JPS6036623A - 金属製のコンベアーベルトの製造法 - Google Patents

金属製のコンベアーベルトの製造法

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JPS6036623A
JPS6036623A JP13887584A JP13887584A JPS6036623A JP S6036623 A JPS6036623 A JP S6036623A JP 13887584 A JP13887584 A JP 13887584A JP 13887584 A JP13887584 A JP 13887584A JP S6036623 A JPS6036623 A JP S6036623A
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広津 貞雄
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Teruyoshi Iida
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    • C21D9/00Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor
    • C21D9/50Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor for welded joints
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はへルトコンヘアーのエンドレスベルトの製造法
に係り、詳しくは、従来のステンレス鋼製のコンベアー
ヘルドでは達し得なかった高い強度と硬度並びに疲労強
度を有するように改善した溶接継手のステンレス鋼製の
コンベアーベルトの製造法に関する。
ステンレス鋼製のコンベアーベルトは、耐蝕性。
耐熱性、耐油性、耐摩耗性その他の優れた性質を有する
ことから+−’般の物の搬送はもとより、オーブンコン
ヘア・〜、冷凍コンヘアー、プレスコンヘアー、カレン
ダーコンベアー等の、物の熱処理や加工を伴うコンベア
ーのベルトとして1食品工業、一般化学T業、)現械玉
業、電気工業その他の分野で広く使用されている。
どのような用途に使用されようとも、このステンレス鋼
製のコンヘアーベルトはヘッドドラムとテールドラムの
間または駆動プーリー(ドライブエンドプーリー)とテ
ンションプーリーの間等のローラー間にエンドレスに張
力をもって張り渡される。このため、ステンレス鋼板ま
たは鋼帯の端部を強力に接合してエンドレスに形成する
ことが必要である。この接合は、リベットによる接合と
溶接による接合が知られている。リベット接合はヘル1
−の表面平坦度がinなわれ、また周回によるくり返し
応力(t ’Hによって応力集中が生じる問題があるの
で、でき(Vれば溶接による接合が望ましい。
従来知られでいるステンレス鋼製のコンベアーヘルドは
、 5US301または5US304などのオーステナ
イト系ステンレス鋼を使用し、これを冷間圧延によって
硬化させた加工硬化型ステンレス鋼か、または同一出願
人に係る特公昭51−31085号公報記載のマルテン
サイト系ステンレス鋼から製造したベルトに代表される
前者の加工硬化型ステンレス鋼のベルトは、溶接継手に
よっては高強度のベルトに形成できない。
溶接によってエンドレスに接合すると、その溶接部は入
熱によって軟化し素材強度よりも強度が低下するからで
ある。またこのベルトはオープンコンヘアー等の加熱冷
却サイクルを経るようなコンベアーに適用すると、形状
変化を起こす。これは。
このベルトの鋼の組織が加工誘起マルテンサイI・相と
オーステナイト相との2相組織であることによる。この
ことはまた、このベルトの蛇行を防止するためにベルト
裏面にゴムヘルドを加熱圧着する公知の処理を困難にす
る。この処理の加熱時にヘルドが波形に変形するからで
ある。さらに、このヘルドは、溶接を回避しリベット接
合しても。
引張強さが高々110 kg/曹皇2.硬さが350 
Hv程度であり、コンベアーの設計に制約を受けその用
途に限界がある。
1&者の特公昭5l−310FlS号公報記載のフルテ
ンサイ1−系ステンレス鋼からなるベルトは、溶接継手
を採用してもその溶接部強度は素材強度と実質上変わら
ないので素材強度のままの強度を有する溶接継手のエン
ドレスベルトとなるし、加熱冷却による変形も実質上斗
