JPS6039549B2

JPS6039549B2 - 包装袋

Info

Publication number: JPS6039549B2
Application number: JP765878A
Authority: JP
Inventors: 祥二横小路; 和久星野
Original assignee: Toppan Printing Co Ltd
Current assignee: Toppan Inc
Priority date: 1978-01-26
Filing date: 1978-01-26
Publication date: 1985-09-06
Also published as: JPS54103183A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は−１９６ｏｏの低温度で血液、あるいは血液中
の一成分を保存するために使用する血液保存用または使
用する血液保存用または輸送用包装袋に関する。

更に詳しくは、本発明は、 ‘ａ｝内層が四フツ化エチレンーェチレンコポリマ一
、四フツ化エチレン一六フツ化プロピレンコポリマー、
またはパーフロロアルコキシ樹脂より成り、【ｂ｝外
層がポリエチレンナフタレート、架橋ポリエチレン。

ポリ四フッ化エチレン、パーフ。ロアルコキシ樹脂、ま
たは四フッ化エチレン−六フツ化プロピレンのうちの一
種の樹脂で、かつ１内層の樹脂よりも融点の高い樹脂よ
り成る。血液保存用包装袋に関し、一１９６℃の低温下
においても脆性による破袋が生じず、充分実用に耐える
と共に、製造が容易であり、軽量で、透明性に優れてい
る。従来血液用容器としてガラス、ポリ塩化ビニル、ポ
リプロピレン製のもの等がある。

しかし近年、輸血に際しても、必要成分、たとえば赤血
球だけの成分輸血が医学上好ましく、また血液の供給の
問題などから、血液（必要成分）を長期間保存しておい
て、必要な時あるいは緊急時にこのストックしておいた
血液を使用するということが一部行なわれてきている。

しかし血液の長期保存は常温下では難しく、低温が要求
され、液化炭酸を使用（気化温度一９０℃）したり、更
に好ましくは液体窒素（気化温度一１９がｏ）を用い、
この液体中に血液容器を保存しておく手段がとられてい
る。これに用いる血液用容器として、前記の各種容器は
ガラスは割れ易く、ポリ塩化ピニル、ポリプロピレン製
のものは一１９６つ０の低温には耐性を有せず、ほんの
僅かな衝撃によっても亀裂を生じ、使用に耐えない。そ
こで、この冷凍血液用容器としてステンレススチール製
のものが試験的に用いられてきたが、ステンレススチー
ル製のものは低温耐性は有するが、封織が難しく血液が
漏れやすい。あるいは、冷凍保存中に液体窒素が容器中
に流入するなどの欠点を有し、更に透明性がないため使
用時に血液の状態がわかりにくいなどの欠点を有する。
本発明は以上のような事情に鑑みてなされたもので、一
１９６℃の低温下においても脆性による破袋が生じず、
製造と使用が容易であり、軽量で、しかも透明性に優れ
て解凍前に内部の血液又は血液の成分（以下単に血液と
呼ぶ）の状態を知ることのできる血液保存用の包装袋を
提供することを目的とする。すなわち本発明は内層、外
層、及び必要に応じて他の中間層を有するシートより成
る血液保存用包装袋において（ａ｝内層が四フッ化エ
チレンーエチレンコポリマー、四フツ化エチレン−六フ
ツ化プロピレンコポリマー、またはパーフロロアルコキ
シ樹脂より成り、【ｂ）外層がポリエチレンナフタレー
ト、架橋ポリエチレン、ポリ四フッ化エチレン、パーフ
ロ。

アルコキシ樹脂、または四フッ化エチレン−六フッ化プ
ロピレンのうちの一種の樹脂で、かつ内層の樹脂よりも
融点の高い樹脂より成る。ことを特徴とする包装袋であ
る。以下詳細に本発明を説明する。

本発明の包装袋は上記の内層及び外層の二層より成るシ
ート（第２図）か、又は内層と外層との間に他の中間層
を有するシート（第３図）から形成される。

まず内層は四フツ化エチレンーェチレンコポリマー、四
フツ化エチレン−六フツ化プロピレンコポリマー、また
はパーフロロアルコキシ樹脂より形成される。

これらの樹脂はいずれも耐低温性を有し、一１９６℃の
低温において、通常の取扱いで血液保存用包装袋が受け
る衝撃や、あるいは予測可能な程度の不慮の事故による
衝撃によって破壊することかない。また内層の樹脂は血
液保存時に直接血液と接するため、毒性のない衛生的な
ものが要求されるが、この点も上費己の樹脂は十分満足
する。

