JPS6035866Y2 - 自動降水定時間採取装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は降雨などの降水を一定時間毎に連続的または間欠
的に自動採取しうる装置に関するものである。

降雨中の組成分析などのために降水を採取する方法とし
て、従来ロートにより採取誘導された降水を、ロートの
下部出口に入口が位置するようにおかれた合成樹脂製容
器（以下ポリ容器と称す）内に溜める方法が用いられて
いる。

しかしこの方法によって広範囲に跨がる多数の採取点に
おいて昼夜の別なく一定時間宛連続的に降雨の採取を行
おうとすると、ポリ容器の交換に要する人的な労力は極
めて大きなものとなる。

本案は自動的に降水を採取できる装置を提供し、上記従
来方法の各種難点を一挙に排除したものである。

次に図面を用いてその詳細を説明する。

第１図は本案の一実施例を示す一部断面斜視図である。

図において１はケース、２は四角錐状のロートで、その
大開口部２ａがケース１の上端に開口するように取付け
られ、これにより集められた水は下端の開口部２ｂに取
付けた導水管３により後記する回転ノズル５に導かれる
。

モしてそ、の材質は分析を目的とする成分がロート面に
吸着したり溶出したりしないように、化学的特性にすぐ
れた塩化ビニールなどの合成樹脂製の一体形成のものが
望しい。

またその大きさは降水を効果的に集めうるように大きさ
が設定されるもので、例えば１ｒＩａの降雨を３紛間隔
で採取し、３紛間における採取量を２００ＣＣ前後とす
る場合には、上端大開口部２ａの辺の長さを６０ｃｎと
する。

４は配水器で、環状の有底容器を仕切板４ａにより仕切
って複数個の配水器４ｂが連続して環状に配列された形
状に形成され、その数は例えば２４時間内に３紛宛降水
を採取したい場合には２４１０．５＝４ｍとなる。

そしてこの配水器４は上記ロート２の導水管３と同軸と
なるように、ロートの下部においてケースの中部仕切板
１ａ上に固定される。

５は回転ノズル、６はその回転軸、７は回転駆動源例え
ばステップモータで、回転ノズル５は導水管３からの採
取水を溢れることなく受ける受水口５ａを有する受水部
５ｂと、こ）に連接されて上記配水器４の配水器４ｂに
注水口５ｃとを有する。

そしてケースの中部仕切板１ａ上に固定された回転駆動
源７と回転軸６とにより、導水管３と同軸的に回転しう
るように形成され、また回転駆動源７として例えば３吋
に１回７．５度宛歩進回転するステップモータを用いて
、注水口５ｃを３紛に１回宛７．５度だけ歩進回転させ
て、順次配水器４の各配水器４ｂのはＳ゛中心位置させ
る。

８はポリ容器、９はその受容器体で、こ＼には上記配水
器４ｂの数に対応して４嘲のポリ容器を動かないように
同一平面上に位置させる４咽の受器９ａを作る仕切板９
ｂが設けられており、引手９ｃによってケースの底板１
ｂ上に沿わせて外部に引出しうるように形されている。

１０は受木管例えば屈曲自在のホースで、その一端は上
記配水器の各配水器４ｂのロート状底部に設けた開口部
の受口に挿込まれ、他端はケース１に固定された固定板
１１により、各配水器４ｂと対応する各ポリ容器８の入
ロロ許から同じ長さだけ上方に離して固定され、その距
離は例えば１ｃｍのように受水管１０からの水が散って
ポリ容器８外に出ないように選定する。

そしてこれにより受水管１０の先端がポリ容器８の口許
にあたるのを防止し、ポリ容器交換のための受容器９の
引出しを容易とする。

なお分析を目的とする成分が表面に付着して分析を妨げ
ないようにするため、導水管３、配水器４、回転ノズル
５、受木管１０などはロート２と同様合成樹脂製とする
のがよい。

このようにすれは回転駆動源７の駆動により、回転ノズ
ル５の注水口５ｃは３吋間に１回宛７．５０宛歩進的に
回転移動して各配水器４ｂ上に次々と位置し、３吋の間
におけるロート２への降水を〔導水管３一回転ノズル５
−配水管の配水器４ａ→受水管１０→ポリ容器８〕の経
路で、次々とポリ容器８に自動的に溜めることができる
。

従って本案によって３０分宛２瞬間連続して採取する場
合、従来のように昼夜の別なく３吋間に１回宛ポリ容器
を交換する面倒な作業を必要としなくなる。

これに加えて受容器体を簡単に引出して４適のポリ容器
を同時交換できるので人的労力は従来に比べて著しく削
減され、しかも交換は迅速であるので次の採取に迅速に
対応できる。

また広範囲の地域に亘る複数点に本案装置を設置して採
取する場合、各装置の起動時間をそれぞれずらせてポリ
容器の交換時間をずらせることによって、採水に要する
人数を大幅に削減できる。

実験によれば関東地方の半径約２００ｋｒｎ余りの広範
囲の各地に本案装置を点在させて採水を行ったところ、
極めてよい結果が得られた。

以上本案を一実施例について説明したが、微小量の降雨
を採水するように設計した大形のロートで強度の降水を
採取する場合には、第２図に示す斜視図のようにロート
２の開口部２ａのそれより所要だけ面積の小さい開口部
１２ａをもつ絞り板１２をロート２の上面にかぶせれば
よい。

また以上では３吋間宛２楊間採水する場合を例にとって
説明したが、配水器の配水器４ａの数と駆動源７の歩進
角度などの選定により、採水時間および総採水時間を任
意に選定できる。

また以上の例では回転駆動源７としてステップモータを
用いたが、通常のモータ吸引マグネットとラチェット歯
車などよりなる駆動源を用いることができ、また回転ノ
ズルを固定しておき、配水器４を回転するように形成す
るなどの各種の変形が可能である。

以上の説明から明らかなように、本案によれば少い労力
で長時間に亘る定時間採水が可能となるもので、降雨の
組成成分の分析などに用いて効果大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案の一実施例の一部断面斜視図、第２図は本
案の変形例を示す部分斜視図である。 １・・・・・・ケース、１ａ・・・・・・中部仕切板、
１ｂ・・・・・・底板、２・・・・・・ロート、２ａ・
・・・・・上端開口部、２ｂ・・・・・・下端開口部、
３・・・・・・導水管、４・・・・・・配水器、４ａ・
・・・・・仕切板、４ｂ・・・・・・配水器、５・・・
・・・回転ノズル、５ａ・・・・・・受水口、５ｂ・・
・・・・受水部、５ｃ・・・・・・注水口、６・・・・
・・回転軸、７・・・・・・回転駆動源、８・・・・・
・ポリ容器、９・・・・・・受容器体、９ａ・・・・・
・受、９ｂ・・・・・・仕切板、９ｃ・・・・・・引手
、１０・・・・・・受水管、１１・・・・・・固定板、
１２・・・・・・絞り板、１２ａ・・・・・・開口部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 採水ロートと、その採水を受けるノズルと、複数筒の配
   水器を環状に配列した配水器と、上記ノズルからの採水
   を順次受けるようにノズルと配水器とを間欠的かつ相対
   的に回転させる回転駆動源と、採取容器を配列収容する
   受容器と、上記配水器の各配水器の採水をこれに対応す
   る上記採取容器に供給する受木管とを備えた自動降水定
   時間採取装置。