JPS6036855B2 - 連続鋳造設備における鋳片支持案内装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は連続鋳造設備におけるモールド直下の鏡片を支
持し案内する装置に関する。

近年、連続鋳造されるスラブ等はその品質の一層の向上
が要求されるようになり、そのために従来よりもゆっく
り冷却されることが必要となる反面鋳造速度は高速化さ
れる傾向にある。

そのため特にモールド直下にあっては、鏡片のシェル形
成が極めて薄いため、ブレークアウトが従来よりさらに
多い頻度で発生することになる。

ところが従来から使用されているローラェプロン形式の
銭片支持方法では鏡片を支持する点が不連続であること
から、前記のブレークアウトを解消できない。すなわち
、シェル形成が薄い程ローラ間のロ−ラによって支持さ
れていない部分でのバルジングによるシェルのふくらみ
量が大きくなり、この個所に亀裂が発生しブレークアウ
トするのである。従ってこれを解消するために、公知の
技術であるシュープレートを使用したり、ウオーキング
ビーム形式の鏡片支持法を採用することが考えられる。

前者の場合はローラェプロン形式と違って銭片を連続的
に支持できるのでブレークアウトから免れうるが、シュ
ープレートは固定されて取付けられるので鏡片の高速移
動によるプレートの摩耗の度合が大きく、またプレート
との摩擦によって鏡片表面には掻傷を発生せしむる欠点
がある。後者の場合は、鏡片を連続的に支持でき、ビー
ム内に取付けられた支持体が鏡片の移動速度に対応して
移動できるので両者間の摩擦などの問題はないが、元来
、支持体を移動させるための運動機構が極めて複雑であ
り必然的に大がかりな装置となる。本発明は上記の問題
を解決するために成されたもので、連続鋳造設備におけ
るモールド直下の案内経路のかなり長い部分にわたり、
錆片を支持できるチェ−ンコンベャ形式の鋳片支持案内
装置を提供することにある。

以下本発明の一実施例を図面にもとすいて説明する。

第１図において１はモールド、２はその基部がモールド
下面に固着されて綾片と案内する短尺のシュープレート
、３は本発明による鋳片支持案内装置、４は銭片支持案
内装置３に続いて配置される短尺のシュープレードであ
り、後続のガイドロール５を支持するフレーム枠６の上
端面にその基部が取付けられる。モールド内で冷却され
た銭片７は円弧状に轡曲してし、て、その円弧中心に面
した前緑７Ａとその反対にあたる後緑７Ｂを形成し、該
銭片は鋒片案内経路を構成する前記シュープレート２、
鋳片支持案内装置３、シュープレート４およびガイドロ
ール５によってその前後面から支持される。そして、銭
片支持案内装置３は鏡片の前緑７Ａ側を支持する前面支
持体３Ａと、後縁７Ｂ側を支持する後面支持体３Ｂとで
構成され、さらに前面支持体３Ａは鏡片７の全中にわた
って設けられた前面フレーム８Ａと該フレーム８Ａの全
周に沿って掛設された無端状のチェーンコンベヤ９Ａと
フレーム８Ａの両側部に固着された側枠１０Ａから成り
、また後面支持体３Ｂも同様に銭片７の全中にわたって
設けられた後面フレーム８Ｂと該フレーム８Ｂの全周に
沿って掛設された無端状のチェーンコンベヤ９Ｂとフレ
ーム８Ｂの両側部に固着された側枠１０Ｂから成ってい
る。

そして該側枠１０Ａ，１０Ｂを連結するために両枠１０
Ａ，１ＯＢの対応する面にはフレーム１１が挟持させて
ある。このように前回支持体３Ａと後面支持体３Ｂとは
所定間隔をおいて平行に保持されるので、銭片支持案内
装置３は上下端部で開□した一つの長方形箱体を形成す
る。

（第４図に示す）１２および１３は締結ボルトにして、
それぞれ側枠１０Ａとフレーム１１および側枠１０８と
フレーム１１を固着し、このうち側枠１０Ａとフレーム
１１との間にはスベーサ１４が挿入してある。なお、両
支持体３Ａ，３Ｂの間隔は該スベーサ１４の厚みを変え
ることにより任意に調節可能である。１５は上部トラニ
オン、１６は下部トラニオンであり、それぞれ側枠１０
Ｂの両側面から外方に向って水平に突設し、該トラニオ
ソ１５，１６は固定スタンド（図示せず）に設けられた
トラニオン受けに着装すると銭片支持案内装置３はその
自重でもつて第１図のごとく、傾斜した状態で架設され
る。