また水蒸気の透過率も小さい。以上の樹脂は単層のフィ
ルムに形成することもできるが、この単眉フィルムはヒ
ート・シール性あるいは自己接着性が悪く、ヒート・シ
ールが困難である。

また本発明において外層はポリエチレンナフタレート、
架橋ポリエチレン、ポリ四フッ化エチレン・パーフロロ
アルコキシ樹脂、または四フツ化エチレン−六フツ化プ
ロピレンのうちの１種の樹脂で、かつ内層の樹脂よりも
融点の高い樹脂より形成される。

内層に使用する樹脂、及び外層に使用する樹脂の融点は
以下の通りである。

四フッ化エチレンーエチレンコポリマー２６０〜２
７ぴ０四フツ化エチレン−六フツ化プロピレンコポリマ
− ２７０〜２８ぴ０パーフロロア
ルコキシ樹脂３０９０ポリエチレンナ
フタレート２７守○架橋ポリエチレ
ン（但し軟化点は９０〜１１０℃であるが、架橋されて
いるため融点はない）ポリ四フッ化エチレン
３２び○好ましくは外層の樹脂の融点は内層
の樹脂の融点より母ｅｇ以上高い。

最も好ましい内層と外層の組合わせは、内層の樹脂、４
フッ化エチレンーェチレンコポリマー、外層の樹脂、架
橋ポリエチレンである。

内層の４フッ化エチレンーェチレンコポリマーは耐低温
性が特に優れ、また外層の架橋ポリエチレンは常温が特
に柔軟であるため、袋体の加工時に空気が混入すること
がない。またこの両者の積層物は、内層と外層との融点
に大きな差があるため、ヒート・シールが特に容易であ
る。この内層及び外層の樹脂はィソシアネート系、ポリ
ウレタン系、ェポキシ系等の耐低温性、耐熱性を有する
接着剤で鮎り合わせることにより上記の積層シートを得
ることができる。

この積層シートを内層面が互に接するように重ね合わせ
、注出口、注入口を除く周囲をヒート・シールし、更に
必要な浮世口用部材、注入口用部材を付備すれば血液保
存用包装袋となる。

ヒート・シールは内層の樹脂の融点より高い温度で、か
つ外層の融点より低い温度で行なわれる。

このためヒート・シールは容易に可能であり、更に意外
なことには、内層に使用する樹脂の単層のフィルムでは
ヒート・シールが難かしかった温度で良好にヒート・シ
ールできるのである。また本発明の別の態様によれば、
上記の内層と外層との間に、架橋ポリエチレン、ポリ四
フッ化エチレン一六フツ化ポリプロピレン、またはパー
フロロアルコキシ樹脂より成る中間層を有するヒートを
用いて包装袋を得ることができる。内層と中間層、中間
層と外層はそれぞれィソシアネート系、ポリウレタン系
、ェポキシ系等の耐熱性、耐低温性の接着剤により鮎り
合わせることができる。またヒート・シールも上記と同
一の方法によって行なうことができる。また内層と外層
との間にアルミニウムより成る中間層を設けることもで
きるが、アルミニウムは透明性を損ねるため、一部分の
みに設けられるのでなくてはならない。

包装袋全体にアルミニウムを用いると、解凍前に内部の
血液の状態を知ることができないのである。また特にア
ルミニウムを中間層として用いると、冷凍及び解凍を均
一に短時間に行なうことができる。アルミニウム層とし
て、例えばアルミニウム箔が使用できる。また本発明の
内層、外層、中間層のいずれかあるいはそれ以上を着色
することもできるが、一般に着色は解凍前に包装袋内部
の血液の状態を正しく知ることを妨げる。

このため、着色は一部分に限るべきである。着色しない
部分は無色透明か、せいぜい無色半透明の状態を保つこ
とができる。また、シートが厚くて熱の伝導を妨げて冷
凍及び解凍に多くの時間を要すると、内容物の、例えば
血球等の破損が大きくなる。このため、上記の二層のシ
ートより成る包装袋も、あるいは中間層を有する包装袋
も、シートの厚さはなるべく薄いものが好ましい。実用
的には、各層の厚さが０．０１〜０．１側である。以上
詳細に述べたように、本発明の包装袋はヒート・シール
の容易なシートを用いるため、容易に得ることができ、
しかも一１９６℃の低温下でも内容物が流出したり、あ
るいは水蒸気が流出入することもない。

