JPS6036276Y2 - 尿捕集器用補助具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 本考案は、高令者や病人または身体不自由者などのため
、日常、寝たきりとか車椅子上で過している人達に使用
される尿捕集器のための補助器具であって、特に女性向
けの尿捕集器用の補助具に関する。

従来技術 従来、体力を消耗して起上ることが不自由であるとか困
難であったり、また身体的障害があってお手洗まで歩行
するのが不自由であったり、排泄機能の知覚を失うと云
った人達の為に、床中または車椅子上で排尿を捕集する
ようにした器具は数多く知られている。

しかし、この種の器具も女性向けとしては、尿の直接的
捕集が困難であったり、使用方法が不便であったりして
、効果が上らないことが多く、一般への普及がはばまれ
ていた。

そこで、これらの不便を解消するため、先般、女性向け
の尿捕集器を提案し、一応の皮果を得ることができた。

すなわち、大略、尿捕集器本体の内側に、局部の形に適
合するような末広がりに開口した縦長楕円形薄肉縁を一
体成形し、さらに、前記楕円形開口縁を取巻き、その外
側に同じ形のもう一つの防水縁を設けた軟質合成樹脂よ
りなる尿捕集器を局部の外側から密接に装着することに
よって、はぼその目的を遠戚することができたのである
が、排泄の始めと終り、特に終りの場合に若干の問題が
生じることが解った。

それは結局、排尿の終りに肌を伝わって流下する液体に
対してシールが完全でない点に原因があるのであり、さ
きに提案した尿捕集器の構造のものでは、常時完全に上
記条件を満足させることは困難と考えられている。

そのために、時には排尿後の後処理に時間と労力とを費
す場合が起る腰また、それを避けようとすれは注意深く
使用方法に従うことを余儀無くさせられる。

目的 本考案は、上記尿捕集器の女性向けの使用方法に対する
不便さを改善するために提案された補助具であって、使
用者自身が極めて容易に装着および除去ができ、装着感
も比較的に良好で衛生的であり、また、局部を荒すこと
のない女性のための尿誘導具を提供するものであり、前
記器具を上述尿捕集器と併用することによって局部と捕
集器との間を殆んど完全に密封することによって車椅子
上または床中で日常の大部分を過している女性の人達と
その家族または看護人が、日常経験する対象者の排泄行
為に対する後処理のために費される労力・時間を大巾に
軽減させることを目的とする。

構成 本考案、尿誘導具は長楕円形本体付で長軸方向に湾曲し
てなる本体の中央部に、直角に、かつ楕円長軸方向に平
行する縦長断面で僅かに末広がりの筒状体を立設してこ
れを楕円本体の内側に連通させると共に、前記筒状体内
側底面と楕円本体内側面との接線部分にわたり漏斗形受
部材を設ける一方、前記受部材と讐円本体先縁との間を
つなぐ樋部材を施し、また、楕円本体外側の前記筒状体
の中間の全外周に、楕円本体側に開いた傘状の薄肉ひだ
部材を取付け、前記ひた部材の外縁が楕円本体先縁に近
接して位置するようにし、前記染抜ひだは裏返しが可能
であり、その全体を比較的に温度変化に影響されない不
活性な軟質の合成樹脂材により一体に成形した女性向は
尿捕集器用補助具であって、今、その一実施例を図面に
沿って説明すると、以下のとおりである。

第１ａ図は、本考案補助具の断面図であって、全体的に
軟質のシリコーンゴムたとえば東芝シリコーン株式会社
製のシリコーンゴムＴＳＥ ２２１−４Ｕ（商品名）を
使用して一体成形して戊り、図中、１は、局部の形に合
わせた大きさと湾曲面とを有する長楕円形本体薄膜、２
はその外周縁に設けた断面丸形の縁で楕円形本体の外縁
を一周しているもの、３は、前記長楕円形本体１の中央
部に直角に立設され、かつ、楕円長軸に平行する縦長断
面形を有し、僅かに末広がりになった筒体、４は、前記
筒体３内側底面５と楕円本体１の内側面とが交叉する付
近に突設された上向きの漏斗形受部材で、同部材４と楕
円本体の両外側先縁２との間には樋状部材６が連設され
ている。

