JPS6034888B2 - 固体と気体の分離装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、気体中に含まれる固体を分離する装置に関し
、特に、気体中に混合される徴粉を櫨過するのに使用さ
れる装置に関する。

■ 先行技術 この種の分離装置として、現在は、バッグフィル夕とサ
イクロンとが多用されている。

バッグフィルタは、気体をバッグ内に吸き込んで固体を
分離する。この分離装置の最大の課題は、バッグの目詰
まりをいかにして解消するかにある。

このことを実現する為に、種々の方式が開発されている
。ほとんどのものは、バッグを叩いて内側に付着した粉
末等を除去して目詰まりを解消し、底に椎燈した粉末を
除去する。しかしながら、この作業中に粉末が飛散する
欠点を解消できず、又、バッグを叩いて付着粉末を除去
する構造上、バッグには可榛性に富む材質しか使用でき
ない。従って、バッグには、ほとんど例外なく織布が使
用される。織布は、製造工程並びに組成上、特に小さい
網目のフィル夕とすることが難しく、紙等に比較して、
微粉末の櫨過が困難な欠点があった。更に、バッグフィ
ル外ま、内部に空気を吹き込んでバッグを膨張して使用
する構造上、フィル夕の表面積を著しく大きくすること
が難しく、猿過・面積が小さくなってバッグが短い時間
で目詰まりを起こす欠点があった。

これに対し、サイクロンは猿村を全く使用しない為、フ
ィル夕の目詰まりは起らないが、吹き込まれる空気の流
動状態によって分離効率が変動し、常時微粉末を完全に
分離できない欠点があった。

円筒状のフィル夕が高速回転され、外周面に付着した粉
体が遠心力で除去される粉体処理装置は開発されている
。

（椿開昭４９−】２４６び号公報、薄公昭５４−１３６
３７号公報）この装置は、フィル夕の遠心力と、フィル
夕の形状変動で付着粉体を除去している。しかしながら
、この方法では、微粉末を効果的に除去するのが難しい
。微粉末の除去効果を向上するには、フィル夕の回転数
を上げて遠心力を強くする必要がある。ところが、フィ
ル夕は、布や紙等が円筒状に形成されたもので、完全な
円筒バランスを取り難く、高速回転時に大きく振動する
。この為、実際には、フィル夕の高速回転数は制限され
、微粉末は充分に除去できない。又、フィル夕を振動さ
せて付着粉末を除去するとき、フィル夕に紙等が使用で
きず、フィル夕の材質に制約を受け、又、全面が強い遠
心力を受けているフィル夕を効果的に振動させるのに複
雑な形状となった。更に、円筒形状のフィル夕がゆっく
りと回転されて、表面に付着した粉塵がバキュームで吸
い取られる装置も開発されている。

（特関昭４９−１２１２７６号公報、特関昭４８−５０
７ぴ号公報）しかしながら、これ等の装置は、フィル夕
を高速回転して遠心力で除去するものではなく、又、フ
ィル夕から空気と一緒に除去された粉塵を、更に別のフ
ィル夕で様遇する必要があり、粉塵を空気から分離でき
ず、更に次の工程で空気と粉粒体を分離する必要があっ
た。■目的 本発明はこれ等従来の分離装置の欠点を解消することを
目的に開発されたもので、フィル夕の目詰まりを簡単か
つ迅速に、しかもより完全に解消できると共に、フィル
夕に使用される材質に限定を受けず、フィル夕の材質を
調整することによってバッグフィルタでは猿過できなか
つた微細粒子も除去可能で、更に、フィル夕の表面積を
著しく増大することが可能で、櫨過効率と目詰まり防止
効果の高い固体と気体の分離装置を提供するにある。

■構成 以下本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図および第２図に示す固体と気体の分離装置は、ケ
ーシング１内が、フィル夕２を介して吸入室３と排気室
４とに区画されており、排気室４が吸引ファン５の吸入
側に連結されている。

フィル夕２は複数個あって、これが縦２列に並んで配設
されており、各フィル夕２は回転駆動部材であるモータ
６に連結されて回転駆動される。フイルタ２は、フイル
タシート２ａと、このフィルタシート２ａの枠体とから
なり、フィルタシート２ａは、用途に合わせて、紙、不
織布、織布、或いはこれ等に短繊維が植毛されたもの等
が使用される。フィルタシート２ａは、櫨過表面積を大
きくすると共に、内外両表面の空気を効率よく回転でき
るように、第３図と第４図に示す如く、帯状に形成され
た細長いシート材が波形に折曲されてこれが全体形状円
筒状に形成されている。円筒状に形成されたフィルタシ
ート２ａの一端は、第３図に示すように閉塞されててお
り、外周と内面とは、金属又は硬質合成樹脂製の網材又
は多孔板の外筒７と内筒８とで補強されている。

フィル夕２をケーシング１に固定する枠体の状態は第３
図と第５図とに示されている。この図に於て、枠体は回
転筒９と軸１０とからなり、フィルタシート２ａの右端
に回転筒９が固定され、回転筒９の中心にキーを介して
軸１０が固着されている。回転筒９は、右側外周がシー
ル環１１に接触するように、外周筒１３が円筒状に形成
され、中心筒１２と外周筒１３とが羽根１４を介して連
結されている。