また毒性もなく、衛生面においても十分満足できるもの
である。また無色透明、あるいはせいぜい無色半透明の
包装袋なので、解凍前に血液の良不良を確認できる。

従来の血液用容器で保存された血液は解凍前に血液の良
不良を確認できなかったため、用意した血液が使用直前
まで使用できるのか否か分らなかったが、本発明の包装
袋によれば用意する時点で確認でき、従って不良の血液
を輸送すること等の事故が生じない。以下実施例により
本発明を説明する。

実施例１片面をコロナ放電処理した厚さ０．０５０側の架橋ポリ
エチレンフィルムと片面をコロナ放電処理し、更にポリ
エステルィソシアネート系の接着剤縦ノで塗布した厚さ
０．０７物腕の四フッ化エチレンーェチレンコポリマー
フィルムを貼り合せ、２層の積層フィルムを得た。

これを熱封織し、輸血用袋を得た。この袋に赤血球を充
填し、一１９６ｑ０に１年間冷凍保存し、解凍使用した
が赤血球成分の変化もなく、また取り扱いに於いて袋の
変質、破損は全くなかった。その他の物性については以
下に示す。

実施例２厚さ０．０１物のボリ四フツ化エチレン樹脂フィルムと
、厚さ０．０５物蚊の両面をコロナ放電処理した架橋ポ
リエチレン樹脂フィルムと、厚さ０．０５０肌の片面コ
ロナ放電処理した四フツ化エチレンーェチレンコポリマ
ー樹脂フィルムを実施例１と同機に貼り合せ、三層の積
層フィルムを得た。

これを熱封級し、輸血用袋を得た。物性については以下
に示す。実施例１実施例２比較例水蒸気透過率５．６３．２１
１．０（テイ秋・２４ｈｒ・ｌａｔｍ）溶出物夢頭験１
）（松）１３１．５１．０〃２）
異常をし同左同左〃３）〃〃
〃強熱残分（％）０．０８０．０９０
．０９重金属言鏡験Ｐｂ・Ｃａ検出せず同左
同左但馬塩（一１９６℃）良良破
砕テスト４）｛１｝日本薬局法による過マンガン酸カ
リ消費量■ 炭酸ナトリウムによる溶出物試験‘３｝
クエン酸による溶出物試験なお、適正な条件でのィンパルスシールにより袋体と為
したもののヒートシール強度は、四フッ化エチレンーェ
チレンコポリマーフィルム単体０．０７０肋厚では２０
０雌／１５肋、実施例１では３５００ｇ／１５肋、実施
例２では３８０雌／１５側であった。

■ 液体窒素（一１９６０Ｃ）中での突き刺しテスト比
較例は軟貿塩化ビニル製血液パックであり、低温におい
て脆性が著しいのがわかる。

このように本発明の包装袋は十分なる低温物性を有する
ものであり、冷凍血液保存用容器に用いれば、極めて優
れた結果が得られるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の血液用包装袋の１つの形態を示す平面
図、第２図および第３図は本発明の包装袋の層構成を示
す断面図である。１……注入口、２……注出口、３……熱封繊部、４・・
・・・・外層、５・・・・・・内層、６……中間層。第１図第２図第３図

Claims

【特許請求の範囲】１内層、外層、及び必要に応じて他の中間層を有する
シートより成る血液保存用または輸送用包装袋において
（ａ）内層が四フツ化エチレン−エチレンコポリマー
、四フツ化エチレン−六フツ化プロピレンコポリマー、
又はパーフロロアルコキシ樹脂より成り、（ｂ）外層
がポリエチレンナフタレート、架橋ポリエチレン、ポリ
四フツ化エチレン、パーフロロアルコキシ樹脂、または
四フツ化エチレン−六フツ化プロピレンのうちの一種の
樹脂で、かつ内層の樹脂よりも融点の高い樹脂より成る
、ことを特徴とする包装袋。２外層と内層との間に、ポリエチレンナフタレート、
架橋ポリエチレン、パーフロロアルコキシ樹脂、または
四フツ化エチレン−六フツ化プロピレンコポリマーより
成る中間層を有することを特徴とする特許請求の範囲第
１項記載の包装袋。３外層と内層との間に、部分的にアルミニウムより成
る中間層を有することを特徴とする特許請求の範囲第１
項又は第２項記載の包装袋。