じないので、前者のような問題を回避することができる
。このベルトの鋼の化学成分値は、C;0.03 〜0
.06 wt、%+ St + 0−5〜1.0 智t
0%、Ni0.03皆t2%以下+Ni;3〜lQwt
、%。
Cr ; 10〜18 iyt、%、そして好ましくは
Ti; (Cwt。
%+−Nwt、%)×5〜16.である。だが、このベ
ルトも、先のベルトと同様に、引張強さが高々110k
g / mm 2.硬さが380 tlv程度である。
したがって、このコンヘアーベルトも、このような機械
的性質を許容範囲とするコンベアーベルトにしか適用す
ることができない。
本発明の目的は、前記のような従来公知のステンレス鋼
製のコンベアーベルトの適用限界を打破することである
本発明の他の目的は、溶接継手によってエンドレスに形
成したコンベアーヘルドの溶接部の強度や硬さが非溶接
部のそれらよりも低下する程度が低く、実質ト非溶接部
のそれらと同等であり、したがって、溶接部および非溶
接部とも従来のステンレス鋼製のコンヘアーヘルドに比
べ、高い強度と硬さをイIし、かつ優れた疲労強度とそ
の他のステンレス鋼としての有益な諸性質を具備した溶
接継手のエンドレスコンヘアーヘルドを得ること。
更にはこれを製造法よく製造することである。
本発明に従うステンレス鋼製のエンドレスコンヘアーヘ
ルドの製造法は。
0.07 wt、%以下のC、0,03wt、%以下の
N、 0.5〜2.5 wt、%のS+、4.0 wt
、%以下のMn、5.0〜9.0 wt、%のNi、 
12.0〜17.Owt、%のCr、0.5〜2.5 
+<t、%のCu、0.2〜1.0 wt、%のTi、
 1.0 ht。
%以下の八1.ただし。
下式に従うA値が41 、 (1未満。
A=17X (Cwt、%/Tiwt、%) +0.7
0X (Mn wt、%)+1× (旧wt、%) +
〇、60X (Cr wt、%) +〇、76X (C
u wt、%) −0,63X (Al wt、%)+
20.871残部がFeおよび製造上不可避的に混入す
る不純物元素からなるステンレス鋼のシートまたはスト
リップを、このシートまたはストリップを製造する工程
において溶体化処理しておよび引続き必要に応じて50
%以上の圧延率のもとで調質圧延してこの鋼の組織を実
質トマルテンリ・イト相とし。
得られた実質−ヒマルチンサイト組織を有するシートま
たはストリップを所定の大きさに裁断し。
この裁断したシートまたはス1ヘリツブの端部をン容)
妾によって継ぎ合わせて所定の大きさのエンドし・スヘ
ルトを形成し。
(l¥られたエンドし・スヘルI・全体を時効処理する
ことを特徴とする。
本発明法によって得られるエンドレスベルトは。
その溶接部お非溶接部とも、マルテンサイト相に前記の
合金元素およびこれらの化合物の群から選ばれた一種ま
たは二種以上が析出した金属組織を有し、そして、この
エンドレスベルトの溶接部および非溶接部とも、引張強
さが140 kg / +n2以上8硬さが430 H
v以上、そして疲労強度が50 kg / 11112
以上である。
更に好ましくは2本発明法によって得られるエンドレス
ヘルドは、その非溶接部の引張強さが160kg / 
mm 2以上で溶接部の引張強さが非溶接部のそれの少
なくとも90%以上、非溶接部の硬さが48011v以
上で溶接部の硬さが非溶接部のそれの少なくとも90%
以」二、そして非溶接部の疲労強度が57kg/ vs
m 2以にで溶接部の疲労強度が非溶接部のそれの少な
くとも90%以上である。
本発明に従うステンレス鋼製のコンヘアーベルトは、既
述の公知のコンヘアーベルトにおける引張強さが最大1
10kg/mm2.硬さが最大380Hν程度であるこ
とと比較すると、驚くべき高い性能を有することが理解
されよう。しかもこの性能はリベット接合ではなく、溶
接継手によって達成される。コンベアーベルトに望まれ
る他の性質例え0 ば耐力その他の性質についても本発明に従うコンベアー
ベルトは後記実施例に示すように十分満足すべきもので
ある。
本発明のエンドレスコンベアーベルトの製造法をより長
体的に説明すると。
まず鋼のi1′8製工程において。
0.07 wt、%以下のC,0,03wt、%以下の
N、 0.5〜2.5 wt、%のSt、4.Owt、
%以下のMn、5.0〜9.0 wL、%のNi、 1
2.0〜17.0 ht、%のCr、0.5〜2.5誓
t1%のCu、0.2〜1.0wt1%のTt+ 1.
0 wt。
%以下のA1.ただし。
下式に従うA値が41.0未満。
A−17X (Cwt、%/Ti1lt、%) +0.
