JPS6037962Y2 - 換気装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、家屋棟部に設けられる換気装置に関し、目的
とするところは、簡単にガタッキ無く取付けるとかでき
るとともに、効率の良い換気を行なうことができ、虫の
侵入や降雨時における水滴の浸入を防止することにある
。

以下に本考案の実施例を図面に基づき説明する。

第１図は、換気装置１が適用された家屋を示す斜視図で
あり該換気装置１は第２図に縦断面図で示すように、棟
下地板２と、棟包み板３と、化粧棟包み支持板４と、化
粧棟包み５と、この化粧棟包み５と支持板４との間に介
装されたスポンジ体１４とからなっている。

また、この換気装置１が設けられる家屋の棟部６は同図
に示すように背割りされている。

前記棟下地板２は、鉄板等の金属板を第３図Ａに示すよ
うに折曲げて形成されると共に、上面２ａに多数の換気
用孔７・・・が形成されたもので、該下地板両端２ｂ、
２ｃを野地板８，８と、ルーフイング等よりなる屋根材
９，９との間に挿入することによって前記背割りした棟
部６にまたがって設けられている。

棟包み板３は、鉄板等の金属板を折曲げて第３図Ｂに示
すように比較的高背で上端面３ａが開口した筒状に形成
したもので、下部に斜め外側方に延出した袴部３ｂ、３
ｂが形成されている。

また、前記上端開口３ａの縁部には外側方に折返えした
水切り片３ｃ、３ｃが形成されている。

この棟包み板３はその袴部３ｂ、３ｂが棟包み下板１０
．１０の外面を覆った状態で前記棟下地板２の上方に位
置され、袴部３ｂ、３ｂを棟包み下地板１０．１０に釘
着して固定されている。

化粧棟包み支持板４は鉄板等の金属板を第３図に示すよ
うに折曲げて形成したもので、前記棟包み板３の外側面
にリベット等で取付けられている。

この支持板４は棟包み板３の長手方向に適当間隔おきに
適数個取付けられている。

尚、この支持板４・・・の下端４ａ、４ａと前記袴部３
ｂ、３ｂとの間には空気の流通を許す程度の隙間１１，
１１が設けられている。

化粧棟包み５は、鉄板等の金属板を第３図Ｃに示すよう
に逆Ｕ字状に折曲して形成すると共に、外面を意匠効果
を高めるために適当な色に塗装したもので、前記棟包み
板３を外套した状態で支持板４に沿わせて設けられ、そ
の下端５ａ、５ａを支持板下端４ａ、４ａにボルト締め
する等して該支持板４・・・に取付は固定されている。

この化粧棟包み５と支持板４との間に弾力性のあるスポ
ンジ体１４が介装されている。

スポンジ体１４は、化粧棟包み５の成形バラツキにより
、化粧棟包み５の上部形状が支持板４の上部形状に合致
しない場合にその隙間を埋める隙間部材となり、化粧棟
包み５のガタッキを防止する。

また、このスポンジ体１４を介装することにより、化粧
棟包み５の下端５ａ、５ａをボルト締めするだけで、化
粧棟包み５の成形バラツキに関係なく化粧棟包み５の上
部を固定することができる。

さらに、化粧棟包み５がブリキ等で形成されている場合
には、このスポンジ体１４を介装させることにより化粧
棟包み５の振動を防止腰化粧棟包み５に当る雨音を低く
押え、かつ和らげることができる。

化粧棟包み５の内側面と前記棟包み板３の外側面との間
は支持板４・・・の折曲形状に基づいて、適当な大きさ
の空間Ａが形成されるが、この空間Ａを横切るように支
持板４・・・に沿って鉄板等のメツシュ１２．１２が張
設されている。

尚、第２図中１３．１３は母屋である。

この構成によれば、背割りした棟部６から棟包み板の袴
部３ｂ、３ｂと化粧棟包み５の下端との間の隙間１１．
１１にわたっては棟下地板２の換気用孔７・・・、棟包
み板上端開口３ａ及び前記空間Ａにて連通された換気路
Ｂが形成されるため、屋内の空気はこの換気路Ｂを通じ
て換気されることとなる。

この場合棟包み板３は比較的高背なので、煙突効果を生
じるし、また換気路Ｂの断面積は何等の制限なく大きく
とることができるので、効率高く、大容量の換気を行な
うことができる。

一方、換気路Ｂは棟包み板上端開口３ａを境にして上下
に折曲しているので、降雨時特に台風時における雨の浸
入が防止できると共に、換気路Ｂ中にメツシュ１２．１
２が張設されているので、微かな水滴の浸入をも効果的
に防止できるのである。