７は、縦長筒体３の中間外周に基部が取付けられ、楕円
本体１側に向けて拡った傘状膜であって、その外周縁８
は楕円本体の先縁２に近接する迄伸びている。

前記の傘状膜７は、そのままの形を自己保持する機能を
有するが硬いものではなく、また、その向きを反転させ
たときも、外力を加えない限り、明状態には戻らない。

上述補助具は、次のようにして局部に装着する。

まず、傘形膜７を反転させたままで縦長筒体３の外側を
摘み、楕円本体１の内側を局部に向けて接触させる。

このとき楕円本体の先縁２を中陰の内側ひだ内にセット
できる大きさに形威しであるので、局所を開いて挾込ま
せることによって、尿道の出口が少くとも前記漏斗形受
部４よりも上位であり、しかじ縦長筒体３内側孔の範囲
から外れない程度に位置させることができるよう楕円本
体外周先縁２と受部４などの構成体との相互位置が作ら
れている。

本考案補助具は、以上の操作により、先縁２を中陰の内
ひだの間で挾込んで局所に装着することができるが、よ
り安全のために、この状態で反転した傘形膜７を旧位置
に復するよう、その縁８を押えて楕円本体側に押圧する
と部材には戻り方向の内力が発生しているため、簡単に
旧位置に復帰し、楕円本体の先縁２と傘形膜７の外縁８
とで、中陰を摘むような位置を占めることになるので、
なお一層、局所への装着作用が強まり、排尿に基いて生
じる外力位では外れることは全くない状態を形成する。

もつとも必要以上に局所を押え込むことは衛生上、肌の
健康の上からも好ましいことではない。

以上のような操作を経て装着された本考案補助具は、尿
道の出口の周辺を完全にシールし、また、その下位置に
は漏斗形受部４および樋部材６が連設、接触しているの
で、排尿の終りに近い状態で尿の流速が遅くなったとき
にも、尿は漏斗形受部４および樋部材６に受止められて
縦長筒体３の内側に流れるようになるので、他の個所か
ら漏れ出すおそれはない。

また、装着力が強いから、排尿の流れが筒体３内壁に当
って、その摩擦力とか粘性に基き本考案補助具を局所か
ら脱すような力が掛っても簡単に外れることはない。

なお、本考案補助具の材質は、昭和５７年厚生省告示第
２咥一般規格試験に適合するものを使用し、人体に悪影
響を及ぼすおそれはないが、局所の肌を痛めることの蛙
いよう、また衛生上の目的から長期の連用を避けること
が好ましく、−日一回位は清掃して肌を休ませることが
望ましい。

本考案補助具を脱すときには、まず、傘形膜７の縁δに
指を掛けて反転させ、その後で縦長筒体３の外周を摘ん
で引張ることにより、容易に局所から脱すことができる
。

また、材質は軟質合成樹脂より戒るから水洗は勿論、要
すれば熱湯消毒その他の消毒方法を施すことも可能であ
る。

さて、本考案補助具は、そのままの形で単独使用ができ
、それだけでも所要の効果を挙げることができるが、好
ましくは尿捕集器と併用することにより女性向は尿捕集
器として顕著な効果を奏することができるので、その実
施例を説明する。

本考案補助具と併用される尿捕集器は下記のとおりの構
造を備えている。

第３図は、本考案補助具の外側要部斜視図であって、図
中、９は軟質のシリコン樹脂などの合成樹脂材により成
形された逆台形状の平板からなる本体で、その下辺近く
に円筒状部材１０を、その外側開口部が斜め下方を向く
よう一体的に立設し、その円筒前端開口縁に吸尿装着脱
機構１３を設けてなる捕集器に、吸尿材（紙）１５を詰
めた防水袋１４を着脱自在に装着するところを示すもの
である。

なお、１６および１７は、それぞれ逆台形本体の肩部お
よび下部両側に連設された捕集型装着用のバンドの一部
を示す。

第４図および第５図を参照して、同図は捕集器本体の内
側を示す斜視図および側断面図であり、１１は、前記円
筒部材１０の基部内側を朝顔形に内方に拡げ、大略漏斗
状をな腰その外周縁の形は正面からみたとき縦長の長楕
円形（はぼ７０Ｘ３５ＨｒＬ）で側面からみて弧状にな
るよう本体と一体的に形成した軟質の薄膜部材からなる
接触シール部で、その外周縁の肉厚は約３１ｒｒＩｎ程
度であり丸味を帯びて形成されている。

