収縮しており、制御板21の遮板部21
bは吸入孔18にはかかっておらず、吸入孔18は全開
状態にある。
しかし負荷が小さくなり、冷凍回路中の膨張弁が絞られ
て圧縮機の吸入圧力が低くなった場合には、ベローズ2
4が伸張し、制御板21が第2図において時計回りに回
転させられ、遮板部21bが吸入孔18の一部を閉塞す
るに至り、吸入孔18の開口面積が自動的に減少させら
れることとなる。
その結果圧縮機の吸入効率が低下し圧縮行程における仕
事量が減少して所要動力が低減する。
このように本実施例においては、冷媒ガスの流量が少な
い場合には、冷媒ガスの流れがシリンダボア2に吸入さ
れる直前において絞られることとなるため、エバポレー
タ内のみならずエバポレータと圧縮機とを接続する配管
、斜板室15、吸入通路14および吸入室12内におい
ても一定圧力以下に下がることが防止される。
すなわち従来のようにエバポレータの出口に蒸発圧力調
整弁を設ける場合には、冷媒ガス流量が減少したとき冷
媒ガスは蒸発圧力調整弁通過後に膨張し、低温となって
から圧縮機に流入していたのに対し、本実施例において
は吸入室12までは一定圧力以上に保たれることとなる
のであり、そのため冷媒ガスの温度が従来程低下せず、
配管、吸入通路14等から冷媒ガスに流入する熱量を従
来より少なくし得るのである。
その結果冷凍回路の成績係数が向上することとなる。
しかも冷媒ガスは制御板21によって開口面積を減少さ
せられた吸入孔18を通過後最終的に膨張して温度が低
下するため、シリンダボア2の壁面を効果的に冷却し、
また続く圧縮行程においても冷媒ガスの温度が従来程高
くはならず、その結果特に高温となり易いシリンダボア
2周辺の過熱が防止されることとなる。
以上詳述したように本実施例の圧縮機は全体として温度
上昇を低く抑制されるとともに高温の部分と低温の部分
との温度差が緩和されることとなり、焼付きの発生が防
止され、また熱歪も低く抑えられ得ることとなるのであ
る。
なお過熱度が低く押えられるためシリンダボア2から斜
板室13へのブローバイガスの温度が低下し、また熱伝
導によってシリンダブロック1やピストン3から斜板室
に伝えられる熱量が減少する結果、斜板室13の温度が
低下することも焼付き防止上好ましい現象の一つである
また、同一の負荷に対して圧縮機の回転数が上昇(エン
ジンの回転数が上昇)すれば、当然吸入側冷媒圧力が低
下するが、この場合にもベローズ24が伸張して圧縮機
の吸入効率を低下させるため、低圧回路内の冷媒ガス圧
力がほとんど変化しないことも本実施例の特徴の一つで
ある。
本考案の別の実施例を第5図に示す。
本実施例においてはベローズ30が密閉容器31内に収
容されている。
密閉容器31内は真空とされているのに対し、ベローズ
30内部の空室32は管路33.50,51およびコネ
クタ52を介して図示しない外部管路によってエバポレ
ータと連通させられているため、ベローズ30はエバポ
レータ内の圧力が高くなれば伸張し、逆に低くなれば収
縮する。
ベローズ30の底板34にはロッド35が立設されてお
り、ロッド35は密閉容器31を貫通して外部に突出し
、先端をリンク36を介して制御板21の連結部21c
に連結されている。
ロッド35は密閉容器31に対して軸方向に摺動可能で
あり両者間の気密はOリング37によって保持されてい
る。
従って冷凍回路の負荷が大きくエバポレータの・圧力が
高い場合には、ベローズ30が伸張し、制御板21の遮
板部21bは第5図において実線で示すように吸入孔1
8から外れた位置にあり、吸入孔18は全開状態にある
しかし冷凍回路の負荷が低下してエバポレータ内の圧力
が低下した場合には、ベローズ30が収縮し、制御板2
1は第5図において二点鎖線で示す位置まで回転させら
れ、遮板部21bが吸入孔18の一部を閉塞させる。
従って冷媒ガスの流れはこの部分で絞られることとなり