70X (Mn iyt0%)十l x (Ni wt
、%) ト0.60X (Cr wt、%) +0.7
6X (Cu iyt、%) −0,03X (Al 
wt、%) +20.871を含む成分組成の鋼に調整
し。
この鋼をi11″$の鋼板または鋼帯の製造ラインで所
定の鋼板または鋼帯とするが、その最終工程においてこ
の鋼板または鋼帯を溶体化処理しζこの鋼の組織を実質
上マルテンサイト相織とし。
11 そのさいこの溶体化処理によってもオーステリーイ1−
相が残留する場合には、さらにこの鋼板または鋼帯を冷
間圧延率が50%以下での調質圧延(冷間圧延〉してこ
の相を加工誘起マルテンサイト相に変態せしめ。
得られた実質的にマルテンサイト組織の鋼板またば鋼帯
を裁断して所定の長尺寸法を有するヘルド片とし。
ベルト片の端部を溶接によって継ぎ合わせて所定形状お
よび大きさのエンドレスベルトを形成し。
得られたエンドレスベルトを全体的に時効処理する。
という諸工程を経て有利に製造できる。
変法としては、溶体化処理および必要に応じてさらに冷
間圧延したマルテンサイト組織の鋼板または鋼帯、もし
くはこれを裁断したベルト片を時効処理してもよい。こ
の場合、溶接後においては。
溶接部を時効処理に付するようにする。
これらのプロセスにおいて、溶体化処理は冷間圧延後の
焼鈍処理で兼用させることができ、その特開昭6O−3
6623(4) 溶体化温度は900〜1050℃の温度範囲であること
ができる。この温度から常温まで冷却は空冷または水冷
でよい。時効処理L;f: 425〜550°C好まし
くは450〜525℃の温度範囲に10〜300分、好
ましくは10〜60分保持する処理であることが好まし
い。
溶接後の時効処理の場合には、溶接部を例えばハンマー
等で打ちたた(加]−を施してから時効処理に付すとよ
い。このハンマー加工に代えて、−20°C以丁に30
分程度冷却するサグゼロ処理を行ってもよいし、このサ
ブゼロ処理後さらにハンマー加工する処理を付加しても
よい。
なお、鋼板または銅帯を製造する工程において。
溶体化処理(焼鈍処理> +&に調質圧延を行う態様の
場合には2調質圧延時の圧下率は、これが50%を越え
ると、コンヘアーベルトの靭性を劣化させる原因となる
ので、これを50%以下とするのが好ましい。この調質
圧延を行う場合には焼鈍ままのものよりも、一般に高強
度を有することになるので、一層高い引張強さのコンベ
アーベルトを得る場合には有益な処決である。
3 ヘルド片を溶接するための突き合わせ溶接法は。
当業者が公知の方法例えば電気溶接法、ガス溶接法その
他の適当な方法によって行うことができる。
本発明のコンベアーベルトは2例えば第1〜6図に示す
ような各種のコンベアーまたは物品の処理または加工装
置に好適である。図示のいづれの例においても1本発明
に従うコンベアーヘルl−1は、駆動プーリー2とテン
ションプーリー3との間にエンドレスに張り渡され、テ
ンションプーリー3に取付けられた緊張装置例えばスプ
リングテンション装置、グラビテイウェイト装置または
空気圧もしくは油圧によるテンション装置の調節によっ
て、駆動プーリー2とこのテンションプーリー3との相
対距離を伸縮させ、これによってコンベアーヘルドに加
わる張力が調整される。第1図のコンヘアーは、走行距
離が長く変曲部を有して。
高い張力のもとでコンベアーベルト1を張り渡すことが
必要な例を示す。第2図は上下2組のコンベアーベルト
の間に被処理物を通過させ、上下のヘルドによる挟圧と
加熱によって被処理物を成形4 加工すると同時にその表面のつや出しを行うカレンダー
装置を示ず。そのさい、挟圧はキャリヤローラー4によ
って付与され、加熱は加熱手段5によって行われる。こ
の第2図の装置は2合板の製造1合成樹脂の圧延または
整形、タイルや耐火ボードの製造等に有益である。第3
図は高重量または鋭角形状の金属部品6などを搬送する
ためのコンヘアーを示す。第4図は、炉7を走行路に備
えたコンベアーを示す。第5図は液体槽8を走行路に備
えたコンヘアーを示す。この液体槽8は化学薬品液また
は冷却水などである。第6図は熱風供給手段9を備えた
コンベアーを示す。この第6図の場合は2本発明に従う
コンベアーベルト1に多数の孔を穿ち、この孔から熱風
が被処理物に直接触れるようにすることができる。
これら図示のコンヘアーまたは物品の処理加工装置は本
発明のコンベアーヘルドが好適に適用できる例を示した
ものであるが、これらのほかに。
本発明のコンヘアーベルトが有する耐熱性、耐蝕性1表
面美麗さというステンレス鋼本来の性質と15 従来のステンレス鋼ヘルドには見られない高い引張強さ
と硬さを利用して各種の適用例が考えられる。例えば自
動車の走行試験用振動付与装置、動く歩道、ヘルド・フ
レーカ−(Belt Flaker )などがあげられ
る。
以上のように適用される本発明のコンヘアーベル[・は
、このベルト金属のステンレス鋼が前記のような特定の
化学成分値を有し、かつこのベルトの非溶接部と溶接部
とが実質上等しい特別な金属組織を有している点に特徴
がある。本発明に従うコンベアーベル1−のステンレス
鋼の化学成分値りけを採り−1−げて言えば9本発明者
らの数名が特願昭51−131.610号(特開昭53
−57114号公報)および特願昭51.−1.31.
