JPS603594Y2 - 電気器具におけるコ−ド取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電気器具、特にヒユーズボックスや端子台等に
コードを取付けるための取付構造に関する。

従来、ヒユーズボックスや端子台等においては、それら
にコードを取り付けるため、ボックス本体等に対になっ
た突起を設け、コードをその突起間に圧入することによ
り取付けて、コードの浮き上がり防止を図っている。

ところが、この取付構造は、コードの浮き上がりを防止
する作用は確実である反面、圧入作業は治具を必要とす
る場合もあってかなり面倒であり、また、突起の寸法精
度を高くする必要があるのみならず、径寸法の異なる種
々のコードに対して汎用性がないなどの欠点がある。

本考案は、上記従来の事情に鑑みてなしたもので、コー
ドの組付作業が簡単でかつ径の異なる種々のコードに広
く適用できしかもコードの浮き上がりを確実に防止でき
る電気器具におけるコード取付構造を提供しようとする
ものである。

本考案に係るコード取付構造は、ヒユーズボックスや端
子台のみならず、合成樹脂製本体を有する電気器具一般
に適用できるもので、器具本体の壁面に、コードの先端
を固定する部分、例えば入力端子や出力端子の部分、又
はその近傍からコードを器具本体に導入するためのコー
ド差込部又はその近傍に亘って、経路の少なくとも一部
が平面的に見てＬ字状又はへの字状に湾曲した長溝を設
けるとともに、該長溝の湾曲部において、長溝の内径側
壁面、換言すれば、内側壁面の下部を切り欠いてその上
方に庇部を形威し、コードを、上記長溝内に押し込むと
ともに湾曲部において底部の下方を通過させて取り付け
、コードの浮き上がりが上記長溝の庇部により防止され
るようにしたものである。

この取付構造によれば、コードの取付作業は、コードを
長溝に押し込むとともに長溝の庇部に引っ掛けるだけで
よいので、長溝の巾寸法を比較的太き目に製作しておく
だけで、種々の径寸法のコードを何ら大きな力を要する
ことなく簡便に組付けることができる。

また、電気器具本体の材質は合成樹脂であるから、長溝
並びにその庇部は、本体の成形時に一体的に成形できる
上、材質の弾性度上の制限もなく、さらに寸法精度も然
程要求されないので製作も容易である。

以下に、図示の実施例について本考案を具体的に説明す
る。

この実施例は、ヒユーズボックスに係るもので、第１図
において、１はボックス本体、２は、管ヒユーズ、３は
入力端子、４は出力端子、５はアース端子である。

図に示すように、出力端子４およびアース端子５は、コ
ード６ａの差込部７ａ又はコード６ｃの差込部７ｃに夫
々近接しているので、コード６ａ、６ｃのボックス本体
に内蔵される寸法は極く短か＜、該コード６ａ、６ｃが
ボックス本体内で浮き上がるおそれが少ないので、その
為の特別の措置は採っていないが、一方入力端子とコー
ド６ｂの差込部７ｂ間は、かなりの離隔寸法があるので
、ボックス本体１の上面に、入力端子３の近傍からコー
ド差込部７ｂに至る、平面的に見て大略り字状かつ一定
幅の長溝８を設け、この長溝８にコード６ｂを押し込ん
で、コードの浮き上がり防止を図っている。

上記長溝８の詳細を第２図、第３図Ｉ〜■に示している
。

図に示す如く、長溝８の経路は、平面的に見て、ボック
ス本体１のコーナ一部Ａにおいて、一定のアールで直角
に湾曲している。

この長溝８は全体として有底であるが、金型成形上の理
由から、湾曲部８ａおよびその近傍並びに差込部７ｂの
近傍Ｂにおいては、その一部を無底としている。

曲部８ａおよびｂの近傍においては、さらに、内径側壁
面すなわち内側壁面９の下部を切り欠いて、その上部に
庇部１０を形成している。

上記切り欠きは、その切り欠きによって形成される側壁
面１１が、平面的に見て、比較的大きいアールを持つよ
うに湾曲させている。

また、上記Ｂの部分においては、長溝８の側壁面９の上
部を切り欠いて溝巾を広げる一方、今一方の側壁面１３
の上部を突出せしめて庇部１４を形成している。

コード６ｂの取付けは、その先端を入力端子３に接続し
た後、多少引っ張りながら、長溝８にその湾曲部８ａの
周囲まで押し込み、さらに強く引っ張ってコード６ｂの
一部を庇部１０の下方に回り込ませて側壁面１１に沿わ
せ、Ａ部における庇部１４の下部にコード６ｂを配置し
て、さらに、コード６ｂを多少引っ張りなから長溝８内
にその湾曲部８ａからコード差込ロアｂに至るまで押し
込んで行う。

その後、図示しないキャップがボックス本体１上に被せ
られかつ固定される。

上記の如く取付けたコード６ｂは、湾曲部８ａにおいて
、略９０°に曲げられるとともに庇部１０の下方に配置
せしめ、さらにＢ部においても庇部１４の下方に配置さ
せているので、コード６ｂは庇部１０および１４を越え
てボックス本体１の上面の上に浮き上がるといったこと
が防止される。

上記実施例では、湾曲部８ａを１字状に形成しているが
本考案は、他の実施態様として、湾曲部８ａをへの字状
にしてもよい。

以上実施例の具体的説明より明らかなように、本考案は
所期の目的を十分達成できるものである。

【図面の簡単な説明】

各図は本考案の一実施例を示し、第１図はヒユーズボッ
クス本体の平面図、第２図は第１図における長溝８の拡
大平面図、第３図ｉ、 ｎ、 ｍ、 ｒｖは夫々第２図
のＩ−Ｉ線、ｎ−ｍ線、ｍ−ｍ線、ＩＶ−ＩＶ線にて切
断した縦断面図である。 １・・・・・・ボックス本体、２・・・・・・管ヒユー
ズ、３・・・・・・入力端子、４・・・・・・出力端子
、５・・・・・・アース端子、６ ａ？ ６ ｂ＊
６ ｃ””コード、？ａ、７ｂ。 ７ｃ・・・・・・差込部、８・・・・・・長溝、８ａ・
・・・・・第一湾曲部、９・・・・・・内側壁面、１０
・・・・・・庇部、１１・・・・・・側壁面、１３・・
・・・・側壁面、１４・・・・・・庇部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 合成樹脂製電気器具本体の壁面に、コードの先端を固定
   する部分又はその近傍からコード差込部又はその近傍に
   亘って、経路の少なくとも一部が平面的に見てＬ字状又
   はへの字状に湾曲した長溝を設けるとともに、該長溝の
   湾曲部において、長溝の内径側壁面の下部を切り欠いて
   その上方に庇部を形威し、コードを、上記長溝内に押し
   込むとともに湾曲部において庇部の下方を通過させて取
   り付けることを特徴とする電気器具におけるコード取付
   構造。