またメツシュ１２．１２によって虫の侵入も防止できる
。

尚、換気に煙突効果を生ぜしめるため棟包み板３の高さ
ｈｌとして、実施例では１２ｃｍ程度とし、また化粧棟
包み５の頂部までの高さｈ２は１５ｃｍ程度としている
。

更に換気路出口に相当する隙間１１゜１１の幅は１ｃｍ
程度としている。

次に第４，５図はそれぞれ本考案の他の各実施例を示し
たもので、これらは化粧棟包み５の意匠効果を更に高め
るためにその折曲形状が工夫されている。

即に、第４図に示す実施例では化粧棟包み５の上部５ｂ
を円形に折曲し、左右側部５ｃ。

５ｃを蛇腹状に折曲した構成の化粧棟包み５を用い、ま
た第５図に示す実施例では化粧棟包み５の高さを高く（
約１９ｃｍ） Ｌ、、左右側部を蛇腹状に折曲した構成
の化粧棟包み５を用いている。

また、これらの各実施例とも化粧棟包み５と支持板４・
・・との間に弾力性のあるスポンジ体１４を介在させて
いる。

これにより、化粧棟包み５のガタッキを防止し、化粧棟
包み５がブリキ等で形成されている場合には、雨音を低
く押えることができる。

他の構成は、第１の実施例に示した換気装置と同様であ
り、従って、効率の高い換気を行なうと共に、降雨時に
おける水滴の浸入および虫の侵入を確実に防止するとい
った作用効果を奏する。

以上説明したように、本考案の換気装置によれば、化粧
棟包みと支持板との間に弾性力のあるスポンジ体が介装
されているので、化粧棟包みの成形バラツキによる化粧
棟包みのガタッキを防止することができるとともに、化
粧棟包みの下端を支持板の下端にボルト締めするでけで
化粧棟包みの成形バラツキに関係なく化粧棟包みの上部
を固定することができる。

また、化粧棟包みがブリキ等で形成されている場合には
、スポンジ体により化粧棟包みの振動が防止され、化粧
棟包みに当る雨音を低くえかつ和らげることができる。

さらに、棟包み板と化粧棟包みとで換気路が形成されて
いるので、効率の良い換気を行ない得るとともに、降雨
時における水滴の浸入を防止できる。

さらにまた、メツシュが張設されているので、虫の侵入
を確実に防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の換気装置が適用された家屋の全体斜視
図、第２図は本考案の一実施例を示す縦断面図、第３図
Ａ、 Ｂ、 Ｃは本考案の各構成部品を示す斜視図、第
４図及び第５図はそれぞれ本考案の他の実施例を示す縦
断面図である。 ２・・・・・・棟下地板、３・・・・・・棟包み板、３
ａ・・・・・・開口、３ｂ・・・・・・袴部、４・・・
・・・化粧棟包み支持板、５・・・・・・化粧棟包み、
６・・・・・・背割りした棟部、７・・・・・・換気用
孔、８・・・・・・野地板、９・・・・・・屋根材、１
０・・・・・・棟包み下板、１１・・・・・・隙間、１
２・・・・・・メツシュ、Ａ・・・・・・空間、Ｂ・・
・・・・換気路。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 両端を野地板８と屋根板９の間に挿入させて背割りした
   棟部６にまたがって設けられ、上面に多数の換気用孔７
   ・・・を有した棟下地板２と、この棟下地板２の上方を
   覆い、下端の袴部３ｂ、３ｂが棟包み下板１０の外面を
   覆うように設けられた、比較的高背で上部が開口した筒
   状の棟包み板３と、数棟包み板３の外側に添って長手方
   向に適当間隔をおいて取付けられた複数個の化粧棟包み
   支持板４・・・と、棟包み板３を外套する状態で前記支
   持板に取付けられた化粧棟包み５とからなり、前記背割
   りした棟部６から棟下地板の換気用孔７・・・、棟包み
   板３の上部開口３ａ、棟包み板３と化粧棟包み５との間
   の空間Ａを経、化粧棟包み下端５ａ、５ａと棟包み板の
   袴部３ｂ、３ｂとの間の隙間１１を通じて外部に通じる
   換気路Ｂが形成され、前記棟包み板３と化粧棟包み５と
   の間の空間Ａに換気路Ｂを横切る状態でメツシュ１２．
   １２が張設されてなるもので、 前記化粧棟包み５と支持板４・・・との間に弾性力のあ
   るスポンジ体１４を介装させてなることを特徴とする換
   気装置。