611号(特開昭53−57115号公報)の明細書に
記載したばね用ステンレス鋼の化学成分値と部分的に類
似するところがある。だが、これらの明細書に記載した
のは、ばね材料であり、ばねに要求される諸性質を兼備
する新しいステンレス鋼の発明を開示した。従って1本
発明のコンヘアーの鋼とは、C値が相違し、かつ本発明
では要特開E’:6O−36623(5) 件としないところのCr当If / N i当量や■1
値を特定の範囲に限定することが前記のばね材において
は必須であったし、A値も別の式によって特定された。
ばね材は当業者の通常の知識をもってすれば。
これを溶接するということはおよそ予想外である。
すなわち、ばね部品が溶接によって固着または加]−さ
れるという使用のイ1方をされることは、かって例を見
ない。したがって、前掲のばね材料の発明においても、
その溶接性については全く考慮しなかったし2.また、
それらの明細書においてもこれを言及しなかった。
本発明に従うコンヘアーは、溶接継手を有するエンドレ
スヘルドであり、前掲のばね材とは異なり、鋼の化学成
分値も溶接を目的として考慮されておりかつその金属組
織の面でも、溶接部と非溶接部が同等の組織を有してい
るものである。しかも、ステンレス[コンベアーヘルド
の従来品では達し冑なかったi?7要求を満たすことを
本発明は目的としてなされた。この目的において本発明
のコア<−1’−ヘルドの鋼の化学成分並びにその含有
7 量は。
0.07 wt、%以下のC、0,03vt、%以下の
N、 0.5〜2.5 wt、%の”’It 4.0 
Ht、%以下のMn、5.0〜9.0 wt、%のNi
、 12.0〜17.Owt、%のCrl005〜2.
5 wt0%のCu、0.2〜1.Owt、%の”i+
 1.Osit。
%以下のAI、ただし。
下式に従うA値が41.0未満。
A=17X (Cwt、%/Tint、%) +0.7
0X (Mn ivt、%)+I X (Ni iyt
、%) −t−0,60X (Cr wt0%) +0
.76X (Cu wt、%) −0,63X (Al
 wt、%) +20.871に特定された。
以下にその特定理由について要脱する。
CiO,07%以下について。
Cをあまり高くするとマルテンサイト相の強度が高くな
り鋼板または鋼帯の製造時の圧延等に多くの労力を要す
るとともに、溶接時にCの再固溶により溶接部に多量の
残留オーステナイトを存在させる要因となり、後処理に
よって十分なマルテンサイト組織が得られな(なり、コ
ンベアーベルトとしての十分な溶接継手強度が得られな
くなる。
8 このためCは0.07%以下とした。また、Cを高くす
ると析出強化に必要なTiの添加量を増加させる必要が
あり、 Tiを多量に添加することにより表面肌を害す
ることになる。さらに溶接時の溶融金属の流動性を害す
るとともにTi酸化物の生成により良好な溶接ビードが
得られにくくなる。このこともCを0.07%以下とし
た要因の一つである。
N;0.03%以下について。
Nは、析出強化元素であるTiとの親和力が大で。
高くするとTiNの大きな介在物を形成し、靭性を低下
させる要因となるとともに、これが、使用中のコンベア
ーベル1−に対し、繰返し曲げ応力による疲労破壊の起
点となる。このためNは0.03%以下とした。
Si;0.5〜2.5%について。
Slは、析出硬化要因の1つの元素で0.5%以下では
効果が小さく1強度の高いコンベアーベルトとしての機
能を満たすためには逆にTi添加量を増加させる必要が
生じ+ Ti添加による弊害を生ずる。
また、 Stは溶接時の溶融金属の流動性を向上させ1
