JPS6037247B2 - 流量制御装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 近年宅地開発の進行につれて、洪水量が増加し、また、
低温地への宅地の進出により用水路の溢水による被害が
増加して来ている。

このような災害を禾然に防止するため用水路の要所には
放水工が設けられているが、用水使用時における放水路
への用水の流下を防止し、併せて洪水時には放水路へ放
水するため、従釆この放水工として角落しやスルースゲ
ートが用いられて来た。

これらの大半は手動であり、また電動化なされているも
のでも操作は人手に頼るのが通例である。また、中には
電気技術を応用して自動操作を行う試みもあるが、これ
とても、落雷や停電による事故を想定すれば万全とは云
い難い。したがって、本発明は一切の動力と操作も要せ
ずに放水門扉として社会的に要求される条件を充足する
放水流量の制御装置を提供しようとするものである。

幹線水路１内に一端を閉口し、他端を琴曲させて放水路
２内に開□し放水路側轡曲閉口端には４・孔３ａを有す
るサィフオン３と、該サィフオン３の項部に一端を開□
し、他端を幹線水路１の下流側方で、該幹線水路１に通
水口４をもって閉口する水位調節室５内に開□している
水位調節管６内で関口したサィフオンブレーカー７と、
前記水位調節管６の頂部に一端を閉口し、池端は放水路
２の下流側に閉口した吸気管８とから成る、流量制御装
置である。

−また、サィフオン３の頂部は、幹線水路１の計画水位
よりわずかに低く定められ、サィフオンブレーカー７の
水位調節管６側閉口端７ａは鋸状となっており、計画水
位附近に閉口している。

次に機能について説明する。常時は、幹線水路１内の水
位は低く、従ってサィフオン３からの溢流は無いので放
水路への放水を行なわない。

しかし、降雨によって水位が計画水位ａ附近に達すると
サィフオン３がサィフオン作用を開始し、サィフオン３
から溢流が始まる。さらに水位が上昇すると、サィフオ
ンブレーカー７の鏡状閉口端７ａが全部水没し「サィフ
オン３に対する空気の供給が制限されるので、サィフオ
ン３のサィフオン作用によって急速に余剰水を放水する
。その結果、幹線水路１内の水位は低下し、閉口端７ａ
の空気供給の制限力は弱まるので、サィフオン３は、半
利きの状態で放水を続ける。さらに幹線水路１の流量が
増し水位が上昇すると、同様の原理によってサィフオン
３の利き具合が強まり通水孔４附近の水位は一定に保た
れる。従って、所定の水量は幹線水路下流側へ送水され
、余剰水のみが放水される。この様に小雨のとき送水を
継続する必要があるが、さらに、降雨が続けば用水の必
要はなくなり、逆に、用水路は山麓をほ）、等高線沿い
に走っているので、下流の山地からの途中流入に備えて
全量を放水し幹線水路１内を空にする事が望ましい。上
記の通り、下流水路の水位は一定に保たれているので「
この様な水量の増加は「自動的に放水量の増加をもたら
すので「所定の放水量に応じた放水流の水面ｂの高さ尊
こ吸気管８の開□部８ａを設定しておけば、サィフオン
への空気供給は全面的に遮断され、サィフオン３はその
全能力を発揮し全量を放水する。

この様にして洪水の山を迎えて後、放水を停止しても安
全に流下せしめ得る水量に達した時の水面Ｃに「水位調
節管６の下端開□部６ａを設定すれば、閉口部６ａから
サィフオン３内に送気され「サィフオン３は自動的に切
断される。

この様に本装置は簡単な構造でしかも何等の動力も人為
操作も必要としないばかりか、小雨時における利水と災
害防止のための水位調節、豪雨時における下流水路保護
のための全量放水、および洪水通過後における放水の停
止等理想的な機能を有し、社会に益する処の大なるもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明実施例の平面図。 第２図は、第１図のＡ−Ａ失視図。第３図は、第１図の
Ｂ−Ｂ矢視図。第４図は、第１図のＣ−Ｃ矢視図。第５
図は「部分拡大図である。軍…・・・幹線水路、２…・
・’放水路、３・・・・・・サィフオント４……通水口
、５……水位調節室、６・・・…水位調節管「 ７……
サィフオンブレーカー、８・・・…吸気管。 髪ｉ図 努２図 努３図 婿４図 第５図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 幹線水路内の一端を開口し他端を放水路内に開口す
   るサイフオン３と、該サイフオン３の頂部に一端を開口
   し他端を幹線水路の下流側に開口している水位調節管６
   内に開口したサイフオンブレーカー７と、前記水位調節
   管６の頂部に一端を開口し他端を放水路の下流側に開口
   した吸気管８からなる流量制御装置。