次にチェーンコンベヤ９Ａおよび９Ｂの説明を行なうが
、両者は同一構成であるので前面側のチェーンコンベヤ
９Ａについてのみ説明し、後面側のチェーンコンベヤ９
Ｂの説明は省略する。

すなわち、チェーンコンベヤ９Ａはフレーム８Ａの任意
の位置に適当な間隔をおいて設けられた複数の無端状の
ローラチェーン１８をァタッチメント１９でそれぞれ連
結し、さらに該アタッチメント１９の上面にはフレーム
８Ａの両側端を残してほぼ全面にわたって特殊な表面仕
上げが施されたトッププレート１７を貼着状に設けたも
のである。なお、個々のローラチェーン１８は従動側チ
ェーンホィ−ル２０Ａと駆動側チェーンホイール２１Ａ
に掛談されている。チェーンホイール２０Ａは横軸２２
Ａに回転自在に支持され、またチェーンホイール２１Ａ
は横軸２３Ａに固着されて機軸２３Ａと共に回転される
。

ここで横軸２２Ａはフレーム８Ａの上部に設けられた貫
通穴２４Ａに鉄入され、横軸２３Ａはフレーム８Ａの下
部に設けられた貫通穴２５Ａに回動自在に藤支されてい
るので、横軸２３Ａの一端部に連結されたモータ２６Ａ
が回転することによりチェーンコンベヤ９Ａは第３図に
示すように矢印Ａの方向に駆動される。なお、２７は減
速機、２８は中間軸、２９は分配ギャーボツクスである
。次に前記前面フレーム８Ａの構成について説明するが
、後面フレーム８Ａについては構成が同じであるから説
明は省略する。

すなわち、第４図〜第７図に示すようにフレーム８Ａは
両端３１Ａ，３２Ａを円弧状にした肉厚の平板であり、
該平板の一方の表面３０Ａに曲面が構成されている。

さらにフレーム８Ａの上端と下端にはその中方向にわた
って所定間隔をおいて凹部３３Ａ，３４Ａが形成され全
体として櫛状にするとともに表裏両面には凹部３３Ａと
３４Ａとを連ねる溝３５Ａおよび３６Ａが削成されてい
る。

この凹部３３Ａおよび３４Ａにはチェーンホイール２０
Ａおよび２１Ａが横軸２２Ａ，２３Ａに鉄装した状態で
設けられ、ホイール２０Ａおよび２１Ａに掛設されるロ
ーラチェーン１８は溝３５Ａ，３６Ａにそって移動すべ
〈してあるが、一方凹部３３Ａ，３４Ａ内に開□する貫
通穴２４Ａ，２５Ａ部には同芯に固着されたりング３７
Ａ，３８Ａにガイド３９Ａがそのボス部を鉄装して取り
つけられている。

このガイド３９Ａはローラチヱーン１８のローラ４０の
鞠両端を延長して鞠支したガイドローフ４１をガイド３
９Ａの裏面４２Ａに接触させた状態になされているので
、ローラチェーン１８が駆動しても外側へはずれること
がない。

さらに、所定の間隔をおいて設けられた複数のローラチ
ェーン１８間の中央部で、かつアタッチメント１９の内
側に支持ローラ４３が前記フレーム８Ａの外周表面に接
触してころがるように鞠支されているので、鋳片７のバ
ルジング力によってトッププレート１７が内側に押され
ることがない。ところで前述した貫通穴２４Ａ，２５Ａ
は前記フレーム８Ａの中方向に櫛状に形成されてできた
円弧状の端部３１Ａ，３２Ａの円弧中心に穿設されたも
ので、両貫通穴２４Ａと２５Ａとは互いに平行になされ
ている。

このうち貫通穴２４Ａには縦溝４４Ａに通ずる蓮通孔４
５Ａが設けられるとともに、該貫通穴２４Ａに鉄入され
る横軸２２Ａは片方のみに開□部を有する中空軸であっ
て前記達通孔４５Ａに対応させて小孔４６Ａが設けられ
ている。ここで、縦溝４４Ａはフレーム８Ａの表面３０
Ａの部分に前記支持ローラ４０の軌道を避けて複数条並
設されている。さりこ横軸２２Ａの一端側４７Ａは側枠
１０Ａを貫通して外方に伸びて冷却水供給管（図示せず
）と接続されている。

したがって横軸２２Ａの中空部に冷却水を供給すると小
孔４６Ａから蓮通孔４５Ａを介して縦溝４４Ａ内に流出
し、該縦溝４４Ａに沿って流下しながら溝からあふれ出
た冷却水はアタッチメント１９の内側に侵入して、アタ
ッチメント１９に貼着状に取付けられたトッププレート
１７間の間隙を通して鏡片７を前縁７Ａ側から冷却亨‐
るようになされている。