9 るのに必要であり、0.5%未満では流動性が低下する
ため、i1′8接時に表ビードがアンダーカットを生し
やすく、溶接強度を低下させる。このため下限を0.5
%とした。また、2.5%を越えて添加しても強度上W
に及ぼす効果が認められないので。
2.5%までとした。さらにSiを高くするとδフエラ
イI・相の生成を助長し2繰返し曲げ応力による破断寿
命が低下し、コンベアーベルトとしての寿命が低下する
要因となるとともに、溶接部のδフエライt−it増加
による継手強度の低下をきたす。
このこともSiの上限を2.5%とした一つの理由であ
る。
Cr ; 12.0〜17.0%について。
Crは、ステンレス鋼本来の耐食性を得るために少なく
とも12.0%以−Fの量が必要であり1反面Crの添
加量を高くするとδフェライト相が生成するとともに残
留オーステナイトが生じ、実質的にマルテンサイト組織
が得にくくなり、コンベアーベルトとしての機能を満足
し得な(なるとともに。
溶接部でのδフェライト相の生成量が特に増加し。
特開0RGO−36623(6) 溶接部の強度低下につながり本発明の目的が達成できな
くなる。このためCrの最大けは17.0%までとした
Ni ; 5.0〜9.0%について。
Niは強度低下の要因となるδフェライトの生成を抑制
するためにCr量の増加と共にその含有量を増加さ一ロ
る必要があるが、旧の増加はMs湯温度下げるためにδ
フェライト相の生成しない条件下で低いTiとする必要
がある。しかし、あまり低くすると析出硬化現象を低下
させるためコンベアーヘルドとしての強度が得られなく
なる。このため最低5.0%とした。また、あまり高く
すると、残留オーステリ・イ1−相が多量に生成し、実
質的にマルテンサイト組織を得にくくなり1強度低下を
きたシフ、本発明の目的が達成出来なくなる。さらに強
度の冷間加Tを施す必要が生じるとともに、加工誘起マ
ルテンサイi−とオーステナイトとの2相組織となり、
繰返し加熱冷却の加わるコンベアーベルトとして使用し
た場合、ベルト形状が悪化し。
使用に耐えなくなる。このため最大量を9.0%ま1 でとした。
Ti;0.2〜1.0%について。
Tiは、析出硬化を発現する一元素で0.2%未満では
その効果が小さいので最低0.2%とした。また、1.
0%を越える量とすると1表面肌の悪化。
溶接時の溶融金属の流動性あるいは溶接ビード等に弊害
を生ずるとともに靭性が低下する。特に靭性の低下は、
たとえば自動車タイヤ走行テスト等で用いられる高速運
転されるコンベアーベルト等で長時間使用による疲労亀
裂発生後の破断に問題を生ずる。すなわち切欠靭性が低
下することによって亀裂発生と同時にコンヘアーベルト
が破断するという現象が生ずる。このため最大1.0%
までとした。
Al11.0%以下について。
AIはTiと同様に析出強化元素として使用することが
でき、一部を置換し添加することができるが。
靭性との関係から上限を1.0%とした。
Cu ; 0.5〜2.5%について。
Cuは析出硬化を発現する元素の一つであり、 St。
2 Ti量によってその添加量は決定されるが、0.5%未
満ではその効果は小さい。また、2.5%を越えて添加
しても、その添加量の割りに効果が小さい上に鋼板また
は鋼帯製造時の熱間加工性を害するので2.5%以下と
した。
Mn ; 4.0%以下に一ついて。
Mnは、Niと同様にδフエラー()の抑制に寄与し。
Niの代わりに一部置換することが可能であるが。
δフェライト相の抑制効果および残留オーステナイト相
の生成等の成分バランスの点から置換可能な上限は4.
