JPS6038588Y2 - スクレ−パコンベア - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、破砕後の都市ごみなどの如く、中に比較的大
きな寸法の物質が混在している都市ごみを搬送するスク
レーパコンベアに関するものである。

〔従来の技術〕

従来より、形状及び物性の定まらない一般都市ごみを破
砕或いは篩分により密閉函路を通過し得る寸法の小片、
棒状物、小塊状物などとし、種々の形状、寸法、物性の
ものが混在した散状前として密閉函路を有するスクレー
パコンベアで水平輸送あるいは揚送を行っている。

その一例を第１図に示せば、供給部１より投入された、
内路６を通過し得る寸法の搬送物は戻り側チェノ３、ス
クレーパ５の間の通過落下し、搬送側チェノ４に取り付
けられたスクレーパ５′によって掻かれてチェノ４の進
行方向に搬送側函路６中に搬送されて排出口２より排出
され、一方搬送を終了した搬送側チェノ４は駆動装置８
によって駆動される駆動鎖車９で反転し、戻り側チェノ
３として戻り側函路７中を進行し、尾部の従動鎖車１０
で再び搬送側チェノ４に反転して搬送運動を行うように
なっている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

そして、その供給部１では搬送側チェノ４と戻り側チェ
ノ３の間隔が小なるためスクレーパ５及び５′の頂端面
同志の間隔Ｈも狭く形成されている。

従って、粉体または小径の粒体の搬送には支障ないが、
片、棒状物１２や塊状物等比較的形状の大なる搬送物の
搬送にあたっては支障が生じる。

例えば細長いものは幅や厚さが内路６の高さより小さけ
れば長さが囲路６高さより大であっても通過可能なので
供給部１から投入されるが、搬送側スクレーパ５′と戻
り側スクレーパ５との間（図中Ａ部参照）または搬送側
スクレーパ５′と搬送側囲路６の区画板１１との間（図
中Ｂ部参照）或いは搬送側スクレーパ５′と搬送側囲路
両側面との間や搬送側スクレーパ５′と搬送側囲路底面
との間で噛み込みを生じ、スクレーパ５，５′の損傷、
モータ又は動力伝達部の各部のオーバーロードによる損
傷、モータの停止、搬送チェノの破断などの事故を招く
おそれがあり、問題点となっていた。

これは細長いものに限って生じることではなく、全寸法
が囲路６高さより小なるものであっても同様であった。

本考案は、これら各部の噛み込み現象のうち、起こり易
く且つ起ると重大な支障となる部位への噛み込み即ち、
上下のスクレーパの間での噛み込みと搬送側囲路入口と
搬送側スクレーパとの間の噛み込みを防止することによ
って噛み込み現象の発生を少なくし、噛み込みによる支
障を少なくすることが可能なスクレーパコンベアを提供
することを目的とするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、供給部と排出部とがある囲路を区画板で搬送
側囲路と戻り側函路に区画し、側函路中にスクレーパを
有するチェ７を走行可能に配備して該スクレーパで都市
ごみを供給部から排出部へ搬送するスクレーパコンベア
において、前記搬送側囲路はその最小高さを前記スクレ
ーパ高さよりわずかに大きく形成し、前記都市ごみは該
搬送側囲路を通過しうるものであって、前記搬送側囲路
は、下端を内路底に沿わせて走行する前記スクレーパの
上端と前記区画板との間隔が供給部側から排出部側に向
かって徐々に小となって前記最小高さになるように形成
され、前記供給部では、搬送側囲路を下段に戻り側函路
を上段に開口すると共に戻り側スクレーパ下端と搬送側
スクレーパ上端との高さ方向の間隔を前記スクレーパ高
さより大としたことを特徴とするスクレーパコンベアで
ある。

なお、本明細書においては、′内路高さヨとは囲路横断
面における囲路底面と区画板との最短距離ヲいい、′ス
クレーパ高さヨとはスクレーパの囲路底面に沿った端と
対向する端との間隔をいう。

〔実施例〕

本考案を実施例につき図面を用いて説明すれば、都市ご
みは予め搬送側囲路２６の最小寸法部を通過しうる寸法
に破砕或いは篩分処理を受けた後、第２図及び第３図に
示す如く供給部２１より投入される。

投入された搬送物は戻り側チェノ２３の間を通過落下し
搬送側チェ７２４に取り付けられたスクレーパ２５′に
よって掻かれてチェ７２４の進行方向に搬送側囲路２６
中を搬送されて排出口２２より排出され、一方搬送を終
了した搬送側チェ７２４は駆動装置２８によって駆動さ
れる駆動鎖車２９で反転し、戻り側チェノ２３として戻
り側函路２７中を進行し、尾部の従動鎖車３０で再び搬
送側チェ７２４に反転して搬送運動を行う。