羽根１４は、フィル夕２を回転して外表面に付着した粉
粒体を除去するときに、フィル夕２内に空気を強制圧入
して粉粒体の除去効率を高くするように、これが回転さ
れることによって、フィル夕２内に空気を圧入するよう
に、ファンの羽根の如く傾斜されている。

回転筒９が固定された軸１０Ｇま、軸受台１５を介して
ケーシングの仕切板１６に支承されている。

軸受台１５は、軸１０がベアリングを介して支承される
軸筒１７と、ケーシ．ングの仕切板１６に固定される固
定筒１８とがアーム１９を介して連結されており、固定
筒１８の一端にモータ６が固定されている。軸受台１５
には環状のシール環１１が固定され、シール環１１の先
端緑が回転筒９の外周筒１３に接触し、軸受台１５と回
転筒９との連結個所の空気漏れを防止する。

フィル夕２は回転されることによって表面に付着した粉
粒体が除去される。フィルタ表面から除去された粉粒体
は、高速回転するフィル外こよって接線方向に放出され
る。フィル夕２から放出された粉粒体は、それ自体の自
重でケーシング１の底に降下する。

フィル夕２から除去された粉粒体が有効にケーシングの
底に案内されるフードが第２図と第３図と第５図と第６
図とに示されている。このフードは、フィルタ外周の全
体ないしはほぼ全体を囲む筒状に形成された筒フード２
０と、この筒フード２０外に送り出された粉粒体をケー
シングの底に案内する菱板２１とからなる。

筒フード２０は、回転するフィル夕２から放出されて内
側に沿って移動する粉粒体が外部に送り出されるスリッ
ト２２が開□されている。スリット２２は内側に沿って
移動する粉粒体が効率よく排出されるように、第６図に
示す如く、フィル夕の回転方向と反対の方向に向かって
、筒フード２０の内面から案内板２３が内側に折曲突出
されている。

フィル夕２が回転されると、フィル夕２の外周面に付着
された粉粒体は遠心力でフィル夕２から放出され、筒フ
ード２０に沿って回転する。

このとき、第７図と第８図に示すように、フィル夕２の
外周に、軸方向に延長して、シロッコフアンのような紬
幅板２５を固定するなら、フィル夕２から放出された粉
粒体はより効率よく筒フード２０に沿って移動し、案内
板２３によってスムーズにスリット２２内に案内される
。筒フード２０の内径は、フィル夕２の外径より多少大
きく形成され、フィル夕２と筒フード２０との間に隙間
が形成される。

筒フード２０がフィル夕２の全周を囲む場合、吸入室３
内の空気は、筒フード２０とフィル夕２との端部隙間を
通ってフィルタ内に吸入される。筒フードは必ずしもフ
ィル夕の全周を囲む必要はない。

第２図の筒フードはフィル夕のほぼ全周を囲む。フィル
夕は必要に応じて交換できるのが良い。

第３図に示すように、フィル夕２が固定された軸１０が
片側でのみ支持されるものは、軸１０‘こフィル夕２を
固定するナット２４を外すだけでフィル夕が簡単に交換
できる。複数個のフィル夕２は、分離装置として稼動さ
せながらフィル夕の目詰まりを除去できるように、それ
ぞれが単独で、又は全体を複数組に区分して、各組を別
々に回転できる。この構造にすると、吸引ファン５を運
転した状態で、一部のフィル夕２を回転し、回転するフ
ィル夕２のみ表面の粉粒体を除去して目詰まりを除去す
る。このとき、回転しないフィル夕２が気体を猿過する
。■効果本発明の固体と気体の分離装置は、円筒形状の
フィル夕が高速回転されることに加えて、このフィル夕
は、それ自体が回転されることによって、内側から外表
面に貫通して空気を強制送風する羽根を備えている。こ
の為、フィル夕の外周面に付着した粉体等は、フィル夕
の回転によって遠心力を受けると共に、フィルタ内から
吹き出される逆流空気によって表面から吹き飛ばされて
除去される。この為、フィル夕の外表面に付着した微細
な粉粒体を極めて効果的に除去できる。４・さし、粉体
は、それ自体の質量が小さい為、高速回転時に充分な遠
心力を受けないが、逆流空気によって、効果的にフィル
夕から除去される。