0%までなので、上限を4.0%とした。
A値i 41.0未満について。
C,Ti、 Mn、 Ni、 Cr、 CuおよびAI
について上記範囲で含有させるが、前述の式に従うA値
が41,0未満となるように各成分を調整する。成分値
の定数は本発明に従うコンベアーベルト開発中に実験室
的に確認されたものである。このA値が41.0以上の
場合、後記実施例でも示すように、溶体化処理状態や溶
接後の溶着部、熱影響部に多量のオーステナイト相が残
留する。溶体化処理状態での残23 留オーステナイ1−相は若干の冷間圧延によって容易に
マルテンサイト化し得るが、溶接部の残留オーステナイ
1〜相は工業的規模において容易にマルテンサイト化し
難い面があり、後続する時効処理によっても十分強化し
得ない。このためコンベアーベルトとして使用中に溶接
部から破断し、ベル1−寿命が短くなって本発明の目的
を達成し得ない。
さらにA値が高くなると強度な冷間加工を施す必要があ
るとともに、加工誘起マルテンサイトとオーステナイ1
〜相との2相組織となり、加熱、冷却の繰返えされるコ
ンヘアーベルトに変形をきたしたり、あるいは蛇行を防
止するためにベルト裏面にゴムへ月利−を加熱圧着して
取付ける際にヘルド形状が悪くなる。このため前記の式
に従うA値は41.0未満とする必要がある。
本発明の溶接継手のコンベアーベルトは、その素材が前
記の理由に基づいて特定された成分を特定附で含有する
ステンレス鋼によって構成されるが、その非溶接部およ
び溶接部とも、マルテンサイト相に合金元素の金属間化
合物が析出して金属特開日HGO−36G23 (7) 組織を有しているごとに特徴がある。このよっな組織は
本発明にiI−うM漬法によって製造性よく得られる。
このようにして、+発明によると、従来がってその例を
見ないIηj強度の溶接継手のステンレス鋼のニー7ン
ベアーヘルトが提供される。本発明に従うコン・\アー
ヘルl−は、!:た。半永久的なくり返し曲げ応力を受
けるコンヘアーにおいて、十分に信頼できる疲労強度を
有するし、くり返しヒートザイクルを受けてもその鋼の
組織に実質上の変化をきたさないから、−lンヘアーベ
ルトとしての機能の低下1例えば平用度の劣化や靭性ま
たは剛性の低下等の問題は生じない。
(この頁、以下余白) 5 以下に実施例をもとに本発明を具体的に説明しよう。
第1表は、試験に用いたコンベアーベルト鋼素材の化学
成分値(重量%)ならびにA値を示す。
第1表において、試料mN−1〜6は本発明例、 N−
7,8は本発明で規定する以外の比較例4ト1は同一出
願人による特公昭51−31085号の成分範囲内の例
、 5US301.5US304スチールベルトは市販
例である。
第2表に9本発明例および比較例の時効処理前および時
効処理後の機械的性質を示す(製造条件および処理条件
は後に詳述する)。
第3表に1本発明例および比較例の溶接部の機械的性質
を示す(溶接条件は後述する)。
また、第8図には、第7図に示した溶接部位の本発明例
および比較例についての硬さ変化を示し。
第9図〜第12図は、非溶接部と溶接部(ハツチ部)と
についての本発明例および比較例の耐力、引張強さ、ば
ね限界値、疲労強度をグラフで示す。
第 3 表(溶接部) これら第2〜3表および第8〜12図から1本発明に従
うコンベアーベルトは比較例や従来例のものに比して、
極めて優れたコンベアーヘルド特性を有することが理解
されよう。以下に前例の各々の製造条件、試験条件およ
び各緒特性について個別に説明する。
第2表に示した例において1本発明例N−1〜6および
比較例N−7,8は、焼鈍材(溶体化処理状態)および
これにさらに20%の冷間圧延を施した冷間圧延材の時
効処理前とそれらを480°cx1時間時効処理したも
の、比較例M−1は焼鈍状態およびそれを450“cx
1時間時効処理したもの、 5115301゜5US3
04スチールベルト材は市販のまま、およびそれらを4
00℃×1時間時効処理したものである。
第2表に見られるとおり1本発明例は、溶体化処理状態
あるいは調質圧延状態でも他の比較例の時効前のものと
同等の機械的性質を示し9例えば特公昭51−3108
5号で示されるスチールベルトとしても十分に使用可能
であるが1本発明例の時効処理後の特性は、M−L 5
US301.511S304のものと比30 較すると、格段のt)のがある。たとえば、引張強さで
比較すると、これら従来例ではたかだか115kg/■
−2前後であるのに対し1本発明例は溶体化処理(イで
150kg/鵬謙2以−1−9調質圧延材でば175k
g/*m21d t−の高い値を示U7ている。また比
較例N−7,8はA値が本発明の規定外のものであるが
溶体化処理状態では時効処理後も強度が低い。またこれ
らは調質圧延後は時効処理前、後とも1本発明例と同等
の機械的性質を示しているが、この場合、溶接後の熱影
響部に多量のオーステナイト相が残留するため簡11′
!な後処理では容易にマルテン号イI・化し難く、第3
表に示すごとく、これらは溶接継平部の強度が低い。
すなわち、溶接部の試験値を示す第3表から明らかな如
く1本発明例N−1〜6の耐力、引張強さ。
ばね限界値kl+に比較して、これらN−7,8は低い
値を示し1本発明の目的を達成していない。なお第3表
の特性はいづれもTIG溶接溶接瘤接部をハンマー加工
した時効処理後の特性である。
なお、同一出願人による特公昭51−31085号で示
11開昭GO−36G23 (9) されるスチールベルト用低炭素マルテンザイト系ステン
レス鋼の成分範囲内にあるM−1も、A値についてのめ
言えば、このA値は旧、0未満で本発明の要件と合致し
ている。しかし1本鋼は析出硬化型鋼ではなく1時効処
理後の強度および硬さは第2表に示したごと(本発明例
に比べて非常に低い。
第8図は、第7図の如きコンベアーベルトの溶接部の硬
さ変化を示したものである。第7図において、10は溶
着部、11は熱影響部、12は非溶接部である。
第8図中の・印Aは2本発明例N−2であり、板厚1.