、冷媒ガスの流量が小さい場合にも、制御板21より前
の回路内においては冷媒ガス圧力が一定値以上に保たれ
、本考案の目的が遠戚され得るのである。
なお本実施例においてはベローズ内部の空室32をエバ
ポレータに連通させたが、これは、吸入室内の圧力によ
ってベローズを伸縮させる前述の方式は、該吸入室内の
圧力は圧縮機起動時に一時的に低下するため、制御板2
1が閉じる方向に回転し、吸入効率が一時的に低下する
こととなり、その結果圧縮機起動時に駆動源であるエン
ジンに急激な負荷変動を与えず車両の走行フィーリング
を低下させないこととなるという意味では望ましいもの
であるが、圧縮機の潤滑を冷媒ガスと共に循環する潤滑
オイルに頼っている場合には、起動時における冷媒ガス
流量の低下は潤滑不足につながり易く好ましくないから
である。
このような場合には、本実施例のごとくベローズ内部の
空室32を吸入室よりも起動直後における圧力低下が少
なく、かつ回復の早いエバポレータ(図示せず)等に連
通させることが推奨されるのである。
本考案の更に別の実施例を第6図に示す。
本実施例は冷凍回路の負荷が小さくなり、圧縮機に吸入
される冷媒ガスの温度が低下したことをバイメタルによ
って検知し、それに基づいて制御板21の開閉を行なお
うとするものである。
バイメタル41は一端をブラケット42によってバルブ
プレート10に固定されており、他端をリンク43を介
じて制御板21の連結突起21dに連結されている。
バイメタル41は吸入通路14から吸入される冷媒ガス
の温度変化を感知してバルブプレート10の板面に平行
な方向に湾曲し、制御板21を回転させる。
冷凍回路の負荷が大きく、圧縮機に吸入される冷媒ガス
の温度が高い間はバイメタル41および制御板21は第
6図において実線で示す状態にあり、吸入孔18は全開
している。
冷凍回路の負荷が減小し、膨張弁が絞られてエバポレー
タ内の圧力が低下すれば、圧縮機に吸入される冷媒ガス
の温度が低下し、それにつれてバイメタル41が第6図
に二点鎖線で示す向きに湾曲する。
その結果制御板21が第6図において時計回りに回転さ
せられ、遮板部21bが吸入孔18の一部を閉塞するた
め、冷媒ガスの流れはここで絞られることとなり、冷媒
ガス流量が少ない場合にも制御板より前の回路において
は冷媒ガスの圧力が一定値以上に保たれ、本考案の目的
が遠戚されるのである。
なお付言すれば以上の説明はすべて吸入孔の開口面積を
減少させることのみによつ、低負荷時におけるエバポレ
ータ温度の下がり過ぎを防止することとして行なったが
、負荷が極端に小さい場合には制御板21の最大変位量
をストッパによって制限することにより、エバポレータ
圧力の一定値以下への低下を許し、その結果生ずる温度
低下を検知して従来通り圧縮機の電磁クラッチを切るよ
うにすることも可能である。
また本考案の適用対象は斜板式圧縮機に限定されず、あ
らゆる種類の冷媒圧縮機にも同様に本考案を適用するこ
とが可能であり、同様の効果が得られる。
本考案は以上詳記したように、冷凍回路の負荷が低下し
た場合には、それに伴う吸入冷媒ガスの圧力または温度
の低下に基づいて変形するベローズ、バイメタル等の変
形部材によって作動させられる吸入開口制御板によって
各吸入口の開口面積が自動的に減少させられ、吸入効率
が低下する冷媒圧縮機を提供するものであって、従来の
ようにクラッチを頻繁に断続させることも、また蒸発圧
力調整弁を設けることもなく、低負荷時におけるエバポ
レータの温度の下がり過ぎを防止することを可能とする
効果を生ずるものである。
しかも、吸入開口制御板は圧縮室と吸入室とを仕切る隔
壁に形成された吸入孔の吸入室側の開口端に設けられる
ものであり、圧縮室に吸入される直前まで一定圧力以上
に保たれているため、従来に比較して温度低下が少なく
、圧縮機に至るまでの配管や圧縮機内の通路壁等から無
