JPS6035531Y2 - ドリルスタンドの定着装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はドリルスタンドの定着装置に関するものであ
る。

従来この種のドリルスタンドに於いて、ドリルスタンド
の台盤の尾端にポンチを設け、該ポンチの下端に設けた
尖端部を被加工鉄板に喰込ませて、被加工鉄板とポンチ
との水平方向への移動を防止し、ドリルスタンドの振り
回しを防止するものが、従来の装置はポンチの高さ設定
を予めしておくことが必要であるなど、構造上複雑な欠
点があった。

本考案はソレノイドとスプリングとを組合せ、ソレノイ
ドによってポンチの尖端部で被加工鉄板を叩打して、当
該ポンチを鉄板内部に喰い込ませ、且つスプリングの押
圧力によってその叩打状態を維持することによってドリ
ルスタンドを被加工鉄板上に定着させ、それにより、作
業中のドリルスタンドの旋回を防止腰穿設作業を容易且
つ安全に行うことが出来るようにすることを目的とする
ものである。

この考案を図面に示す実施例に基いて説明すると、ドリ
ルスタンド１の正面に電気ドリル２を上下動可能に取付
け、ドリルスタンドの下部に電磁石を内蔵した台盤３を
取付けると共に、台盤の後方下部に定着装置４を取付け
、電気ドリル２を上下動させるための操作バンドル５を
ドリルスタンドの側面に取付けである。

６は電気ドリルに設けた補助バンドルである。

定着装置４について説明すると、ドリルスタンド１の後
方に設けた突出部７に保持部９を直接又は間接的にボル
ト８等の公知の手段で取付け、該保持部１０内に上下方
向の軸承孔１１を穿ち、この軸承孔の略下部に段部１２
を介して小径の孔１３を下面まで貫通させる。

１４は軸承孔１１及び孔１２．１３内に上下動可能に挿
通させたポンチで、上端に軸承孔１１内壁に接する径を
した係止頭部１５を設け、更に、このポンチ１４の下端
に尖端部１６を一体に又は着脱自在に取付けである。

１７はこの保持部の上部に取付けたソレノイド取付板で
、この取付板１７と係止頭部１５との間に、強力なスプ
リング１８を弾発させである。

１９は保持部の上面に取付けたコアで、周囲をコイル２
０で巻回してソレノイドを形成する。

２１はコア１９内に上下動可能に設けたプランジャ、２
２はコア１９の底部及び取付板１７に貫通させて設けた
連通孔で、この連通孔２２内に前記プランジャと一体に
又は別体に猛威したハンマー２３を収容する。

２４はハンマー２１の脱出を防止する係止部片である。

次に、本考案装置で採用した回路の第１実施例を第４図
により説明する。

入力端子３０ａ、３０ｂ側の回路Ａには第１分岐端子３
１．切換用のスイッチ３２、第２分岐端子３３、整流器
３４、第３分岐端子３５、第４分岐端子３６、第５分岐
端子３７を設ける。

また、回路Ａの分岐回路Ｂには、スイッチ３２、第６分
岐端子３８、遅延リレー３４、ソレノイド１９ａを設け
る。

更に又、分岐回路Ｂの第６分岐端子３８と第５分岐端子
３７との間にドリルモータ２ａを接続した分岐回路Ｃを
設ける。

なお、電磁石３ａは回路Ａの整流器３４の二次側に接続
されている。

３９はパイロットランプ、３０′はアースである。

次に、本考案の作用について述べる。

スイッチ３２に存する接点（図示せず）が■の位置にあ
る時は、回路Ａ、 Ｂ、ＣはいずれもＯＦＦである。

次いで、スイッチを操作し、接点を■に切換えると、回
路ＡはＯＮになり、電磁石３ａが被加工鉄板２５に吸着
してドリルスタンド１を定着させる。

次に、スイッチ３２の接点を■に切換えると回路Ａｔ
Ｂ＊ Ｃ全部がＯＮし、ポンチ１４はソレノイド１９ａ
により被加工鉄板２５上に叩打されて喰込むと同時にド
リルモータ２ａが回転して穿孔作業に備える。

この場合、回路Ｂには遅延リレー３４を設けであるため
、該遅延リレー３４に設定された時間が経過すると、こ
の回路ＢはＯＦＦになる。

そのため、ソレノイド１９ａは消磁するが、ポンチ１４
は強力なスプリング１８の押圧力で被加工鉄板２５上に
引続き押圧されているので、上記喰い込み状態は持続す
る。

尚、ポンチ１４はスプリング１８の押圧力を常時受けて
いるので、当該スプリング１８の強弱に関係なく、電磁
石３ａが励磁していない場合には、第２図に示す如く、
ポンチ１４の尖端部１６は台盤３の下面より下がる状態
にある。