搬送側囲路２６は供給部側から排出部側に向かって徐々
に高さが低くなるように、即ち、供給部側開口において
区画板３１とスクレーパ２５′上端はかなりの隙間が生
じるように形成されているが、垂直あるいは急傾斜状態
の下流においてはスクレーパ２５′高さｈよりわずかに
大きな高さの最小高さとされていて搬送物の落下を防止
しである。

供給部２１にはこの搬送側囲路２６の最小高さ部位を通
過しうる大きさ即ち、スクレーパ２５′高さｈとほぼ等
しいかそれより小なる都市ごみが投入されるものであっ
て、供給部２１におけるスクレーパ２５．２５’の高さ
方向の間隔には該都市ごみ中に一部として含まれている
夾雑物の最大のものが挟み込まれないような最小限の挟
み込み防止寸法、即ち搬送側スクレーパ２５′上端と戻
り側スクレーパ２５下端との間隔Ｋをスクレーパ高さｈ
以上の構成としである。

即ち、大寸法夾雑物が木材、石、金属製品などの如く破
断抵抗が極めて大なるものであった場合には、間隔Ｋが
スクレーパ高さｈより小であるとスクレーパ２５，２５
′間に噛み込みをおこし支障を来すおそれが犬となるが
、間隔Ｋをスクレーパ高さｈより大にしておけば、片・
棒状物１２のように幅や厚さは高さｈより小さいが長い
ものや塊状物で最大寸法が高さｈより小なるものは間隔
Ｋが高さｈより大であるからスクレーパ２５に当たって
も押されて落ち、又は間隔の間を通過するので、Ｃ部に
おいてスクレーパ間の噛み込みを防ぐことができる。

またたとえＤ部に示す如くスクレーパ２５の高さｈより
も高い姿勢となることのあるｋの片状・棒状物１３が搬
送される場合でも搬送側囲路２６の区画板３１の先端部
に搬送側スクレーパ２５′の頂端面と接するかまたは僅
かの間隙ができるよう配列した弾性体で構成されたひれ
状帯等の掻き均し板１４によって片状・棒状物１３の頭
が掻き倒されて搬送側囲路の区画板３１の先端部とスク
レーパ２５′との間に噛み込むことなく搬送側囲路２６
中に挿入されることによって円滑な搬送を行わせること
ができる。

前記ならし部材１４としては弾性体や揺動体のように衝
撃を吸収し逃げが可能な部材を用いることが好ましい。

掻き均し板１４を設けず該部に空間が存在するのみでも
夾雑物の噛み込みを防止することができる。

即ち、区画板３１との間に噛み込みを起こすおそれのあ
る夾雑物は供給部２１の直下からスクレーパ２５′の上
端が区画板３１に近接するまでの距離（区画板３１とス
クレーパ２５′上端との間に隙間がある部分）をスクレ
ーパ２５′により搬送されている間に振動して自重によ
り均らされ、噛み込みを起こすことなく搬送されるもの
である。

〔考案の効果〕

本考案により、戻り側と搬送側とのスクレーパの間及び
区画板と搬送側スクレーパとの間に搬送物の一部が噛み
込むことを防ぎ、この噛み込みに起因するスクレーパ、
チェノ、動力伝達機構、モータなどのオーバーロードや
衝撃による破損やモータの停止などの支障を未然に防止
し、円滑で確実な搬送を可能とするスクレーパコンベア
をコンパクトな形で提供することができ、実用上、作業
性改善上極めて大なる効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のものの例を示す断面図、第２図は本考案
の実施例を示す断面図、第３図は第２図のＩ−Ｉ線断面
図である。 １．２１・・・・・・供給部、２，２２・・・・・・排
出口、３．２３・・・・・・戻り側チェノ、４，２４・
・・・・・搬送側チェノ、５，５’、２５，２５’・・
・・・・スクレーパ、６．２６・・・・・・搬送側囲路
、７，２７・・・・・・戻り側内路、８，２８・・・・
・・駆動装置、９，２９・・・・・・駆動鎖車、１０．
３０・・・・・・従動鎖車、１１，３１・・・・・・区
画板、１２・・・・・・片・棒状物、１３・・・・・・
片・棒状物、１４・・・・・・掻き均し板。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 供給部と排出部とがある内路を区画板で搬送側函路と戻
   り側函路に区画し、側函路中にスクレーパを有するチェ
   ノを走行可能に配備して該スクレーパで都市ごみを供給
   部から排出部へ搬送するスクレーパコンベアにおいて、 前記搬送側函路はその最小高さを前記スクレーパ高さよ
   りわずかに大きく形成し、前記都市ごみは該搬送側函路
   を通過しうるものであって、前記搬送側函路は、下端を
   内路底に沿わせて走行する前記スクレーパの上端と前記
   区画板との間隔が供給部側から排出部側に向かって徐々
   に小となって前記最小高さになるように形成され、前記
   供給部では、搬送側函路を下段に、戻り側函路を上段に
   開口すると共に戻り側スクレーパ下端と搬送側スクレー
   パ上端との高さ方向の間隔を前記スクレーパ高さより大
   とした ことを特徴とするスクレーパコンベア。