0mm、幅1000 mm、長さ25mの鋼帯(20%
調質圧延)のベルト素材の末端をTTG溶接溶接この溶
接部をハンマー加工を施したあと、加熱炉を有するベル
ト実体試験機に装着し、加熱炉480℃に設定し、ヘル
1−を低速で回転し全長にわたってほぼ1時間の時効処
理を施して形成したヘルドから溶接部を切り出したもの
である。
○印Bは1本発明例N−2であり、Aと同一寸法2 のt′vi4i)を’「I G溶接後、溶着部を含む近
傍をアルコールとドライアイスで一25℃に温度調節し
た液相中に30分浸漬してザブゼロ処理した後、Aと同
一方法で時効処理を施して形成したヘルドから切り出し
たものである。
ム印(二ば2本発明例N−5であり、Aと同一寸法の鋼
帯(焼鈍(わを’l’ I G溶接後、Aと同一の方法
で時効処理を施したベルトから切り出したものである。
目印りは、比較例ト1であり2本発明例と同様な方法で
作成したものである。ただし、溶接はTTG溶接で後処
理なしで時効処理は450℃×1時間である。
△印Eは、比較例5IIS304スチールベルトであり
本発明例と同様な方法で作成したものである。ただし、
溶接はTIG溶接、後処理はハンマー加工。
時効処理は400℃×1時間処理したものである。
第8図から判るように1本発明例N−5のようにA値が
39.0前後以下のものでは、溶接まま時効処理しても
高い硬さを示す。またN−2の如<、A3 値が40.0前後から41.0のものでも、簡単な後処
理として若干のハンマー加工あるいは一25℃以下で3
0分程度のザブゼロ処理を施せば、高い硬さを示し、従
来のステンレススチールヘルドよりも優れた機械的性質
を有する。
第9〜12図は1本発明例N−2およびN−5と従来の
スチールヘルドM−1および5tlS304スチールヘ
ルドの非溶接部および溶接部(ハツチ部)の機械的性質
を示す。試験に供したベルトは第8図で用いたものと同
一ベルトであり、これらから非溶接部と溶接部を切り出
して試験に供した。ただし、 N−2の20%調質圧延
材は第8図で示したAのもの。
N−2の焼鈍材は、板厚1.0mm、幅1000mm 
、長さ25mの鋼帯(焼鈍材)のベルト素材の末端をT
IG溶接後ハンマー加工を施し、加熱炉を有するベルト
実体試験機に装着し、加熱炉を480°Cに設定し、ベ
ルトを低速で回転し全長にわたってほぼ1時間の時効処
理を施して形成したベルトから、非溶接部、/8接部を
切り出し、試験に供した。なおこれら第9〜12図にお
いて、斜線を施した値は溶34 接部、斜線を施さない(lAGJ非溶接部を示している
これら第9〜12図から判るように1本発明例N−2お
よびN−5の特性は、比較例M−1,5US304のス
チールヘルドに比べ、非溶接部および溶接部とも。
耐力、引張強さ、ばね限界値kb、疲労強度などが高い
値を示し、従来品でt:t: tηられない特性を有し
ている。なお、N−5のごとくA値が39.0前後以下
のものでは、第8図の硬さの挙動と同様に溶接後におい
て、ハンマー加工、サブゼロのような後処理を施さなく
ても1時効処理のみで優れた機械的性質を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第6図はいづれも本発明のコンベアーヘルドを
使用したコンベアーの例を示す概略断面図であり、第1
図は長尺張力のコンヘアー、第2図はカレンダーコンベ
アー、第3図は高重量物または鋭角物品11i!送用コ
ンヘアー、第4図は熱処理用コンヘアー、第5図は液体
処理用コンベアー。 第6図は熱風処理用コンベアーの例を示す。 14開Ha60−36623 (10)第7図は本発明
のコンヘアーベルトの溶接部の断面図である。 第8図は溶接部の硬さ変化を示す図である。 第9図〜第12図はいづれも本発明のコンベアーベルト
の非溶接部と溶接部の性質を比較品および従来品と比較
して示したグラフであり、第9図は耐力、第10図は引
張強さ、第11図はばね限界値。 第12図は疲労強度についてそれぞれ示したものである
。 1・・コンヘアーヘルド 2・・駆動プーリー 3・・テンションプーリー 5・・加熱手段 7・・炉 8・・処理液体 9・・熱風供給手段 ゛・、−m− −−−−〜、) 第2図 第3図 第4図 第5図 第6図 第71覆 (溶着部)(熱影響部) (素材部) 第9図 XI坐WHj腑 ベルト 第10図 調質圧延材 ベルト 第11図 第1頁の続き QInt、CI、’ 識別記号 庁内整理番号/I C