なお冷却水はローラチェーン１８および支持ローラ４３
へも浸とうしてこれらを冷却でき、結果的には前面支持
体３Ａの全表面を冷却体雰囲気におくことができる。

流下する余剰の冷却水は支持体３Ａの下端においてトッ
ププレート１７間の隙間から外部に排出される。

前記構成によって、連続鋳造を行なう場合は浮揚された
溶鋼はモールドーで冷却されて薄いシェル形成が行なわ
れシュープレート２を経たあとすぐ本発明による銭片支
持案内装置３に至る。

このとき、モータ２６Ａ，２６Ｂが運転されているので
チェーンコンベヤ９Ａ，９Ｂは銭片７の移動速度に対応
した周速度で駆動され、錆片７の前緑７Ａと後緑７Ｂと
を挟持したまま、ほとんど相対的な速度差がない状態で
支持案内することができる。また、銭片７が錆片支持案
内装置３を下方へ移動中、横軸２２Ａ，２２Ｂの中空部
には冷却水が供給されると冷却水はフレーム８Ａ，８Ｂ
の表面３０Ａ，３０Ｂに設けられた多数の縦溝４４Ａ，
４４Ｂ中を流下するうちに支持体３Ａ，３８の全体を内
部から冷却体雰囲気にできるので前記綾片７を間接的に
冷却することになって除冷を行なうことができる。本発
明は以上のようにモールド直下の案内経路のかなり長い
部分にわたって銭片の前縁側と後縁側からこれを挟持す
る無端状に連結されたチェーンコンベヤを掛設した支持
体を設け、該支持体は上下に閉口する一つの長方形箱体
を形成し、該箱体を構成する前面フレームと後面フレー
ムのそれぞれの上端および下端でその全中に沿って所定
間隔おいてチェーンホイールを埋設する凹部を設けると
ともに該凹部を横切って貫通する横軸を上下平行に設け
、該横軸に取り付けられたチェーンホイールに前記チェ
ーンコンベヤを回動せしめ、かつ横軸のうちの上部の一
つは中空軸となして該中空軸の内部をフレームの表面に
形成された縦溝に運速させたものであるから、極めてコ
ンパクトに支持体を一体的に構成したうえに鏡片の除冷
高速化の条件に十分対応できるなど品質の向上と生産性
の向上に大きく効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示し、第１図は全体側面図、
第２図は第１図のアーア失視正面図、第３図は第１図に
示す全体側面縦断面図（第４図のイーイ断面矢視図に相
当）、第４図は第３図のウーウ矢視断面図、第５図は第
３図のェーェ矢視部分断面図、第６図は第５図のオーオ
矢視部分断面図、第７図は第４図のカーカ矢視部分断面
図（第５図のキーキ断面に対応）である。 ３・・・・・・銭片支持案内装置、３Ａ・・・・・・前
面支持体、３Ｂ・・・・・・後面支持体、７・・・・・
・銭片、７Ａ・・・・・・前縁、７Ｂ・・・…後緑、８
Ａ・・・・・・前面フレーム、８Ｂ・・・・・・後面フ
レーム、９Ａ，９８・・・・・・チェーンコンベヤ、２
０Ａ，２０Ｂ・・・・・・従動側チェーンホイール、２
１Ａ，２１Ｂ・・・…駆動側チェーンホィール、２２Ａ
，２２Ｂ・・・・・・横軸、２３Ａ，２３Ｂ，．．・・
・横軸、２４Ａ，２４８・・・・・・貫通穴、３３Ａ，
３３Ｂ・・・…凹部、３４Ａ，３４８……凹部、４４Ａ
，４４Ｂ・・・・・・縦溝、４７Ａ，４７Ｂ・・・・・
・横軸の一端側。 第１図 第２図 第３図 第４図 第６図 第７図 第５図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ モールド直下の案内経路の長い部分にわたつて鋳片
   を支持するチエーンコンベヤ形式の鋳片支持案内装置に
   おいて、鋳片の前縁側と後縁側に該鋳片を挾持する無端
   状に連結されたチエーンコンベヤを掛設した支持体を設
   け、両支持体を構成する前面フレームと後面フレームの
   それぞれの上端および下端に所定間隔をおいてチエーン
   ホイールを埋設する凹部を設けるとともに該凹部を横切
   つてフレームを貫通する横軸を上下平行に設け、該横軸
   に取り付けられたチエーンホイールによつて前記チエー
   ンコンベヤを回動せしめ、一方中空軸でなる上部の横軸
   はフレームの表面に形成された縦溝に連通させて冷却水
   を供給し、冷却機能を持たせたことを特徴とする連続鋳
   造設備における鋳片支持案内装置。