JPS6039427B2 - エアレススプレ−ノズル - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は噴霧孔と渦巻室とを有するチップボディ内に切
欠溝と起渦溝を有するチップを隊着した渦巻発生用のエ
アレススプレーノズルに関する。

従来、チップの外側部に螺旋状の切欠溝を設け、このチ
ップを磯霧孔を有するチップボディ内に筋着したものは
よく知られており、この螺旋溝の角度、深さ、あるいは
チップボディの曙霧孔形状等を種々変えた各種エアレス
スプレーノズルが存在する。しかしながら、従来のこの
種ェァレススブレ−ノズルは贋霧孔より噴射された渦流
は、平面的に発生せず螺旋溝の溝加工、チップボディと
チップとの欧合加工が切欠溝相互間の位置並びに寸法精
度等の均一性に依存する度合が極めて大きく、それ故チ
ップボディの渦巻室に噴射する液の相互干渉が起こり、
低圧力下では大きい頃霧角を生じないという欠陥がある
。

特に圧力の変化によって噴霧角が著しく変化するという
欠点がある。本発明は、上記従来の欠点を解決しようと
するものであり、例えば５ｋ９／ｃ〆以下の低圧力から
高圧力まで噴霧角を略一定に維持しうると共に、蹟霧角
を９０ｏ以上に保持しうるエアレススプレーノズルを提
供するにある。

本発明者等は、上記目的を達成するため種々の実験、考
察を重ねた結果、本発明は次の如き構成を有する。即ち
噴霧孔と渦巻室とを有するチップボディと該チップボデ
ィ内に鉄着されるチップとから構成されたエアレススプ
レーノズルにおいて、前記チップ側面は複数の功欠溝を
有すると共に、該チップ底部には、前記チップボディの
渦巻室に開口する起渦溝が穿設され、前記切欠溝と起渦
溝とが連絡してなるエアレススプレーノズルに関するも
のである。本発明によれば、渦流の発生を出来るだけ平
面的に起こさせることが出来、且つ起渦溝を通過した液
体は渦巻室において相互に干渉することなく効率的に頃
霧孔に導出されることとなる。

以下図面により本発明の実施態様を詳述する。

第１図、第２図は従来のェアレススプレーノズルを示し
たもので、その縦断面図である。第１図において、チッ
プボディ１に頃霧孔２と渦巻室３が設けられ、直筒形チ
ップ４に螺旋溝５が穿設されている。

かつ螺旋溝５は通常２乃至３本の複数溝となっている。
加圧された液体はチップボディ１のチャンバー６から螺
旋溝５を通り渦巻室３で渦流を発生し、贋霧孔２から噴
射される。一方第２図は、チップが円錐形チップ７に傾
斜溝８を穿設したもので、液体の流通経路は第１図に説
明したとおりである。上記従来のエアレススプレーノズ
ルにあっては、直筒形チップ４にせよ円錐形チップ７に
せよいずれも該チップの外側面に切欠溝が設けられてい
るにすぎず、この切欠溝が則チップボディの渦巻室に蓮
適しているということである。

つまり、チップボディ上部のチャンバー６における液体
圧力が渦巻室の渦流形成に著しく影響を与えやすいとい
う形態をとっているのである。しかして、第３図は本発
明のェアレススプレ−ノズルの一実施態様を示す縦断面
図であり、チップボディ９に噴霧孔１０、及び渦巻室１
１からなりチップ１２が鉄着されている。

ところで、該チップ１２の側面は、第４図に示す如く切
欠溝１４が３箇所設けられていると共に、この切欠溝１
４以外はチップボディ９の内壁面に密着し液体は切欠溝
１４を通過することとなる。更に、本発明におけるチッ
プ１２は、その底部において起渦溝１３が穿設されてい
る。該起渦溝１３はチップボディ９の渦巻室１１にその
終端部が閉口している。そして、前記切欠溝１４と起渦
溝１３とはチップ１２の側面及び底部において夫々連絡
する。第５図は、チップ１２の底部を示す下面図であり
、起渦溝１３が３本穿設されていることを示している。
これら３本の起渦溝は、渦巻室１１の上端部において閉
口するよう構成されており、第６図においてその関係を
示している。この錫合起渦溝１３は渦巻室１１の上端部
において接線方向に閉口するように穿設する方が好まし
い。さて、加圧された液体は、チップボディ９のチャン
バー１５からチップ１２の側面に設けられた切欠溝１４
を通って真直ぐ渦巻室１１に向う。

しかし、従来のノズルと異なり、チップボディ９の内壁
面に沿った液体の流れは直ちに渦巻室１１に入ることな
くチップ１２の底部に設けられた起渦溝１３によって大
きくその流れ方向を変えられこの起渦溝１３を通った後
、該起渦溝１３の終端部において閉口している渦巻室１
１において噴出されるのである。噴出された液体は渦巻
室１１内で渦流を形成しつつ階霧孔１０より噴射される
。このようにして得られた頃霧液体は、チャンバー１５
の圧力変化の影響を受けることなく、起渦溝１３によっ
て一定の圧力に制御された噴射力を有せしめることにな
る。前記起渦溝１３は切欠溝１４との連結部溝深さより
徐々に終端部に向い浅くある方が好ましく８：７ｏ〜１
ｏｏの傾斜角がよい。

これは均整な渦流を発生させ易いからである。更にチッ
プ１２の底部は、第３図に示す如く平面であってもよい
が、渦巻室に向ってわずかに突出した凸状のテーパー角
度を持ったものでもよい。

本発明は上記の如き構成を有するから、従来の如き切欠
溝の位置不良による渦流の相互干渉もなく、渦流の力を
減衰させる要素も少ないので５ｋ９／仇以下の低圧力下
においても大さし、噴霧角を得ることが出来ると共に、
圧力の変化にもかかわらず略一定の頃霧角を維持するこ
とが出来る。

本発明は特に航空機、船舶、自動車等の燃料噴射ノズル
に優れた特長を有し、極めて産業上有効である。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は従来のェアレススプレーノズルの縦断
面図、第３図乃至第６図は本発明の一実施態様を示すも
ので、第３図は縦断面図、第４図は第３図のＡ−Ａ矢視
図、第５図はチップの底面図、第６図は第３図のＢ−Ｂ
矢視図である。 １，１…チップボディ、２，１０…階霧孔、３，１１・
・・渦巻室、４，１２・・・チップ、５・・・螺旋溝、
６，１５・・・チャンバー、１３・・・起渦溝、１４・
・・切欠溝。 第１図 第２図 第３図 第４図 第５図 第６図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 噴霧孔と渦巻室を有するチツプボデイと、該チツプ
   ボデイ内に嵌着されるチツプとから構成されたエアレス
   スプレーノズルにおいて、前記チツプ側面は複数の切欠
   溝を有すると共に、該チツプ底部には前記チツプボデイ
   の渦巻室に開口する起渦溝が穿設され、前記切欠溝と起
   渦溝とが連絡してなるエアレススプレーノズル。 ２ チツプ底部が平面又はチツプボデイの渦巻室に対し
   わずかに凸状のテーパー角度を有する特許請求の範囲第
   １項記載のエアレススプレーノズル。 ３ チツプ底部に穿設された起渦溝が、該起渦溝終端部
   に向つて徐々に溝深さを減少した特許請求の範囲第１項
   記載のエアレススプレーノズル。 ４ チツプ底部に穿設された起渦溝の方向が前記渦巻室
   上部壁面の接線方向に開口している特許請求の範囲第１
   項記載のエアレススプレーノズル。