22C381587147−4に0発 明 者 飯 1
) 輝 義 新南陽市大字冨1内 1す0

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)、エンドレスの金属製コンベアーベルトの製造法
    において。 0.07稈t9%以下のC,0,03wt、%以下のN
    、 0.5〜2.5 st、%のSt、4.0 iyt
    、%以下のMn、5.0〜9.0 wt、%のNj、 
    12.0〜17.0 wt、%のCr、0.5〜2.5
     wt、%のCu、0.2〜1.0 ivt、%のTi
    、 1.0 iyt。 %以下のAI、ただし。 下式に従うA値が41.0未満。 A=]7X (Cwt、%/Tiwt、%) +0.7
    0X (Mn iyt、%)+ I X (Nj wt
    、%) +0.60X (Cr wt、%) +0.7
    6x (Co wt、%) −0,63X (Al w
    t、%) +20.871残部がFeおよびM造」二不
    可避的に混入する不純物元素からなるステンレス鋼のシ
    ートまたはストリップを、このシートまたはストリップ
    を製造する工程において溶体化処理しておよび引続き必
    要に応じて50%以下の圧延率のもとで調質圧延してこ
    の鋼の組織を実質上マルテンサイト相とし。 得られた実質上マルテンザイト組織を有するシーlまた
    ばストリップを所定の大きさに裁断し。 この裁断したシートまたはストリップの端部を溶接によ
    って継ぎ合わせて所定の大きさのエンドレスベルトを形
    成し。 得られたエンドレスヘルド全体を時効処理することを特
    徴とする金属製のコンヘアーヘルドの製造法。
  2. (2)、溶体化処理は冷間圧延後の焼鈍処理を含む特許
    請求の範囲第1項記載のエンドレスの金属ベルトの製造
    法。
  3. (3)、溶体化処理はシートまたはストリップを900
    〜1050°Cの温度に加熱したあと空冷または水冷す
    る処理である特許請求の範囲第1項記載のエンドレスの
    金属ヘル1−の製造法。
  4. (4)9時効処理は425〜550℃の温度範囲に10
    〜300分間保持する処理である特許請求の範囲第1項
    記載のエン1川/スの金属ヘルドの製造法。
  5. (5)6時効処理前において溶接部のみをハンマー加T
    する特許請求の範囲第1項記載のエンドレスの金属−・
    ルトの製造法。
  6. (6)、溶接前のシートまたはストリップは既に時効処
    理したものである特許請求の範囲第1項記載のエンドレ
    スの金属ベルトの製造法。
  7. (7)8時効処理前において溶接部を一20℃以下に冷
    却する特許請求の範囲第1項記載のエンドレスの金属ベ
    ルトの製造法。
  8. (8)1時効処理前において溶接部を一20℃以下に冷
    却したのちハンマー加工する特許請求の範囲第1項記載
    のエンドレスの金属ヘルドの製造法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6436553B1 (en) * 1997-10-14 2002-08-20 Berndorf Band Gesmbh Continuous steel strip for twin presses and method for producing the same
CN105567945A (zh) * 2014-11-03 2016-05-11 百德福钢带有限公司 金属带及其制造方法
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HRP20151159B1 (hr) * 2014-11-03 2019-06-28 Berndorf Band Gmbh Metalne trake i postupak njihove proizvodnje
HRP20151160B1 (hr) * 2014-11-03 2020-02-07 Berndorf Band Gmbh Metalne trake i postupak njihove proizvodnje

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