又、フィル夕を貫通する逆流空気は、別に設けられた逆
風用のファン等で吹き込まれるのではなく、フィル夕が
逆流用の羽根を有する為、フィル夕が回転されると、遠
心力と一緒に逆風が起って外表面付着物が除去される。
更に、フィル夕は複数個あって、し、ずれかが回転され
て付着物が除去される為、付着物除去の為に高速回転す
るフィル夕を空気が逆流しても、この逆流空気は回転し
ないフィル夕との間で循環する。この為、吸引ファンを
運転して、固体と気体とを分離しながら、個々のフィル
夕を清掃できる。このことは、単に連続運転できる特長
に止らず、フィル夕から除去された粉粒体を含む空気が
、分離装置外に吹き出されない特長を実現する。吸引フ
ァン運転状態に於て、高速運転するフィル夕から分離さ
れて吸入室に飛び出した粉粒体は、一部が吸入室の下部
に沈降し、一部に回転していないフィル外こ吸着される
。この工程を繰り返し、順番に全てのフィル夕を清掃で
きる。フィル夕が単独で、このフィル外こ逆流空気を送
って付着粉粒体を除去する装置は、粉粒体温合の逆流空
気を分離装置の吸入側から吹き出さなければならない。
この粉粒体温合の空気は、更に別の櫨過装置で猿遇する
必要があり、フィル夕清掃に著しく手間が掛る。本発明
の固体と気体の分離装置は、運転を停止することなく、
清掃するフィル外こ逆流空気を送って効果的に付着物が
除去でき、しかも清掃工程に於ても、粉粒体温合の空気
が装置外に吹き出されることかない特長を備える。

前記の如く構成された固体と気体の分離装置は、筒状の
フィル夕を回転するこによって、フィルタ外表面に付着
した粉粒体に遠心力を作用させ、この遠心力でもつてフ
ィル夕の目詰まりを解消する、この為、フィル夕の目詰
まりが至って簡単かつ迅速に、しかも強い遠心力で完全
に解消される。

更に、吸引ファンを停止してフィル夕を回転するなら、
フィルタ表面付近の空気も加速されて回転され、遠心力
によって空気がフィル夕を貫通し、猿過時と反対の空気
流によって付着微粒子が除去される。

更に、バッグフィル夕の如く、フィル夕を叩き、あるい
は変形して目詰まりを解消するものではないので、フィ
ル夕の材質に限定を受けず、バッグフィル夕やサイクロ
ンでは除去困難であった微細粒子の除去が可能となり、
更に構造上、フィル夕の表面積を著しく増大でき、櫨過
効率を高くして目詰まりを極減できる等数々の卓効を実
現する。

【図面の簡単な説明】

第１図と第２図は本発明の一実施例を示す固体と気体の
分離装置の断面図、第３図はフィル夕の取付状態を示す
断面図、第４図はフィル夕を半径方向に切断した断面図
、第５図はフィル夕とフードの敬付を示す斜視図、第６
図は筒フードの斜視図、第７図と第８図は他の実施例を
示すフィル夕の正面および側面図である。 １……ケーシング、２……フイルタ、２ａ……フィルタ
シート、３・・・・・・吸入室、４・・・・・・排気室
、５…・・・吸引ファン、６…・・・モータ、７・・…
・外筒、８・・・・・・内筒、９・・・・・・回転筒、
１０・・・・・・軸、１１・・・・・・シール環、１２
・・・・・・中心溝、１３・・…・外周筒、１４・・・
・・・羽根、１５・・…・軸受台、１６…・・・仕切板
、１７・・・・・・軸筒、１８・・・・・・固定筒、１
９・・・・・・アーム、２０・・・・・・筒フード、２
１・・・…塞板、２２・・・スリット、２３・・・・・
・案内板、２４・・・…ナット、２５…・・・紬幅板。 〜「一「第４図第８図 第１図 第２図 第３図 第５図 第７図 第６図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ケーシング内がフイルタを介して吸入室と排気室と
   に区画され、吸入室に吸入された固体混合の気体が、フ
   イルタを通過することによつて濾過されて排気室に流入
   されるように構成された固体と気体の分離装置に於て、
   前記フイルタはフイルタ本体と枠体とからなり、フイル
   タ本体は筒状に形成され、枠体は筒状フイルタ本体の中
   心と同軸に延長する回転軸を有し、該フイルタ本体は枠
   体に固定され、枠体の回転軸が軸受を介してケーシング
   に支承され、フイルタは吸入室内に配設されておつて、
   外表面が吸入室に、内側は排気室に連通されており、更
   に、フイルタは複数個あつて、複数個のフイルタは、複
   数組に分けて別々に回転されるように、複数個のフイル
   タの回転軸が、別々に回転駆動部材に連結されており、
   更に又、フイルタはそれ自体が回転されることによつて
   内側から外表面に貫通して空気を強制排気する羽根を有
   することを特徴とする固体と気体の分離装置。 ２ フイルタが、フイルタシートを波形に折曲してこれ
   を全体形状円筒状に形成されたものである特許請求の範
   囲第１項記載の固体と気体の分離装置。 ３ フイルタシートの外周が円筒材で覆われて補強され
   ている特許請求の範囲第１項記載の固体と気体の分離装
   置。 ４ フイルタがフイルタシートを有し、このフイルタシ
   ートが紙、不織布、網のいずれか、又はこれ等の表面に
   短繊維が植毛されたもののいずれかである特許請求の範
   囲第１項記載の固体と気体の分離装置。 ５ 円筒状のフイルタが片側でのみ支持されている特許
   請求の範囲第１項記載の固体と気体の分離装置。