この状態で、第１図に示した操作レバー５を矢印Ｘ方向
に手前に引下げれば穿孔作業を行うことが出来る。

次いで、接点を■から■に切換えると、回路ＣはＯＦＦ
になってドリルモータ２ａを停止する。

更に、接点を■からＩに切換えると、回路ＡもＯＦＦに
なり電磁石３ａは消磁して、ドリルスタンド１を別の場
所に移動させることが出来る。

次に、本考案装置で採用した回路の第２実施例を第５図
により説明する。

入力端子４０ａ、４０ｂ側の回路Ａ′は第１分岐端子４
１、スイッチ４２、第２分岐端子４３、整流器４４、第
３分岐端子４５、第４分岐端子４６、第５分岐端子４７
、入力端子４０ｂを設ける。

この整流器４４の２次側にドリルスタンド１に装着した
電磁石３ｂが接続しである。

更に又、回路Ａ′分岐回路Ｂ′には、スイッチ４２、遅
延リレー４８、ソレノイド１９ｂを設ける。

更に分岐回路Ｂ′の第１分岐端子４１とスイッチ４２と
ドリルモータ２ｂと第５分岐端子４７とで回路Ｃ′を形
成する。

４９はパイロットランプ、５０はアースである。

次に、本考案の作用について述べる。

スイッチ４２に存する接点（図示せず）が■′の位置に
ある時は、回路Ａ、 Ｂ、 ＣはいずれもＯＦＦである
。

次いでスイッチを操作し、接点を■′に切換えると回路
Ａ′はＯＮになり電磁石３ｂは励磁して被加工鉄板２５
に吸着固定する。

次に、スイッチ３２の接点を■に切換えると、回路Ａ′
の他に回路Ｂ′もＯＮになり、ソレノイド１９ｂが励磁
してポンチ１４は被加工鉄板２５上に喰い込む。

この場合、回路Ｂ′には遅延リレー４３を設けであるた
め、ソレノイド１９ｂが励磁してポンチ１４の尖端部を
被加工鉄板２５に喰込ませた後、設定時間が経過すると
、回路Ｂ′がＯＦＦになり、ソレノイド１９ｂは消磁す
る。

そのため■′の位置に於いててスプリング１８の押圧力
で１次的に被加工鉄板２５に喰込ませた後、■′の位置
に於いてソレノイド１９ｂの作用で２次的に被加工鉄板
２５に喰込ませたポンチ１４は、ソレノイドを消磁させ
た後スプリング１８の押圧力のみにより被加工鉄板を押
圧し続ける。

次いで、スイッチの接点を■に切換えると、回路Ａ’、
Ｂ’、 Ｃ’は全部ＣＮになってドリルモータ２ｂも
駆動し、操作バンドル５を操作することにより穿孔作業
を行うものである。

スイッチの接点を■′から■′に戻すと回路Ｃ′はＯＦ
Ｆになり、ドリルモータ２ｂは停止する。

この場合、回路Ｂ′は遅延リレー３４の作用により既に
ＯＦＦになっている。

更に、スイッチの接点を■′から■′を介して、Ｉ′に
切換えると、電磁石３ｂも消磁する。

以上の如く、この考案はポンチ１４の尖端部１６をソレ
ノイドの作用で被加工鉄板２５に喰込ませて、ポンチ１
４と被加工鉄板２５との水平方向の保持力を高めるよう
にしたから、ドリルスタンド１の水平方向のずれ又は旋
回を防止することが出来るもので、それによって電気ド
リル２に取付けた刃物の破損を防止することが出来る。

また、ポンチを被加工鉄板２５に喰込ませた後は、ソレ
ノイドが消磁するから、穿孔作業中、ソレノイドが焼損
することがない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示したもので、第１図は全体の
正面図、第２図は定着装置の正面図、第３図は一部欠截
右側面図、第４図は回路の第１実施例を示した回路図、
第５図は同第２実施例を示した回路図、 １はドリルスタンド、２は電気ドリル、２ａ。 ２ｂはドリルモータ、３ａ、３ｂは電磁石、１４はポン
チ、１８はばね、１９ａはソレノイド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 被加工鉄板上に電磁石の吸着力で定着することが出来る
   ドリルスタンドに於いて、ソレノイドの作用による降下
   圧力で被加工鉄板の表面を叩打して被加工鉄板内部に若
   干突き刺さり、次いで、当該ソレノイドの消磁後はスプ
   リングの押圧力で上記叩打状態を持続するポンチを具え
   たドリルスタンドの定着装置。