JPS6039608Y2 - 能力切替装置つきマニホ−ルド - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は能力切替装置つきマニホールド、特に、瞬間湯
沸器を併設した密閉燃焼型風呂釜用のマニホールドに関
するものである。

この種の瞬間式湯沸器を併設した密閉燃焼型風呂釜等に
使用されるマニホールドは、一般に能力切替装置の無い
ものが使用されている。

しかし、瞬間湯沸器を使用したときがスバーナよりでる
ガスの燃焼によって加熱される熱交換器に供給される水
の温度は夏季と冬季ではかなりの温度差があるため、能
力切替装置がない場合には、夏季においては給湯される
湯はかなりの高温となり、沸き過ぎて適温の湯を得るた
めには大量の水を流さねばならず、従って低温の湯を少
量供給することは困難であり、また冬季には水量を少な
くしないと適温の湯が得られないという問題がある。

能力切替装置を備えたマニホールドの場合には上記の如
き問題はないが、能力切替は瞬間式湯沸器側のみに必要
であるから、浴室内の浴槽と風呂釜の配置上の違いから
、左側に湯沸器、右側に風呂釜を内蔵したガス風呂釜用
と、その反対に左側に風呂釜、右側に湯沸器を内蔵した
風呂釜用とのタイプの異なるマニホールドをそれぞれ準
備しなければならず、それだけコスト高になるという問
題がある。

本考案は、前記の如き従来技術の問題点を改善し、瞬間
式湯沸器の能力切替装置つきのマニホールドであって、
湯沸器が右側用でも左側用でも兼用することのできるマ
ニホールドを提供せんとするものである。

以下、本考案の能力切替装置つきマニホールドの一実施
例を添付図面について説明する。

図において、１は筒状をなすマニホールド本体で、該マ
ニホールド本体１内のガス通路をほぼ中央部で隔壁１ａ
にてガス通路１ｂおよびＩＣに区画し、その隔壁１ａの
近傍に前記ガス通路１ｂ。

１ｃに連通ずるガス流入口１ｄおよび１ｅを突設させ、
前記各ガス流入口１ｄ、ｌｅと反対側の壁に前記各ガス
通路１ｂ、ｌｃと連通ずる複数のノズル２および３をそ
れぞれ突設させている。

Ａは前記マニホールド本体１の一端へパツキン４を介し
て取着される能力切替装置、６は前記マニホールド本体
１の他端へパツキン５を介して取着される補助マニホー
ルドで、何れもマニホールド本体１と同様に筒状をなし
、かつ、マニホールド本体１に対しその左右何れの側に
も組付けることができるようにする。

すなわち、マニホールド本体１の両端に組付用フランジ
Ｉｆ、Ｉｇを形成すると共に、その双方のフランジに同
一規格のネジ孔１ｈを設け、能力切替装置Ａおよび補助
マニホールド６の一端に夫々前記マニホールド本体１の
組付用フランジと同様の構成よりなる組付用フランジ８
’、６’を形威し、これらの組付用フランジを介して能
力切替装置Ａおよび補助マニホールド６をマニホールド
本体１の左右何れの側にも組付けることができるように
する。

前記補助マニホールド６の組付用フランジ６′の他端側
はメクラ蓋７で封止され、かつ前記マニホールド本体１
のノズル２，３と同一軸線上に単数または複数のノズル
３′が突設されている。

次に前記能力切替装置Ａの構成を説明する。

８は筒体で、該筒体８の一端は開放され、他端には弁孔
８ａが開設されると共に前記ノズル２，３と同一軸線上
に所要数のノズル２′が突設され、前記マニホールド本
体１の一端に前記パツキン４および弁桿ガイド９を介し
て取着される。

１０は前記筒体８の開放端をパツキン１１を介して閉塞
する蓋体で、該蓋体１０の中央部に穿孔１０ａおよびシ
ールリング溝１０ｂとが開設されている。

１２は弁桿で、前記筒体８の軸芯上に摺動自在に貫装さ
せ、一端は前記穿孔１０ａを貫通して後述する従動片２
０の腕部２０ａに当接され、前記シールリング溝１０ｂ
に装着されたシールリング１７で支持され、他端は前記
弁桿ガイド９で支持されている。

１３は前記弁桿１２に固着された弁体で、後述するスプ
リング１６の付勢により、前記筒体８に開設された弁孔
８ａを常に閉弁するよに気密的に着座している。

１６は前記筒体８内で前記弁桿１２に嵌挿されたスプリ
ングで、一端は前記筒体８の弁孔８ａを有する内壁面に
当接し、他端は前記弁桿１２に挿入され止め輪１５で位
置づけられた座金１４に当接して挟持されている。

１８は前記蓋体１０に適宜に取着された取付板、２０は
従動片で、前記取付板１８に回動自在に枢支した支点ピ
ン１９に固定され、該従動片２０の腕部２０ａは常に前
記弁桿１２と当接されている。

２２は主動カムで、前記従動片２０と摺動自在に係合さ
れるように操作軸２１に適宜な方法で固定すると共に、
前記操作軸２１は回動自在に前記取付板１８に適宜な方
法で取付けられている。