駄な熱を吸収することが少ない。
従って冷凍回路の成績係数が向上する効果が生ずるので
ある。
また冷媒ガスは、低負荷時においてはシリンダポアに吸
入されるとき最終的に膨張し、温度が低下してシリンダ
壁を冷却し、しかも圧縮工程後の最高温度も従来より低
く抑えられるため、シリンダボア周辺の温度上昇が少な
く、焼付きが発生し難くなる効果も生ずるのである。
また冷媒ガスの吸入通路周辺の温度低下が従来に比較し
て少ないため、前記シリンダボア周辺の温度低下と相俟
って圧縮機内部の温度差を従来より減少させることとな
ることも本考案の見逃し得ない効果の一つである。
また、吸入開口制御板が圧縮室と吸入室とを仕切る隔壁
の吸入室側の面に沿って移動し、各遮板部が吸入孔の吸
入室側開口端の周縁部に摺接しつつその開口端の開口面
積を変化させるようにされているため、冷媒ガスの流れ
に基づいて各遮板部に作用する動圧は隔壁によって直接
的に受けられることとなり、遮板部は安定に所定の位置
を維持することが可能であり、吸入開口制御板をそれほ
ど剛性の高いものとする必要がない。
さらに、吸入開口制御板は複数の吸入孔の開口面積を変
えるための複数の遮板部を一体的に備えており、かつ、
1個のベローズ、バイメタル等の変形部材によって作動
させられるようになっているため、複数の圧縮室の冷媒
ガス吸入弁を各圧縮室に極めて近接した位置において規
制しながらそのための装置が簡単なもので済み、安価に
目的を達し得る利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例を示す正面断面図である。 第2図は第1図における■−■断面図であり、第3図は
第1図における■部拡大図である。 第4図は第2図におけるIV−IV断面図である。 第5図は本考案の別の実施例における第4図に相当する
図であり、第6図は本考案の更に別の実施例における第
2図に相当する図である。 1ニジリンダブロツク、2ニジリンダボア、3:ピスト
ン、4:回転軸、5:斜板、6:シュー、7:ボール、
8:フロントハウジング、9:リヤハウジング、10:
バルブプレート、11:隔壁、12:吸入室、13:排
出室、14:吸入通路、15:斜板室、16:排出通路
、17:吸入弁、18:吸入孔、19:排出弁、20:
排出孔、21:制御板、22:ボス部、24:ベローズ
、26:リンク、30:ベローズ、31:密閉容器、3
5:ロッド、36:リンク、41:バイメタル、42ニ
ブラケツト。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 複数の圧縮室とそれら複数の圧縮室に対して共通にそれ
    ら圧縮室と隔壁を隔てて形成された吸入室とを備え、前
    記隔壁を貫通して形成された複数の吸入孔を経て前記吸
    入室から各圧縮室へ冷媒ガスを吸入して圧縮する冷媒ガ
    ス圧縮機において、前記吸入孔の各々を少なくとも一部
    ずつ覆う複数の遮板部を一体的に備えた吸入開口制御板
    を前記隔壁の前記吸入室側の面上を移動可能に設けると
    ともに、前記吸入室内にベローズ、バイメタル等吸入冷
    媒ガスの圧力または温度の変化に基づいて変形する変形
    部材を配設し、その変形部材の一端を前記隔壁に対して
    位置固定とするとともに、他端を前記吸入開口制御板に
    直接または他部材を介して間接に、かつ吸入冷媒ガスの
    圧力または温度の低下に伴って前記遮板部の各々が前記
    吸入孔の開口面積を減少させる方向性を以て前記吸入開
    口制御板に連結したことを特徴とする冷媒圧縮機。
JP1977100527U 1977-07-27 1977-07-27 冷媒圧縮機 Expired JPS603995Y2 (ja)

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