１２は、縦長の長楕円形縁１１を囲み、その外側に設け
られた同縁よりも大形の長楕円形縁で、本体に対し皿状
に、かつ一体的に形成されており、縁１１との間には、
下側を除いた大部分のところに凹溝が存在し、そのうち
の上部には溝の底部を貫いて複数の空気抜き孔を穿設す
る。

縁１２は、２ｍｍ程度の肉厚を有し、内縁１１よりもや
や変形し易く形成しである。

外縁１２も、側面からみたときには、その縁が円弧状に
なるよう、ただし、内縁１１よりも約１０ｍｍ程突出し
て形成される。

熱可塑性合成樹脂によって一体的に形成された本体９の
左右両肩には、それぞれ捕集型装着用のバンド１６の取
付孔を、また、前記円筒部材１０の基部左右側にも同様
なバンド取付孔をそれぞれ穿設して、各バンド１７．１
７を連設する一方、本体９の正面にも湿気を逃がすため
の複数個の空気抜き孔が設けられる。

装着用バンド１６は、腰部締付バンドを形成して、器具
を局部に装着したとき器具が下方にずれ落ち体から離れ
ないように保持し、本体９下部左右の取付孔に連結した
各バンド１７．１７を太股の内側を通し、両側から股に
沿って回し、その各端部と連結して太股を締め、器具内
側の漏斗状長楕円形縁１１の面が局部に密着、シールす
るようバンド１７．１７により圧着作用を生じさせてい
る。

このように、装着バンド１６および１７，１７を体に巻
付け、固着することによって、器具本体を局部周辺をシ
ールした状態で、その位置の移動が生じないように、体
の所定位置に装着させることができ、これによって、一
定期間は同一捕集器本体を体に装着したまま遇すことが
可能になる。

なお、外側長楕円形縁１２は、内側長楕円形縁１１のシ
ール作用の安定または保護のため肌に接触する役割を担
うものである。

一方、上記円筒部材１０の開口周縁部に設けた吸尿装着
脱機構１３には種々の型式がある。

本考案補助具を局所に装着してから、上記の捕集器を体
に付けると、補助具の縦長筒体３の外端部が丁度、捕集
器の円筒状部材１０の内側に嵌入するようになって、実
質上捕集器と肌との間のシールを完全にしたものと同等
の効果を生じるので、さきに挙げた女性向は尿捕集器の
欠陥をことごとく改善することができる。

すなわち、本考案補助具を併用することにより、女性向
けの尿捕集器の効用を完全なものとすることができる。

効果 本考案補助具は、以上のような構成および効果を有する
ので、体力を消耗して起上ることの不自由または困難な
、または身体的障害があってお手洗まで歩行するのが不
自由であったり、排泄機能の知覚を失った人達の為の、
特に女性向けの尿捕集器を該当者自身が操作をすること
で機能をより完全にし、しかも相当に雑な取扱い操作を
しても所要の機能を奏する尿捕集器のための補助具を提
供することができたものである。

【図面の簡単な説明】

第１ａ図は、本考案尿捕集器用補助具の断面図、第１ｂ
図は、同補助具の斜視図、第２ａ図は、同側面図、第２
ｂ図は、正面図、第３図は、本考案補助具と併用される
尿捕集器の外観斜視図、第４図、同圧捕集器の内側を示
す斜視図、第５図は、同圧捕集器の要部断面図を示す。 １・・・・・・長楕円形本体、２・・・・・・断面丸形
縁、３・・・・・・縦長断面を有する筒体、４・・・・
・・漏斗形受部材、５・・・・・・筒体内側底面、６・
・・・・・樋状部材、７・・・・・・傘状膜、８・・・
・・・外周縁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 長楕円形丸縁付で長軸方向に湾曲してなる本体の中央部
   に、直角に、かつ楕円長軸方向に平行する縦長断面で僅
   かに末広がりの筒状体を立設してこれを楕円本体の内側
   に連通させると共に、前記筒状体内側底面と楕円本体内
   側面との接線部分にわたり漏斗形受部材を設ける一方、
   前記受部材と楕円本体丸線との間をつなぐ樋部材を施し
   、また、楕円本体外側の前記筒状体の中間の全外周に、
   楕円本体側に開いた傘状の薄肉ひだ部材を取付け、前記
   ひだ部材の外縁が楕円本体丸線に近接して位置するよう
   にし、前記傘状ひだは裏返しが可能であり、その全体を
   比較的に温度変化に影響されない不活性な軟質の合成樹
   脂材により一体に成形したことを特徴とする女性向は尿
   捕集器用補助具。