本考案による能力切替装置つきマニホールドは上述のよ
うな構成であるから、例えば第２図に示すように、マニ
ホールド本体１を隔壁１ａにて区画された左側のガス通
路１ｂを湯沸器用、右側のガス通路１ｃを風呂釜用とし
た場合、浴室内の浴槽と密閉燃焼型風呂釜の配置上の違
いから、左側に風呂釜、右側に湯沸器を内蔵する密閉燃
焼型風呂釜の場合には、第３図に示すように、マニホー
ルド本体１に対し、能力切替装置Ａと補助マニホールド
６とをそれぞれ左右および天地逆にして組着けるだけで
使用することができる。

以上述べた密閉燃焼型風呂釜において、湯沸器を夏季な
どの湯沸能力を小さくして使用したい場合には、操作軸
２１を回動させて従動片２０の摺動部２０ｂを主動カム
２２の下死点に当接させる。

このようにすると、能力切替装置Ａに具備された弁体１
３がスプリング１６の付勢により閉弁状態となり、ガス
流入口１ｄより供給されたガスは前記ガス通路１ｂへ流
出されるが、弁孔８ａへのガス流出が阻止されているた
め、ガスは前記マニホールド本体１に突設されたノズル
２のみから噴出される。

（第１図イおよび第２図参照）また、湯沸器を冬季など
の湯沸能力を大きくして使用したい場合は、前記操作軸
２１を回動させて前記従動片２０の摺動部２０ｂを主動
カム２２の上死点に当接させる。

このようすると、従動片２０の腕部２０ａに当接する弁
桿１２を前記スプリング１６の付勢に抗して移動させ、
弁体１３を開弁状態にし、前記ガス通路１ｂに供給され
たガスは筒体８へも流出され、前記マニホールド本体１
および筒体８にそれぞれ突設されたノズル２および２′
の双方からガスが噴出される。

（第１図口参照） 風呂釜を使用する場合は、ガス流入口１ｅから供給され
たガスはガス通路ＩＣへ流出されると共に、前記マニホ
ールド本体１の一端に取着された補助マニホールド６に
もガスが供給されて前記マニホールド本体１および補助
マニホールド６にそれぞれ突設されたノズル３および３
′の双方からガスが噴出される。

したがって、各ノズルと同数のバーナ（図示せず）を対
設させて置けば、湯沸器側のバーナ（ノズル２および２
′に対設する）は全部が燃焼する場合と一部が燃焼する
場合との二通りの状態が可能であり、これにより能力切
替が行なわれる。

第３図に示すように能力切替装置Ａと補助マニホールド
６とをマニホールド本体１に対し左右逆に取付けた場合
も前記と同様にして湯沸器側の能力切替えが行なわれる
。

以上実施例について説明したように、本考案によれば、
切替装置つきマニホールドであって、しかも、浴室内の
浴槽と風呂釜の配置上の違いにより湯沸器が右側にある
場合でも左側にある場合でも、能力切替装置および補助
マニホールドの組替えにより共通に使用することができ
る効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の能力切替装置つきマニホールドの能力
切替装置部の弁開閉状態を示し、イは同閉弁状態の断面
図、口は同開弁状態の断面図である。 第２図は全体構成を示す一部切截正面図、第３図は第２
図と逆のタイプに組立てた状態を示す正面図である。 １・・・・・・マニホールド本体、１ａ・・・・・・隔
壁、１ｂ、１ｃ・・・・・・ガス通路、１ｄ、１ｅ・・
・・・・ガス流入口、２，２′、３，３′・・・・・・
ノズル、４．５．１１・・・・・・パツキン、６・・・
・・・補助マニホールド、７・・・・・・メクラ蓋、８
・・・・・・筒体、９・・・・・・弁桿ガイド、１０・
・・・・・蓋体、１０ａ・・・・・・穿孔、１０ｂ・・
・・・・シールリング溝、１２・・・・・・弁桿、１３
・・・・・・弁体、１４・・・・・・座金、１５・・・
・・・止め輪、１６・・・・・・スプリング、１７・・
・・・・シールリング、１８・・・・・・取付板、１９
・・・・・・支点ピン、２０・・・・・・従動片、２０
ａ・・・・・・腕部、２０ｂ・・・・・・摺動部、２１
・・・・・・操作軸、２２・・・・・・主動カム、Ａ・
・・・・・能力切替装置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 両端を開口した筒状のマニホールド本体と、該マニホー
   ルド本体と同様の筒状の能力切替装置および補助マニホ
   ールドとよりなり、前記マニホールド本体のほぼ中央部
   を隔壁にて左右のガス通路に区画すると共に、その各区
   画ガス通路にそれぞれガス流入口と複数のノズルとを突
   設し、さらに該マニホールド本体の両端にそれぞれ同−
   構成よりなる組付用フランジを形威し、他方、前記能力
   切替装置には所望数のノズルを突設し、かつ該能力切替
   装置の一端に前記マニホールド本体の何れの端部フラン
   ジにも組付は可能な組付用フランジを構成すると共に他
   端部を密閉し、かつ、その組付用フランジの部分に外部
   から操作し得る開閉弁を設け、前記補助マニホールドに
   は少なくとも１つのノズルを突設し、その一端には前記
   マニホールド本体の何れの端部フランジにも組付は可能
   な組付用フランジを形成すると共に他端部を密閉し、前
   記能力切替装置と前記補助マニホールドとをそれぞれ組
   付用フランジを介してマニホールド本体の両端に組付け
   、そのマニホールド本体に対する能力切替装置と補助マ
   ニホールドとの組付けを左右逆に組付は可能に構威しこ
   とを特徴とする能力切替装置つきマニホールド。